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2014年12月13日 (土)

逆転不能社会_安倍政権と共産主義の類似

投票日が迫る衆院選の趨勢は、自民が優勢と伝えられています。
「自民300議席超」報道の衝撃 与野党に波紋」(産経新聞141204)

私は、防衛問題を重視していますから、当然保守です。
今は保守系野党もありますが、政治システム上、数を取らないと政策を実施し難いことも考えると、自民党を支持せざるを得ないと思っています。
ですが、安倍政権の社会作りについては、必ずしも支持しません。

それは、安倍政権が作り出そうとしている社会が、共産主義が作り出し、ソ連を崩壊に導いた”
逆転不能社会”と同じであるように思えてならないからです。

安倍政権は、閣僚に占める世襲議員の比率が50%にも及びます。
我が第2次安倍内閣世襲議員率50%は何を意味するのか考察する

今更書くと、死体蹴りになってしまうので気が引けますが、小渕優子議員の大臣就任にも反対でした。
それは、彼女の実績や政策とは関係なく、肉親が有力政治家だった事が、有力政治家になれる可能性が高いことを示す、象徴的な人事だったからです。

また、経営者の利益団体となってしまっている経団連が政治献金の再開を呼び掛けるように、安倍政権は雇用者側に立った経済政策を推し進めています。
経団連、政治献金呼びかけ表明 政権支援強める」(朝日新聞140908)

更に、職務発明の権利を法人に帰属させようとしています。
職務発明は法人帰属にすべき

これらによって、富める者はより富み、貧しい者はより貧しく、そして、何よりも重要なことに、それが子供世代にも継承される社会になってきています。
ちなみに、グーグルで「貧乏人の子供」と打ち込むと、サジェストで「貧乏」と出てきます。

結果、若者がやる気(夢)をなくし、更に結果として、社会全体の活力が失われてきているように思えます。

モーレツ社員や企業戦士が高度経済成長を支えましたが、それは、頑張れば評価されるという夢を抱くことができた社会だったからです。

企業倒産件数が、24年間で最低だと喧伝されていますが、新たな企業がほとんどなく、企業総数が減り続けている事を考えれば、潰れない、あるいは潰せない企業が残っているだけで、やはり社会の活力は失われてきているとしか見えません。

アベノミクスによる表面的な経済指標よりも、若者が夢を抱ける社会作りこそが、今必要な施策ではないかと思います。

共産主義の旧ソ連においては、特権階級が幅を効かせ、底辺の人間は底辺でありつづけなければならなかったために、ソ連が没落していったように、安倍政権が創り出す”逆転不能社会”は、長期的に日本を没落させるでしょう。

既に共産主義なのか良く分からない形になってしまっている中国の方が、腐敗が蔓延っていると言われるモノの、スマホのファーウェイに代表されるように、努力した者が、一攫千金を狙える社会であり、まだ夢を見ることのできる社会であるように思えてなりません。

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選挙」カテゴリの記事

コメント

それでは田母神さんの政策要綱8-1
公共の支援制度はあくまでも補助的なものとし、自助、共助による地域の特性に応じた自主的 活動を促す。

これも格差固定化政策ですよね。

名無し 様
この記事の趣旨が、”格差を是正すべし”と読めましたか?
読めたのだとしたら、私の筆力不足でしょう。

挙げられたいる政策要綱のような懐古主義は、好きではないですけどね。

自分も今回の選挙では似たような思いを感じています。今までは自民一筋だったのですが地方の下請け勤務だとアベノミクスの恩恵というものがどうも感じることができません。国防と外交はよくやってると思うのですがそれだけで全て任せられるという訳でもないですしね。

残念ながら数多さんは「逆転不能社会」とやらについて十分な知識を得る努力も考察もされていないように感じます。
雇用政策で「逆転可能」にするにはどうすれば良いのでしょうか?逆転という事は、順調に行っていたのに転落する者も必須という事です。それはフリーターでも十分に現実的な確率で正社員になれる社会かも知れませんが、同時に正社員が高い確率でフリーターに転落する社会でもあります。そうでなければ、数多さんのお仕事で言うならば、皆が高い確率でベストセラー作家になれて、しかもそれを維持できる社会、という事です。そんなものが有り得ない事はわかりますよね?
「逆転不能社会」と言うテーゼの立て方自体が根本的に間違ってるのです。逆転可能にするなら、椅子を常により相応しい者が奪い続ける社会、即ち極端に雇用者側にたった政策をするしかない。企業に自由に正社員を首にする権利を与える代わりに、失業者への福祉を充実させるしかない。実際に、北欧はそう言う政策を取っています。まあ、そうなると今度は失業した方が楽になって、あくせく正社員で働いてる方が勝ちとも言い難くなりますけどね。
職務発明の権利についても同じです。企業の側からしたら、新卒で雇って見た技術者や研究者がどんなに無能で失敗を繰り返しても首に出来ないのに、成功した場合の権利は従業員が持って行くなら、日本で新しい研究者や技術者を雇用しなくなるでしょう。今既に正社員で雇用されている研究者や技術者は勝ち組で残り続け、今正社員では無い若者や職にあぶれた研究者や技術者は一生正社員にはなれなくなります。実際に欧米では企業に所属する研究者や技術者の職務発明の権利は、法人に帰属するのが普通です。それにLEDの中村さんが実例を示している様に、本当に価値が有る発明をしていれば世界中の企業や大学からお呼びがかかります。彼もスレイブスレイブ騒ぐなら、もう十年早く転職してれば良かったのです。
中国はファーウェイもレノボもハイアールも創業者が皆、人民解放軍出身で、党や軍とのコネが如何に大事かを示しており、「適切」な経歴を持たない人が成功出来ない証明と言えます。むしろ日本以上に逆転不能社会です。そうでなければ、東京のコンビニであんなに多くの中国人が働いている訳が無いでしょう。人は逆転不能社会から逆転可能社会に移住してチャレンジするのであり、その逆ではありません。
ソ連の例も、例えば「雇用者側に立った政策」とソ連の労働政策は全く異なるというか、真逆でしょう。それを一緒に「逆転不能社会」に分類して、片方の政策に反対する論拠にするのは、余りに杜撰と感じます。
数多さんは、具体的にどのような人がどのような状況でどのようにできたら、逆転可能とお考えですか?

>地方の下請け勤務だとアベノミクスの恩恵というものがどうも感じることができません。
それはそうでしょう。
アベノミクスとは、端的に言って、円安により実質賃金を下げる事で、雇用者が新しい従業員を雇い易くする事です。インフレターゲットとか量的緩和とか、所謂リフレ政策が実態経済に与える事ができるプラスの効果は、それしかありません。
実際にこれで、失業率もここ20年で最低、高卒大卒の新卒就職率もここ20年で最高と、立派な成果を収めています。東京にいると、アベノミクスの恩恵がいかに大きいか良く実感できます。新たに職を得て通勤する人が増えるので、朝夕の電車がさらに混むようになりましたし、車に乗れば、渋滞が増えたことを実感できます。もちろん、私個人にとっては、不便不愉快なだけで、何の恩恵もありませんが。
恩恵を受けたのは、失業者と新卒の若者だけです。もちろんこれは、「逆転不能社会」解消に向けて大きく前進したと評価できますが、その対価は物価高に苦しむという形で、少しずつ平等に全国民が負担しているわけですが。

やっぱり、格差の固定化を防ぐには
教育へのリソース投入が一番では無いでしょうか?
ただ、教育も底上げを重視し過ぎると「貧困からトップへ上り詰める」事が(現状より)難しくなるかも知れません。

@X
残念ながら数多さんは「逆転不能社会」とやらについて十分な知識を得る努力も考察もされていないように感じます。
>雇用政策で「逆転可能」にするにはどうすれば良いのでしょうか?逆転という事は、順調に行っていたのに転落する者も必須という事です。それはフリーターでも十分に現実的な確率で正社員になれる社会かも知れませんが、同時に正社員が高い確率でフリーターに転落する社会でもあります。

これは構いませんではないでしょうが?寧ろ、正社員が転落の可能性が有るから、少なくとも自分が最低な2割にオチない様に頑張るしかない。これも、総合生産性の上昇に繋がるよ。

>「逆転不能社会」と言うテーゼの立て方自体が根本的に間違ってるのです。逆転可能にするなら、椅子を常により相応しい者が奪い続ける社会、即ち極端に雇用者側にたった政策をするしかない。企業に自由に正社員を首にする権利を与える代わりに、失業者への福祉を充実させるしかない。実際に、北欧はそう言う政策を取っています。まあ、そうなると今度は失業した方が楽になって、あくせく正社員で働いてる方が勝ちとも言い難くなりますけどね。

そもそも、会社に必要な業務員の数は不変です。そうであれば、正社員を首して、新たな血を入れても、失業者の数はそう変わらないし、充実する必要も無い。

寧ろ、現在は就職すら難しいから、卒業生は自分を安売りしか有りません。これこそ、雇用者側にたった政策ではないでしょうが?

>職務発明の権利についても同じです。企業の側からしたら、新卒で雇って見た技術者や研究者がどんなに無能で失敗を繰り返しても首に出来ないのに、成功した場合の権利は従業員が持って行くなら、日本で新しい研究者や技術者を雇用しなくなるでしょう。

先ず、研究は新たな方法を見つかる物で有る以上、大半が失敗とは最初から予測済みの事です。それに、権利は従業員の物であるにしても、金に成る為に何処の会社に売らなければ成りません。要は会社に適切な報酬をある程度払わせるに過ぎません。これを無くなると、会社は研究者の功に何も称げないもできるぞ。

>それにLEDの中村さんが実例を示している様に、本当に価値が有る発明をしていれば世界中の企業や大学からお呼びがかかります。

外国に行くしか無いなら、あれはBrain Drainです。日本の為に成りません。寧ろ損です。

>中国はファーウェイもレノボもハイアールも創業者が皆、人民解放軍出身で、党や軍とのコネが如何に大事かを示しており、「適切」な経歴を持たない人が成功出来ない証明と言えます。むしろ日本以上に逆転不能社会です。

はあ、Wikiでも読めば分かるですが、Huaweiの任正非は一応解放軍出身ですけど、党に入らせるすら果たせない「負け組」でしたよ、最終の階級も少佐で、コネの高が知れてるではないでしょう?

Lenovo(当時はLegendですけど)の柳传志と言えば解放軍出身と言えば事実ですけど、あれも研究者に過ぎません。

>そうでなければ、東京のコンビニであんなに多くの中国人が働いている訳が無いでしょう。人は逆転不能社会から逆転可能社会に移住してチャレンジするのであり、その逆ではありません。

これはただ日本のバイトの給料は未だに中国の正社員に比べて高く、ここで数年働け帰国すればなにが始める事が出来るではないでしょう?

国内では相当偏差値が高い大学を出た後、2年前まで売上げがグループ全体で2兆円弱の一部上場企業で幹部候補正社員として働きながら40階建てのタワーマンションの親が買った3LDKに暮らしていましたが、今は週二、三日の肉体労働をしながら家賃2.5万の都内ボロアパート(風呂無しトイレ共同)でその日暮らしです
けれど正直前の生活に戻りたいとは思いませんね
こっちのが楽しいですし、自分の時間がたっぷりある分、未来への希望も持てますし(正社員をしていたときは毎日のくだらない書類仕事手続きの連続で自分が日々馬鹿になっていくという恐怖と閉塞感しかありませんでした)
時々思うのですが日本人って老いも若きも高度成長期の成功体験に縛られて正社員にならないといけないという強迫観念に囚われすぎてはいませんかね?
そりゃ誰も彼もがレールに乗っかろうとしたら逆転なんて起きませんて
レールの上の列車が前の車両を追い越すのなんて物理的に無理なんですから
そういうわけで安倍首相が非正規雇用の求人を増やしてくれたことは私にとってはむしろ好都合でした
転職エージェントは大企業の社員の椅子を何席も何席もこれでもかと並べてくれましたけどね
「お好きなものをお選びください」→「どれもいらぬわ」でポイー余裕でした
ちな20代後半、男です

ファッツ 様
しかし、国防や外交を民主や、ましてや共産には任せられないですよね。
そうした思いが、今回の選挙結果だと思います。

X 様
おっしゃるとおり、逆転を可能とする社会は、転落も起こる社会です。
その意味では、正社員でも終身雇用が怪しくなっている現状は、逆転を可能にしているとも言えます。

雇用者と被雇用者の対立で考える考え方自体が間違っていると思いますよ。
政治家の世襲問題など、全く異なる考え方で考えるべきものです。

私は単純に機会平等を目指すべきだと思っています。
例えば、誰でも能力のある人は、質の高い高等教育を受けられる世界とかですね。
金持ちの子息しか、優秀な私立大学に行けないのは、問題だと思っています。

メリッサ 様
上の方へのコメントにも書いたとおり、私も教育を重視すべきだと思っています。
後は、公的機関については、世襲的要素を禁止するとかですね。
外務省なんかは・・・

香港からの客人 様
現状、中国の方がギラギラしたダイナミズムがありますね。
頭脳流失の問題も含めて、「頑張ったら成功できるかもしれない」と思えることが大事だと思っています。

US-2ラブ 様
なかなか、面白い生き方をされてたんですね。

>老いも若きも高度成長期の成功体験に縛られて正社員にならないといけないという強迫観念に囚われすぎてはいませんかね?
>そりゃ誰も彼もがレールに乗っかろうとしたら逆転なんて起きませんて

全く、その通りだと思います。
「成功」というのは、お金だけではないはずですよね。

子供の将来の夢に「公務員」とかが出てくるようでは、世の中終わります。

個人的な意見ですが、リベラルの教育重視の政策は参考になりますけど
「三流のリベラルは教育も駄目にする」と思いますし
そして、日本の左翼の大半は三流リベラルだと思っています。

教育重視と言っても、方向は真逆だったりしますからね。

教育が重要とは、それこそ新聞各紙全て主張してますが、朝日・毎日と読売・産経が異なる事は勿論のこと、朝日と毎日だって、結構方向違ってたりするくらいですし……

>公共の支援制度はあくまでも補助的なものとし、自助、共助による地域の特性に応じた自主的 活動を促す。

>これも格差固定化政策ですよね。

逆でしょう。
自助努力でこそ豊かになれるのですから。

逆転可能な社会はアメリカのように自由競争が行なわれる社会です。いたるところにチャンスがあります。欧州のように伝統的な貴族がいまだに名士として力を持っているような社会はチャンスが限られていますね。

日本は欧州のような格差固定社会ではなく、アメリカ型の自由社会を目指すべきです。明治維新期の日本もそういう方向だったのだし、日本人は自助努力が好きなので、アメリカ型のほうが合ってますよ。

S.O.  様
私も、自由競争信奉者なのですが、安倍政権を批判すると、なぜか左派連中と一緒にされてしまうんですよ……

書き方が悪いんでしょうか。

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます
今年も宜しくお願いします

>安倍政権を批判すると、なぜか左派連中と一緒にされてしまうんですよ

個人的な意見ですが、民主党政権が無能すぎた反動ではないでしょうか?

メリッサ 様
そうかもしれませんね。

民主が対立軸になれるほど、まともな感覚を持っていたら、違っていたかもしれません。
単なる、名前が変わった社民党みたいなものに、なり下がってしまいましたね。

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