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2013年2月 6日 (水)

北方領土に関する外務省の交渉能力

私は、外務省の交渉能力については、かねてから疑問を持っていますが、先日のニュースは、その思いを更に強くするモノでした。
ロシア、条約前の2島返還提案 92年、日本側は拒否」(47ニュース13年1月10日)

 1992年にロシアが北方領土問題の打開策として、平和条約締結前でも歯舞群島と色丹島を引き渡し、国後島と択捉島の扱いをめぐる協議を続けるとの提案を日本政府に極秘裏に伝えていたことが分かった。
中略
 四島返還を確約していないため、日本政府はロシア提案を拒否したという。ただ平和条約締結後に歯舞、色丹を引き渡すとした1956年の日ソ共同宣言に照らせば、提案は「日本側に大きく歩み寄った内容」(東郷氏)とも受け取れる。


2島返還を受け入れていれば、北方領土(4島とも)については、返すべき根拠があるとロシア側が受け入れている事の証拠にできたものを……
ただし、その際は、平和条約の締結を確約しないことが絶対条件です。
それでも、さも約束したように振る舞って、2島返還を受け入れれば良かったのに。
こう言う姿勢は、是非中国
やソ連・ロシアを見習った方が良い。

外務省は、バカ正直過ぎる。
単にバカなのかもしれないが……

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北方領土」カテゴリの記事

コメント

害無償ですからw
今の日本の外務省の仕事なんて、子供のお使い以下のレベルです。
外務省が外務省としてタフな仕事してたのは陸奥宗光の時代くらい?

日本には「北方領土問題ムラ」ともいうべき利権集団があって、返還運動等に関する「事業」で甘い汁を吸っています。
問題が解決してしまうと、連中はメシの食い上げになるので、「4島一括でないとだめ」と言い張り続けて、問題が永久に解決しないように日夜努力しています。

個人的には、プーチンが実権を握っているうちに、引き分け=3島で妥結して問題を解決してしまうのがいいと思いますが。

『北方領土返還は道民の願い』を子守唄に育った道産子です。

サンフランシスコ講和条約の解釈その他に関しての言及は避けますが、現状として既に1万人近い人口があり、水産加工場、農場、集落や学校まである択捉・国後2島の返還は(個人的には)不可能に近いものがあると感じています。
これが、実効支配とは言えども生活集団の無い竹島や日本国民すら上陸許可の下りない尖閣諸島とは大きく違う点かと思います。

せめて色丹・歯舞の2島だけでも返還して貰っておけば、毎年のように起きる(起きていた)根室の漁師の拿捕も回避出来るでしょうし、(道民にとって)プラスはあってもマイナスは無いと感じていたのですが、Myu5さんのご指摘で、北方領土問題を長引かせる意志を持った北方領土返還運動家たちが居る事が北方領土問題を解決させない理由のひとつである事に納得しています。

これも、移転を阻止しているかのようにすら見える移転タカ派がかき回す普天間問題とか、基地返還を阻止しているかのようにすら見える基地返還運動家たちと共通する点があるのでしょうね。

外務省の外交手腕というよりも、日本政府の内政手腕と言える問題かも知れませんね。

半世紀前ならともかく、現在の地元北海道民のいったい何割がAll or Nothingを望んでいるでしょう?
私と同じく「択捉・国後は、現実問題として無理だろう・・・せめて色丹・歯舞が日本領になれば漁船が拿捕される危険性も減る・・・」と思っている道民は多いと思います。

私もmyu5さんのコメント内容が真っ先に思い浮びました。

数多様の主張とは異なりますが、2島返還、根室海峡及びオホーツク海での漁共同取り決め、国後共同開発管理。
もしくは3島返還で手を打ち、平和条約の締結をもって解決していたほうが良かったと思います。
命の危険に晒されている漁業関係者や、密猟(ロシア側の便宜上)の現状を考えると・・・

現職の方は口が裂けても言えないと思いますが、択捉に関してはロシア軍関連基地がある状態を考えると
返還はほぼ不可能な気が。極東において経済発展を続けていて、今後も開発に力を入れるであろうロシアが手放すとは思えません。

20年以上も経過した現在において、2島返還すら危うくなる前に・・・と思う次第です。

>是非中国やソ連・ロシアを見習った方が良い。
>外務省は、バカ正直過ぎる。
中国・ソ連のような立ち振る舞いをする国になるのはちょっと考え物です笑

日ソ不可侵条約(日ソ中立条約)は失効中ですが、日ロ両国どちら間破棄した痕跡が有りません。今それを日露外務省が交渉中です

4島返還準備に入っているはずです、ただ 損害賠償 (逸失利益)で混乱が・・・・・・。

非常に高いレベルの話をしているはずです

日ソ不可侵条約(日ソ平和j条約)は失効していますが、両国とも破棄したことはありません。今それを破棄するか更新するか両国外務省でハイレベルの交渉をしています。

損害賠償 或は、逸失利益の段階でもめているはずです。尖閣諸島で中国を治める外交問題でもあります。

貴方達、一瞬でも「全部放棄し、最後の邪魔を排除し、より良くの日露関係を構築すべきだった」と言う考えが無いですが?

先ず、中国は尖閣諸島背後の沖縄が欲しい。韓国は竹島背後の対馬が欲しい。だが、ソ連もロシアも北方領土背後の何が欲しいの記録は無い(日本人の仮想戦記で道北を欲しいだが)。つまり、ここは譲歩は安全です。
=
第二、日本にははっきり言うと正義が無い。一番使えるのは「日ソ中立条約」だが、はっきり言うと日本は真面目に順守した気が有ったんだろ?何ですが、あの関特演。「演習だからで除外すべき」とはドイツ軍が大暴れしているの真ん中で見苦しいすぎるではないでしょうが?もしどうしても何らかの法的根拠が必要あれば、極東国際軍事裁判判決では、「中立条約が誠意なく結ばれたものであり、またソビエト連邦に対する日本の侵略的な企図を進める手段として結ばれたものであることは、今や確実に立証されるに至った。」とソ連側の行為に正当性があるとする判決が下された(Wikiより)。

国際軍事裁判の茶番要数が多い事は私も同意ですが、この判決は正だと想いますし、どの道日本は1952年でのサンフランシスコ条約で軍事裁判判決を受けると同意した以上、法的に文句が言える立場ではない。

そして、同条約中、日本はJapan renounces all right, title and claim to the Kurile Islands, and to that portion of Sakhalin and the islands adjacent to it over which Japan acquired sovereignty as a consequence of the Treaty of Portsmouth of 5 September 1905.と同意した。まあ、ヤルタは国際法的にどれほど地位を与えるべきについて議論が有るが、実際はもっと簡単だと想います。

もし相手は有る土を実効支配している途中、日本は自らこの土の主権を放棄すれば、他の物を言わなくでも相手は(無主状態の)土を自由に編入できるに成ります。そして、自分は再びあの土へ主権を主張する事ができない。

はいはい、ソ連はサンフランシスコ条約をサインしてなかった。だが、日本は既に国際社会に対し特定対象なしで放棄と同意した以上、特別にある対象だけに対し「放棄していない」の解釈はおかし過ぎるでしょう。

実際、日本今の行為はサンフランシスコ条約への反逆です。ソ連は条約をサインしていなかったので、これを根拠に日本を咎める事ができないが、実際全世界から日本を咎めるべきです。だが、冷戦中西側に対しこの客観性を求めるには野暮だろ。

この故、例えソ連の占領、編入は違法で有ったとしても、日本はあの条約に署名した瞬間、日本の主権を失う同時に違法状態は消え、ソ連軍は「違法占領軍」から「無主地の支配者」に化けます。正当性は実効支配と時効(Prescription)に頼れば良い。そして、万が一ロシア長年の実効支配を認められないの場合でも、この土は「無主地」に戻り、日本の物に成らない。主権は1952年に放棄したんだから。
=
第三、北方領土は日本に対し飽くまでプライドだ。ロシアにとっては地政学的戦略価値が有る。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n46021

↑は上手く説明したので、加えるべき物がないと想います。相手の地政学的立場を弱めようとする国は友好的な態度と言えますが?
=
第四、日本の国家安全の為にロシアとの友好的関係は必要です。だが、日本は中国と韓国だけに永遠な優しさを配り、逆にロシアに対し敵視態度。同じ領土紛争有るのに。

はっきり言うと、投資対象ミスです。このツケは今払っています。

目を瞑ってください。今から、別世界に歩みます。

目を開くと、普通とあまり変わらない風景。暇なので、Wikiと遊びましょう。先ず、「北方領土」を検索します。現れたのは「クリル諸島」のページです。完全なロシア領になっています。

ここは即さに「日本の国際関係」とアクセスしようとした。どうやらこれは冷戦を終わった途端、世界の行き末を見極めてロシアを籠絡と支持し、逆中国に対し健康的な警戒心が有ったの世界です。北方領土は関係改善の為早期に放棄した。

貴方はこの後多くのページをアクセスしたんですが、数ページだけ紹介しましょう。

「航空自衛隊」を入力すると。なんと、この世界ではF-4EJは退役済みで、代わりにFlanker系列は航空自衛隊にあふれています。空自の規模も400戦闘機以上有ります。F-2は現世界通り高価に成った為カットされ、代わりに現世界長年経ってやっと服役したのSu-34、まだ服役していないのSu-32はどうやら日本の投資により90年代に当時の見込み通り開発成功し、自衛隊に配備しています。因みに、PAK-FAはどうやら日本との共同開発で、名前もSu-40に変更しすぐにでも両国の空軍に配備する気味です。

F-35は、まあ、残念だけど現世界の通りです。ロシアの開発品と違って、もともと既に予算をたっぷり貰えるので、別世界だからでもっと上手く行く訳がない(笑)。

陸自の自動車化、空挺化は大量安いなロシア製ヘリと装甲車の導入により、現世界で考え難いの順調ぶりです。戦車は日本製のままですが、装甲車の配給ぶりは一個師団中BMP-3装備一個連隊、他はBTR-80系列。因みに、後で2チャン等で知ったけど、主力装備の値段を大幅に低下と伴ない、ちゃんと数を揃えるので本来何時も優先を得られないな軽装備や兵站もやっと金を貰えて、現世界より充実のぶりらしいです。

海自は最近まで現世界に比べて大した影響を受けてないですが、現在は直属護衛隊に:
http://ja.wikipedia.org/wiki/ステレグシュチイ級コルベット
を配備している。

中国解放軍海軍をアクセスしようとしているだけど、今良く語れるの052C等は全部検索不能です。中国は大型艦を作っているけど、どうやら先進技術の導入は遅れて、今でも防空兵器はCrotaleの範疇で、051B型と同等に過ぎない。空軍はSu-27すら無い。探してみると、どうやら一時導入したけど、整備不良で全部早期退役させたらしい。今はやっとJ-10を導入している。

因みにヨーロッパの軍隊について探してると、ロシア製装備の割合も大きく成った。A400Mはまだ検索不能で、FLAで呼ぶの時代で停止されたらしく、かわりに各国のOOBにAn-70の名は沢山有る。

ロシア軍は未だに師団編成、規模、「健康」も現世界より強い。もっと大きくな変更は配置だ。西側中心の配置は極東偏重に成った。例えば太平洋艦隊の第2潜水艦小艦隊は今に現在で有り、師団3つと独立潜水艦旅団2つも有してます。逆に言えば、北方艦隊の規模は小さく成った。

断片的でWikiと言う窓から別世界を覗いただけですが、どう見でもこの世界の方が日本にとって都合が良いだと想いませんが?例え一部しか達成できなくでも、達成出来る分だけ日本にとって有利と成ると想いませんが?

この世界は「可能な世界だった」と私は思っています。だが、こんな世界を手に入れようとするより日本人はちっぽけ島4つの方を重視するに見えます。ツケを払わなきゃ成らないの時をもう来たのに、後悔の中心は戦略的な関係作りではなく、ちっぽけ島4つを奪いたい事です。

泣きたいです。本当に泣きたいです。

恐らく現在行われている交渉の一過程として、この情報が公表されている筈なので
公表されていない、当時では決断できなかった裏事情は当然あるのだと思われます

また、日ロ関係は、これまではアメリカの意向もあって日本側が容易に動けなかった問題、という側面もあるので
日本側の政治的環境が整わない限りは、外務省としては問題を動かさずに現状維持をはかるしかなかったのだと
私としてはあの当時の外務省の判断は賢明なものであったと考えています

現にこうして再びそのタイミングが廻って来ている訳ですし

>日ロ関係は、これまではアメリカの意向もあって日本側が容易に動けなかった問題、という側面もあるので

確かに、日本は何がやろうとも米国に意向が重く影響されている。だが、これは自国利益や戦略無く取り敢えず米国とぺったりするとは違うと想います。

日本は米国に対し一番の頼りきりは防衛だと想います。経済なら少なくとも反撃する力位が有るので、一種の抑制力が有るが、軍事力は一方的と言っても良い。つまり、世界緊張の間、日本の防衛力は激しく不足となり、この分米国に依存しなければならないし、意向を伺えなければ成りません。

逆に言えば、冷戦ちょうど終わった頃、ロシアからの軍事脅威は大きく減り、中国はまだ立っていないし、北朝鮮のミサイル脅威も形成していない。つまり、米国に依存する部分は一番小さく成る。あの時を活用し、日本にとってより都合良い世界を作るべきだっだ。今は未だ中国の脅威が増え、日本は未だ米国に依存しなければならない。

チャンスが逃した。セカンドチャンスが来ると思え難い。

だ 様
外務省だけは、他省庁と違って役人も世襲ですからね。
当然レベルは下がるでしょう。

myu5 様
北方領土問題ムラの存在は否定しませんが、それほど大きな勢力になるほど予算を食ってはいないように思います。

純@LA 様
ソ連・ロシアとすれば、国後、択捉間が確保できていれば、太平洋の出口は確保できたんですよね。

雉鳩 様
手打ちをする必要は無かったと思います。
ロシアは、日本のようにおめでたい国ではないでしょう。

杜河 鎮雄 様
そう思われる根拠は何かあるのでしょうか?

香港からの客人 様
確かに、2正面、3正面作戦は得策ではありません。
ですが、北方領土を放棄していれば、ロシアが正面から後方に変わったとは到底思えません。
2島だけでは、大した縦深にはならないので、戦術上のメリットもほとんどありませんし。

香港からの客人様は、日本語メディアの情報に相当触れられていると思いますが、それでも、歴史認識は戦勝国(として)の情報がベースだなと感じます。

日本酒命 様
相当に、親ソの政治家、メディア人が多かったことを考えれば、まあ良く耐えたという評価もできるかもしれませんね。

>ですが、北方領土を放棄していれば、ロシアが正面から後方に変わったとは到底思えません。

私も、流石にこれだけで決定打に成るとは想いませんが、切掛位に成る可能性が有ると想います。勿論、その後も時間掛けて適切にODA等の手段でたっぷり培養しなければなりません。

少なくとも、ロシアは学校に反日教育(反ドイツ教育も特にやっていない模様)をしていないし、成功率は中国と韓国より上だと想います。

>2島だけでは、大した縦深にはならないので、戦術上のメリットもほとんどありませんし。

確かに、縦深に成らないだろ。だが、ロシアととって、せめて国後島と択捉島があれば、線と成れるという点はかなり大きいがと。

>香港からの客人様は、日本語メディアの情報に相当触れられていると思いますが、それでも、歴史認識は戦勝国(として)の情報がベースだなと感じます。

香港(で言うか、日本以外)で住むと嫌でもそうなるでしょう。だが、それにしては、尖閣と竹島について此れほど完全に日本の側を取るのは「外人」としては珍しく(で言うか、日本人でもかなり大勢は曖昧な認識しか持てませんに見えます)と認識してます。

それに、ソ連以外の戦勝国(例えば米国やイギリス)なら、寧ろ日本を支持する立場を取っているので、私の評価は必ずしも「戦勝国寄り」と思えません。もしとうしでも「寄り」と言うなら、西側でかなりレアの「ロシア寄り」しか有りません。

だが、興味は兎も角、私はロシアを特に好きな理由は有りませんし、書いた計画や仮想世界でも中実はロシア人を(中国牽制の)道具として使う部分が重い。「寄り」は有るとしても飽くまで「普通の西側人に比べて」と思っています。

これでも、私から見れば、客観的且つ公平的にSF条約(ヤルタはもうどうでもよい)を読めば、主権はロシア側に落ちるにしか見えません。

最後に、領土紛争を争うべきがどうかは歴史や国際法だけではないと私は思っています。例えば、仮に何らかの手段で、尖閣諸島と竹島は中国と韓国の最後の要求を保障できるなら、関係の為に渡しても構いません。だが、これを保障できない所が、実際中国と韓国は日本の領土に対しさらなるの野心が有ったと知ってる時、初めて「絶対譲られない」の気持ちが湧いて来ました。

先に書いたように、子供の頃から『北方領土返還は道民の総意』で育った僕ですが、現在の『極めて個人的な』感覚としては、SF講和条約で放棄した物をいまさらゴネるのは男らしくない!という感覚を持っています。

勿論、男らしいとか女々しいとかで国政をまかなう事は出来無いので、極めて個人的な感覚ですが・・・。

SF講和条約にソ連が参加していたかどうかに関わらず、日本が千島列島(クリル列島)を放棄した事は事実で、
それをSF調印に参加していないソ連が実効支配した事に対して、調印49国のいずれか(あるいは全て)が「お前ぇは調印に参加していないじゃねーか!」とクレームを付けるなら判りますが、放棄した日本が「あんたは調印に参加していないのだから、『ウチに』返せ」という主張は筋が通らないと感じています。

『SF講和条約で北千島は放棄したが、南千島は放棄していない』という主張は、個人的に日本人として情けない・・・と感じています。

それではまるで「『日本』に西日本は含まれない」という主張と同じで、それは詭弁とか後出しじゃんけんを超えてむちゃくちゃな主張と感じます。

ただし地図で見る限りは、明らかにカムチャッカ半島から延びる列島群の南西端と見て取れる国後・択捉と違い、歯舞・色丹は根室半島ノシャップ岬から北東へ伸びる別な列島群と見受けられます。
ですから、「クリル(千島)列島である択捉・国後は放棄したが、歯舞・色丹は千島列島群の一部ではない」という主張には同意しています。
勿論、ここでも「大クリルも小クリルもクリル列島に変わりない」と言う事は出来ますが、あくまで個人的にカムチャッカから伸びる大クリルと根室半島から伸びる小クリルでは地質学的に大きな違いがあると感じています。

以上は個人的な『感覚』であって、政治として防衛上、産業上のかけひきでの詭弁応酬は当然行われるとは思うのですが、いくらなんでも「確かに日本は千島を放棄したがアンタはその時の調印に参加してない⇒だからウチに返せ」と「千島列島は放棄したが南千島は千島列島ではない」は、ちょっと情けないかと感じています。

香港からの客人 様
確かに、ロシアの場合、領土的野心があるだけで、反日感情が強い訳ではないですね。
逆に、白人種として、有色人種差別はあるでしょうし、日本として北を「後方」と出来るほどの状態に持って行くことは困難だと思います。
ただし、北朝鮮が崩壊した時の中国を牽制するためにも、連携できるような信頼醸成は必要なんでしょうね。

中国や韓国の日本人的感覚からすると恥を知らない強欲ぶりは、最近とみに日本人の中で認識され始めてます。
やっと、他国人が日本人のように思考する訳ではないと理解されてきたようです。

純@LA 様
北方領土に関しては、SF講和条約25条があるので、調印したという事実があります。
まあ、アレが無くとも当時の事情としたら調印したのでしょうが。


「米国の意向」が大きいのは間違いないですね。
もともと、色丹・歯舞群島の引渡しで、日本としても引き下がろうとしていたのを、米国が国後・択捉も要求しないと沖縄返さないと言ってきた。
今は当時とは状況は異なる。

色丹・歯舞群島は第二次世界大戦終結の日=1945.09.02より後に占領しているので、ロシアとしても後ろ暗いところがある。

ただ、この略2島だけ引渡しだと、北海道に食い込んだ形で国後があり、境界線の形状が複雑になって、軍事面でも漁業面でも煩雑なことになりそう。

軍事的には、国後水道をどちらが押さえるかというのが大きいのでは。
択捉まで渡してしまうと、国後水道が完全に日米の支配下に入るので、ロシアは許容しにくいでしょう。

その点、択捉以外の引渡しであれば、国後水道が完全に日米の支配下にはならず、境界も直線で引けて、より問題が起きにくい形の国境になるので、ロシアも容認するのでは。

これが私なりの3島返還主張の動機・根拠です。

myu5 様
軍事的には、国後水道に尽きるでしょう。
だから、アメリカは、2島返還で決着することに反対しました。
軍事面だけなら、3島返還は考慮しても良い選択かもしれません。

数多さま
SF講和条約25条の規定を持っても、ロシア(ソ連)が「すみません、調印していない私には権利はありませんでした」と旧連合国(例えば米国)に返還し、それを日本に任意(好意)で譲渡してもらうという形なら理解出来るのです。
でも、SF条約にソ連が調印していないという理由で『日露(日ソ)二国間』の返還交渉になるのは、私には筋が通らないのです。

myu5さま
やはり、
> 今は当時とは状況は異なる。
に尽きるような気がしています。
米ソ冷戦最中では、米国としては当然日本に国後・択捉を押さえて欲しい。
(ただ、本来は調印国としての米国が非調印国のソ連に対して「あなたたちには権利はないので不法占拠である」と宣言すべきかと思いますが)

現在の北方は日本海側や南方とは状況が大きく違うと感じています。
日露共同事業や、パイプライン構想、ビザなし交流などが行われている(いた)現状で、いたずらに強硬姿勢を取ってあえて線引きを強化する事のメリットは(軍事的には判りませんが)、経済的に(及び武力を用いない戦略的に)得策かどうか不明と感じています。

そもそも25条はこの問題について大した価値がないと思います。

これで、ソ連は連合国ではない。だが、第二条(c)は権利を誰がに与えるではなく、この放棄であります。そして、最早放棄した権利は「減損され、又は害されるもの」事はない。

もしこの条項をもってソ連にチャレンジすれば、彼奴等はただ「放棄してなかったが」と言い返せばなにも言えなくなる。

純@LA 様
香港からの客人 様
条約は、あくまで当事者間のものです。
民事上の契約みたいなものと言っていいでしょうか。

25条は、これを強調しただけの条項で、日ソにとっっては、確かに無くても構わないものでしょう。アメリカとして、お前にやるんじゃねえぞと言っている条項ではないでしょうか。

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