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日米共同訓練

2011年7月 4日 (月)

今年のレッドフラッグ 政治的な意義とFX予備調査の一環?

今年のレッドフラッグへの参加がアナウンスされています。

米空軍演習への参加及び米国における日豪共同訓練の実施について」(航空自衛隊発表)

規模、期間、場所など、概要は昨年度と同等で、あまり注目する所はありません。

注目すべきなのは、レッドフラッグとは別に計画されている日豪共同訓練です。
期間は2日間、規模はF-15が4機で、内容は戦闘機戦闘訓練となります。
規模等を考えれば、大した訓練ではありませんが、アメリカが加わらない2国間訓練をオーストラリアと実施するという点が重要です。

今後、日米の対中国関係が悪化した場合、中国を南から扼すことができるのがオーストラリアです。
オーストラリア空軍が下地島に展開して共同して戦争するとは思えませんが、オーストラリアが南から圧力をかけてくれれば、それだけで中国が第1列島線への戦力集中をすることは阻害できますから、効果は大なるものがあります。

共同戦闘能力を高めるという実施的な意義は大した事ありませんが、日本とオーストラリアが接近することを中国に見せつけるという政治的な意義は大きいです。

それとともに、憶測めいた話になりますが、空自は空軍でスーパーホーネットを運用するオーストラリア空軍と模擬空戦を行う事で、FX選定予備調査の一環と考えている可能性も考えられます。

スパホとの模擬空戦は、米空軍や海兵隊とも行えるので何もオーストラリアとやらなくてもできる訳ですが、日本周辺の制約条件の多い空域で実施するよりも、自由度の大きいアラスカで存分に行った方が、スパホの評価もより現実的にできると考えたのかもしれません。

なお、昨年のレッドフラッグ記事はコチラ


2010年6月 8日 (火)

レッド・フラッグ参加、今年は大所帯

米空軍の演習レッド・フラッグ・アラスカへの空自部隊の参加が発表されています。
米空軍演習への参加について」(22.5.25)

レッド・フラッグ・アラスカに対しては、毎年部隊が派遣されて訓練されていますが、今年は大所帯です。

昨年、一昨年と約210人規模の参加でしたが、今年は330人も参加します。

従来から参加している6機のF-15、1機のAWACS、基地防空隊に加えて、今年は2機のKC-767と3機のC-130も参加するからです。

レッド・フラッグ演習は、訓練上で初めてF-22が撃墜された訓練でもあり、メインは制空戦闘です。
F-15やAWACSは当然これらの訓練に参加します。広い訓練エリアと日本周辺の訓練空域とは違う陸地上空での戦闘訓練を行える、他では得難い機会です。
あまり練度の高くないパイロットも多数参加する訓練ですが、その分米空軍の基本的な考え方を吸収するには良い機会です。
参加者も多く、ブリーフィングは賑やかです。

基地防空隊は、レッド・フラッグ演習参加の戦闘機部隊だけでなく、アイルソン所在のA-10などを目標として訓練します。
国内の基地や演習場では、基地対策上航空機が低高度を飛行して訓練を行う事が出来ませんが、レッド・フラッグでは時として自分より下を飛ぶ目標を迎撃する(気分はアフガンゲリラ)訓練なども可能な、これまた得難い機会です。
(国内で低高度目標を対象とした訓練が可能なのは硫黄島くらいですが、それでも洋上の目標が多い)

今回参加するC-130とKC-767は戦術空輸訓練や空中給油訓練を予定しているようです。
日本からアラスカへの移動支援だけなのかとも思いましたが、移動のための空中給油はKC-767ではなく米軍から支援を受けるようです。
一部はKC-767が行うのかもしれませんが、もしかするとKC-767部隊はまだ十分な能力がないのかもしれません。
戦闘機の護衛を受けながら、地上からの脅威もある環境下での空輸なんかを訓練するのでしょう。
もしかすると、KC-767が米軍機に給油する訓練なんかも行われるのかもしれません。そうであれば、北朝鮮情勢もあり、結構意義深い訓練かもしれません。

何にしても、一ヶ月にも及ぶ大変な訓練です。
気をつけてがんばって下さい。

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