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2015年12月12日 (土)

中国空母『遼寧』の弱点と攻略策

中国軍が海洋進出を図るに当たり、大きな役割を期待しているのが空母です。
しかし、就役済みの空母『遼寧』は、多くの問題を抱え、戦力としては疑問視されています。

空母は、直接戦闘するための武装は持たないことが多く、装備していても自衛用の短射程ミサイルや火砲くらいです。
つまり、空母の戦闘力=艦載機運用能力です。

空母『遼寧』が戦力として疑問視されるのは、当然、この艦載機運用能力に問題があるからです。

艦載機運用能力と言う場合、搭載機数や機体の能力を思い浮かべる人が多いでしょう。
イギリスのインヴィンシブル級空母などは、亜音速のハリアーしか運用できなかったため、空母としての能力が高くないというのは、誰しも理解しやすい話しだと思います。

ですが、『遼寧』の場合、Su-33をベースとして開発されたJ-15を運用しており、搭載機の能力が著しく劣ると考える人は少ないと思います。

にもかかわらず、戦力が疑問視されるのは、J-15が艦載運用された際の搭載可能な弾薬重量が著しく少ないからです。

中国の空母を飛躍させる開発に成功? 「電磁カタパルト」は米中関係を変えるのか

中国が保有する艦上戦闘機J-15は、空母「遼寧」から発進させる場合、搭載できる武器の重量が2トンであり、陸上基地から離陸する場合の12トンよりも極めて少ないと報じた。陸上から運用する時の約6分の1しか、ミサイル等を搭載できないということだ。


このデータが正しいとすると、単純計算では戦闘能力は陸上基地から運用される場合と比較して6分の1ということになります。
乱暴過ぎる計算ですが、搭載されるJ-15は、最大36機程度と見られていますが、陸上基地から運用される場合と比較すれば、6機程度の戦力でしかないという計算です。
実際には、ミサイルを命中させるために、牽制のミサイルを撃つなどが必要であるため、実態的な戦闘能力は、更に低くなります。

しかしながら、『遼寧』を中核として空母機動部隊が編成されれば、空母抜きの艦隊と比較して、大きな戦力であることに代わりありませんし、空母の存在という政治的意義は大きなモノがあります。

その脅威を排除するためには、ミサイルによる飽和攻撃がオーソドックスですが、防衛省・海自がすすめている潜水艦を用いた非対称戦術も有効です。

オーストラリアなどから引き合いが来るほど、日本の潜水艦は優秀です。
ですが、通常動力型であることは、空母攻撃にはデメリットです。
海自出身の新進軍事評論家、文谷数重氏も、この課題を指摘しています。(中国の通常動力型潜水艦が、米空母を攻撃できるかを論じていますが、逆でも同じです)
通常潜で空母を補足できるだろうか

 中央が海軍に「米空母間近に接敵し、勝ち誇るように浮上しろ」というのは、無理がある。キロのような在来型潜水艦は、空母機動部隊を追尾できない。水中で高速力を出すとすぐに電池が切れてしまうためだ。このため、ごく短時間のダッシュ以外では2-6kt(4-12km/h)程度しか出さないといった話がある。平時にも12kt以上、戦時には20kt以上で走り回る空母機動部隊を先回りするのは、相手が自艦位置に向かってくる場合以外には、まずはできない。


しかしながら、戦術とは、個別の兵器の性能だけで戦うものではありません。
やりようはあります。

で、問題となる通常動力潜水艦による、中華空母機動部隊攻略策は、ここでは秘密です。m(_ _)m

もちろん、方策の一つではありますが、本日発売の拙書『深淵の覇者』で示しています。
『遼寧』の弱点を突いた方策ですが、「こんな手もあるのか」というのを書いておりますので、ご覧になって頂ければ幸いです。


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コメント

「深淵の覇者」発売おめでとうございます。 本日、早速購入してきました。 
潜水艦は、仕事上でも関係がある為、個人的に勉強を続けており、大変参考になる
テーマです。 半年ほど前には、潜水艦の内部を見学させて戴きましたが、想像を超えるような狭い空間で驚いてしまいました。 見学させて戴いた経験をベースにして、読み進めていきたいと思います。

やん 様
仕事でも関係がありますか。
関係者の方が、この作品をどう思うか、気になるところです。

自衛隊だけでなく、某メーカー(読めば一発で分かりますが)さんをモデルにしたメーカーも登場させています。

感想をお聞かせ頂けると、うれしいです。

数多様
ご返信ありがとうございます。 今、楽しみながら読み進んでいます。 某メーカーさんとは、"Open up your dreams"のお○電気さんですね 笑 年末年始の休みに、読破したいと思っています。 

黎明の笛と同様、一気に読みました。それにしても、自衛隊が限定的な状況で戦闘するというストーリーにどうリアリティを持たせるのかというのが、たぶん、米軍が戦闘するストーリーの小説とは、異なる難しさだと思うのですが、今回の場合、史上最速の潜水艦VS姿を消す新鋭潜水艦の一対一の対決という、かなりSF的な設定になったのが非常に興味深かったです。それにしても、現代の(攻撃型)潜水艦というのは、対潜水艦戦闘を第一の課題として設計されているし、訓練もそれを念頭に置いてやっているのでしょうが、現実に潜水艦どうしが対決する状況というのは、よっぽどいろいろな条件が重ならないと起きようがない。ただ、これは他の現代兵器でも同じかもしれませんね、そういう意味で、その条件をクリアするため、どういう舞台を設定するのかが、まさに数多さんの腕の見せ所というところでしょうか。読者としては、本当に楽しみにな部分です。

やん 様
言わずもがなの、そちらです。
防衛装備を作っていることを、多くの方は知らないでしょうけど。

明日からお休みでしょうか。
楽しんで頂けるといいなと思っております。

読了しました 様
ありがとうございます。
楽しんで頂けたようで、何よりです。

自衛隊のかかわる戦闘を小説で描く場合、一番の邪魔者は米軍ですね。
書いた途端、子供のケンカに大人が登場することになってしまいますから……

潜水艦対潜水艦は、航空機対航空機以上に、実際には生起しない戦闘ですね。
どうしたらそれが起こりうるのか、その際、どう展開するのか、現実と乖離しないモノを描く事は大変ですが、大変だからこそ、私みたいな拙いモノ書きでもなんとかなっているのだと思います。

数多様
潜水艦の元艦長さんにも読んで戴きました。 全体的には良く描けているとおっしゃって
いました。 
細かい誤植(潜行->潜航)等のご指摘がありました。 また別途ご連絡戴けましたら、
ご報告申し上げたく存じます。 また、次回作も楽しみにしております。

やん 様
ご紹介頂き、ありがとうございます。
お褒め頂けるのはうれしいですが、面白いと思ったかどうかも聞いて頂ければと思います。小説ですから。

誤植は、さんざん直しても、やっぱりゼロにはなりませんね。
ご指摘頂けると、助かります。

宜しくお願い致します。

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