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2015年8月

2015年8月28日 (金)

大戦前のイギリスと現在の日本の類似

安保法制を巡る政治状況は、二次大戦前のイギリスの政情と比べてみると恐ろしく似ているように見えます。
違うのは、政権が、宥和政策を掲げたチェンバレンの如き民主党ではなく、ヒトラーに妥協することを良しとしなかったチャーチルの如き自民党だという点でしょう。

民主党の安保政策に関するHPを見ると、どうやって平和を確保するのかという具体論のない、戦争に反対していれば平和でいられるという安易な平和主義が見て取れます。
あるいは、他国が侵略されていても、見て見ぬ振りを続ければ、自国だけは平和でいられるという孤立主義と言えるかも知れません。

民主党を初めとした安保法案の反対者は、自民党と安倍首相をナチスとヒトラーになぞらえますが、日本を取り巻く情勢は、南シナ海など、周辺国への侵略を狙い、現に一党独裁を行う中国共産党こそ、ナチスそっくりです。

今の民主党は、南シナ海を埋め立てて要塞化されても、海の向こうから『まだズデーテンだけだ』『まだポーランドだけだ』と言っているような二次大戦前のイギリスの宥和主義者のようです。

その内、「沖縄を返せ」と、中国が本格的に言ってきても、戦争を回避するために正しい判断だとして宥和政策を続けるのかもしれません。

安保法制は、法律である以上、法的安定性は必要です。
しかし、法的安定性のみを見て、現実を見ないのは、ただの夢想家に過ぎないのではないでしょうか。

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2015年8月23日 (日)

映画評「天空の蜂」

このブログを転載して頂いているBLOGOSの招待で、映画「天空の蜂」試写会に行ってきました。
という訳で、ネタばれしない範囲で、見てきた感想などを書かせて頂きます。

Photo

上映時間2時間18分
大作と言える長さですが、スリリングな展開で、小気味良く進むため長さは感じません。
社会的なテーマを扱いながら、CGを効果的に使ったアクションシーンも楽しめるエンターテイメント作品になっています。

江口洋介演じるヘリの技術者、木本雅弘演じる原発の技術者を中心として展開される人間ドラマは、さすが東野圭吾作品だけあって、深みのあるものになっています。

Photo_2

俳優さんの演技では、木本雅弘の迫力が印象に残ります。キャラクター自体が、強烈なキャラなのですが、彼が演じることで一層強烈な登場人物になっている感じです。
2枚目俳優だったはずの綾野剛も、彼の”怪演”が光ります。
江口洋介は、父役がはまっています。この映画、社会的な内容でありながら、個人の感情である父子関係が、ドラマに織り込まれた強固な縦糸になっています。江口洋介が、子役の田口翔大とともに、中心を強固な糸を通していたため、見終わった後も、良い鑑賞後感?が残ります。

主役級以外の俳優さんでは、新米刑事を演じる落合モトキがイイ感じです。(イイ役だってこともありますが)
同じく刑事役の手塚とおるも、強烈に嫌なヤツを見事に演じています。

Photo_3

モノ書き目線で見ると、原作を読んでいないので、原作なのかシナリオなのか分かりませんが、2層に積み上げられたモールス信号の複線や、ちょっとしたシーン、台詞まわしが見事です。

ただ、ヘリの飛行や原子炉について、理論的な話を理解できないと、作中の人物の行動が理解しきれない部分がありそうです。私は苦になりませんでしたが、科学的な背景をある程度知っていた方が楽しめると思います。

パンフレットを見ると「20年に渡って”映像化は絶対不可能”と言われ続けた」とありますが、確かにそうだろうと思います。
この手の作品は、大型の舞台装置が必要になりますが、この内容では、自衛隊、防衛産業であるヘリメーカー、作中の原子炉「新陽」の名称モデルと思われる「常陽」「もんじゅ」を運用する日本原子力研究開発機構や「新陽」を運用している炉燃のモデルと思われる日本原燃など……どう考えても、どこも協力しそうにありませんし、実際協力していないようです。

自衛隊は、近年映像作品についてはかなり協力姿勢を見せていますが、原発のこともあってか、協力しなかったようです。
ヘリメーカーも、川重、富士重とも協力しなかったのか、エンドロールを見ると協力したのはエアバスでした。エアバスは、自衛隊にもTH-135等を納入していますが、防衛省の顔色伺いよりも、日本での知名度向上の方が効果があると思ったのかも知れません。

結果、CGが多用されており、CGによって映像化可能になった作品と言えそうです。
また、映画、ドラマ等で自衛隊が出ることが多くなり、衣装などの小道具が揃えられるようになったという点もありそうです。

正直言って、日本映画は、この手の映画が苦手という印象がありましたが、「天空の蜂」は、この印象を打ち破ってくれました。
いい映画です。見て損はありません。

今後も、この手の日本映画が増えてくれるといいなと思います。

天空の蜂公式サイト

9月12日公開です。

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2015年8月22日 (土)

安保法制理解と鳩山由紀夫・菅直人・山本太郎

安保法制の必要性は、徐々に理解が高まっています。
内閣支持率43%に回復 首相談話「評価」57% 安保法案「必要」58%」(産経150817)

 今国会で審議中の安全保障関連法案については58・0%が「必要」と回答したが、今国会での成立には56・4%が反対し、賛成は34・3%だった。同法案に対する野党の対案については「必要」が78・7%に達した。


同じ産経FNNが7月に実施した調査では、安保法制を必要と回答した方が42.1%でしたので、わずか1月で、必要とした方が16%も増えたことになります。

これは喜ばしい変化ですが、同時に鼻持ちならない3兄弟が目立ってきたような気がします。
その3兄弟とは、
普天間を迷走させ、トラスト・ミーと発言した外交音痴・鳩山由紀夫元首相臨界とは何だ?と尋ねる核物理学専門家にして、福島原発の現場を混乱させた危機管理の素人・菅直人元首相、そしてテロ非難決議を棄権する危険人物・山本太郎氏です。

しかし、この3兄弟が目立つことは、彼らが望んでいる安保法制阻止に対して、果たして役立っているのか……正直言って疑問です。

むしろ、彼らが目立つことで、「この人達が反対だって言うなら……本当は安保法制が必要なんじゃないか!」と思っている人が増えているような気がしてなりません。
そのくらい強烈なアンチ安保3兄弟です。

ニワトリとタマゴかもしれませんが……
安保法制の必要性理解が進んだから、強硬に反対する彼らが目立つようになったのか……
はたまた、彼らが目立つようになったから、安保法制の必要性理解が進んだのか……

ビミョ~

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2015年8月14日 (金)

尖閣は侵略されない……だからこそ必要な安保法制

安保法制審議はお盆休戦中のようですが、お盆が明ければ、また共産党の小池晃氏のように、的外れな非難が始まるでしょう。どんな官庁でも、成立公算が高い政府提出法案に対しては先行検討をすることなど当たり前……というか、当然やってしかるべきことなんですが……
参院安保特:成立前提で検討資料 防衛省「2月施行」」(毎日20150811)

それはともかくとして、こんな的外れな非難でも、アピールになると言うことは、それだけ安保法制に対する国民の理解が、まだまだ足りない証左でもあります。

政府・与党が、法案審議において中国脅威論を持ち出してきたのは、参院での審議からです。その際、ガス田開発が持ち出されていますが、目的は、尖閣・沖縄に対する脅威を意識させるためでしょう。

しかし、八重山を含む沖縄だけでなく、尖閣に対しても、当面は侵略される恐れはありません。
しかし、それだからこそ、安保法制が必要です。

中国は、チベット侵攻に留まらず、自国の領域を広げるため、四方八方で領土紛争を繰り広げてきましたが、軍が陸軍主体であるため、近年まで海に出てくることはありませんでした。

しかし、現在では東シナ海では尖閣に手を伸ばそうとしていますし、南シナ海では西沙諸島や南沙諸島に手を出そうとしています。また、台湾に対しては、台湾海峡ミサイル危機以降、軍事的手段は封印していますが、『一つの中国』の主張は変わっていません。

現時点で、台湾に対して軍事的手段を封印しているように、中国共産党政府は、挑戦はしますが、冒険はしません。

関係国の軍事的な能力の点では、尖閣を欲しがって強力な自衛隊と対峙するか、埋め立て問題が発生している南沙諸島を欲しがって弱小のフィリピン軍と対峙するか

関係国の政治的な能力の点では、尖閣を欲しがって、今やNATOに次ぐほど強力になった日米同盟と対峙するか、南沙諸島を欲しがって米比相互防衛条約は続いているものの、スービックやクラークから米軍を追い出した米比関係と対峙するか

現時点では、軍事的にも、政治的にも、尖閣を後回しにして、南シナ海の諸島群を狙うのことは間違いありません。

しかし、もし中国が南シナ海を手に入れれば、台湾の南を押えたことになります。次には台湾の北、つまり尖閣を押え、台湾に圧力をかけることを狙うでしょう。
安保法制は、このような中国の侵略政策を牽制するものになります。

米比関係は、日米同盟ほど堅固ではなく、アメリカ世論は、日本防衛以上にフィリピンへの肩入れには慎重です。
中国が、南沙諸島でフィリピンと衝突する際、日本(自衛隊)も関与するとなれば、その地理的環境も含め、米比連合にとって、大きな力になります。

これは、政治的にも勿論ですが、軍事的効果は絶大です。
海上自衛隊を、大規模に南シナ海に進出させる必要はありません。
もちろん、象徴的な意味で、一部を出す必要はありますが、それ以上に、東シナ海において中国軍を牽制することで、中国海軍の北海艦隊を東シナ海に釘付けにし、瀋陽・北京・済南・南京軍区の空軍機を、自衛隊機に警戒させることで拘束することができます。

中国が、自衛隊の存在を無視してくるようなら、有志の民間人が、尖閣に灯台でも作りに行けばいいでしょう。

中国は、当面の間、面倒な尖閣を侵略してくることはないはずです。その前に、南シナ海に手を出します。実際、最近の南沙諸島埋め立て問題は酷い状況です。

ここで、中国の侵略を止めておけば、尖閣や沖縄が侵略されること防げます。

また、南シナ海への侵略を止められなかった場合は、より一層、現時点での安保法制が意味を持ちます。

アメリカ世論は、以前の記事「集団的自衛権問題は、ナゼ今なのか_その背景」で書いた通り、アメリカ世論は、日米安保に基づいて日本を支援することに対して、否定的になってきています。
その最大の理由は、日本が集団的自衛権を行使せず、アメリカと共同歩調を取らないためです。

南シナ海での紛争に対しても、日本が金を出すだけの対応をしていたら、アメリカ世論は日米安保条約など投げ捨てるでしょう。

だからこそ、現時点での安保法制が必要です。

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2015年8月 8日 (土)

茨城沖サメ対策は、水中弾を使って災害派遣をしたら?

茨城の海水浴場沖にサメが出現し、遊泳禁止になっている海水浴場もあるようです。
茨城沖、新たにサメ16頭 海水浴場で防護網設置」(産経150807)
サメ出現でビーチ閑散、観光に打撃 茨城県内の海水浴場」(産経150807)
PhotoPhoto_2

サメの出現は、たまたま黒潮で流されたのではなく、海水温の上昇が関係する自然現象でしょう。
なので、駆除しようとしたところで簡単にはゆきませんが、人が死傷する可能性があるのですから、可能な対策は行うべきだと思います。
現状、防護網で安全確保をしていますが、サメが千葉や東京湾に向かわないとも限りません。

ですが、大型の魚類であるサメを駆除する具体策は、コストも考えるとなかなか難しいと思われます。

沖縄やオーストラリアでは、サメがウヨウヨしていますから、完全に駆逐することは不可能で、数を減らすための駆除が行われています。
方法としては、餌を付けたロープで、釣るのですが、茨城沖のように絶対数が少ないサメを駆除する方法としては適切とは思えません。
オーストラリアのサメ駆除作戦、172匹を捕獲」(CNN140509)
【動画あり】4mの巨大サメ、重すぎて計量エラー 八重山で88匹駆除」(沖縄タイムス150731)

しかし、茨城沖のように絶対数が少なく、ヘリによって目視観測ができているのでしたら、有効な方法がありそうです。

ヘリなどの航空機で捜索し、空中から機関銃で射撃すれば良いのです。

ですが、この方法にも問題があります。
通常の銃弾は、例え強力なライフルでも、水中ではあっという間に速度が衰え、威力がなくなってしまうのです。
映画やドラマでも、銃を持った襲撃者から逃れるため、水中に潜って逃げるシーンがよく現れますが、銃弾は水中ではあっという間に速度(つまり威力)を失います。

このビデオは、水中でAK47を撃った動画ですが、弾丸は1.5m程で止っています。
(2分42秒くらいからが良く分かります)

報道されている写真を見ると、サメはかなり浅い所を泳いでいるようですが、それでも水中での銃弾の威力が衰えることを考えると、普通の機関銃で撃っただけでは不十分かもしれません。

ですが、以前にも取り上げた技術研究本部が行っている「飛しょう体の水中弾道特性に関する研究」というのがあります。
実験では、かなり良い結果が出ているようで、写真を見る限り数メートル先でも威力を保持している様子です。
また、海外でも、同種の銃弾が開発されています。

銃弾の形状を変えるだけなので、作るのは容易でしょう。
これを使ってヘリからサメを撃てば、十分な効果がありそうです。

自衛隊が行う場合、名目は災害派遣になるでしょう。
災害派遣を実施するための3用件、「公共性」「非代替性」「緊急性」については、緊急性も非代替性も怪しいですが、最近は、これら要件に照らし合わせてかなり怪しい状況でも派遣が行われていますし、過去には災害派遣として戦闘機でトドを撃ったことすらあるくらいです。

問題があるとすれば……
ここでもシーシェパードなどの環境テロリストやワシントン条約でしょうか。

前掲CNNのオーストラリアでのサメ駆除に対して、シーシェパードが批判しているようです。

    これに対してサメの保護を訴えていたシーシェパードの関係者は、「捕獲された172匹は大部分が、人を襲ったこととは無関係のイタチザメだった」と批判。生きて放されたサメも「ショック状態」になって海の底に沈んでしまうと主張している。


また、私は詳しくありませんが、ワシントン条約が関係するようです。
宮古 サメ駆除の制度適用は困難か、ワシントン条約絡む」(琉球新報19960727)

2015年8月 6日 (木)

ヨコスカサマーフェスタ2015

なんと、イベントカテゴリーの記事は、2年9ヶ月ぶり……
出無精が加速している……
しかも、純粋にイベントを見に行った訳では無く、この記事のカテゴリーも「創作通信」にしようかと思ったくらい……

などと自省ばかり書いていても仕方ないので、気を取り直して行きましょう。

行ってきたのは、横須賀地方総監部が実施していた「ヨコスカサマーフェスタ2015」です。

イベントの内容としては、艦艇を中心とした装備品展示がメインでした。

自衛隊関連のイベントとしては、それほど大規模なモノではないのですが、それをわざわざ見に行ったのは、次回作に向けた取材のためでもあったから。

お目当ては、コレです。
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一般公開されていた艦艇の1隻、おやしお型潜水艦の9番艦『やえしお』。

護衛艦の一般公開は頻繁にありますが、潜水艦の一般公開は稀です。
もちろん、総数に差があることもありますが、潜水艦の場合、この2015年8月1日に『やえしお』が横須賀に居たという事実が、潜水艦部隊の行動を把握するための貴重なデータになりかねないためです。
そうした把握をされないため、以前はセイルに書かれていた艦番号も、今は書かれていません。

この日も、会場から見える対岸の岸壁には、2隻のそうりゅう型潜水艦が居ましたが、どの艦かは判別できません。
もっとも、横須賀が定係港のそうりゅう型は、『ずいりゅう』と『こくりゅう』だけなので、その両艦である可能性は濃厚ですが。

ちなみに去年のヨコスカサマーフェスタ2014でも潜水艦が一般公開されていましたので、「潜水艦を間近で見たい」という方にとって、ヨコスカサマーフェスタは要チェックです。

と言う訳で、マニアの方以上に、ディテールの撮影をすべく、シャッターを切りまくっていました。
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『やえしお』以外の一般公開艦艇は、こんごう型護衛艦2番艦『きりしま』と米海軍アーレイ・バーク型駆逐艦35番艦『マッキャンベル』でした。
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『マッキャンベル』に至っては、近づく事もせず。
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この2艦には、あまりの暑さで熱中症が怖かったので、乗り込む事もせず早々に撤退しました。

『やえしお』もそうですが、公開されているのが上甲板だけなので、細部は雑誌などの情報の方がディテールの把握には向いており、現物を見ることで分かるのは雰囲気や距離感などです。

艦艇の一般公開以外では、ロープワークやゴムボートの体験搭乗などをやっていました。

オマケの見所というか、味わいどころとして、第2回の護衛艦カレーナンバーワングランプリinヨコスカで優勝を勝ち取った潜水艦部隊の『濃厚味わいカレー』レシピを再現したカレーを食べることができました。
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もっとも、あまりの暑さ故、もっと美味しかったのはコチラでしたが……
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