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2013年5月10日 (金)

タイムスリップ物仮想戦記の妄想

このブログの読者は、ほとんどご存じだと思いますが、かわぐちかいじ氏のマンガに、「ジパング」という作品があります。

私は、いわゆる仮想戦記をあまり読まないので、このマンガも途中までしか読んでないのですが、私の感想としては、「同じタイムスリップさせるなら潜水艦の方がいいのに」でした。

現代の護衛艦がタイムスリップして過去の戦場に投入されても、ミサイルを撃ち尽くしてしまえば、主砲の口径が小さすぎ、例え発射可能な弾薬の供給を受けたとしても、後は碌な活躍はできないでしょう。主砲を換装するにしても、船体サイズからして、そうそう大きな砲は積めず、やはり無駄な努力となりそうです。
戦争の帰趨を変えるためには、艦そのものの存在ではなく、歴史を知っているという知識だけが武器になります。

しかし、現代の潜水艦をタイムスリップさせられれば、1隻で戦争の趨勢を逆転できた可能性さえあります。
当時のソナー技術では、現代の潜水艦の発見はまず無理でしょう。まずもって、無敵と言える存在です。
最大の問題は補給ですが、ハープーンの供給は無理なものの、魚雷の径はほぼ同じなので、当時の魚雷を搭載できるように改造は可能だったと思われます。
そうなれば、ディーゼル燃料の供給も受けられたでしょうから、不発分はのぞき、魚雷の本数分だけ敵艦を沈められると思われます。
恐らく、一回の出撃で20隻近くは敵艦を沈められるでしょう。現代の潜水艦の静粛性と隠密性(浮上せずシュノーケル航行できる)ならば、誘導魚雷がなくとも、十分に戦力になります。
生存者が出るように配慮してやれば、強力な潜水艦の存在は、地雷と同じで、その実数以上に敵を牽制できます。(探知不能の潜水艦がいる”らしい”という恐怖)
結果、アメリカ海軍の活動は停滞し、戦争の帰趨を変えることが出来た可能性があります。

しかし、この妄想は、やはり創作には使えません。
なぜなら、強力過ぎてドラマにはならないからです。ドラマとしては、護衛艦でちょうど良かったのでしょう。

ゲームでシミュレーションしてみると、面白いかもしれません。

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ネタ・トンデモ」カテゴリの記事

コメント

いやいやいや、影響は戦術レベルに留まるでしょう。

ディーゼル燃料も言ったんですから、ディーゼル艦想定でしょう。となれば、現代潜水艦の機動性(速力等)はXXIとそんなに大差が有りません。静粛性は勿論上ですが、当時の対潜艦はどの道アクティブソナ頼りですので、何方がって言えば吸収剤の減衰性能でしょう。若し無誘導魚雷を高い確率で命中させたいなら、やはり超接近せねば成らんので、例え現代ディーゼル艦でも生存率は高いにせよ必ずしも無敵な存在とは限りません。

せめて作戦級の影響力を持たせたいなら、寧ろ「ジパング」の中期を見習って、情報収集艦として使う方が有利でしょう。当時の船なら、碌な静粛性はないので、精密なソナーが機能している内に何百キロメートルの先でも探知出来ます。それを利用して、長距離で相手を特定し、他の潜水艦を誘導します。ディーゼル艦による攻撃は位置付けの時点で大半決めるですから、皆を相手の進路の前に誘導すれば、当時の艦でも十分機能できる。そして、自分の艦は接近せずですので、当時のソナじゃ補足する事はできません。完全に作動距離外ですから…

米軍から見えるのは「日本軍は何故が毎回も私達の居場所を知り、高い精度の誘導を受けている」としか解らない。暗号を変更しても何も変わらない(当時の科学力と想像力じゃコンピュータに依る信号処理でソナー性能を何百倍を引き上がっていると言う正解の結論まではたどり着く事が出来無い)…

なにより潜水艦は『国産』ですからね。
日本人はイージス艦大好きらしいですが、
先進国にとって外国製兵器を持っている事は、
少なくとも内外に対し自慢出来る話ではないと思います。

いやぁ、WW2米軍相手の全面戦争なら「強力すぎる」潜水艦でちょうどいいぐらいだと思いますよ?
他の兵器では単体ではどう足掻いてもいずれ数で押しつぶされますもの。週刊空母・月刊正規空母。
ただあまりリアルに描きますと、現代兵器SUGEEなコンセプトから逸脱して本気出した米国の物量に恐怖するシミュレーションになってしまいますね。
それはそれで楽しそうですが。

 現代の潜水艦であっても通常動力である限り、一つの敵艦隊(あるいは船団)に対する襲撃可能数は一回です。
 「おやしお」型以降は同時多目標対処可能らしいので、一回の襲撃で複数の艦を食うことも可能ですが、攻撃したら後は去っていく敵艦隊を見送ることしかできません。
 30kt以上で走り去る機動部隊を追いかけて再攻撃することはできませんし、鈍足の輸送船団相手でも、水上艦船と同等の速度を発揮できる時間は限られています(シュノーケルでは13ktしか出ません)。

それは巡航中の艦隊を狙った場合では?>因幡氏

たとえばガ島を攻め落とすために同島沖合いに集結中の米艦隊を狙った場合はどうでしょうか?
5、6隻沈めた程度で、全艦隊が30ノットで尻尾巻いて逃げ出しはじめると思いますか?

仮想戦記の古典に「交戦中の海上自衛隊とソ連の潜水艦(どちらも通常動力型)がレイテ沖海戦時のフィリピン近海にタイムスリップする小説」があります。

ここは1つ海軍戦力にも太平洋戦争にも拘らずに、奉天会戦直前に高機動車が500台ばかりタイムスリップ、などはいかがでしょうか。
耐久性の高さ・整備の簡易さから当時の技術水準でも数会戦分程度の使用は十分可能でしょうし、帝国陸軍が露軍主力の包囲殲滅に成功していればその後の歴史を根底から引っくり返すことになったのではないかと。
日露戦争の栄光をさらに輝かしきものに!
うまくすれば日清戦争並みに賠償金をせしめることができたかもしれません。そのお金は国民の不満を沈静化し、重工業を発展させ、大陸への無理な拡張政策の必要を減じ、それでもって大日本帝国の列強としての地位を文字通り不動のものに変えてしまうのです。

香港からの客人 様
当時の潜水艦の索敵は、目視頼みです。
それが、曳航ソナーでのパッシブ捜索で、当時とは比較にならない広範囲を捜索できるようになりますから、速力は大差なくとも会敵機会は大幅に向上します。
その上で、現在の艦艇のアクティブソナーでさえ捕捉が困難な現代のディーゼル潜水艦は、当時のソナーで発見することはまず不可能でしょう。

確かに僚艦に情報を与えることも有効ですね。
その上で、当時の僚艦に伝達可能な電波発信を行なえば、敵の方から接近してくれますから、現代の潜水艦にとっては狩り放題ではないでしょうか。

名有り 様
国産なおかげで、マニュアルが当時の技術者に読めるという点も役に立つかもしれませんね。

名無し① 様
現代戦車1台で、雲霞のような歩兵に対するようなイメージでしょうか。

因幡 様
潜水艦の場合、例え原潜であっても、艦隊に襲撃した後は、一旦退くのが普通ではないでしょうか。
誘導魚雷が残っている内は複数艦を狙っても良いとは思いますが……

名無し② 様
確かに、泊地攻撃は有効でしょうね。
誰か無敵潜水艦のネタを書かないでしょうか。

メリッサ 様
読んでは居ませんが、その小説の存在は知ってます。
恐らく、日本の潜水艦だけでは、強すぎる存在になってしまうので、ソ連艦もタイムスリップさせたのではないでしょうか。

名無し③ 様
高機動車はソフトスキンなので、損害も出るでしょう。
軽装甲機動車にした方が良いかもしれません。

>数多久遠様

自衛艦は葛藤もあって、途中まで歴史に介入せず
ソ連艦が(タイムスリップに気づかずに)米艦を次々と撃沈する小説でした。

 原潜であっても攻撃したら退避するのはかわりませんが、原潜なら退避後に敵艦隊の前方に回りこんで再び待ち伏せるとことからやりなおすことができます。
 名無しさんのおっしゃるように泊地を狙うのであれば、通常動力でも再攻撃できるかもしれません。

メリッサ 様
読んでいないので何ともですが、その葛藤を描いた小説だったのでしょうか。
そのソ連艦にしても、魚雷の数以上には活動できなかったでしょうし、それ以前に潜望鏡でろくに識別もせずに、次々撃沈するなんてなんだかなあという気もします。

因幡 様
原潜が優速なのは承知してますが、現在のソナー技術をもってすれば、次々と別艦艇に会敵することも可能でしょう。

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