ブログランキング&ツイッター

  • 軍事・防衛 ブログランキング
  • ツイッター

« KDP出版記 その4 値上げ編 | トップページ | 自民圧勝の評価と中国の尖閣政策の変化 »

2012年12月16日 (日)

尖閣の領空侵犯に対する対策

中国機が尖閣周辺空域を領空侵犯しました。
この事件に対するアプローチには、何をすべきかという話と、何ができるのか(できないのか)という話があると思います。

(自制の効いた)何をすべきなのかという話を書ける人はいくらでもいるので、私は(自制などせず)何ができるのかについて書いてみます。
久々のロング記事です。分割掲載も考えましたが、本日の選挙に間に合わせたかったので、一挙掲載します。
おつきあい下さい。

まず最初に、一部で問題視されている航空自衛隊が領空侵犯に気が付かなかった事について、触れておきましょう。
自衛隊、中国領空侵犯探知なぜできぬ 「レーダー死角」解消策は2年前から「検討」」(JCASTニュース12年12月14日)

   政府の発表によると、海上保安庁の巡視船が2012年12月13日11時6分頃、中国のプロペラ機1機の領空侵犯を確認し、無線で領空外に出るように求めた。4分後の11時10分頃、領空外に飛び去ったという。航空自衛隊では海保からの連絡を受けてF15戦闘機8機とE2C早期警戒機1機を現場に向かわせたが、現場に着いた時には、すでに飛び去っていた。


この尖閣上空の監視に問題があることは、以前の記事「与那国島上空のADIZ再設定は大したニュースじゃない」(10年5月31日)でも簡単に触れました。

それよりも更に問題なのは、与那国だけでなく、尖閣上空なども含めて「見えないし、間に合わない」と言う事です。
言うまでもなく、これは与那国に一番近いレーダーサイトが宮古島であり、スクランブル発進する飛行場が那覇だということです。
レーダーサイトが遠すぎるため、高高度でも近くに来てからでなければ見えないし、低高度であれば全く見えません。


そして、同年10月には防衛省も重い腰を上げ始めます。
那覇へE-2Cローテーション配備 尖閣周辺防空網の欠陥を改善」(10年10月7日)
この時には、尖閣上空では、2000m以下が宮古のレーダーで監視が不可能であることが明らかにされています。

が、実際に措置が講じられ始めたのは、やっと今年になってからです。

那覇基地における早期警戒機(E-2C)の整備基盤を整備(空自)(2億円)
・南西地域において早期警戒機(E-2C)を常続的に運用し得る態勢を確保するため、整備器材等を取得

24年度の予算の概要」から

この措置は、25年度も継続される予定で、概算要求には同じ内容で少額(7千万円)が計上されています。

なお、23年度にも移警隊展開関連の予算が投入されてますが、石垣島への展開なので、平時の尖閣上空の監視強化にはあまり有意な変化がない施策でした。

この措置によるE-2Cの配備で、今回の領空侵犯事案でもE-2Cが飛行したようですが、以前の記事で指摘した通り、常時監視には程遠い状態で、監視の間隙を突いて領空侵犯されています。

今回の事案を受け、岩崎統合幕僚長は、「できるだけAWCAS(早期警戒管制機)、E2C等を使った補完をしていかなければならない」と述べたそうですが、”できるだけ”と逃げの言葉が挟まれているとおり、空自の全AWACS、E-2Cを投入しても、尖閣上空に常続的監視網をしくのは、まず無理です。(器材的にも、要員的にも、とてもローテーションが回りません)

物理的に、安定的な常続監視網を敷くためには、魚釣島にレーダーサイトを設置するか、海保あるいは海自艦を尖閣周辺に常に遊弋させ、いわゆるレーダーピケット艦として活用しないと不可能です。
しかし、政治的に問題もある海自艦艇の投入ができればいいですが、海保の場合は次の2点が大きな問題として残ります。
①識別:海保は自衛隊、米軍が使うIFF(モード4)による識別ができない。
②連接:データリンクできない。

という訳で、海自の人には「また仕事を増やすつもりなのか!」と怒られそうですが、海自艦艇を尖閣周辺に貼り付けるべきだと思います。

続いて、監視ができたとしても、対処の問題が残る事について書きます。
前掲の過去記事でも、尖閣上空の対領侵には、那覇からでは間に合わないと書きました。
これについては、下地島の必要性を書いた次の記事で詳述しています。
下地島空港を自衛隊が使用する効果

興味のある方は、この記事を読んで頂きたいところですが、この時に作成した次の地図を見れば、
大体事足ります。
Photo
那覇-尖閣間の距離は、中国大陸-尖閣間の距離とほぼ同じです。
つまり、例え尖閣周辺に海自艦をピケット艦として配置しても、那覇から対領侵機が上がったのでは、まず間に合わないのです。

これに対し、もし現状の体制で対処するなら、尖閣までとは言わずとも、那覇と尖閣の中間地点あたりで、常にCAP(戦闘空中哨戒)を行なわなければなりません。
しかし、普通に地上待機を行なうのでさえ、現在の83航空隊の勢力では困難で、そのために2個飛行隊化して航空団に格上げしようとしているのですから、常時CAPなど、2個飛行隊化したところで不可能なことは分かって頂けるでしょう。
ちなみに2個飛行隊化に向けては、25年度の概算要求でも「那覇基地における戦闘機部隊の2個飛行隊化に向けた所要の施設整備を実施(34億円)」となっており、施設整備さえこれから行なう状態ですから、如何に道のりが遠いか分かると思います。

政治を無視して書けば、前掲の地図を見て分かるとおり、対領侵機は、下地島を利用して前進待機させなければなりません。
沖縄(特に先島)の方は、尖閣の実効支配が危うくなり、いずれは自分達が脅威にさらされる事を良しとするか、屋良覚書を破棄するか選択することが必要です。

ですが、最初に政治を無視して書くと言ったのですから、他にも策があることを書いておかなければなりません。

それは、前述のレーダーピケット艦とすると書いた海自艦艇に対領空侵犯措置まで行なわせてしまう事です。
現在、海上自衛隊は対領空侵犯措置を行なっていません。ですが、空自に対領空侵犯措置を行なわせている根拠である自衛隊法84条には”自衛隊の部隊”と書かれているだけで、海自がダメとは書いていません。

(領空侵犯に対する措置)
第八十四条  防衛大臣は、外国の航空機が国際法規又は航空法 (昭和二十七年法律第二百三十一号)その他の法令の規定に違反してわが国の領域の上空に侵入したときは、自衛隊の部隊に対し、これを着陸させ、又はわが国の領域の上空から退去させるため必要な措置を講じさせることができる。


正確には、対領空侵犯措置ではありませんが、空自のパトリオット部隊も、いざという時に備えて地上待機を行なっていますし、過去には陸自のホーク部隊さえ地上待機を行なっていました。

防衛大臣が、海自部隊にも対領空侵犯措置の任務付与をしてしまえば、海自艦艇でも対領空侵犯措置が可能なのです。

法律の問題に触れたので、法的に物理的な対処が可能なのかも書いておきましょう。
まず、国際法的には、大韓航空機撃墜事件への反省から、民間機についてはハイジャックされたのでも無い限り、撃墜する訳にはいきません。
ですが、今回のように中国政府が運用する機体は、国際法的には撃墜することさえOKです。この点は、公船に対して、一切手出しできない船とは全く状況が異なります。

一方、国内方的には、現状の自衛隊法84条に関する政府見解では、今回のように領空を侵犯しただけでは撃墜することは不可能です。
ですが、射撃を含む警告を行なうことは可能です。
撃墜もできるよう、自衛隊法の改正も必要でしょう。

次に、海自艦艇が物理的に対領侵を行ないうるのかについて考えてみます。
イージス艦はこんごう型、あたご型6隻しかなく、先日の北朝鮮のロケット騒ぎにも駆り出される中、それこそローテーションが無理じゃないかと思う方もいるかもしれませんが、対領侵を行なうだけなら、イージスなどのミサイル護衛艦(DDG)だけではなく、汎用護衛艦(DD)でも十分です。

DDの中でも艦齢の古いはつゆき型でも、射程26kmのシースパローを備えており、12マイル(21.6km)の領空を守るには十分です。

それに、対領空侵犯措置は、警告射撃を行なう必要からも、ミサイルよりも艦載砲の砲が便利です。
はつゆき型などは、76ミリ砲しか備えていないため、射程が少々苦しいですが、撃墜するよりも警告として使うケースの方が遙かに多いことを考えれば、76ミリ砲でも事足ります。
それこそ、発煙弾をばらまいてやれば、肝を冷やすでしょう。
たかなみ型以降は127ミリ砲を搭載していますから、尚良しです。

最初に断った通り、今回の記事は政治を無視して書いています。
ですが、逆に言えば、政治決断さえできれば、今回の事件を受けて一部報道が示したような、領空侵犯されながら、何もできないことで実行支配が危うくなる事態は回避できます。

それを政府が行えるようになるか否かは、本日の衆院選挙で決まります。
投票に行きましょう。
でも、くれぐれも日本の防衛をズタズタにした某党に投票しちゃダメですよ。

にほんブログ村 政治ブログ 軍事・防衛へ
にほんブログ村

« KDP出版記 その4 値上げ編 | トップページ | 自民圧勝の評価と中国の尖閣政策の変化 »

領域警備」カテゴリの記事

コメント

以外に軍オタ諸兄の中にも、
沖縄の防空力向上に反対する人多いんですよね。
(反対というより必要が無い、現状で問題無い、という感じ?)
どうも日本政府が今まで尖閣を放置していたという、
怖い現実を認められないようです。

前に下地島への戦闘機駐留を提案したら酷く怒られました;

恥ずかしい話、尖閣方面の防空なんて大丈夫なんじゃないの、という考えを持っていたので以後改めます。
個人的には、海自艦艇に対領空侵犯任務を行わせるのは賛成です。ただ、海自艦艇の進出に合わせて、中国海軍の艦艇が出張ってくることを考えると、いささか心配な気がしないでもないのですが、どう思いますか?
ちなみに私はまだ未成年ですので(3月で20歳)、選挙権はありません。残念です。選挙速報でも見ています。まあ、某党は確実に議席を減らすでしょうが。

専門の方々の目には大きく違うのでしょうけれど、素人の私には今回の事件はミグ25の函館空港への着陸事件と、米中で起きた海南島事件を思い出しました。

地理的にも条件的にも随分違うのでしょうけれど、スクランブルした中国機が米軍のプロペラ偵察機に接触して墜落してしまうほど過激な中国軍

民間空港に(何事も無いかのように)着陸したソ連戦闘機を見て空港で工事中の作業員が口をあんぐりの日本の防空・・・・

(現在日本に居るけど、今までのハンドルで行く)

だがよ、若し政治を無視できると言う前提で尖閣周辺空域を確保したいなら、海自の船に定期哨戒を強いるより、直接陸自に頼んで、短SAM中隊一つ位配備すれば終わりじゃん。

確かに、こんな辺境地で中隊を展開するのは金食うでしょうけど、そもそも辺境警備は経済ではない物ですし、船を連続的に哨戒や戦闘機の前方展開などに比べれば、まだマシでしょう。

政治的に考えれば、中国から一時砲火を受けるけど、部隊そのものを配備すれば、中国は戦争までいかなく限り、主権を取る手は無いに成ります。それに、経済戦を持ち込んだどころで、既に配備したら撤退は殆ど期待できないので意味がない。そして、領海侵犯しても、部隊を配備した側に比べてこんな事やろうでも意味が薄い。中国は無意味の動作をやらないの合理さを持つなら挑発も受けなくなり、どのみち効果は薄いので無視してもOK。

だが、やるなら行動力が必要です。明らかの検討や過程がなく、ある日の朝のニュースで、「部隊は既に展開した」の早さじゃなきゃ駄目になります。特に野田総理のように、島を買うと宣言するから何月たっても買うことに至らないのはダメです。中国の標的になります。

なかなか難しいですね。

1:護衛艦で監視というのは考えられますが、正直、もやもやしています。相手にとってリアクションがやりやすい。「日本が先に軍艦を派遣した」「日本が先に発砲した」という大義名分を与えることになる。まあ、軍艦同士のにらみ合いになれば、アメリカも出てくるので、これはこれで解決につながるかもしれませんが、火薬庫で火遊びをするような危うさがあるのは確かです。それなら、アメリカと事前によく調整した上で、一気にレーダーを設置する方が良いかもしれません(首相が中国曰く「タカ派」になったことですし)。センカクを軍事拠点にしてしまう訳ですから、インパクトは大きいですが。

2:空自の F-15 6機程度の分遣隊を派遣するだけで考える場合、下地島よりむしろ、石垣空港で良いのではないでしょうか?石垣市はセンカクの争いの最前線であり、センカクの領空を守るため、と言えば、石垣の皆さんならOKというかもしれません。どうでしょう?

3:二つ数多さんに伺いたいのですが、13機保有しているE-2Cで、1点を常時警戒ができないというのは、理解できません。6機もあれば24時間365日定点警戒できるはずでは?E-2Cの稼働率が著しく低い?他にも定点警戒しているところがあって、機体を沖縄に振り向けられない?一点すら常時監視できないのだとすると、一体いかなる理由で13機を配備したのでしょう?

また、(E2CがあればCAPは不要と思いますが、それとは別に)、20機近いF-15を要する飛行隊で24時間365日のCAPが実施できないというのは本当でしょうか?一点を2機でCAPするには、一体何機の機体が必要なのでしょう?原理的には12機もあれば、できると思っていたのですが。。。むしろ、日常の訓練業務に支障が出る、ということですか?


蛇足:個人的には(前から言っている通り)、長期的には、KC-767を合計12機くらい(追加8機)配備して欲しいです。その分の予算は、戦闘機を(2倍の16機ほど)減らすしかないですが、それで良いと考えます。


関連記事を執筆し、トラックバックを送らせて頂きました。宜しくお願い申し上げます。
いよいよ政権交代ですね。外交上どの様な影響があるか注視していきたいと考えます。

ドナルド様
24時間365日の警戒となりますと、燃料費やメンテナンス費用、乗務員の負担だけでも大変なものがあると考えます。
海自護衛艦であればローテーションを組ながら365日24時間警戒は可能であると考えます。海軍艦艇はプレゼンスを示すのが役割の一つなのですから

確かに、香港からの客人さんがおっしゃるように、竹島における韓国の処置や中国の行動(尖閣に限らず東シナ海での行動や国連における米中の舌戦など)などからしても、特に日本の防衛は外交のツケを思い切り背負わされている感が強いですね。

なぜ日本がここまで(まるで経済自立を周辺他国や大国の支援で維持しているアフリカや東南アジア諸国のような)日和見外交しなくてはいけないのかと、情けなくなって来ます。
政治抜きの防衛なら、尖閣そのものにレーダーをドンと置いて陸自常駐で解決ですよね。
機会を狙って虎視眈々とじわじわ侵略を狙っている側じゃなくて、実効支配の自国海域を守る側なんだから、海保じゃなくて海自の巡回すべきでしょうし・・・。

 度重なる『領海侵入』で中国が自己抑制を失ってエスカレーションしている以上、最も平和的にこちらの意思を伝えるには自衛隊による尖閣へのレーダー設置&常駐しかないと思います。ただ離島防衛において常駐部隊は謂わば『捨て駒』なので、日本人の国民感覚として受け入れ難いところがあると思います。短SAMを置くと言うご意見もあり、自分も必ずしも反対ではないのですが、そうなるとそれを守る部隊も必要になって、駐留部隊の規模が大きくなってしまうなとも思います(捨て駒なのに!)。いずれにせよ捨て駒=決死隊なので、海保にやらせるべきことじゃないですよね。

対領空侵犯措置

平時においては、「目視で当該機を確認」(+写真撮影)が必要なので、航空機を使うことは必須です。

早期警戒機を運用可能なように、基盤と航空機や要員を整備するのが急務と思います
先島への戦闘機部隊分遣も必要でしょう

艦艇を出来るだけ前には出さない方が良いと思います、ピケット艦はつなぎの措置として活用したい
先島への移動警戒隊展開と合わせて死角を減らすように

対領空侵犯措置の運用を拡大するのは賛成です
領空侵犯しかつ領土へ向かうような場合は最終的に撃墜出来るようにしたいですね
無人機事案にも対応できそうです
陸も活用していいのでは

私も目視確認は必要なのではないかと思いますので、航空機を追跡できない艦艇で実際はどうするのか?
という懸念があります
航空部隊も活用という事になるでしょうか

ただ、制度上出来る状態にするのは意義があると思います

下地島の活用、良いと思います。
他の方も仰られている、尖閣にレーダーサイト・陸自常駐も考えられますが
刺激的過ぎるのと、現状航空・海上支援を行いにくい離島に置くのはちょっと・・・・
有事の際はどうぞ打ち込んでくださいと言わんばかりの的に見えます。

尖閣の陸自展開等も視野に入れると、下地の有効活用は将来性があると感じます。
沖縄本土の負担を減らす名目もあれば一部の国民もある程度理解を示してくれるのではないでしょうか

ただ、莫大な予算と人員ですね。

いぬざめ 様
ある程度知識のある方は、航空基地の脆弱性も分かっているので、前方に陸地のない下地まで進出したら簡単に破壊されるとして反対する人は多いですね。
以前にも記事を書きましたが、航空機を展開させるなら防空能力も必要です。

啄木鳥 様
実際、現在の配備で尖閣上空に継続的な航空優勢を確保するのは、不可能です。
数的な問題もありますが、位置が悪すぎます。

中国海軍が出てくることは、もちろん考慮してしかるべきですが、この記事では政治は考慮しませんでした。
もっとも、私は軍事衝突になった方が、後々有利だと思ってますが。

選挙は行けずに残念でしたね。
未成年でも関心をもって頂ける人が増えれば、選挙権が拡大される可能性も増えるでしょう。
ただし、一般的な傾向として、左派の票が増えそうですが。

純@LA 様
海南島事件は少し違うと思いますが、ミグ25の事件は、根っこが同じですね。
今回急遽上がったE-2Cにしても、ミグ25の事件が契機で整備されたわけですし。

私は、むしろ赤の広場へのセスナ着陸事件を思い出しました。

安倍氏は、かなり明確な表現をした上で、あれだけの大勝をしましたから、恐らく大分変ってくると思います。

香港からの客人 様
お帰りなさいでいいのでしょうか。

短SAMの尖閣配備は、2つの点から問題があります。
まず一つは、尖閣諸島内の大きな島である魚釣島と久場島が30km近くも離れており、短SAMで対領侵措置を行うなら、最低でも2個ユニット必要で、特に水場のない久場島での長期展開は苦しいこと。
もう一つは、短SAMは、自爆させることも可能ではあるものの、あの射程ではタイミングシビアすぎて警告として使うこと困難なこと。

ですが、おっしゃる通り、部隊を配備するという政治的効果は大きいですね。
その意味では、短SAMのレーダーだけ配備するのも手ではありますが、いかんせんあれで長期の監視は無理です。

しかし、海自にしろ陸自にしろ、やはり一番の問題は政治決断ですね。

ドナルド 様
リアクションについては、日本は実効支配をしている以上、常に中国よりも先行せざるを得ませんし、それ自体が国際法的に立場を強化します。
安倍氏も言うとおり、交渉の余地なしなので、どんどんやっていいかと。
ただし、自民が大勝したので、情勢自体が変わると思います。
恐らく、中国の方が火遊びを控えてくるでしょうから、しばらくこちらから動く必要自体がなくなるでしょう。
いままでは、騒げば手を引く人たちが政権を取っていたため、中国としはチャンスと見て騒いでいただけだと思います。

石垣と下地は、尖閣への距離的には大差ないですから、もちろん石垣でもかまいません。
ですが、半恒久化するためにも、民間利用されていない下地の方が、後々自衛隊が活用しやすいです。

E-2Cでの監視ですが、もちろん尖閣だけではないという要素もあります。
考慮されている整備と稼働率のこともあります。
そして、進出、帰投も含めて無給油最大滞空時間6.25h(by wiki)の条件の中で、6機で回すなんて無理です。ちなみに、E-2Cを尖閣上空でSAPさせようとすると、進出、帰投だけで2時間かかります。
ですが、最大の問題は人員です。
どの部隊も同じですが、保有装備をフル運用できるほど、人員はいません。反乱は起きないでしょうが、事故が起こるでしょうね。
もちろん、数日なら可能です。
あと、レーダーにも暖気運転が必要なので、そのあたりも苦しくなる要因ではあります。

E-2Cがあっても、CAPがなければ間に合いません。
尖閣に向かうかどうかわからなくても、中国大陸上で飛行機が離陸したら常にスクランブルを上げるなら間に合いますが、それならむしろCAPの方が効率がいいです。

また、飛行隊でのCAPが出来ないというのは、御察しの通り、他にも訓練等が必要だからです。
CAPだけならもちろん可能です。

CAPを行うために空中給油機というのは、確かに一つの選択です。
あくまで那覇しか使えないのであれば、余地のない選択になるかもしれません。

アシナガバチ 様
トラックバックありがとうございます。
公開しておきました。
政権交代は、中国や韓国も注目しているでしょう。
特に、中国の方は動きが変わってくると思います。

だ 様
部隊を展開させたとしても、中国がすぐに攻撃をしてくるとは思いませんが、もしその気になれば間違いなく壊滅ですから、その点は考慮しておく必要性があると思いますね

myu5 様
民間機の可能性もありますから、攻撃するとなれば、決断するためには実態的には確認は必要ですが、目視確認や写真撮影が必要だとは、少なくとも、公開されている法や規則類には、決められていません。
達には似たような表現はあると思いますが、軍事組織は常に柔軟性を確保するため、ほぼ間違いなく「やむをえない場合をのぞき」等の表現を入れてます。
過去の空自達や総隊達の内容についてはNCでお願いします。

なお、艦艇にはかなり前から光学の管制装置が付いてますし、短SAMですら目視照準具を備えており、目視識別が可能です。
また逆に、航空機であっても、闇夜には接近したものの目視できないことはあります。

SUS 様
人員の問題など、航空警戒管制を強化すべきなのは異論はないですが、実態問題として考えた場合、私は航空警戒管制で尖閣をカバーするのは無理が多すぎると思います。

対領侵については、運用の改善どころか自衛隊法が思いっきり不備ですから、自民党政権には是非改善をお願いしたいところです。

雉鳩 様
今後を考えた場合、やはり下地は必須です。
人員確保は確かに問題ですが、用地取得上の困難はないので、お金は意外にかからないはずです。

那覇で2個飛行隊化のための施設整備費を計上する計画を変更して、下地に投入すればかなりな事ができるはずです。

数多様

お返事ありがとうございます。

お察しかもしれませんが、石垣空港(来年開港の新空港の方)を提案した本心は、政治的な選択肢を広げることです。下地島空港 3000m だけでなく、新石垣空港 2000m や、新多良間空港 1500m も検討してはどうか、という視点です。(与那国空港 2000 mも魅力的ですが、いかんせん台湾に近すぎる。また、宮古空港も 2000mですが、下地島空港と同じ自治体で、かつ住宅地に近いので無視)。

もし仮に、石垣市が歓迎してくれた場合には、それで良いのではないでしょうか?下地島空港は魅力的ですが、拘りすぎると時を失いませんか?あそこには、「屋良覚書」があります。一度約束したことをひっくり返すのは、なかなか難しい。ただ、下地島空港の未来は極めて暗い(大型機が不要な路線のため、宮古空港に何一つ勝てない)ので、もし自衛隊が石垣へ行くことになったら、宮古も動くかもしれませんが。

先の大戦の記憶がある以上、沖縄の皆さんに軍事に対するアレルギーがあるのは当然と思います。これは仕方ありません。いまはスピードが大切。純軍事的に下地島に拘るのは捨てて、少しでも自衛隊を歓迎してくれる島に行くのが、良いのではないでしょうか?(石垣島が歓迎してくれるのかどうかは知りませんが、市長は、交渉の席には着いてくださるそうですね)。

#石垣の方で、真っ向反対の方もいらっしゃるのでしょうが。。。

だが、逆に考えれば、一度スピードのため中途半端な案を受け入れると、後で「必要性」が減り、理想地を手に入る事はさらに不可能に成るんじゃないでしょう。

石垣になると、民間共用に成り、日本に置いては事実上民間主体に成るので運用は面倒になるんでしょう。与那国の様に一日中民間機一機以下なら兎も角、石垣はそれなりフライトがあるの空港と覚えているのでかなり支障が出る恐れが...

>目視確認や写真撮影が必要だとは、少なくとも、公開されている法や規則類には、決められていません。

すみません、言葉足らずでした。
国際法(勿論不文法=慣習)等の観点から、平時にはその必要があるかと。
国籍・機種などの目視確認の他、
「退去要求、誘導指示、警告などを無線だけでなく、当該機乗員が目視で確認できる状況下で充分に行った。
が、遺憾ながらそれに従わなかった。
なので、攻撃・撃墜のやむなきに至った。」
というプロセスを踏むのが必要でしょう。
現にドンパチやっている海域・空域以外で、いきなり撃墜というケースはないのでは。
旧ソ連でさえ、KAL007の時にはSAMでいきなり撃ったりせずに、戦闘機を上げてます。
(CG49ヴィンセンスのケースは、現にドンパチやってる海域でしたし、直前に友軍がやられていましたから)

初めて投稿します。

自衛隊が出れば、相手に口実を与える可能性があり、出るのであれば電撃的に部隊を配置すべきでしょう。

様子を見るための間つなぎであれば、例えば、人員は自衛隊から海保や県警に出向させ、また、機材は、海保や県警の飛行機として、中古の米国製哨戒機(P3BにE2Cの中古レーダーを載せたもの程度)を導入して、先島諸島の空港から飛ばせば無問題では?
※ステルス対策に赤外線センサー位は装着した方が良さそうですが。
※警察や海保でも、海岸近くの原発等を守るのに、北朝鮮の密航ボートを探知する程度の装備は必要だと思います。だから退役した電子装備の活用でも十分でしょう。

先島諸島の空港のレーダーを、何気に最新型にするのでも良さそうです。

下手にE2CやE767を飛ばせば、ステルス機や無人偵察機を使って、その能力を探られる可能性もあるのでは?

以上、素人意見でした。先は長そうなので、低コストでしっかり見張る工夫が必要だと思います。

思うに、さっさとグローバルホークを買うのが良いでしょう。それまでは米軍に任せましょう。

ドナルド 様
香港からの客人 様
確かに、石垣には、沖縄では希有と言える保守首長がいますし、尖閣問題で危機感を持っているのも先島の方々でしょうから、新石垣空港の使用を、防衛省が本気で持ちかければ前向きに動いてくれる可能性はあると思います。

ですが、政治的にもそうですが、例え少数機でも展開させるとなれば、施設整備も必要となります。
石垣に整備してしまえば、下地が政治的にOKとなったとしても、そんなお金は無駄だということになってしまう可能性もあります。

ただし、この事を首長しつつ、バーゲニングチップとして、つまり、「下地をOKしてくれなければ、石垣に行ってしまいますよ。そうなれば、有事には空港を守るためにPAC-3も石垣に行ってしまいますよ」くらいは噂話として流してもいいと思います。

ちなみに、一重に官民共用と言っても、自衛隊管理は、それほど不都合ありません(千歳等)が、国交省管理だと不都合も多い(那覇等)です。
那覇なんて、スクランブル機が途中で中止を指示されて事故ったくらいですし、スクランブル機が待たされることも珍しくありません。

myu5 様
シカゴ条約には、民間機による領空侵犯について、注意を払うべく書かれているため、識別に努めることは制文法として必要です。
ですが、航空機でなければならない訳ではありません。

古い話ですが、U-2撃墜事件をお調べ下さい。
当然この時は目視識別は行なわれていません。
キューバ危機の際も、ほぼ戦時ではありますが同じです。

また、コメントで書いたとおり、艦艇でも目視識別はできますし、航空機でもできないケースはままあります。

ヴィンセンスの件をご存じなら、あれが一番近い例かと思いますが。

文右衛門 様
対領空侵犯措置は、戦争ではなく主権の主張ですから、おおっぴらにやらないといけません。
その意味では、出向させたりはしない方がいいかと思います。

ステルス対策は、考えてしかるべきでしょうね。
ただ、中国が秘匿すべきステルス機をそうそう出してくるかという問題もありますが。

空港レーダーを良くしても、地球の曲率があるので、やはり無理です。

懸念されるように、こちらの手の内としてE-2CやAWACSの能力を秘匿すべきということはありますね。
かなり以前になりますが、真面目に対領侵をやるべきではないという趣旨の記事も書きました。

なお、グロホですが、航空機の監視をする能力はありません。

数多様、香港からの客人さま

石垣、本当に下地島に劣りますかね?本格的な基地、那覇基地を半分以上移動するイメージであれば、下地島空港が良いかも知れませんが、那覇は那覇で必要でしょう。(海自だけでも、嘉手納に移駐できるといいのですが。。。)

私がイメージしているのは、分遣隊を派遣する前進基地です。なので、空港の維持管理に多くの労力を割くのは避けたいなと。軍民共用であれば、滑走路や誘導灯などの維持費は向こう持ちだし、コスト的にはむしろ安くなりませんか?下地島空港だと、もし専用基地になった場合、かなりの人員が必要となると思います(例えば、入間基地を大幅縮減して捻出?)。

本格的な基地を考えるが、前進基地と考えるかで、すこしその辺が変わってくるかと思います。

なお、「前進基地」構想で下地島空港を使う場合、ANAの訓練飛行は続けても良いかもしれません(その分、費用を負担してもらう)。ANAもJALのように撤収してしまうと、お金を取れず、空自ダケで維持しないと行けなくなりますが。。。

とはいえ、「前進基地」なんて物は存在しないので、素人の空想なのかもしれませんが。。。

ドナルド 様
費用の点では、仰るとおりかもしれません。
それに、本格基地とするか否かについても、確かに私は本格基地を見据えています。
取りかかりは、下地を使えるとしても、最初は前進基地としてスタートするでしょうが、やはりあそこは本格的な基地にしたいと思います。
南西方面での戦闘を考えると、他に余分な者がいない場所は貴重だと思っています。

数多様

お返事ありがとうございます。勉強になります。

中国との睨み合いですが、向こうは「日本は熟柿で、落ちる(財政破綻とか)のを待つ」戦略を採れます。日本は日本で、「共産党政権の自己崩壊を待つ」策を採れます。
中国の不法上陸(や自衛隊の常駐等)でキューバ危機やフォークランド的短期紛争の可能性もありますが、いずれの短期紛争があるにせよ、長期戦は覚悟すべきだと思います。中国は絶対に諦めないでしょう。

とすれば、超長期戦になり、今の海保や自衛隊の監視方法では、日本側がくたびれ果てる可能性が高い様に思います。

尖閣の公務員常駐や船溜まり建設も、政治的には非常に勇気が必要ですし、常駐すれば何のインフラも無い島です。

尖閣の近くとも遠くともいえない海上に、大きめの中古商船かフェリーを改装して配置し、海保や自衛官・県警の本格的な休憩施設とし、また、高性能ヘリ(輸送や監視の他、ドローグ式でも空中給油もできるヘリ)の整備や発着施設(ハリアーやF35Bにも秘かに対応)を備え、や、しきしま並みのレーダーや武装を装備すれば、結構安上がりで、かつ、いちいち陸上基地まで戻らなくても良いのではないでしょうか?
レーダーやセンサーを積んだ無人機の、指揮や運営機能もあっても良い様に思います。
※アトランチックコンベアやアーガスに、ゆったり休養できるホテルシップ機能を加味したイメージです。それなりに大型なので、遼寧が出てきても見劣りしません?

護衛艦や巡視船・航空自衛隊の、底なし沼的消耗を防ぐ必要を感じます。ガダルカナルにはムンダが必要です。下地島から190キロもあるなら、行くだけで18ノットで6時間もかかります。1時間位で到達できる前線基地でないと、海の男もバテるでしょう?

また、放水銃や巡視船の幅寄せ?では限度がありますので、米国から供与を受けて、非殺傷性のマイクロ兵器等も装備すべきではないでしょうか?

文右衛門 様
私も、中国は”長期で確実に”という線狙いだと思います。

商船改造は、確かにコストではいいでしょうが、1発撃沈なのでリスクとして考えた時にどうかという問題はあると思います。

海自艦には、海賊対処で非殺傷性の音響兵器とかありますが、海保艦はどうなんでしょう。
装備してもよさそうな気はしますね。

また中国機が防空識別圏に入って来ましたけど
中国は自衛隊が警告射撃をするのを待っているんでしょうか?

日本が先に撃ってきた  だから攻撃した
という大義名分を与えかねません

ライアン 様
防空識別圏に入っただけでは、領空侵犯ではないので、警告射撃はできません。
おそらく、無線で警告しているだけでしょう。

やはり、数多久遠さまが強く主張してらっしゃるように、下地島空港を軍事拠点化するのがベストでしょうね。

宮古島や石垣島は2000m級なんで、最低2500m無いと戦闘機でも苦しいと聞いてますし、大型輸送機で大量に支援機材や部品や燃料、潤滑油に武器・弾薬を運ぶのも無理ぽそうですし…
また、政府専用機や給油機や対潜哨戒機は、避難民や補給、再装填で満載だと2700mないと厳しいんですよね?
あと、舗装が重量というか衝撃に耐えられないとか聞きますし(^_^;)

それに海に近い、警備が、と言うのなら松島基地や福岡の芦屋基地もそうですし。(^o^;)
軍用でなくても関西空港、神戸、羽田、仙台などは海辺ですし…。
だいたい、下地島の沖合いに中国艦艇が展開して艦砲射撃するようになったら、空自部隊は沖縄本島まで撤退させておくのが常識です。
それよりも、特殊部隊の破壊工作より2003年開通の伊良部大橋が落とされた時のために、輸送艇やLCACの配備を心配したほうが現実的ですね。
あと、警備用にこれですか?
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%86%E3%81%A1%E5%9E%8B%E5%A4%9A%E7%94%A8%E9%80%94%E6%94%AF%E6%8F%B4%E8%89%A6

とにかく一個南西方面隊(に格上げ)に最低、二つ以上は空自基地が必要です。

と言うのも米空母向けの対艦弾道ミサイル、容易に空自基地を叩くことは可能でしょうからね。
対空母弾道弾!!何て言うのは、支那のいつものペテンかもしれませんからね。

その上で、戦闘になったら避難民でスクランブル発進なんてできないかもですから、那覇基地からは常駐部隊を撤退させ、辺野古と嘉手納を米軍と共用する(現在、横田基地に空自飛行機は配備されてませんが、司令部を建設中ですし)。

あと、やはり空母ですかね…(^o^;)

財源は、政府紙幣か日銀総裁を脅して日銀券の大量発行で(^^)d

または、外国為替特別会計や積立金の半分を防衛費に回すとか(^_^)v

それでは、長文失礼しました。

タコ 様
軍事的には、下地が必要ですね。
ですが、沖縄の政治がダメでしょう。

警備用には、水中設置型のセンサーが数多く開発されているので、それらを置いておけば、後は陸上から対処できると思います。

空母を防衛用に使用することには反対です。
コストパフォーマンスが悪すぎます。
空母を導入するなら、南シナ海での運用を含めて、中国に戦域拡大を強要する攻撃的な使用をするべきだと考えています。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/544438/56327405

この記事へのトラックバック一覧です: 尖閣の領空侵犯に対する対策:

» 政権交代間際での尖閣諸島に於ける中国機による領空侵犯に思うこと [アシナガバチの巣作り日記]
1.事件の概要 各報道でご存じのことと思いますが、中国国家海洋局所属のY-12一 [続きを読む]

« KDP出版記 その4 値上げ編 | トップページ | 自民圧勝の評価と中国の尖閣政策の変化 »

アマゾン

  • 半島へ 陸自山岳連隊
  • 黎明の笛 陸自特殊部隊「竹島」奪還 (文庫)
  • 深淵の覇者
  • 黎明の笛
  • 空飛ぶ広報室 DVD-BOX

最近のトラックバック

ブックマーク、RSS