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後方・広報

2008年10月17日 (金)

撤収専門部隊

少々前の話になりますが、10月6日付産経新聞が、「空自、イラクへ撤収専門部隊を派遣へ」という記事を掲載しました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081006-00000503-san-pol


ミリタリー系ブログも数あれど、こういう地味な記事はどこでも取り上げません。
と、言うわけで、あえて取り上げてみます。


産経の記事は、12月に輸送任務を終え、帰国するクウェートへの派遣部隊(イラク領内での輸送任務を実施するので「イラク派遣部隊」と表記されていることが多いが、根拠地としている基地はクウェートにあります)の撤収に際して、大量の荷物を送り返すための通関・検疫業務や現地に建設した施設をクウェートに譲渡する業務を実施するため、空自が後方支援業務に特化した要員を部隊として派遣する、というものです。


新聞記事では具体的な職種には触れていませんが、多くは補給と会計でしょう。
どちらも、華々しい活躍の場はほとんどありませんが、重要であることは言うまでもなく、こういうケースでは往々にして激務だったりします。
後方業務は、ルーチン的な仕事が多く、規則どおりに仕事を流せば良いと思われがちです。確かに、既に確立された業務はそういった性格が強くなりますが、始めての仕事や、今回のような規則で細部を決められていないケースでは大変な苦労を強いられるようです。
その理由を簡単に言うと、発生する様々な問題について規定した下位規則がないため、逐一上位規則と照らし合わせて問題がないかどうか検討しなければならないからです。


と言っても、彼らの苦労はなかなか理解できないと思いますので、補給職種について一つネタを紹介します。
防衛省のサイト内にある資料ですが、「航空自衛隊物品管理補給規則」と言うのがあります。ちょっと見ていただければ分かりますが、まるで魔法の呪文のようです。
http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/g_fd/1968/gy19681225_00035_000.pdf
(PDFで71ページあります。重いです)


さらに、実際の業務はこんな程度で済むはずはなく、彼らは「航空自衛隊物品管理補給手続」(通常は「JAFR-125」と呼ばれています。)という分厚い辞書のような物を見ながら仕事をしています。正直、マネは出来ないなと思ったことを覚えています。

自衛隊の扱う物品は、全て国民の血税で賄われています。防衛調達に関しては、いろいろとニュースになってますが、末端は結構しっかりやっていると思います。(某社○庁などとは違います)


撤収業務部隊は、12月上旬に派遣され、輸送部隊が年内に撤収した後も、引き続き数ヶ月は現地で撤収業務を行う予定とのことです。


ご苦労様です。

2009年9月18日 (金)

漫画家ツアー

漫画家を対象とした自衛隊ツアーが好評だったそうです。

漫画家対象の「空自」見学ツアーが好評-漫画を描くヒントを提供」(市ヶ谷経済新聞09年9月6日)

救難機を見学する漫画家
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シャツにサインをしてもらった隊員も
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参加漫画家8人のサイン寄せ書き
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各写真共に市ヶ谷経済新聞より

「企画として成り立った後に部隊見学を受けることはあっても、企画のヒントを与えるために著名な方を集め部隊見学ツアーを組むのは今回が初めて」だそうで、今後も同様の企画を計画してゆくとのことです。
これは良い企画ですね。
記事では、漫画家の方に受けた事を評価していますが、それよりも、これを契機として漫画の中で自衛隊が取り上げられ、しかも好意的に描いてもらえれば、広報効果は非常に高いものになります。

漫画家だけでなく、今後は映画関係者や小説家、ゲームクリエイター、ついでに私のようなブロガーなどにも対象を広げて行ったら如何でしょうか。

2010年3月20日 (土)

仕分け被害

仕分けの被害で以前に記事「自衛隊広報施設 渋谷 「自衛館」」にも取り上げた渋谷の広報スペースが消滅してしまいました。

渋谷・宮益坂の自衛隊広報スペース「自衛館」閉館-契約満了で」(シブヤ経済新聞10年3月9日)

「当所から2年間の契約だった」そうですが、仕分けの被害であることは確実ですね。
年間1万人超の来館者しかないことが問題視されたと書かれていますが、数坪しかないあのスペースで毎日27人の来館者という計算ですから、そんなモノでしょう。(どの程度見込んでいたかにもよりますが)

2010年4月 2日 (金)

ナイスコピー

陸自の隊員募集用コピーを盗用したとして埼玉県警が配布済みのポスターなどを回収したそうです。
埼玉県警:採用ポスターの表現 陸上自衛隊の商標権を侵害」(毎日新聞10年3月18日)

盗用されたキャッチコピーは、「守りたい人がいる」で、陸自が商標登録しているそうです。
過去にも新聞広告で使われ、警察庁が謝罪した経緯があるものだそうで、陸自の担当者は「いいキャッチコピーだったんですね」と言っていると言うことです。

ナイスなコピーで優秀な隊員がリクルートできたのだとすれば良いことなんですが、このコピーの作成と商標権取得に陸自がいくら使ったのかが気になります。
多分、電通とか大手の代理店に頼んだんですよね。きっと。
ずれた金銭感覚でなければ良いのですが……

対する警察庁や埼玉県警は、盗用するなんていうミスをしているところを見ると、自分達でやっているのでは……

もしかすると、記事が批判すべきは防衛省の方なのかもしれない、なんて思ってしまいました。

2010年4月10日 (土)

グリーン・ホーネット

以前も同種の記事を書いたことがありましたが、ついに代替燃料で戦闘機が飛ぶそうです。
バイオ燃料使う米戦闘機、アース・デーに初飛行」(読売新聞10年4月1日)

飛行予定はアース・デーの4月22日、バイオ燃料を50%使用してFA-18が飛ぶとのことです。

アメリカ以上に輸入依存が高い日本も、もっと積極的にやらないと、中国にシーレーンを封鎖されて、いざという時に飛べないとかいうことになりかねません。

2010年4月17日 (土)

自衛隊で集団感染

自衛隊で集団感染と言えば、職業病とも言える水虫がまず頭に浮かびますが、そんな笑い話では済まされない結核の集団感染が発生したそうです。
結核:6陸自駐屯地で陽性84人 昨年9月以降集団感染」(毎日新聞10年4月9日)

記事では教育課程としか書かれていませんが、感染者の年齢も若いので新隊員の前期教育課程で感染が広まったのでしょう。

営内生活では接触が濃密になるため、感染性の病気はどうしても蔓延し易くなります。学校と同じようにトイレや洗面所に手洗いやうがいを勧めるポスターが張ってあったりしますが、それでもインフルエンザなどは広まり易いです。

そのため、私も記憶がありますが営内で病気になると他の人にうつしてしまうのではないかと考え、結構肩身の狭い思いをします。
結核となるとなおさらでしょうから、感染してしまった隊員がちょっと不憫ですね。

参考:結核予防会

2010年6月30日 (水)

防衛省、天敵に逆らう

防衛省に限らず、各官庁にとって怖~い天敵がいます。
それは、予算の執行に無駄がないか監視する会計検査院です。

検査院との対決の場は、各基地数年おきに実施される会計検査です。
流石に偽の情報を与えることはしませんが、情報を小出しにしたり、時間稼ぎをしたりと、あらゆる方法を使って検査の乗り切りを図ります。

私はこれに関して苦い思い出が一つあります。
時間稼ぎのために、検査官のアテンドを任されたのですが、この際に検査官に余分な情報を与えたと言うことでしこたま怒られたことがあるのです。もちろん予算の執行に直接関わるような情報ではありません。
部隊の説明をしてやれということでアテンドを任された訳ですが、それで情報を与えるなと言われても無理があるぞ、基地外の史跡研修にでも連れて行け(実際そういうケースもある)とでも言うのか、と思ったのですが、検査対応部署としては無用な情報を与えやがって、ということだったようです。

と、長い前置きはこれくらいにして本題に入ります。
防衛省が、その天敵である会計検査院に逆らったようです。
防衛省、検査院の懲戒処分要求を拒否…移設調査費で」(読売新聞10年6月24日)

検査院が、普天間基地の移設関連で不適切な支出があったとして、担当者2名の懲戒処分を求めていたのですが、防衛省がそれを突っぱねたと言うのです。

米軍基地関連なので、昔で言えば防衛施設庁マターになります。そのため、純粋な防衛省とは少し違うかもしれません。

ともあれ、内情が分からないのでこれ以上のコメントはできませんが、結構驚きなニュースでした。

2010年9月22日 (水)

自衛隊医官の評判と自衛隊の衛生能力

自衛隊病院で手術ミスがあり自衛官が死亡するという事故が発生しています。
自衛隊病院で手術ミス、1等陸尉が死亡」(読売新聞10年9月19日)

医療全般には語れるほど知識もありませんし、どんな軽易な事でも人が行う事に事故はつきものなので、この事故自体には論評しません。
ただ、医療過誤を闇に葬ろうとする医療機関が多い中で、自ら警察に通報の上、発表しているのは誠実な対応とは言えると思います。(一般病院以上に隠しやすい環境な筈ですし。)

さて、ではこの件で何を書こうかと言いますと、自衛隊医官の評判と自衛隊の衛生能力及びその問題点についてです。

自衛隊医官の評判は、端的に言ってよろしくありません。
防衛医大の偏差値は決して悪い数字では無いので、決してソースが悪い訳ではありません。

悪いと言えるのは、その後の環境です。
親方日の丸でその後の研鑽が無くとも身分が安泰という、自衛官一般の如何ともし難い話があることも勿論ですが、何よりも、経験となる練習台が少ない、つまり基本的に一般人よりも健康な自衛官ばかりを相手にしなければならないという現実があるためです。

自衛隊病院では一般の患者を受け入れているところもあるようですが、基本的に重病ではない自衛官を数多く捌かなければならないですし、衛生隊などの部隊勤務医官は、100%自衛官の相手しかできません。
(病気はもちろん少ないですし、体を酷使する割には安全管理もしっかりしているので、怪我もそれほど多くはありません)
何事も、簡単なことしかしていなければスキルは上がらないのは当然の事なので、衛生の方にとっては深刻な問題であるようです。

9年程前に、自衛官による兼業が禁止されているにも関わらず、部外の診療機関でアルバイト的に働いている医官が多数居ることが問題になったことがありましたが、多くはお金欲しさだけでなくスキルの向上を兼ねてやっていた事らしく、処分は軽いモノでした。

自衛隊病院での一般開放が多くなってきているのは、この辺りの背景があります。

さて、大した知識もないのに一般論だけ書いても説得力がないので、この辺りの背景が影響した私の体験談なども書いてみます。

私は親知らずを4本とも抜いていますが、いずれも自衛隊病院及び衛生隊で処置してもらいました。
その内の2本は、十分に出きっておらず、いわゆる埋没なんたらという状態だったようですが、90度横向きに生えていたりして健康な奥歯にも悪影響があると言われて抜歯を薦められました。
これ自体は一般の病院でもあることのようですが、その際に全身麻酔での処置も薦められました。
これも一般の病院でも行われている事ですが、積極的に薦められるようなものではないようです。

先生がいかにもやりたそうだったので(グロそうな手術方法を聞かされた)、全身麻酔での処置をしてもらいました。
練習台になるのも仕事の内かなと思ってましたので。

一般の病院だと入院しての処置になるケースもあるようですが、流石に車の運転は止められたものの、2回とも日帰りで、午前中に手術して夕方には歩いて帰りました。
記憶が定かではないですが、口腔外科の先生だったものの、麻酔医は居なかったと思います。

いざ有事に自衛隊医官の腕前が心許ないのでは困ります。
最近ではパシフィックパートナーシップ等の海外派遣などで腕を振う機会も増えているようですが、部外病院への出向など、腕を磨く機会を、もっと積極的に作って行かなければならないと思います。

2010年10月30日 (土)

高いよ! 自衛隊広報施設

事業仕分けで有料化の方向性が示された自衛隊広報施設ですが、試験的に「有料化して入場者数の変化や広報への影響を検証したい」とのことです。
自衛隊広報施設を有料化へ 事業仕分けで予算削減判定」(沖縄タイムス10年10月22日)
自衛隊の大規模広報施設に係る入場料の徴収に関する実験の実施について」(防衛省発表10年10月22日)

有料化されるのは、次の3施設です。
・陸自「りっくんランド」(東京都練馬区)
・海自「セイルタワー」(長崎県佐世保市)
・空自「エアーパーク」(浜松市)

従来無料だった入場料金を、大人400~500円、子ども200円と設定するそうです。
感想としては、「ちょっと高すぎじゃないか?」と思います。
大人200円、子ども100円くらいだったら大して気にならないと思いますが、これでは、恐らく入場者数は相当数減少すると思われます。

防衛省としては、
「こんなに減少したのでは、広報施設として意味を成しません!」

「なので、無料に戻します!」
って絵を描いているんだろうな。

2010年12月27日 (月)

空自、4年間の全契約が官製談合 航空幕僚長が退任、50人処分

取り上げたいニュースではないのですが、取り上げずにおく訳にはいきません。

空自官製談合:311件75億円すべて不正 空幕長退任へ」(毎日新聞10年12月14日)

空自の事務用品発注に関わる談合事件について、空自の調査結果が出ました。
結果、4年間の事務用品発注、総額75億円あまりの全てが官製談合だったとのことです。
誠に残念な調査結果です。

OBの再就職先として妙に事務機器販売業者が多かったことを思い出しました。
当時は、調達関係職域ではない者まで、こんなに雇って仕事があるんだろうか、とぼんやり疑問を持ったものでしたが、あまり深く考えていませんでした。
背景には、こうした談合があったようです。

また、一方で予算を使い切ろうという配慮があったことも報じられています。
年度末に予算を使い切ろうとする行為は、なにも自衛隊や官庁に限った話ではなく、民間企業にもある話ですが、自衛隊のように予算規模が大きいと、年度末に見込み違いから大きな余剰予算が発生することは時々起こりうる話です。

私も、某司令部在籍時に、空幕の担当者から、余剰予算を回してもらえる可能性があるから、明日までに1億円分の調達リストを作れと言われて慌てて作業した経験があります。
(当然、不足している物品を購入する話なので無駄に使われている訳ではありません。)
この時も、リストは出したものの、業者が年度内の納入が不可能だとして、他に予算を取られてしまいました。

今回処分された調達関係者としては、こう言った予算使い切りのための急な案件に対応してくれる業者はありがたかったのでしょう。
優遇したくなる気持ちも分からなくはありません。

しかし、誤った行為であることは間違いありません。

非常に残念なニュースだったのですが、一つ救いだったことがあります。
それは、全調達が官製談合だったという、これ以上ない悪い結果を、自らの調査で明らかにしたことです。
そして、それを公開することで、空自はちゃんとした自己改善能力を持っていることを証明しました。

次から次へと問題が発覚する年金問題等を抱える厚生労働省など、他省とは違うということです。

最後に調査報告書公表に伴う航空幕僚長訓示を転載しておきます。

第1補給処におけるオフィス家具等の調達に係る談合事案に関する調査報告書公表に伴う航空幕僚長訓示

 昨日、「第1補給処におけるオフィス家具等の調達に係る談合事案に関する調査報告書」が公表され、改善措置等の方向性が明確に示された。また、これに先立ち、50名の隊員に対して懲戒処分等が実施された。
 国民の生命と財産を守る航空自衛隊が、「談合」という違法行為に関与することは断じて許されることではない。この事案をもって、我々航空自衛隊に対する国民の信頼は大きく損なわれたと認識すべきである。
航空自衛隊は実力組織であり、その活動は、国民の信頼無くして成立し得ない。我々は本事案を真摯に反省し、調査報告書に示された改善措置等を速やかに実施するとともに、我々自らが主体的に再発防止のための措置を推進し、国民の信頼回復を図らなければならない。 この機会に、航空自衛隊の全隊員に対して、次の2点を要望する。

第1点、法令やルール等を厳守する組織文化を確立せよ。

第2点、組織の健全性を保持するため、不断に組織の改善を図れ。

 そして、以上2点を具現化させる責務は、各級指揮官にあることを銘肝せよ。
 我々は、本日ここに、不正の根絶と不祥事の再発防止の決意を新たにし、国民の確固たる信頼を再び手にすることを誓う。そして、航空自衛隊の全隊員が「国民に信頼される、より精強にして健全な、そして明朗闊達(めいろうかったつ)な航空自衛隊」を目指し、心機一転、自信と誇りを持って、職務により一層精励されんことを期待する。

平成22年12月15日(水)

航空幕僚長 空将 外薗 健一朗



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