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2016年1月11日 (月)

日本社会は、ロボット・ディバイドの時代に耐えられるか?

ミリタリーネタではありませんが、治安に関係するので広い意味では安全保障ですし、対応を誤ると左派が増える可能性があるため、気になっていることがあります。

それは、急速に進む、自動運転や自動なんたら、つまりロボットによる単純労働の代替が、単純労働で生計を立てている人々を、困窮に至らせないか、という問題です。

ロボットの普及は、労働人口の半数もの職を奪うという報告があります。
ロボット普及、労働人口の半数の職奪う可能性 米英で」(CNN151115)

この手の、ロボットが格差を広げるというのは、SFの世界では昔から予見されていた自体ですし、数年前から、現実問題の予見として報道され始めています。

最近の技術の進歩を見ると、これが現実の一歩手前まで来ていることが分かります。

自動運転が実用化されれば、まず最初に、高速道路を使った長距離トラックのドライバーから職を奪うでしょう。
市街地での端末輸送は、もう少し先になるでしょうが、時間の問題です。
宅急便などの個別配送だけが、もうしばらくは人手を要するはずです。(ドローンが騒がれていますが、全天候対応ができるまでには、相当かかるはずです)

ロボットは、一般的に柔らかいモノの扱いが苦手ですが、センサー技術は急速に発展していますし、規格化されたものなら、扱いやすくなります。
電子レンジ調理が多用されるファミレスでは、調理はロボットが大抵の事ができるようになるでしょう。
10年先の未来では、マクドナルドは無人かもしれません。

掃除ロボットの普及は、清掃業者にとって、既に脅威と言えなくもありません。

ロボットが、単純労働の職を奪ったとしても、奪われた方の行き場は、どこかにあるのかもしれません。
ですが、「またロボットに奪われるのではないか?」という不安はつきまとうでしょう。

ITについて行けるかどうかで、デジタル・ディバイドという格差が生じたように、社会は、ロボットを作る、あるいはロボットに仕事を与える側の人間と、ロボットに仕事を奪われる側の人間に二分化させられる恐れがあります。

この格差は、デジタル・ディバイド以上に、激しい格差を生み出しそうに見えます。
そうなった時、日本社会は耐えられるのでしょうか?

「一億総中流」という言葉は死語になって久しいですが、それでもピケティが日本だけは違うと言っていたように、日本は欧米と比べると格差の少ない社会です。

ですが、このロボット・ディバイドとでも呼ぶべき格差(他にもっと適切な言葉があるのかも知れませんが、私は知りません)は、日本にも激しい格差社会を作り出しかねません。

しかも、労働賃金の上昇を嫌う財界の求めに応じて、将来は仕事を奪われかねない単純労働用の人手として、移民を受け入れる動きもあります。
そうした人々が多くなれば、単純労働は労働力の供給過多となり、運良くロボットに仕事を奪われなかった人々の賃金も押し下げてしまいます。

衣食足りて礼節を知るのは、誰しも同じです。
格差が激しくなれば、治安は悪化するでしょう。下火になっている左翼運動も盛り返すかも知れません。

私自身、このロボット・ディバイドの時代に、どういった社会政策が必要なのか、妙案はありません。
真剣に練られたプランなく、規制緩和だけを進めれば、社会は深刻な危機に陥るかもしれません。

ロボットを作り出し、命令を与える側の人間は、それによって膨大な利益を得られるため、積極的に規制緩和を目指すべきだと主張します。

米カリフォルニア州、自動運転に専用免許「ドライバー」乗車を義務付け Google失望「時代錯誤だ」」(産経151227)
日産ゴーンCEO「自動運転の量産化は行政次第、日本は最有力」」(レスポンス151029)

しかし、彼らの意見だけを聞いて、夢のような社会が来るとは限りません。
今でも高級車に乗っている人には、快適な世の中が来るかも知れませんが、ロボットが代替可能な単純労働に従事している人にとっては、過酷な社会かもしれません。

一方で、産業革命に見られるように、産業構造は変わっても、一旦混乱はあるものの、ロボットが新たな可能性も創り出すため、大丈夫だとする意見もあります。
「AIやロボットは格差を生み、可能性も広げる」https://newspicks.com/news/1099780/body/

ですが、ロボットは、今やあらゆる産業のあらゆる単純労働を代替できる一歩手前まで来ています。
ロボットのコストが、社会保障費などを含めた広い意味での人件費以下になれば、企業はあらゆる部門でロボットを導入するでしょう。

何か、対策が必要なはずです。
今から準備すべきでしょう。

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治安」カテゴリの記事

コメント

これは昔から機械に職が奪われると言われていたモノと変わりがありません。
イギリスの反機械運動(ラッダイト運動)になぞらえて、ネオ・ラッダイトと呼ばれているものですね。

電話交換手がかってはいましたが、現在ではいません。しかし、そのかわりに女性の職場は相当拡がっています。
農業にしてもコンバイン等の機械の出現によって少人数で可能となっています。それであふれた者達は新たな職場(新たな産業)で働きました。

日本ではロボット化によって自動車や製造業の競争力を強化してきました。ドイツでは移民(トルコ系を中心としたもの)を入れたために社会的な不安定状態が生じました。

ロボット化による新産業や職場の拡大の方が利点は大きいでしょう。それに日本はロボット化を進めなければ労働人口の減少に耐えきれない(特に介護分野)ものと考えられます。
経済団体は移民とか言ってますが、移民は害のほうが大きいものと考えられます。

昔、SF好きの人間の間でロボットの事が話題になったことがあります。その時『アトムのようなロボットが出来たら、法律的にもややこしい事になる。だから独裁国でもない限りアトム型のロボットは普及しないんじゃないか』という意見もでました。

万能型のアンドロイドができれば別でしょうけど、ロボット化は新しい職場を作りだすから心配はないんじゃないでしょうか。

私見ですが、社会的変革を生じさせる最大の条件は寿命だと考えています。ロボット化は高齢者の現役生活を長くさせるためにも必須だと思いますネ。

数多さま

重要な視点と思います。

ロボット技術もそうですが、AI技術、あるいはAIとロボットの融合技術が、急速に進化しています。AIの進化の方が脅威という話もよく聞きます。おそらく、肉体労働者にとってはロボットが、頭脳労働者にとってはAIが脅威に映るのでしょう。

あとは、暇に任せて(笑)、実際問題を考えてみました:
・介護:1-2人の人間が率いる介護ロボット数体が、介護作業を補助する。人間の介在は減るが、なくなることはない。(そもそもマンパワー不足)

・建設、土木:これも1-2人の人間が率いる、工事ロボ数体が...(以下同文)

・農業:もしかしたら1人の人間が率いる、農業ロボ「数十」体が農作業をすることになるかもしれません。後継者不足に特効薬になるでしょう。

・漁業:ロボット化は遅れるとおもいます。環境が厳しすぎるし、ロボット以外の方法での機械化ができるところはやっているから

・工場(製造):昔からロボットと人間の労働者が戦っている分野で、ロボットの適用範囲が少しずつ増えてゆく、ということだと思います。

・技能労働:ロボットが少しずつ活躍してくるでしょうね。。。これは取りも直さず、日本人の「きめ細かな作業」を、海外のロボットができるようになることを意味します。きめ細かさを、別の分野に求めるしかないでしょうね。。。

・設計・デザイン:AIがかなり最適化をしてしまう時代になるかもしれません。が、仕様調整は人間の作業として残るでしょう。仕様の策定、要求の抽出、こうした作業はなんとも人間的なものなので。。。

・営業:ロボットに出る幕はありません。が、AIには活躍の場はあるでしょう。

・小売り販売:微妙ですね。。。「人の感性」が大事なところもあるので。さんまさんのようなおしゃべり上手なロボットが、すべてのお店にあふれたら、いったいどうなることやら。。。でも、ここも人手不足だと思うのですが(都内のコンビニでは留学生・外国人ばかりですから)

・軍隊:AI+ロボットは極めて深刻な脅威です。2人のリーダー(小隊長+小隊軍曹)率いる、50人の兵隊ロボ(ターミネーター)。いつか、そんな時代が来るかもしれません。これは正直恐ろしいと思います。おそらく、化学兵器や核兵器と同じように、ある程度、条約で規制するしかないのではないでしょうか?とはいえ、AI化、ロボット化は、避けられないでしょうね。。。

・医者:ここもAI+ロボットで恩恵を受けるところだと思います。対人のところは、最後まで人間が残るでしょうし。(白衣の天使ならぬ、白衣のi-robot、、、いやだーーー笑)


#我ながら、職種の発想が偏っていますね。。。。

一番深刻なのが、やはり、軍隊だと思いますけどね。次が、工場労働者ですが、ここは昔から自動化との戦いがあるので、それが継続するだけでは??

みやとん 様
当然、そうした見方があることは承知しています。

ですが、私が戦史をあまり好きではないのと同様の理由で、そうした見方は危険だと思っています。

日本に鉄砲が伝来しても、連射性能の低さや、射程や集弾の問題から、普及はゆっくりでした。
今までのロボットはこの状態でしょう。

ですが、長篠の戦いにおいて、鉄砲の大量使用が戦闘の態様を変えることが実証されてから、状況が大きく変わります。

こうしたことが、ロボットに関して、今一歩手前に来ているように思えてなりません。

ドナルド 様
AIと、センシング技術の進展が凄まじいですね。
トリリオンセンサーなんて言葉がありますが、1兆個のセンサーが感知した情報をAIが判断し、手を動かせば良いような労働は、ロボットができてしまう時代が、まさに一歩手前です。

各業界の分析は、興味深く読ませて頂きました。

ロボットに適切に指示を出せる人間、つまり現状でも中間管理職以上の人間は、今以上に重要度が増すかも知れません。
つまり、この点でも、格差が拡大する可能性があります。

このまま、手をこまねいていて良いとは思えません。

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