創作通信_その9_新刊『深淵の覇者』電子版情報、POP、ポスター
新刊『深淵の覇者』発売まで、2週間あまりとなりました。
前回に引き続き、祥伝社さんが書店販促用のPOPとポスターを作って頂きました。
POPは、こんな感じなので、ペーパークリップとかで棚に置かれるものになります。
ポスターは、A4版です。
これが貼ってある書店さんには、当然置いて頂いているでしょう。
表紙、POP、ポスターと全て真っ青なので、青を目印に探して頂いたら見つかると思います。
電子版は、2週間程度の遅れで発売される見込みとのことです。
なので、電子版でも、年内には読んで頂けるはずです。
さて、お知らせだけでは何ですので、今回潜水艦を主軸に書いた理由を明かしましょう。
当ブログを読んで頂いている方は、私が以前から潜水艦を重視していることは承知してくれていると思います。
もちろん、そのことが、小説の舞台として潜水艦を選んだ理由の一つにはなっています。
ですが、それよりも大きな理由は、小説に限らず、ドラマを描くにあたり、読者を主人公に感情移入させる必要があるためです。
当然、個艦の動きに焦点を当てて描くことになりますが、ネットワーク化された現代の戦闘では、個艦は艦隊の中の一部でしかなく、悪く言えば歯車であるため、自在に戦闘することなどできません。
それでも、そこにドラマを描こうとするなら、司令官か中枢の幕僚、つまり東郷元帥か秋山真之を主人公に据えて描かなければならなくなります。(『黎明の笛』がこれでした)
日露戦争のように、誰もがその概要を知っている戦争ならば、それでもいいのですが、完全に創作の戦争を描こうとすると、戦争の全体を描きながら主人公の周辺を描く事になるため、長くならざるを得ませんし、読者を着いてこさせることも大変です。
ですが、潜水艦だけは、現代においても個艦で行動することが基本で、連携するといっても、哨戒海域を分担する程度です。
一度潜ってしまえば、時折浮上した際に通信ができるだけで、それ以外は自艦のセンサーだけを頼りに、1艦のみで全てを決定し戦闘します。
つまり、ドラマとして描きやすいのです。
というわけで、そうりゅう型とおやしお型潜水艦が活躍するエンターテイメント小説となっております。
が、どうしても私の趣味が入るので、かな~りテクノスリラーなものになっています。
潜水艦+テクノスリラーとなると、当然『レッドオクトーバーを追え!』という金字塔があるわけですが、当然意識しました。
ですが、似ている部分は少しもありません。
対象読者も日本人なので、日本的なメンタリティも踏まえて描きました。
とはいえ、そんな事は意識せず、お楽しみ下さい。
『深淵の覇者』は、12月12日発売です。
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