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後方任用制度(準自衛官)

2012年3月 4日 (日)

自衛隊組織の人事制度からの瓦解_後方任用制度

財務省と民主党は、組織としての自衛隊を、人事制度から瓦解させようとしています。

以前にも「「準自衛官」制度の創設は疑問」として記事を書いて反対した、後方職種自衛官の人事制度上の差別化ですが、「準自衛官」では響きが悪く反対されると踏んだのか、財務省・民主党は、今度は「後方任用制度」と名前を変えて、24年度予算案にねじ込んできました。
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平成24年度予算の概要より

この資料だけでは、後方任用制度とは如何なるモノなのか良く分かりません。
3月3日時点で「後方任用制度」でググッて最初にヒットする資料は、財務省の広報誌「ファイナンス」の2011年4月号に掲載された「平成23年度新防衛大綱・新中期防と防衛関係費について」(主計局主計官 市川 健太)です。

その他の職務に係る処遇を最適化する制度
(後方任用制度:後方業務分野において、中
高齢の隊員を有効活用し、職務職責に応じた
給与、定年等の処遇を適用)を設計・導入し、
人件費の追加的な負担を招かない範囲で所要
の実員を確保する。


これを見ると、いわゆる定年後自衛官の再任用制度のようにも見えます。
ですが、再任用制度は既に実際に導入されているもので、後方任用制度はそれとは異なります。

財務省・民主党は、反対を恐れてか、詳細・実態を説明しようとはしていないようです。

現在ネット得られる資料で、後方任用制度の姿が分かる記述は、佐藤正久議員のブログ記事くらいしかありません。
部隊の士気低下を招く閣僚の発言に唖然!

「後方任用制度」とは、財務省が打ち出したもので、「必ずしも自衛官でなくともできる仕事については、自衛官に準ずる身分を新設し、現役自衛官をこれに移し、事務官・技官に準じた処遇をする」というもの。要は、現役自衛官を職種で2種類に区分して、人件費を抑制しようとする制度。


早い話が、やはり「準自衛官」の改名焼き直し制度なんです。
人をモノとしてしか見ていない、現場を知らないキャリア官僚の考え方ですね。
佐藤議員の記事タイトル通り、軍事組織の士気というものを、恐ろしく軽視した制度です。

アメリカのように、戦争とは、あくまで国外で戦うものと考え、それを実現している国はそれでも良いかもしれません。
ですが、現代戦では、航空機やミサイルの発達、及び特殊作戦による後方攪乱により、後方と前線の区別、危険度の差異は非常に薄く曖昧なものになっています。
下手をすれば、重要目標となりやすい後方拠点にいるよりも、前線でタコツボに入っている方が、むしろ安全かもしれません。

これが導入されれば、例えば補給処などは、全員が後方任用制度の適用を受けた、後方任用自衛官になるでしょう。
その補給処が空爆を受けたり、特殊部隊によるゲリコマ攻撃を受けた時、普段から正規自衛官としての扱いを受けていない後方任用自衛官が、命を賭して、補給物資を守るとは思えません。
普段から、そんな差別処遇を受けていたら、私なら、安全な所に隠れて、危険が去るのを待つかもしれません。

制度として、どんな名称を付けようとしているのかも気になります。
ここでは仮に「後方任用自衛官」と書かせてもらってますが、財務の発想は「準自衛官」そのものです。
自衛官に限らず、軍事組織に属する人間は、極言すれば、名誉のため、もっとブッチャケた言い方をすれば、格好付けのために命を賭します。
「準」と呼ばれた人間に、それを期待するのは過剰な期待と言うものでしょう。

さて、しかしこの後方任用制度ですが、「必ずしも自衛官でなくともできる仕事」をさせる言う点で、賛成する人もいるかもしれません。
ですが、そもそもこの発想にはオカシナ点があります。
防衛省を支えている既存の制度である事務官は、一体なんなの?、という点です。

現行制度でも、制服自衛官と「必ずしも自衛官でなくてもできる仕事」をする事務官という制度があり、制服自衛官が配置されている職務は、制服自衛官を当てるべきだとの考え方がで制服自衛官が配されているのです。
この後方任用制度が制度化されるのであば、それは、現在制服自衛官がやっている仕事の一部が、実は「必ずしも自衛官でなくてもできる仕事」でした~、と言っていることと同じです。

腹の虫が治まらないので、何やら乱文になって申し訳ありませんが、この後方任用制度については、今後も微力ながら反対して行こうと思います。

そしてそのためには、野田政権を倒さなければなりません。
何せ、この後方任用制度、前述のように「準自衛官」と言われていた当時、反対する北沢防衛相に対して、「座敷に踏み込んできた」のが当の野田財務相(当時)なのです。
もしかすると、野田首相としては、反対する北沢氏を外し、言うことを聞く田中氏を防衛相に据えることで、この後方任用制度を通そうと考えたのかも知れません。

最後に、この件に関する素朴な疑問をあげておきます。
本件を推進する野田首相のお父さんは、習志野駐屯地勤務でしたが、空挺団の所属ではなく、業務隊の所属だったそうです。
つまりは、後方任用制度の適用を受けたはずの自衛官だったようなのです。
野田首相は、お父さんに対して、どんな気持ちで、後方任用制度の適用を推し進めているのでしょうか。

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