逆転不能社会_安倍政権と共産主義の類似
投票日が迫る衆院選の趨勢は、自民が優勢と伝えられています。
「「自民300議席超」報道の衝撃 与野党に波紋」(産経新聞141204)
私は、防衛問題を重視していますから、当然保守です。
今は保守系野党もありますが、政治システム上、数を取らないと政策を実施し難いことも考えると、自民党を支持せざるを得ないと思っています。
ですが、安倍政権の社会作りについては、必ずしも支持しません。
それは、安倍政権が作り出そうとしている社会が、共産主義が作り出し、ソ連を崩壊に導いた”逆転不能社会”と同じであるように思えてならないからです。
安倍政権は、閣僚に占める世襲議員の比率が50%にも及びます。
「我が第2次安倍内閣世襲議員率50%は何を意味するのか考察する」
今更書くと、死体蹴りになってしまうので気が引けますが、小渕優子議員の大臣就任にも反対でした。
それは、彼女の実績や政策とは関係なく、肉親が有力政治家だった事が、有力政治家になれる可能性が高いことを示す、象徴的な人事だったからです。
また、経営者の利益団体となってしまっている経団連が政治献金の再開を呼び掛けるように、安倍政権は雇用者側に立った経済政策を推し進めています。
「経団連、政治献金呼びかけ表明 政権支援強める」(朝日新聞140908)
更に、職務発明の権利を法人に帰属させようとしています。
「職務発明は法人帰属にすべき」
これらによって、富める者はより富み、貧しい者はより貧しく、そして、何よりも重要なことに、それが子供世代にも継承される社会になってきています。
ちなみに、グーグルで「貧乏人の子供」と打ち込むと、サジェストで「貧乏」と出てきます。
結果、若者がやる気(夢)をなくし、更に結果として、社会全体の活力が失われてきているように思えます。
モーレツ社員や企業戦士が高度経済成長を支えましたが、それは、頑張れば評価されるという夢を抱くことができた社会だったからです。
企業倒産件数が、24年間で最低だと喧伝されていますが、新たな企業がほとんどなく、企業総数が減り続けている事を考えれば、潰れない、あるいは潰せない企業が残っているだけで、やはり社会の活力は失われてきているとしか見えません。
アベノミクスによる表面的な経済指標よりも、若者が夢を抱ける社会作りこそが、今必要な施策ではないかと思います。
共産主義の旧ソ連においては、特権階級が幅を効かせ、底辺の人間は底辺でありつづけなければならなかったために、ソ連が没落していったように、安倍政権が創り出す”逆転不能社会”は、長期的に日本を没落させるでしょう。
既に共産主義なのか良く分からない形になってしまっている中国の方が、腐敗が蔓延っていると言われるモノの、スマホのファーウェイに代表されるように、努力した者が、一攫千金を狙える社会であり、まだ夢を見ることのできる社会であるように思えてなりません。
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