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2013年1月26日 (土)

防衛計画の大綱見直し_焦点となる動的防衛力

自民党政権が発足し、民主党政権下で改訂された防衛計画の大綱及び中期防が、年末までに見直される事となりました。
尖閣念頭に自衛隊拡充…民主の防衛大綱見直し」(読売新聞13年1月25日)

大綱の見直しに関しては、読売の社説が、私のスタンスにかなり近いモノです。
「安保政策見直し 「動的防衛力」構想は推進せよ」(読売新聞13年1月11日)

 自衛隊の装備と体制の拡充は急務だが、重点分野を決めて、「選択と集中」を徹底することを怠ってはなるまい。

中略

 重要なのは、尖閣諸島を含む南西方面の防衛体制を強化することだ。海上・航空自衛隊の警戒監視活動を質・量とも充実させねばならない。冷戦終結後の艦船や航空機の大幅な数量削減に歯止めをかけ、反転させることが重要だ。

 優れた情報収集能力を持つ高高度無人偵察機グローバルホークに加え、在沖縄米軍が昨年配備した新型輸送機オスプレイの導入も、前向きに検討してはどうか。

中略

 一方で、厳しい財政事情を考えれば、防衛予算を野放図に伸ばすことはできない。優先順位を定めて、陸上自衛隊の定数削減、施設の統廃合、装備調達の効率化などは着実に進める必要がある。

 政府・自民党が、現大綱の柱である「動的防衛力」構想の見直しを検討しているのは、疑問だ。

 動的防衛力は、多様な事態への対処能力を重視し、警戒監視や訓練など、部隊の運用を通じて抑止力を利かせる概念である。装備の保有や部隊の存在を抑止力とする「基盤的防衛力」構想に代わるもので、その方向性は正しい。

 米国も高く評価し、共同の警戒監視活動、訓練など日本との「動的防衛協力」を進めている。

 民主党政権の構想だから取りあえず見直そう、という発想なら、安易に過ぎよう。


陸自の定数削減以外については、ほぼ同意できる内容です。
一部では海兵隊機能の創設まで噂されているのに、陸自の定数削減が出来るのかは疑問です。

社説では、動的防衛力の維持を主張していることが重要な点です。
動的防衛力については、小野寺防衛大臣が、就任直後に見直しについて言及し、今年になってから一転して容認する姿勢を見せています。
「動的防衛力」継承も=防衛相」(時事通信13年1月)

防衛計画の大綱は、今までにも何度か見直されています。
しかし、現大綱は、それまで金科玉条だった基盤的防衛力を捨て、動的防衛力を掲げるという、今までの改正の中でも際立った改正をされたものです。
確かに、民主党政権の意向も入っているでしょうが、ほとんど防衛音痴の民主党に、これだけの大改正を主導できる能力などあるはずはなく、それまで防衛省内で検討されてきた成果が集約されたモノであるはずです。

見直すと言った自民党のメンツがあるでしょうから、動的防衛力という名前は変えても構いませんが、コンセプトは維持して欲しいと思います。

基盤的防衛力は、私から見ると自衛隊の防衛力整備を歪んだモノにしてきたガンのようなものでした。
これを再度紹介すると、また戦車問題で火に油を注ぎそうですが、過去にこの基盤的防衛力について解説した記事があるので、動的防衛力とどう違うかは、こちらの過去記事をご覧下さい。
悪魔の辞典的「基盤的防衛力」解説-機甲師団廃止の序曲

また、この現大綱が示された際、民主党政権下でまとめられたモノながら、私はこの大綱を大いに評価しました。
もちろん、疑問を抱く部分は多々あったのですが、自己変革能力が乏しいと思っていた防衛省・自衛隊が、大きな変革を宣言したモノとして大変驚き、歓迎しました。

もう既に2年以上前の記事で、今からすると妥当では無かったと思う部分もありますが、大筋としては今も間違っていないと考えています。
防衛計画の大綱&中期防改正_その1 全般所感
防衛計画の大綱&中期防改正_その2 対中華空母
防衛計画の大綱&中期防改正_その3 戦車200両削減も機甲師団は存続

特に、無用な油を注がないように書いておきますが、その3で書いた戦車の7師団への集中配備ですが、確かに訓練上の効率は良いモノの、各方面の普通科隊員に対戦車戦術を理解させる必要性等を考慮すれば、やはり分散配備の方が良いだろうと考え直しております。

防衛計画の大綱見直しは、今年の防衛政策トピックの中心になりそうです。

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防衛政策」カテゴリの記事

コメント

「動的防衛力」構想の見直しの検討というよりは、その強化が目的で
この思想の中での、より明確な動的能力の整備を目指しているんじゃないでしょうか?
コンセプト自体は維持されると考えます
戦車定数が元に戻されるとかは無いでしょう・・・多分

読売の論説の一番の問題は「一方で、厳しい財政事情を考えれば、防衛予算を野放図に伸ばすことはできない。」でしょう?

日本の財政事情は確かに厳しい。だが、問題の根源は負担出来ないの社会保障と過剰の公共事業で有り、これに比べて防衛費等はほぼ無視出来る。ここは日本人の平和ボケを刺激するのはどうする?寧ろ、「ドンドン増やすべき」と言ってる方が良い。どうせ日本なら5兆円は限界です。

陸自の定員削減は仕方ない事だと想います。海兵隊を作っても、そんなに人員は要らないし。逆言えば適切の装備、訓練の為金は要る。なのに例え防衛費を多少挙げでも海空は優先に成るだし、そう成るべき。つまり、陸自分の予算は増えない。限られた予算で新部隊の設立の他、他の部隊の装備、訓練、兵站を充実させる為、唯一の方法は人員を削減し、金を人事費から取り戻すしかありません。

因みに少なくとも私は英語圏なソースで陸自の海兵隊化を具申する物が有っても、動的防衛力を絶賛する文章は見かけませんのは現状です。

防衛費の大幅増額は無理でしょう。
借金して軍拡してもづづきませんよ。
むしろ国力を弱めて、結果国防力を
弱めるだけです。

>日本酒命氏
自民党は民主党による現大綱制定時に陸自定員と戦車火砲の削減を批判しており、
その経緯あって政権交代後に現大綱と中期防を停止したわけですから改定で
これを増加させないのは筋にあわないんじゃないですかね。
また、現戦車数は700台で、定数400を600に戻すとかであれば
10式戦車の調達数が増え、戦車数の減少速度が減る程度の
調整ですみますから。

※ユーリ

防衛関係費400億円増に圧縮 定員増に財務省が難色 - MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130126/plc13012612230012-n1.htm

>財務省はさらに、尖閣諸島を含む「南西重視」の戦略をもとに、
>航空機の能力向上や艦艇の整備など、空自や海自の予算拡充は認めたが、

>陸自に関しては火力戦闘車開発費の圧縮などで予算削減を求めている
 ^^^^^^^^^^^^^^                     ^^^^^^^^^^^^^^^^^^

戦車が増える雰囲気など微塵も無いんだが・・・・

@産経記事への感想
彼奴等、*内部調整を済んだ*上で1200億の数字を出したではないの?自民党達は自分達何の為に選ばれたが分かってるの?

民主党の約束は政府の力量で解決し難い問題ですので、失敗してもある程度許せるが、この1200億の増幅すら果たせないなら、これは自民党を上がる途端初めての裏切りに成る。

そして、財務省め!誰が、法を作って。万が一有事に成った場合、財務省の人間及び家族は全員強制動員対象に成るように。

はあ…よし。冷静だ。

額の総量を減るのは納得できないが、確かに火力戦闘車何かは何方がって言うと要らないだと思う。しばらく99式でも作って、技術基盤を維持せよ。10式と違って、大した新技術も入れて無さそうだし。

そして1万8千員をの増員を認めると、自衛隊の現制度ではこの増員は殆ど曹や幹部クラスに成るし、以後養わな変えれば成らない。退職後も年金等払わせなければ成らない。これは例え不人気の後方任用制度等を導入しても残る問題です。

だから、疑念は全く解らないでも無い。で言うか、万が一民主党政権に戻り、予算を再び削減に成るなら、この1万8千員も抱えるじゃ困るのは自衛隊だ。

それに、少なくとも、上も言った通り、陸自に限って定員削減すべきと想います。少なくとも増やすべきではない。普通に考えれば、1万8千員なら、海と空はこの中の六千人程度に成ります。

財務省、これはどうですが:貴方達は海士3000人、空士3000人分の予算を認めよう。もし、海自や空自は量より質なら、自分で総額内で調整すれば良い。それに、18000人中6000人しか許可して無いので、一応浪費に反対する門番の役割を十分果たしたと思う。

 数多さんの一連の記事を読んで、自分は(ある意味)真逆の結論に達しています。
 基盤的防衛力自体は最低限の防衛力の保持と言う意味で、決して間違った思想で無かったと考えてますし、勿論、現在の動的防衛力も方向性として間違っていないと考えます。どういうことかと言うと、(米軍が来援するまでの)一時的な時間稼ぎをするための最低限の防衛力が基盤的防衛力だったとすれば、これ以上減らすと言うのは論理的に間違っています。だから、最低限の防衛力を論じるなら、あらゆる兵種で基盤的防衛力以下と言うのは原則として有り得ません。動的防衛力と言うのは、その(時間稼ぎとしての)基盤的防衛力の土台の上に構築されるべき概念と考えます。つまり動的防衛力は『基盤的防衛力+α』であって、『基盤的防衛力-α』や『基盤的防衛力の絶対値維持but質的変化・変革』では無いと言う考え方ですね。
 新防衛大臣が動的防衛力見直しの方針を引っ込めたのも、そういう認識に至ったからじゃないでしょうか。考え方として、それなら防衛省のスタッフが反対する余地もないですし。
 もっとも、早速財務省にダメ出しされてるようですがw

現状自衛隊、特に陸自ってどこの土人の軍隊?
て感じでしょう。UAVもろくになく、歩兵の暗視装置もほとんど無く、個人装備も隊員の自腹に頼っている。I無線機も大幅に欠落していた(だから補正で大量に買った)、80年代に採用した装甲車両は殆ど近代化もオーバーホールもされていないので、生存性は低く、稼働率も低い。

おまけに弾薬の備蓄は少なく、燃料の戦略備蓄はゼロ。

どう考えても人間と部隊を減らさないと現代的な装備と、それを運用できる
基盤を確立できないでしょう。


ましゃーない、財務省は自民党より偉い

動的防衛力(笑)って久遠さんの言葉を借りれば「言い訳」でしかないからね。

>
UAVもろくになく、歩兵の暗視装置もほとんど無く、個人装備も隊員の自腹に頼っている。I無線機も大幅に欠落していた(だから補正で大量に買った)、80年代に採用した装甲車両は殆ど近代化もオーバーホールもされていないので、生存性は低く、稼働率も低い。
>
おもちゃがうんたらとかぬかす奴に限ってテメ―がほしいおもちゃには煩いのであった。

いい加減に「日本の公共事業が多い」ってのが、ウソだという事に気付きましょう。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11447962512.html

数多様

(既に同様のコメントが出ていますが)私の意見としては、

1:予算増は、(今年は補正があるのでともあれ)数年のスパンでは、せいぜい1000億程度で押さえるべき(国債は国家的リスク)。空海の補填で精一杯、陸までは回せないと考える。
2:機動力の強化は必須だが、陸自としては、人を減らし戦車を減らすしかない。しかし、どちらも自民党のこれまでの主張からしてやりにくい。
3:このままでは、今のままの「存在はするが、小規模でしか戦えない陸自」であり続けてしまうので、工夫が必要である。

と思います。

そこで工夫のアイデアが必要です。以下は素人の私案なので、まあ、放言に近い訳ですが、「動的防衛力に必要なのは、輸送艦、輸送機と、兵站部隊である」、という視点で考えてみました。

A: [士の採用] 幹部と曹の削減を進め、同数の士を採用する --> 実員を変えずに、人件費を減らす。現在、幹部と曹は充足率が100%なのに、士は70%なので、より健全な方向でもある。対応して一部、または全部の師団を旅団化し、同時に現役部隊の充足率を100%近くへ。減った定員分は、全て即応予備におしつける(代わりに即応予備の充足率は低下)。キモは、実員も定員も変えないで、人件費を減らすこと。

B: 第13旅団を海兵旅団とし、増強を受けた2個大隊(旅団連隊)基幹に縮小する(充足率を100%にし、実員は変えない)。中央即応集団隷下に異動する。

C: [動的防衛力:陸] 戦車運搬トレーラーや、兵站トラックなどを、大幅に強化する。代わりに10式戦車の調達数を減らす。関連して、戦車数は当面500両程度とし、ほとぼりが冷めた頃(4年後くらい)に400両にもどす。

D: [動的防衛力:空海] C-2輸送機の増強、輸送艦の3隻追加(おおすみ型と合わせて6隻に)を実現する(C-2を製造開始してしまったので、兵站の簡素化のためにC-17は諦める)。

E: [動的防衛力:防空] KC-767の増強。これは戦闘機部隊の「動的防衛力」向上のため。(九州の基地から沖縄を支援できるように)

というくらいが思いつきます。

さて、実際には近々現政権の案が出てくるでしょう。私の考えとは、かなりズレるとは思いますが、せっかくなので今のうちに「私案」を提示させていただきました。

>基盤的防衛力自体は最低限の防衛力

基盤的防衛力は最低防衛力以下に成る事も有り、以上の事にもなり得る。だが、久遠氏は「基盤的防衛力」を苛め過ぎる事について同意です。以下は私の愚見です。

歴代上、防衛力の計算は「所要」、「基盤」と「(軍事的計算に基づくではないの)定率」しか有りません。

所要防衛力の場合、先ず相手になりそうな国(ソ連)から向けそうの攻撃力を鑑定し、軍事学で必要の防衛力を計算する。整備は計算値を追う。例えば、帝国海軍以前追ってるの10:7比例は所要防衛力の類の思想です。

基盤防衛力に成った時、計算法が変わった。相手の攻撃力ばかりではなく、カバーのエリア、地理、そして稼働率等他のファクタで必要の防衛力を割り出し、これを追う。因みに当時は「局地戦以下」から「限定的且つ小規模な侵略」まで仕様下げたんですが、これは基盤防衛力の本質ではないと想います。仕様を「大規模戦争」や「核戦争」の昇格しても、基盤防衛力の思考に基づき戦力を整備する事が出来ると想います。

例えるだと、もし大日本帝国海軍は基盤防衛力の思想で配備を進めたなら、10:7の比例より、太平洋の面積を基づきこれを哨戒に必要な兵力を割り出し、これを元にして整備するかも知れません。そう成ると、恐らく小さいの船や飛行機によって大きいな範囲を哨戒できるの空母をもっと作ったでしょう。太平洋戦争にもっと適した戦力を出来上げた可能性すら有ると想います。まあ、負けは避けられないだろうけど…

寧ろ、仕様下げは「定率」思想(GNPの1%)も同時に導入したからの妥協と思われます。

それに、この仕様下げの言い訳で有る「意図を変更するにも時間は掛かる」も間違ってない。例えば、今中国も数十年の精神、外交等色々な下準備の後やっと尖閣へ本格的手を出している所です。アルゼンチンもFalklandsへ攻める前何十年の思想準備が掛かった。どの道、動的防衛力に成った時仕様は更に下げたので、基盤防衛力と同時期に出たの仕様下げで基盤防衛力を攻めるのはあまり不公平と感じます。

兎も角、冷戦が終り、ソ連からの脅威が基本的に無くすのに、中国の脅威は未だ出で居ない。一時的に基盤防衛力>所要防衛力の時期に入った。本来はこの時期をフル利用し、次の対峙を備えるべきだった、日本に限らすが、全西側も「Peace Dividend」なんかの平和ボケ時期に入った。

そこで、日本の防衛力を守ったのは基盤防衛力。

政治家や財務省でも実際何がやるには口実が要る。もし整備の根拠は基盤防衛力ではなく無く所要防衛力なら、攻撃力の変更はモロに受け、政治家も十分な口実を手に入れ、自衛隊はロシア軍に成ったでしょう。でも基盤防衛力で有る以上、攻撃力の変化から受ける影響も薄く、政治家も口実が薄く成り、防衛費をジリジリ減るしか出来ません。自衛隊はこの減りを猛反対ですが、これでも他国に比べたら減りは緩いと認めざるを得ません。

だが、それでも兵力が減りつづで有り、そして中国の軍事力発展により、やっと南西部分に基盤防衛力で恐れたの「空白」を生み始めるる事に成ります。本来「所要防衛力」の計算法でも「基盤防衛力」でもこの空白を無くす為兵力を配備しなければならない。だが、色んな理由でこれをいやの民主党は誤魔化す為に「動的防衛力」を発表した。

キーワードは「所要」や「基盤」等の*整備基準*から、「動的」と言う*運用基準*に密かに変更した。それによって、防衛力の計算は完全に「定率」に成る事が出来ます。「負担できん」を言うなら、他の根拠を要らず、「定率」を自由に減れます。正に財務省と民主党の願望成就。

もっとアクテイブすれば兵力不足を補えるから問題無い。何という不科学的な防衛力整備法。その結果、民主党時代中国からの脅威が能力と意図も具現化し続けるのに、防衛費は毎年減る!

(余談だが、この同時期(2009年)に社会保障の線に怪しい角が生むことが出来た。老人の数は一年の間突然増える訳が無いので、何らかの施策と思われます。増え続けるの借金を無視すれば、施策でもご勝手だが、もしあの年の社会保障の*増幅*(3兆程度)さえ防衛に回せば、民主党は自衛隊の永遠なヒーロに成ったんだろ。それをやったから施策できないの、民主党め…)

実際、久遠氏が気に入ったの部分は他の整備法でも十分実行できる(適切な予算が有るなら)。動的は飽くまで運用基準の変更で有り、基盤防衛力を整備しながら自衛隊をもっと活用すれば良い。ISRやの機動力等はどんな整備思想でもやる事で、動的防衛力を専利ではない(もっとも、この方向への大した動きも見せません)。海兵隊も、機動兵力の一つで有り、基盤防衛力時代でも空挺団の様な機動兵力が有るので、海兵隊も政治的議論を突破出来れば作れる。

「選択と集中」?予算が足りなければどんな整備法でも自然に出る(実際、戦車は既に1200車から600車まで)。だが、もし整備基準が有るの案なら、この基準は明らかに満たせないに成り、此れ以上の削減のBlockerに成る。逆に言えば整備基準が殆ど無いの動的防衛力はそんなブロッカが無い、日本の様な平和ボケ国家では予算は以前より下げる事に成ります。

せめて動的=活動分の燃料費等位出すなら未だ良いが、実際そんなのあんまり出ていないらしい。整備基準が無いから、行動の金が無いじゃ整備費から自由に取れば良いからです。訓練費を犠牲品にするも良し。

その様に、動的防衛力は綺麗事で事実を誤魔化しながら、防衛に関して百害あって一利無し。防衛省、少なくとも制服組で密かに考えた等考え難い。防衛官僚すら真面目に働いているならこの計画の本質位分かってる筈です。どの道、基盤防衛力も彼奴等の子なので、そう簡単に諦めたではないでしょう。

だが、財務省を褒めてやらなければ成らない。久遠氏と言った通り、この考えは民主党だけじゃ考えにくい。だが、彼奴等は平和ボケで執政党の経験も無いので世界の現実も解らない。私の推測ではそこで、財務省は防衛庁と何十年の戦いから得たの知識をフル活動し、外国のプランを見様見真似で見た目が良いの計画を作り上げ、民主党も籠絡で共に本来不利の防衛省を完全に圧倒する。

見事だ、財務省。この才能を他の所を活かすべきです。
=
私の意見では、「基盤的防衛力」と言う基本的な考えは日本の現実を鑑みるに一番です。その計算法を基づき、客観的に日本の防衛仕様を見直し、「定率」思想から離れるべきです。(もっとも、あの定率はGNPの1%の筈ではないですが。今はこれに下回ると想いますけど…)

ドナルド氏
>1:予算増は、(今年は補正があるのでともあれ)数年のスパンでは、せいぜい1000億程度で押さえるべき(国債は国家的リスク)。空海の補填で精一杯、陸までは回せないと考える。

確かに国債は国家的リスクと同意できます。だが、防衛力の不足により何が失うのも国家的リスクだと想います。そして、日本の国債は防衛費の所為では有りません。かなり増えても明らかの悪化に成らないし、全部犠牲した所で社会保障と言う大穴を埋める事が出来無い。なら、一々国債を心配するより、ドンドン所要値へ向くべきと想います。せめて歴代最高峰の5兆マークに戻るまでこの話を延期するべき。

それに、もし防衛通でもこんな慎重の態度を取るなら、これは敵の糧に成り、結局何も得られません。

>2:機動力の強化は必須だが、陸自としては、人を減らし戦車を減らすしかない。しかし、どちらも自民党のこれまでの主張からしてやりにくい

戦車は減りにくいですが、もし装備を大幅に充実させる場合、人を減らしでも自民党の防衛通イメージも簡単に保てると想います。

>A: [士の採用] 幹部と曹の削減を進め、同数の士を採用する…旅団化

概ねに同意できるが、もう一つやれる事が陸自全体の階級制度を見直す事だと想います。実際陸自の役職に与えられるの階級は高すぎるです。師団をLieutenant General、旅団はMajor Generalに任せるのは日本位です。外国(特に米国)に行く時どう釣り合うが全然分からん。

こんな所を徹底的に攻め、以後旅団は一佐(一)で結構です。連隊も分を弁えて大隊に格下げ、二佐に任せるべき。中隊は一尉で良い。幕僚はこれに併せて格下げする。全陸自に渡ってやれば、高級司令の人事費をかなりに減る事が出来、未だ稼げる。因みに、これは他の自衛隊の釣り合いも重要です。現在旅団の相対的地位(指定職1号、金も出る)や師団長(指定職2号、他の自衛隊の「方面隊司令」や「兵科長」と同格)は高過ぎる。

>B: 第13旅団を海兵旅団とし、増強を受けた2個大隊(旅団連隊)基幹に縮小する(充足率を100%にし、実員は変えない)。中央即応集団隷下に異動する。

まあ、良いけど、第13旅団も受け持ちが有るし、この穴はどう埋める?

寧ろ、第15旅団を師団に昇格し、海兵隊はこの編成の一部にする。中央即応集団隷下でも良いですが、あれは何方がって言うと、外国活動をするの性格が有る。第15師団隷下なら、飽くまで沖縄防衛の為を強調する事が出来、無用な油を注がないように出来るかも知れません。

>C:「兵站」を大幅に強化する。代わりに10式戦車の調達数を減らす。

10式への意見は既に述べたので、避けるとしよう。あれをやるなら、普通科をもうちょっと減る方が良いと想います。

Dは同意でいいでしょう。

>E: [動的防衛力:防空] KC-767の増強。これは戦闘機部隊の「動的防衛力」向上のため。(九州の基地から沖縄を支援できるように)

同意。だが防空なら、「動的」ではないながら考えなければ成らない事はSAMの増員です。

西側は基本的に希望をF-35に寄せている。だが、あれは高価且つ開発難の上、実際に期待を答える事ができるでしょうが?知ってる通り、ロシアも中国も第5世代機を開発している、その2つもF-35より潜在能力高くと見積もられている。まあ、勿論大丈夫を言ってる人間も沢山在るけど、根拠と言えば基本的に見えないの部分、主にステルスとかNetworkingとかを頼ってる(「良く解らないけど、きっと米国の方が強いで、しかも優勢は見える弱点を簡単に補える」)。悪く言えば盲信とも言えます。

例え最初はそうだとしでも、機体は良く出来れば、電子機材等の交換は比較的簡単です。つまり、例え2020年でPAKやJ-20の総合力はF-35より劣るでも、2025年乃至2030年はどうなるが?

全ては上手く行くかもしれません。だが、少なくとも、疑念の要数も十分に有ると想います。なら、戦闘機を自力で作ろうが、或いは他の防空手段を探すしか有りません。

正直、今から例え予算たっぷり投入して戦闘機開発初めても、時間的には的もの作品を作れる可能性は低い。それに、この予算を出ると思えません。

戦闘機はダメの可能性が高いなら、残るの方法はSAM配備位しか有りません。

最後に、ドナルド氏はC-Eに全て「動的防衛力」を書いてましたが、おおすみやKC-767は*基盤防衛力*時代の産物であり、C-2すら*基盤防衛力*に開発始めた物です。功労は正確に評価すべきです。

「基盤」も「動的」も言葉遊びでしょう

それ個予算も基本的に減っている上に、せいぜい4年間で劇的に変わるとも思えない。

階級だの定数だの実員だの、ってのも結局中身を伴ってない
(給与はそれこそ全体や加算だけを見直せばいいわけで)

>代わりに10式戦車の調達数を減らす。
なぜか10式戦車に恨みでもあるのかね?ってくらい拘ってるなあ

KC-767空中給油機の増強が止まってるのは予算もあるけどアメリカのそれと揃えようとしたらアメリカ側が抜けたって意味もあるしな

香港からの客人氏

>西側は基本的に希望をF-35に寄せている。
>だが、あれは高価且つ開発難の上、実際に期待を答える事ができるでしょうが?

F-35が期待に答えないことは有りえるでしょう。しかしSAMが期待に答えてくれるとも限りません
ロシア・中国のステルス機が予想以上の性能だった場合はなお更です
たとえSAMを大量に揃えたとしても、ステルス機に対しては十分な性能を発揮できないでしょう
それならばF-35を揃えた方が良いと思います

>F-35が期待に答えないことは有りえるでしょう。しかしSAMが期待に答えてくれるとも限りません
ロシア・中国のステルス機が予想以上の性能だった場合はなお更です
たとえSAMを大量に揃えたとしても、ステルス機に対しては十分な性能を発揮できないでしょう
それならばF-35を揃えた方が良いと思います

先ず、PAKとJ-20の能力評価を纏めましょう。

基本的に機動性については現在はPAK>F-22>J-20>F-35の感じです。

ステルスは形(素材は把握し難いから)だけならF-22>J-20>PAK>F-35。だが、もし、PAKは現在の丸型ノズルからF-22の様な四方ノズルに変更すれば、F-22>PAK>J-20>F-35(J-20も勿論四方ノズルを変更するかも知れませんけど、中国のエンジン技術は80年程度のAL-31物真似も思うままに成らないので、現在PAKの方が先に四方ノズルに成るでしょう)。ステルスの議論は米国の素材優勢でF-35を二番目まで戻れるがの問題です。

まあ、兎も角、F-35を失点する理由はあのShapingは側部、後部からのレーダー反射が高いと見られてるで、前部ならF-22に劣るが少なくともJ-20とPAKに劣る可能性が低い。

じゃ、レーダーでF-35の前部を見れるがなら、仮想敵の機体も補足できるでしょう。

現在日本のレーダーは現代で、高出力だが使用周回数はL。これでも良いが、VHFまでのレーダーも作る方が対ステルス能力が高い。この方面も考慮しなければ成らない。

補足した所で、迎撃。確かにこの面、自衛隊現在の装備では課題が残るな。だが、これを補う為の低周波レーダー(最近、信号処理の進歩によりミサイル誘導まで出来るし、機動性も高めている)、そしてPAKとJ-20の高機動性を対抗する高性能対空ミサイルも日本が比較的に強いの分野で、開発できる見込みは少なくとも新しい戦闘機より高い筈と思う。

確かに不完全な策ですが、日本がとり得るのヘッジ策は此れ位しかないも思っています。F-35悲観主義者の一人として、ヘッジ策の検討を具申します。

そもそも基盤的防衛力と動的防衛力は違う概念だと思うのですが、どうなんですかね?

前者は軍備の整備に関して、後者は運用に関しての思想と分けて考えられると思います。

また、七師に関しては集中による機甲戦能力の発揮とその維持という点では間違いではないのでは?

そもそも全国には既に戦車大隊または中隊がありますし、師団運用を無くすのは大規模な陸上反攻手段の放棄(訓練等を含め)になり、国家の方針が変わったら柔軟に対応出来なくなる要因になり得ると思います。

海空を重視し、コストを可能な限り抑えるという意味での改革には同意しますが、その為に戦力の縦深を蔑ろには出来ませんし、そもそも機甲を無くした分を海空戦力で変える事自体が不可能では?
それに、配備しようにも今年戦力化を進められるのは10式戦車を代表とする陸上戦力が主体ですし、海空も先ずは人員の余力が必要かと…
陸も現状では人的被害に対する余力がありませんから、人員を減らすなら部隊編成も減らさないと…

そうなると、いよいよ敵の初動に対する対応が難しくなりますし、第二次大戦末期のドイツ軍よろしく部隊編成だけ増やしても…

質の向上で少ない兵力でも火力は凄まじくなりましたが、兵員がいなければ複数の戦線を構築されたら対処仕切れなくなると思います。
これは海空も同じですが、最終的にその土地を確保し、雌雄を決するのは陸上戦力の役割であるのは変わりませんから、海空を徹底的に増強すれば陸は手抜きしても安泰だという意見には同意しかねます。


また、昨今のPKO活動も主体は陸ですし、海外派兵という自体が今後50年で見れば無いと断言は出来ません。
その中で動的防衛力構想に基づくと、陸自の能力は対応出来なくなると思います。
機動力は上がっても、重装備は不可欠なのは米陸軍と海兵隊がイラクやアフガンで示してくれましたし、カナダの例もありますからね。

オランダみたいに他国の機甲戦力に頼り切るなら別でしょうが…

>前者は軍備の整備に関して、後者は運用に関しての思想と分けて考えられると思います。

確かにそうですね。だが、防衛省の態度(政府の押し付けだろうけど)では一つしか同時に存在せず、動的防衛力=基盤的防衛力の放棄に成ります。

>海空も先ずは人員の余力が必要かと…

だが、実際、財務省は実際の国際変化を見ず、自衛隊を未だ一つの公務員団体としか見ません。まあ、例え軍事通でも大きいな(必要な)予算上昇に対し慎重を推すると、財務省の態度も解らないでも無いな。

兎も角、海と空は直接増える事が出来無い、陸の縮減も最低限しなければ成らないだと、唯一の方法は機能転移だ。海自から輸送艦、空自から高射群を陸に転移、浮いた人員に対し再訓練を施すしか有りません。

>兵員がいなければ複数の戦線を構築されたら対処仕切れなくなると思います。

だが、逆に考えれば、現在の陸自の整備状況確かにジリ貧でも有ります。配備した所で、相手は軽部隊なら未だ良いが、重部隊なら踏み潰されます。なら、定員を減って、残されたの物を適切に装備する方が有効と思われます。

香港からの客人さま

私が予算増に慎重なのは、結果としてそうなるだろうというもので、「防衛通としては、5兆円を主張すべき」、というのはおっしゃる通り、一理あるかもしれません。「主張したあげく削られた後の姿」を語っているとお考えください。

最低限の目標であるプライマリバランスの達成のためには、既定の増税に加え、年金などの社会保障費の切り下げと更なる増税で、25%の改善が必要です(内閣府「経済財政の中長期試算」2020年試算、成長戦略シナリオより、国の赤字20.9兆円/国債費を除く支出82.4兆円)。半分ずつとしても、年金を12.5%減額する時に、防衛費の増額を押し通すことは期待できない、と考えています。国民の強い支持があってすら、現状維持程度、というのが私の見通しの背景です。

基盤的防衛構想は、私はあまり評価していません。歴史的に役割があったことは否定しませんが、結果として現在の、戦略機動力の著しい軽視という負の遺産を残しました。他にも、陸自の喫緊の課題である、兵站軽視、補給物資不足、戦車だけそろえて周辺装備に欠けるアンバランスさ、さらには充足率不足な上にそもそも定数が異常に少ない「師団」の編成などにも、ある程度影響を与えているのではないでしょうか?動的防衛力構想は、軍事力として当然のこと(戦略機動力は必須要件)と思いますが、しかしながら、その実質が足りないことは、皆さんのおっしゃる通りです。

>第13旅団も受け持ちが有るし、この穴はどう埋める?

いいえ。動的防衛力構想では、本来、受け持ちはなくて良いのではないでしょうか?もちろん災害派遣の第一波は、地元の部隊が動きます。ですが、防衛に関しては、本当は、「動的に対処する」ものだと理解しています。例えば九州有事には、第7師団と第5旅団がまるまる九州に移動し、残った第2師団と第11旅団が北海道全体を守る、というイメージ。連隊戦闘団単位で派遣する場合も同じです。連隊の管区がある以上、空いた所を他の部隊がサポートする体制は変わりありません。このため、第13旅団をまるまる海兵旅団にすることに、特に問題は感じません。

第15「師団」構想は、その分の人員をどこから持って来て、どこへ配備するのか次第だと思います。大半を九州に置く?一部を中国地方に置くのなら、それは第13旅団という名前で良いと思います。


ハンドル用さま

>なぜか10式戦車に恨みでもあるのかね?ってくらい拘ってるなあ

おお。ご指摘ありがとうございます。確かに戦車ばかりを書いていますが、戦車だけの削減を主張している訳ではありません。背景としては、

・「陸自の予算がどうにも増えない前提で、兵站/訓練/戦略機動力を強化する」(冒頭に宣言した、議論の前提です)ために、幹部+曹を2万人削って、2万人の士で置き換えることを提案していますが、それでも浮く人件費はせいぜい400億円/年程度だと思います。ここはざっくり訓練費、燃料、弾薬、個人備品の改善などで消えると考えています。海兵隊創設をやるなら、その装備費も必要。

・他に削れる所を探すと、すぐに分かる所では「所要のトレーラー、APCなどと比較で考えれば、やや多すぎる」戦車でしょう。年産13両を10両ほどにするだけの、マイルドな削減提案です。浮かせた30億円で、明らかに足りない、トレーラーやトラック、APCを買う。装備整備費を減らすわけではないので、軍事産業としても影響はない。削れる所は他にもあると思いますが、あまり詳しく分析していないので、「代表例」として戦車を挙げました。

まとめレスです。

財政との関係については、私は富国強兵はあっても、強兵富国はないと思ってます。
北朝鮮のような先軍思想で、他国を脅して巻き上げるつもりなら別ですが。
防衛関係費の400億円増については、簡単に別記事を書こうかなと思っております。

人員数については、部隊数ばかり増やしてきた空自分は増やして欲しいところですね。海も増強を図りたいところでしょうが、予算枠は増えたとしても、果たして艦艇乗員を増やすことができるのか少々疑問に思っています。

基盤的防衛力と動的防衛力、特に基盤的防衛力については、分かりやすい説明に努めたつもりだったのですが、なかなか理解されませんね。
誤解されている方もおられるようです。基盤的防衛力なんて、絵に描いた餅もいいところなんですが。
ただ、冷戦後に日本の防衛力を守ったのが基盤的防衛力(の考え方)なのも事実ですが。
大綱改定で、変わってくるようならまた書きたいと思います。

今後の防衛力整備では、動的防衛力を実現に不足していると思われる各種輸送能力(陸海空とも)がどのように手当されるのか注目しています。
これも、大綱と中期防の改定が注目です。

大綱の別表しか見ないの事は間違いです。
数字の方が理解しやすいので、本文が分かりにくいこともあって、そうなりがちなのは分かりますが……
弾薬をどの程度準備するかなど、別表では現れない部分への影響が大きいのですが……

以前考えていた事を香港からの客人氏のコメで思い出しました
陸自改革で必要なこととして、階級インフレの是正は成されるべきと思います
要はポストを実体に合わせろって事ですが、師団を旅団へ、連隊を大隊へ、
1佐(一)を准陸将として旅団長に
連隊統合により1佐ポストを減らせますし、旅団化により陸将ポストも減ります
ポストの話は装備よりも難しいのかもしれませんが、これを機に編制を一から見直せば、
人件費をスリム化しつつ実効性向上を図れるのではと

>国民の強い支持があってすら、現状維持程度、というのが私の見通しの背景です。

私は日本人のそんな気持ちを最大限尊重したつもりで5兆しか要求してない。もっと国際基準的で要求するなら、GNPの2%(9-10兆程度)だっだ筈です。

それでも残念だけど、恐らく貴方の言うとおりですね。だが、「べき」と言うならやはり違うと思うな。なにせ、国防こそ全ての政府機能の中もっとも根本的な機能だと見ています。そして、私たちもめているのは82.4兆円中の0.3兆程度しか有りません。はっきり言うと、何処がでやりくりしてくださいと言いたい所です。

富国強兵対強兵富国と言っても、先ず「強兵」にちょっと近つける必要が有るとわたしは考えています。GNPの1%中の0.0x%すら揉めてる状態は「強兵」と言い難い。特に近隣国が富国強兵をやっている時でな。

>戦略機動力の著しい軽視

これは「戦略機動力」は日本に置いて政治的敏感ではないでしょうが?戦略機動力と戦略攻撃力はかなり微妙な差ですし。C-1は他国を刺激しないよう(はっきり言うと、これを気にするのは日本政客だけと思うが)沖縄にも飛べない様にして、F-4からAAR機能を業々抜ける等馬鹿をやった時代で、戦略機動力何かあんまり言えませんではないでしょうが。

実際、冷戦後、基盤防衛力の旗の元に現在の戦略機動力、つまりおおすみやKC-767やC-2もこの時始めたの計画です。勿論、今でも「過剰」な戦略機動力は批判対象にされかねない日本ですので、整備は思うまま進まないとも事実ですが、政治要数を見ず、この点で基盤防衛力をアタックするのは不公平と想います。

寧ろ動的防衛力こそ、基盤防衛力からの成果を使ってる以外、整備はあんまり進めていないではないでしょうが。どっちが軽視している?

>兵站軽視、補給物資不足

確かにね。だが、以前私も言ったが、これは苦肉の策ではないでしょうが?全てを揃える程の金が無い時、整備時間を掛かるの前面装備を優先し、明白な危機が有るから兵站の緊急整備。まあ、確かに理想な策と言えないし、貴方の言う疑念も在るけど、これは一種の「選択と集中」でしょう。

それに全ての武器じゃないけど、一部の武器の弾丸は時間に連れ現代化の必要は激しいです。一例を上げると、90式の徹甲弾はJM33(ドイツのDM33)。徹甲能力はおよそRHA550ミリと見積もられています。導入時は一級の徹甲弾ですが、日本に導入した頃既に「そこそこ」(米国は既にM829A1後にA2,ロシアすらBM-46、徹甲能力は600ミリ以上)。現在前部防衛力550ミリ(該当値)以上の戦車はかなり有るです。中国の99式もこの仲間入りです。

さて、3月分のJM33をストックしても、あまり意味ないではないでしょうが。寧ろ、侵略されそうな時、新型のDM63乃至10式の為に開発した新しい弾丸(後者90式の場合、弱装しなければ砲の都合で危険だが)を大量導入するほうが有効ではないでしょうが?

もっとも「動的」に成った所で実際改善したの話はあんまり聞いてないね。そもそも飽くまで動かせるだけですから燃料は兎も角(もっとも、これの整備も聞いてない)、弾薬の整備はあんまり要求していない。寧ろ、仕様は下げたので(ゲリコマ対処)、弾薬の仕様も下げたではないでしょうが?

>戦車だけそろえて周辺装備に欠けるアンバランス

そうでしょうが?諸兵科理論では、戦車はもっと基礎的物ですので、ある程度優遇されたと認めますが、後回したものの、基盤防衛力では89式、これダメだと悟ると96式そして軽装甲機動車、何回も戦場の歩兵運搬手段を充実しようとした。寧ろ、責任はこんな基礎的な物すらケッチしているの日本国民に有るではないでしょう?

寧ろ、「動的」防衛力の時代に入ると、全ての整備は基本的に遅れているのは私の幻覚ですが?

>充足率不足な上にそもそも定数が異常に少ない「師団」の編成などにも、ある程度影響を与えているのではないでしょうか?

欧州中、ロシアに次ぐ独立軍事生産基盤を持とうとするフランスの師団も小人数編成ですけど…

連隊→中隊師団は実は2次防の物ですし、それに当時でも、基盤防衛力の時代でも合理的だっだと想います。当時はExpand条項も有ったし、それに日本の経済は増え続けるので、何れはGNPの1%でも自然の成長で中隊を大隊に戻れると思ったんではないでしょう?これまでに師団の名を名乗って、日本人に「防衛態勢はまだまだです」と戒めようとではないでしょうが?

>動的防衛力構想は、軍事力として当然のこと(戦略機動力は必須要件)と思いますが、しかしながら、その実質が足りないことは、皆さんのおっしゃる通りです。

で言うか、政府としての努力はあんまり見えないね。まあ、整備基準ではないから、仕方無いでしょう。

本来、もし真面目に「動的防衛力」を整備計画として進めるなら、ドナルド氏も言った通り色々整備しなければ成らない。この行動は予算で大きく反映される筈だ。残念だけど、余り見えませんね。

まあ、結論から言うと、基盤防衛力は私から見でも落ち度が有るな。例えば、人員より装備の充実性を尊重すべきだっだ。そして弾丸3日分は幾らなんでも改善する余地が有る。だが、仮に基盤防衛力は歪んだの整備基準なら、動的はは「基準無きの手抜き整備」の感覚は強い。

>いいえ。動的防衛力構想では、本来、受け持ちはなくて良いのではないでしょうか?

成程、数千人でもケチしたいので、いざと成ったら第13旅団の守備エリアは空白を出し、慌てて3師団でも移動させて、大量の戦略輸送力を浪費する気が?

>第15「師団」構想は、その分の人員をどこから持って来て、

他の師団を旅団化する時、人員が浮いてるです。全て解雇ではなく、一部のエリートを選んで作るです。

>どこへ配備するのか次第だと思います。大半を九州に置く?一部を中国地方に置くのなら、それは第13旅団という名前で良いと思います。

いや、直接沖縄へ配備させます。行き先は米軍のCampです。どうせあそこは常満員ではないですし、平時数千人程度の自衛隊は受け持つ事が出来るでしょう。そして、長い計画ですが、沖縄中他の大きいな島にも部隊を置く方が望ましい。

直接自衛隊を配備すれば、「平和」への抗議が有っても、「日本政府が我々を見捨てた」の抗議が無いでしょう。

因みにもう一つやりたいので、最後の編成はこんな感じ:

統合幕僚監部

第15師団(即応離島型統合師団、将(指定職3号)):

→海兵団(一等陸佐(一))
→第52普通科連隊(一等陸佐(三)、八重山諸島を監督)
→第51普通科大隊(二等陸佐、沖縄の警備)
→南西航空混成団(空将補、指定職1号)
 ↓
 →南西航空警戒管制隊
 →航空団(空将補)
  ↓
  →第83航空隊
  →第84航空隊(やりくりで新設、下地島)
  →第15航空隊(はい、陸自のヘリコプターは統合運用として、ここです)
 →高射特科団(一佐(一))
  ↓
  →第6高射特科群
  →第5高射群
  →第7高射群(やりくりで新設、下地島)
→護衛・輸送船団(海将補(一)、指定職1号)
 ↓
 →第2輸送隊(これは作るしかないね)
 →第5護衛群(第11-15護衛隊で編成)
 →第5航空群

(小さいな部隊や支援部隊は割愛)

つまり、沖縄方面の特別の状況を鑑みるに、陸海空の緊密的な連携は他の方面よりも重大なので、永久的に統合部隊にする事。

>香港からの客人さん

15師団ではなく大臣直轄の統合任務部隊ですな
名称は南西統合任務部隊あたりかでしょうか

機動運用ではなく地域防衛と増援受入れが任務と成りましょうから、中身は南西方面地域に張付けられる部隊を三自衛隊から配属
陸上部隊は陸自15旅団+αの地上戦力
海上部隊は地方隊に準ずる組織として、掃海隊やミサイル艇隊、LCU装備の輸送隊あたりで、護衛艦の地域固定化は避けた方がよかろうと思います
航空部隊は南西航空混成団に陸海航空に陸自中SAM部隊
後方支援と指揮通信は、予め分厚い編制が良いと思います

香港からの客人さま

丁寧なお返事、ありがとうございます。私は自分の意見を述べているだけで、その主張を通そうという訳ではないこともあり、私の意見と異なる点も含めて、おっしゃるコメント、一つの考え方として間違っていないと思います。

4点補足すると、

1: フランス軍は師団を廃止し、全軍旅団編成になりました。ただしその定員は5000-6000人であり、陸自の師団の定員の8割。充足率を考えると、恐らく、陸自師団の方が実員は少ないでしょう。(片や中将指揮、片や准将指揮ですが。。。)

2: 昔、戦車を優遇していたのは、恐らく、冷戦時には守勢用の対戦車兵器として考えていたからだと思います(反撃=攻勢は米軍の役割)。隠れて狙撃するだけなら、随伴の歩兵は徒歩歩兵で良い。

#冷戦期のソ連に対する圧倒的絶望感が懐かしい(年齢がばれる:笑)。「米軍の来援まで時間を稼ぐ!」という遅延戦闘ばかりが語られていましたね。。。

独力で反撃することを考え始めた途端に、「攻勢に使える部隊」=「戦車+IFV+APDからなる機甲部隊に、トレーラー等で高い戦略機動力を持たせた部隊」が必要になったのですが、それを整備できていないと理解しています。

3: 「いざと成ったら第13旅団の守備エリアは空白を出し、慌てて3師団でも移動させて、大量の戦略輸送力を浪費する気が?」。

YESです。ただし浪費とは思っていません。たかだか400-500 km程の高速道路移動、できて当然。1日で移動できます。実際には、部隊の招集に1-2日必要ですが、第13旅団の殿軍が出て行くのにもそれくらいの時間が必要でしょうから問題ありません。こうした機動力は、災害派遣はもとより、本土上陸対応にも大いに有効です。

4: 弾薬
おっしゃるように備蓄の弾薬は無駄になります。が、それは「無駄」ではなく、「必要」なのだと思います。また、有事の弾薬の大量生産能力の確保も重要ですね。そして、この生産能力が追いつくまで、2-3ヶ月はかかるでしょうから、その分の備蓄が必要だ、という意図です。

>第15師団
文字通りの(アメリカ)海兵隊型師団(むしろ師団規模海兵隊?)ですか
面白い発想だと思います
実現できるかといえば難しいものがあるとは思いますが


さて、「戦車・火砲定数400両/門」ですが、これ本当にやるなら7D以外の師団を全て旅団化するしかないと思います
7Dのみ現在の編成・定数を維持して、15B以外の13個旅団は全て統一した編成(米軍のBCT状態)に改編する感じです


以下は愚見ですが、今なら書いても許されそうな雰囲気なので・・・

旅団
 旅団長:一等陸佐(一)
 ・普通科大隊(3個中隊基幹) 3個
 ・特科大隊(3個中隊基幹)
 ・戦車中隊(またはMCV中隊)
 ・偵察、施設、通信、高射特科中隊
 ・飛行隊
 ・後方支援大隊

特科火砲はDSのみ、定員は3000~3500名程度です
GS砲兵としてFHないしMLRS3個大隊程度で特科団を2個編成し、必要に応じて派遣
戦車部隊は旅団から取り上げて「方面戦車隊」としてまとめてしまっても良いかと思いましたが、一応旅団隷下に・・・
「編成だけは」米軍っぽくなります

7Dの3個TkR15個中隊と旅団隷下13個TkCoで計28個中隊、中隊定数14両として392両
特科は旅団・特科団隷下で19個大隊57個中隊、7ArRが8個中隊で計65個中隊、中隊定数6門として390門
教導部隊と教育隊は定数外

これでなんとか定数をクリア出来ます
機甲・特科に合わせて普通科もだいぶ減ってますが、浮いた人員で海兵部隊を新設するってことで・・・

輸送力の目標は「7Dの3分の1(=1個TkRCT)を一度に輸送できること」
おおすみ型換算で10隻程度は必要でしょうかね


自分は一応、陸自削減反対なんですけどね・・・

SUS 様
階級ピラミッドの適正化については、今年度から手を付けていたはずです。
是正には大分時間がかかるはずですが。

香港からの客人 様
2%ですか……ネット世論がマスコミを圧倒するようにならないと無理な気がします。
まあ、マスコミの体力も下がってますが。

弾薬の整備量が低い=弾薬の生産能力が低い→有事にはFMS等の輸入に頼らざるを得ない、という現実があります。
特に生産能力は、絶望的なレベルだと思っています。

最後の編成いいですね。
世論がここまで支持してくれるようになるには、島の一つ二つ取られた後のような気がしますが……

ドナルド 様
弾薬の生産ですが、2~3ヶ月なんてトンデモありません。
年レベルのはずです。

2S19 様
陸自の将来編成は、陸幕内で検討中でしょうね。
おそらく、陸の中でもまだ絵を描ききっていないような気がします。

数多様

弾薬増産にかかる時間、年レベルですか!それで弾薬備蓄が2-3ヶ月分もないのですか?
事実であれば、これはもっと国民が広く知っているべき情報だと思います。FMSに頼るにせよ、敵の妨害も考えれば、前線への到着まで1ヶ月はかかる。原則に従えば、その3倍の備蓄は持っていないと行けない。陸海空自それぞれ、有事何日分の弾薬を保有しているのでしょうか?基本的すぎて、これは機密にすべき情報でないと思います。
弾薬の生産能力も、大きく積み増す必要があると思います。ハッキリ言って、正面装備なんぞ調達している場合ではないのでは?もし、おっしゃる通りの状況だとすると、そのまま放置されていること自体、「飾りのための軍隊」である何よりの証拠。残念です。(極論ですが、そんな状態なら、防衛支出そのものの正当性すら失います。)

#すみません、ちょっと興奮してしまいました。気を取り直して。。。(笑)


香港からの客人さまほか

第13旅団の海兵化の話ですが、私は皆さんと全く違う観点でいたことが分かりました(どおりで噛み合ない:笑)。私は海兵旅団を編成するとすれば、空挺団、第12空中機動旅団(看板倒れ気味ですが)、第7機甲師団と並んで、有事に前線へ戦略機動する部隊であることを大前提に考えておりました。

沖縄駐留の第15旅団を拡張し、沖縄本島と八重山に普通科大隊を配備する部隊編成は私も賛成ですが、これらは貼付け部隊であり、戦略機動しないと理解しています。敵に先んじて中隊規模で展開できる、迅速な機動力(要はヘリ?)は必要でしょう。しかし、一部の島嶼(例えば東大東島や与那国島などちょっと離れた島)が実際に侵略を受けたとき、脅威がある以上、この2こ大隊は動かせないと思います。

そこで、奪還に向かうのは、本土から遠征してくる、「上陸作戦の特殊技能を持つ部隊」=海兵隊部隊であると考えました。第13旅団(あるいは第14旅団でも良い)の海兵隊化を提案したのはそのためです。しかし、本土から機動するこの部隊が、沖縄、宮古に入り、代わりに第15旅団の2個大隊が海兵隊として上陸作戦を戦っても良い訳で、そこはどちらでも良い気がして来ました。

なお、考えている逆上陸作戦は、2種。
・基本形は、対侵攻作戦の最終局面であり、制空権、制海権をワレが持っている状況で、兵站を干上がらせた敵部隊のいる島へ、十分な爆撃、艦砲射撃の後に、上陸するイメージです。
・もう一つは、敵が上陸した直後に、制空権、制海権を一時的で良いので取り返し、相手が体制を整える前に、小部隊で迅速に逆上陸して戦うケース。後者は実際の作戦としては危険すぎますが、敵にとっては考慮すべきケースなので、その能力を持つことが抑止力になります。こちらのケースでは、第15旅団が中隊規模で良いので、海兵的な要素をもつことが重要になりますね。

ドナルド 様
小銃弾や火砲の弾薬はもう少し短いでしょうが、ミサイルなんかはかなりかかると思います。
某メーカーの方は、他の企業にはマネできませんと自慢してたくらいです。

弾薬の備蓄数は、伏せておきます。
モノによっては、軍事研究の防衛産業ニュースなんかを丹念に追っていけば、かなり分かるかとは思いますが、基本公開されてませんので。
ただし、一般論として、少ない事は、頻繁に言われていました。

飾りのための軍隊というのは語弊があると思いますが、それが基盤的防衛力です。
大綱を、別表しか見ていないと分からない部分ですね。

弾薬備蓄もそうですが、戦略備蓄燃料が一滴ももない。この事実を無視してやれ戦車だ戦闘機を買えという議論は不毛ですよ。

弾薬備蓄を少なく抑えるのであれば、国産品を減らすしかない。
輸入品、ラ国品であれば有事に海外かた素早く調達できます。
対して国産開発品は増産に年単位がかかるでしょう。

取り敢えず第7亀甲師団等の解体も含めて議論していただきたいですね。

北海道には未だに4万人もの陸兵が養われております。現在・未来のの戦略環境でこれを維持するのは妥当ではありません。

必要な解体縮小再編をおこない。必要とされる島嶼防衛や世界規模での危機対処や国際貢献などに対応可能な国益に適った陸上自衛隊に再編して欲しいです。

名無し 様
燃料の国家備蓄はあります。
攻撃に対して非常に脆弱な状態であることは、小説中でも書いたので、問題としてあるのですが。

国産のデメリットというと、コストばかりが槍玉に上がりますが、有事の調達可能性は大きいですね。

モスポール・オライオン 様
陸自の戦車部隊の改編は、いずれ間違いなくでてくるでしょう。
現在は、戦車の減勢中なので、7師団は、管理部隊としての性格もあると思っています。
もっとも、私ももっと速くなんとかならないものかと思っていますが。

なお、同文連投分は削除しておきました。

モスポール・オライオンさま、数多さま

第7師団ですが、私は(師団の旅団化推進の立場なので)旅団に改編の上、機甲戦力として温存すべきと考えています。

むしろ各旅団に戦車を1こ中隊ずつ配備するほうをやめ、400両の戦車を運用する、機甲旅団(1)、機械化歩兵旅団(6)を編成し、残る旅団(ざっと9こ)は戦車無しで良いのではないでしょうか?

○歩兵部隊:上陸時、迅速に機動し、守勢にたって、上陸した敵軍の行動を遅延する
○機甲部隊:後から戦場に駆けつけ、重戦力で攻勢をかけて相手を叩く
○海兵や空挺、空中機動部隊:緊急展開を旨とし、その機動力で守勢にも攻勢にも使う撹乱部隊

と役割分担するイメージです。(ゲリコマなら、全部隊が対応できる)

個人的には全部隊に戦車をまんべんなく配置するというのが、違和感があります。第2次大戦はそれが普通でしたが、現代の欧米の軍隊は、「戦車のいる部隊」と「いない部隊」を明確に分けています。整備/兵站上もその方が楽なはずです。

ドナルド 様
7師団に集約する案ですが、補給整備の問題を含めて、効率化のためには当然そうですので、防衛省もそういう方向になるのかなと思ってました。
防衛省が、当面は準備しないと言った本格侵攻対処向きの編成ですし。
現在の陸自は、本当にゲリコマ対処で使うつもりなのでしょう。

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