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2013年1月28日 (月)

最後に失言を残し自民党政権の足を引っ張る森本前防衛相

森本前防衛相は、最後にドデカイ失言を残して去って行きました。
森本前防衛相発言 軍事的不合理を証明した」(琉球新報13年1月7日)

 森本敏前防衛相が昨年末の退任前の記者会見で、米軍普天間飛行場の移設先について「軍事的には沖縄でなくてもよいが、政治的に考えると沖縄が最適の地域だ」と述べ、名護市辺野古沖に移設する現行案は軍事的、地政学的な理由からではなく、政治的状況を優先しての決定であることを認めた。


森本前防衛相は、海兵隊の沖縄駐留には軍事的合理性がないと明言しました。
私も認識していませんでしたが、森本前防衛相は、実は県外移設推進派だったようです。
なんで、民主政権なんかの閣僚を受けたのだろうかと疑問でしたが、この発言でその疑問が解けました。
彼は、防衛省の辺野古移設案を修正したかったのでしょう。

海兵隊がオスプレイという長く速い翼を得れば、中台危機の緊急時に海兵隊を急遽投入する能力が飛躍的に高まるため、確かに海兵隊の駐留場所が沖縄である必要性は低くなります。

今までは、空中機動の手段がCH-46やCH-53でしたから、中台危機の緊急時に海兵隊を急遽投入するため、海兵隊の沖縄駐留は必須と言えました。
参照過去記事
普天間の代替候補地条件
在沖海兵隊の意義_沖縄県民は無知なのか?

オスプレイが配備されつつある現在、この理由は弱まりつつあります。
しかし、海兵隊が台湾の自然環境と近いコンディションで訓練するためには、北部訓練場の存在は重要です。

森本前防衛相は、北部訓練場の存在については、”政治的”な理由と考えているのでしょう。
そのため、今回の失言になったと理解しています。

森本前防衛相の発言は、防衛問題の評論家としては、適切だったかもしれません。
ですが、現職(当時)防衛相の発言としては最低です。
冒頭琉球新報の記事です。

 森本氏は普天間県内移設の政治的な理由として「許容できるところが沖縄にしかない」からと説明した。沖縄以外の場所には強制できないが、沖縄ならそれができる、というわけだ。皮肉だが、正直な表現だ。沖縄に過重な基地負担を長年強いている「構造的差別」の内実を端的に表している。


防衛大臣が、「海兵隊という周辺住民にとってのお荷物を、押しつけることができるのは沖縄しかない」と言っているのも同然で、沖縄メディアでなくとも反感を持つのは致し方ないところです。

幸か不幸か、あるいは琉球新報が、次のように評するように、本土住民にとっては、所詮人ごとであり、ないがしろにしていい話題なのかもしれませんが、全国メディアでは、この発言はほとんど注目されませんでした。

指摘しなければならないのは、今回の森本発言を等閑視するような土壌が日本社会にありはしないかということだ。


この発言当時、森本前防衛相は既にレイムダックとなっていたため助かりましたが、この発言は、自民新政権の普天間移設問題を解決困難にしかねない大失言でした。

森本氏は、防衛問題の評論家としては高いレベルかもしれませんが、政治家としては最低レベルと評価させて頂きます。

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在日米軍」カテゴリの記事

コメント

 ソースはこれですね。
 大臣会見概要 平成24年12月25日(10時50分~11時16分)
 http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2012/12/25.html
 誠実に、MAGTFの全体戦略にまで踏み込んで説明してくれたのに、言葉尻だけ捉えれば琉球新報のような木を見て森を見ない報道になるんでしょうね。このパターンは飽きました。

森本大臣は就任当初から”そういう”事を言っていたではありませんか。何を今更という感じがします。
http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2012/06/04.html

海兵隊の戦闘部隊は主として揚陸艦に乗って、”空母機動部隊の一要素を占めながら”、海兵隊と海軍の統合作戦の任務に就くという活動をし、
そのことによって、日本の安全にとって抑止力になっている。

海兵隊の全部の要素を持っている部隊が日本の中にいる限り、それは日本にとって抑止力になると

それなのに沖縄に常駐しなければならない理由と言うのが北部訓練場では弱過ぎですよ。必要ならそれに応じてローテーションしてくればいいだけではないですか。
今でも必要とあらば沖縄からグアムや北海道まで移動しているのです。例えグアムや県外に移転したってその逆が出来ないはずが無いでしょう。

政治家ではなく学者ですので…
以前もこんな事書いたような…

この記者会見記録を読んだときはまずいなあと思いましたが、あんまり反応は無かったですな
政権交代の渦中だったからかな

沖縄は政治的に地上部隊、航空部隊、支援部隊がセットで存在できる場所で
軍事的適地でもあるので、結局沖縄という話と思いますが…

だ 様
名無し 様
私は、ソースも見た上で記事を書いています。
大臣であるである以上、正しけ(事実)だけを語れば良い訳では無く、政策実現のため、語ってはいけない事実もあると考えてます。
尖閣に領土問題はないという政府見解と同じです。

SUS 様
ほぼ無視だったのが幸いでした。

政治ですから駆け引きというのはあるでしょう、交渉のテクニックとしてウソやハッタリというのも当然です。
しかしなぜそれを沖縄に向けるのですか?沖縄には今もなお過度の基地負担が偏在し、県民の生命財産は脅かされ続けているのです。
その沖縄にこの先も基地を引き受けてもらうのであれば、小手先の手段を弄すのではなく真心と誠意をもって当たるべきでしょう。
何故沖縄なのか、何故他所では駄目なのか、県民の根源的な疑問に向き合い彼らの言葉で説明出来なければ基地の安定使用は実現できませんよ。
主権者たる国民に負担をお願いするのです。全てを明らかにして判断を仰ぐ、そして結果がどうあれそれを謙虚に受け入れるのが行政の役割です。
知らしむべからず、依らしむべしというのは不遜ですよ。

>その沖縄にこの先も基地を引き受けてもらうのであれば、小手先の手段を弄すのではなく真心と誠意をもって当たるべきでしょう。

これは全く同意ですが、そもそもの問題は負担に対し軍政的利益は全く無いではない?

例えば、第3海兵遠征軍は沖縄での実際陸上兵力は第31海兵隊遠征隊しか有りません。例えあれに軍政的合理性が有るとしても、あれをサポートするにはあの師団規模の第3海兵兵站群程要らないだろうに何故が全員沖縄に有る。

第3海兵隊師団の半分は他の指揮下に有り、麾下兵力実は一個海兵隊連隊と一個砲兵大隊しかない以上、あの海兵隊連隊もハワイ配置くせに、何故が司令部だけを沖縄に置く。

第1海兵航空団の戦闘力の大半は沖縄じゃいないが、団級司令部や兵站部隊未だ何故が全員沖縄に有る。
=
そして、第31海兵隊遠征隊の軍政的価値は疑問できる。NEO作戦なら別に沖縄じゃなくでも良いし、韓国方面なら韓国配置の方が合理的。仕方なく、台湾も持ち出すが…

先ず、軍事的合理性が欠ける。抑止力に成るには、海兵隊は中国の戦略作戦を阻止出来なければ成らない。

全面侵略の能力は今の中国には無い、とされています。そして、有るとすれば、たった一個歩兵大隊は戦局に大した影響を持たない。例え斬首戦略等でも、中国はコマンド作戦だけじゃ台湾軍だけでOKだし、大規模の空挺等行う場合、一個歩兵大隊は未だ大した影響が無い。しかも、コマンド作戦以上なら、中国側は先ず制空権を奪うでしょう。なら、海兵隊の出番は相手の制空権下の物に成り。はっきり言うと、生贄です。

軍政的合理性について、先ず、絶対劣勢と知りながら未だ兵を派遣するのは米国にとって何年ぶりでしょう。今の米国に出来るのがのは疑問です。そして、米国派兵は中国にとって自分の領土を米軍に侵略されたと同様であり、戦争拡大に成るだけ。そもそも、米国政府は詭弁は兎も角、米国国民にとって、台湾は中国の一部、だが、平和な方式で統一を測るべき。中国は挑発無く台湾を攻めて別ですが、彼奴等はそれをやる必要はあんまり無い。なら、もし攻めるとしたら、台湾からそれなり(独立宣言クラス)の挑発があるから。この場合、米国国民そして世界中も台湾こそ問題児扱いに成り、米国と言えど簡単に干渉の口実を得られない。
=
つまり、冷静に考えれば、実際台湾も理由に成らないです。

名無し 様
基地に負担という単語をセットにして、観念の固定化をしようとしているところは承服できませんが、仮に、それが負担だと仮定しても、基地が集中している以上に、沖縄には脅威も集中しています。
軍事的には縦深も確保すべきなので、実際には県毎の脅威度に応じて基地を置くべきではありませんが、単純に脅威度に応じて米軍基地を置くなら、沖縄にはもっと置いてもいいくらいです。

冷戦時代でしたら、もっと削減する合理性がありました。

在沖海兵隊の存在意義については、記事中の過去記事リンクをご覧下さい。

香港からの客人 様
海兵隊の台湾防衛に役割については、書かれているとおり、軍”政”的役割でしょう。
米国の国家意志の表現だと評価しています。

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