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2012年12月24日 (月)

E-2Cはヘビーローテーション

先日の領空侵犯に引き続きY-12が尖閣近傍に飛来し、対領侵機がスクランブルを行なっています。(本日もスクランブルしたようですが、まだ資料なし)
中国機の東シナ海における飛行について」統幕発表資料
Ws000000
同資料より

資料では言及されていませんが、初度捕捉が中国近海と言えるほどなので、空自が
探知したとすれば、探知は、間違いなくE-2CかAWACSです。
(ただし統幕発表資料の写真が海自提供なので、空自は全く捕捉していない可能性もあり。
可能性としては、先日の言及のとおり、海自護衛艦をピケット艦としている可能性アリ

対象機もE-2C(
AWACSの可能性もありますが、那覇展開しているE-2Cの可能性が高いので)も高度が不明ですが、先日の領空侵犯機が高度60mで飛行したとのことなので、それを元にレーダー方程式で探知距離を求めると、約420km程であるはずです。
Ws000002
この範囲内までE-2Cが進出。

となると、E-2Cは久米島付近まで進出していれば、捕捉できた計算になります。(レーダー位置を上に上げられる効果は大きいです)
那覇からの進出距離としては約100kmです。

しかし、アラートに付くF-15での迎撃を考えると、この位置では、間に合わない可能性があります。
増槽付きのF-15で、冬場の沖縄が標準大気程度の気温であることも踏まえると、AB使用でも最高速度はマック1.6程度、平均1.5と仮定すると、那覇から尖閣まで14分かかります。
方や、低速のY-12でも、最高速度は292km/h。仮に250km/hで飛行していたと仮定すると14分間で58kmも飛行します。

Y-12が尖閣西から接近した場合、発見からF-15が迎撃するまでのY-12飛行距離。
Ws000003
実際、これではギリギリでしょう。

しかも、沖縄付近に頻繁に飛来するY-8ですと最高速度は660km/hにもなりますから、この飛行距離が倍以上に伸びることになります。

Y-8が尖閣西から巡航速度550km/hで接近した場合、発見からF-15が迎撃するまでのY-8飛行距離。
Ws000004

つまり、完全に間に合っていません。

仮に、戦闘機クラスの航空機が、スマック0.8程度で低高度で尖閣に西から接近したと仮定すると、F-15が迎撃するためにはE-2Cの哨戒位置は、次の図に示す程の遠方まで進出する必要が生じます。
Ws000005

実際には、戦闘機がこの高度で侵入してくることは考え難い(やるとしたら領侵する意図は明白)ですが、逆に速度を出すことはもっと容易なので、対戦闘機を考えた場合、むしろ高高度を高速で飛行することを警戒するべきでしょう。

Photo_2

この場合、中国の空軍基地が図のとおりなので、中国軍機が領空侵犯をするつもりなら、F-15による迎撃は、どうやっても間に合いませんが、出来る限りのことをするためには、E-2Cは、市路、福州の両空軍基地上空を監視している必要があります。

必ずしも低空まで見えている必要はないので、E-2Cの方は、最大探知距離で考えることが出来ます。
沖縄には、ホークアイ2000相当の最新改修型が投入されていると仮定すると、最大探知距離は560kmです。
この能力で市路、福州の両空軍基地上空を監視するとすれば、E-2Cの哨戒位置は那覇の西200km程になるはずです。
これは、前述の戦闘機による低高度接近を警戒するための位置とほぼ同じです。
Ws000006

しかし、今回のY-12の探知に関する防衛省の発表が正しいと仮定すると、E-2Cは、ここまでは進出しておらず、那覇から100kmの久米島付近にいると考えた方がよさそうです。

欲を言えば200km程進出させるべきなのに、100km程しか進出させていない。その理由は、やはりE-2Cのローテーションでしょう。

那覇への展開機数が分かりませんが、警戒航空隊が保有する全13機の内、アイラン等で使用できない機体があることも考慮して、半数の6機が展開していると仮定して考えます。

E-2Cの無給油最大滞空時間は6.2
5時間。実際にはそんなギリギリで飛ぶ訳には行きませんから、ここでは飛行時間を6時間と考えます。
速度(巡航490km/h)や上昇率(海面1430ft/min)、それに空港周辺で余分な時間を取られることを考慮すると、100km先までの進出帰投に30分程度、200kmだと1時間程度かと思われます。

それほど大きな差ではないと思うかもしれませんが、ローテーションを考えると、かなりキツイことが分かります。
進出距離200kmの場合、進出帰投にそれぞれ1時間、オンステイション4時間
Ws000007
どう考えても無理です。
機体は回るかもしれませんが、
クルーは無理です。24時間戦えますか?

進出距離100kmの場合、進出帰投にそれぞれ30分、オンステイション5時間
Ws000008
なんとかなるか。
最低機数は3機くらいでしょうか
故障したらOUTですが。

実際には、夜間は固定サイト
頼みにするか、AWACSが肩代わりするかでしょう。

それでも、これを365日続けなければならない訳ですから、これは相当に負担です。
警戒航空隊の那覇展開要員はAKB並の忙しさに違いありません。

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先島防衛」カテゴリの記事

コメント

数多久遠様の空自関連の解説・推測・推論は本当に勉強になります。
ありがとうございます。
E-2Cヘビーローテーションですね。あまり負担が重なるとヒューマンエラーが心配になりますね。

スクランブル時の現場到着までの時間や待機機数も考えると、やはり下地の存在が気になります。
沖縄空港は管制官はもとより旅客機の便数も考えるとアレですし・・・・。

 やっぱりE-767を増やしたいですねえ。滞空時間も長いし、乗員負担(乗り心地とか休憩とか)も軽減されるし、能力も高いし・・・・・・お値段も高いですが。あとは空中給油でしょうか。

重い負担と言うより、じり貧としか言えませんね。

下地島や他の所は使えないし。

これを復活させる必要はありそうです:
http://kuon-amata.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/p-1-8643.html

尖閣にレーダーを置けば(ry

溶き卵を かき回すように 重い空気が踊る♪

沖縄沖 どんどん近づくその距離に MAXハイテンション~♪

尖閣沖 ガンガン近づくチャイニーズ ヘビーローテーション~♪

なんてフレーズが浮かんだ自分は不謹慎ですね。それにしても、このblogでAKBの名が出てくるとは…

来年3月の新石垣空港の開港に合わせて、早速、E-2Cを展開してはどうでしょうか?

那覇への展開も、実は三沢基地からの出張展開。石垣に展開するのもあまり変わらない、というのは言いすぎでしょうが、大変さ(自衛隊の基地でない)よりも、便利さ(上昇するだけで哨戒任務を開始できる)が勝ったりしないでしょうかね。

下地島でも良いですが、政治的問題が石垣よりも厳しい。インフラも民間機がバンバン飛ぶ石垣の方が良いのでは?E-2Cだけなら騒音も大したことないし、哨戒機だから戦闘機よりは角が立たない(本当か?)。

まずは石垣に臨時に展開して、その使い勝手を見てから、そのあとで下地島を考えるというのはどうでしょうかね。

なお個人的には、空中給油が重要と思います。短期的には、海自が買うKC-130RをKCのまま使うことを検討したいですし、KC-767 の増備(+8)も重要です。E767はもはや整備基盤が残っているか分からないので微妙ですが、可能なら+4ほど増備したい所。必要な経費は、その分戦闘機を減らす(F-4の削減)ことで捻出できます。E767もKC767も、戦闘機部隊の能力向上に直接役立ちますので。

石垣説 & KC767説を唱え続けるドナルドでした(笑)。

雉鳩 様
私もヒューマンエラーが気になりますが、本文にも書いた通り、中国機が夜間にやってくる可能性は低いと思いますから、多少手を抜いているのではないかと思っています。

尖閣だとF-15の進出も、キツイんですよね。

那覇は、実際込んでますし、スクランブルが中止させられたりするような飛行場なので、運用上も問題です。

だ 様
E-767は、機体自体の性能は良いのですが、基地に運用基盤があるかどうかが問題になります。
那覇では、数年前にエプロンの嵩上げ工事を行なったので、駐機、給油はできます。
あんなデカ物を駐機しておくと、他の飛行機が運用できませんし、何より、整備ができないので、浜松からの運用になります。

となると、さすがに遠い。
なので、E-2Cが駆り出されているという実情があります。

E-2Cでさえ、那覇で運用するための基盤整備に予算投入が必要な状況ですから、基地の運用能力も、実際の戦力発揮を考える上では重要です。

香港からの客人 様
なので、最低でもピケット艦が欲しいと思ってます。

また、P-1を、ミニE-2Cとして使用する手は、確かにあります。
那覇に優先配備してくれると、ローテーションを組みやすくなる過去しれません。

いぬざめ 様
政治的に可能なら、無人でも良いのでサイトをおけたら楽ですね。

通りすがり 様
最近、固い記事が多くなってしまっておりますが、本当は、硬い記事と砕けた記事を半々くらいにしたいと思ってます。

AKBくらいは知ってるんですよ。
私的には、篠田麻里子ちゃん推しです。

ドナルド 様
確かに、新石垣が受け入れてくれれば、進出は楽です。

ですが、これも上に書いたE-767と同じ問題が起こります。
新石垣に機体だけ展開すれば、運用できる訳ではないので、整備を含めた運用基盤を確立しないと使えません。
なので、受け入れてくれたとしても、率直に言って難しいのではないかと思います。

石垣に分屯基地があれば、大分違うと思いますが。
その点、下地は、橋がかかったので、宮古島分屯基地から陸路で支援が受けられるという利点もあります。

空中給油は、こう言う自体が生じると、確かに考慮すべきかもしれません。
ですが、警戒航空隊は嫌がるかも……
E-2Cは、かなり居住性悪いので、フライト延長は辛いかもしれません。

E-767を増やせればいいのですが、確かAN/APY-2は生産が終了していたように記憶しています。E-2C後継機選定の話もあまり聞きませんし、空自による警戒態勢は今後どのような形を目指すのか興味があります。E-2Dを導入するのか、はたまたE-737となるか。財政状況の問題もありますし難しい問題ではあるでしょうが、現在と将来の脅威に対応できるよう予算を組み、法整備をしていただきたいものです。

>なので、最低でもピケット艦が欲しいと思ってます。

これは、海賊氏から一言を貰う方が良いですが、確か、海自の展開可能艦もそんなに多くではないし。ソマリアの二隻派遣でも息が上がっていると聞いています。

そして、もう一つの問題は船のレーダーの性能だと思います。もともと汎用護衛艦のレーダーは飽くまで自衛用で、そんなに強くではありません。有効距離は200キロメートルだと読んでいる。そして、地平線の問題も在り、警戒の為に配備した所で、探知は遅れる事に成るので、中国の機体は先に尖閣上空まで辿り着く可能性が高いかと。

この場合、艦での対処に成りますが、一隻で魚釣島と久場島の間で巡回すれば、RIM-7の最大射程では二つの島の上空自体をギリギリ守りえるでも、領空全体を守れません。砲の最大射程はさらに短くなり、有効射程はただ8キロメートルでカバできません。それに警告射撃とは言え、実弾を使うになるので、中国に口実を与える恐れが有る(久遠氏は戦争しても大した構わないらしいし、私もやるなら今の方が良いと思っているけど、この体制で開戦なら世論的に不利に成りますし、どの道政府はこの案を通さないでしょう)。

>P-1を、ミニE-2Cとして使用する手は、確かにあります

確かに最初はこうですが、対処は戦闘機に任せでも船に任せでも圧倒的にじり貧と気がします。なにせ、相手はたった一つの安ぽくレシプロ機だけで、こっちは大掛かり。たとえ下地島を得てもあくまで不利を多少減るに過ぎない。

比較的安くであの辺境地の上空を守る方法としては、地上部隊のほか哨戒機に任せる他考えられません。この為、哨戒機の対空武装化を真面目に考える必要は有ると思います。自分で哨戒、自分で探知、自分で迎撃、ちなみに自国領空と主張する。

実際、対空可能の哨戒機は空母なし、そして航空自衛隊のエアカバーを期待できないの海上自衛隊にとってかなり妙な案だと思います。冷戦時期の西側はソ連のTu-22Mに対空バーションが有ると想像していたし、実際ソ連の問題を考えれば「なぜ作らない」と疑問になる。

米国はF-14が有るので、P-3にAWG-9を積まなくでも良いが、他国にとってこれは必ずしも悪い案ではありません。

もし、この時海空合わせて共同提案すれば、予算がきついとは言え、通す見込みは十分有ると思います。必要の予算は限られてるし、切迫な要求と長い視野によるの要求を共に有るし、金は自国会社に回すし、統合運用精神に適っているし。ちなみに、実戦配備すれば、P-1はP-8等にないの機能が持つ事に成り、他国に売ってる場合重要な優勢に成る。

Noを言う理由は無いと思います。

数多 様
 たしかにE-767はでかいですね。那覇空港は手狭なのにFIを2個飛行隊化するみたいですし、空港の拡張計画も進行中ですけど、今後どうなるんでしょう。キャパの余裕とか出来ると良いのですが。那覇が駄目なら嘉手納間借りもありかも知れません。
 ただ那覇で運用するための基盤整備に関しては、元767なだけにE-2Cより意外と初期投資が少ないかも知れません。機密保持の面倒はあるでしょうが民間定期便の767用のインフラがある程度使える上、飛行速度・航続距離もあるのでフェイズ検査とかは気軽に浜松送りに出来ます。
 いずれにせよ動的防衛力などとぶち上げている以上、AWACSの前進配備くらいは出来るようにならないといけないかと考えます。尖閣諸島方面で今後より緊張が高まれば必ず必要になります。

HAL 様
レーダーの方は、どうにでもなると思います。
米軍もアップデートしたものを開発していますし、手に入らないとなれば、国産したって言い訳ですし。メーカーは喜ぶでしょう。

敵はやはり予算かと……

香港からの客人 様
確かに、海自も状況厳しいでしょうし、基本平時用ですから、これこそ商船改造のBMD兼用で、米軍のミサイル観測艦のようなものを、民間発注で製作・運用させてもいいかもしれません。

ミサイルも砲も、命中率が低いことを許容するなら、どちらもかなり飛びます。
昔は、このなんとか飛ぶ範囲を最大射程とか言ってましたが、最近は最大”有効”射程を最大射程と言ってる感じなので、シースパローでも対領侵には事足りると思います。
むしろ当たったらまずいくらいですから。

低速機対処は、空自でも検討されたことがあります。
意外と難しいので。
特に、そのための装備を維持するのは大変ですね。
コスト的に。

ただ、Y-12くらいでしたら、本気でやるなら、C-130に機関銃を持たせてロードマスターに撃たせることもできます。
もんだいはやはりセンサーですね。

それを考えると、おっしゃるとおりP-1への武装搭載は魅力です。

ただし、向こうがリアクションで戦闘機を上げてくることを考えると、恒常的にやらせるのは問題ありです。

だ 様
那覇空港の拡張は、現在のプランだとランウェイが2本化されるだけなので、駐機場が問題になるE-767を持ってくるのはやはり難しいです。
瀬長島までの海面を埋め立ててしまえればいいのですが、環境破壊だと言って騒がれそうです。

数多さま

コメントありがとうございます。出典はwikiですが、下地島の伊良部大橋の開通は2015年のようで、即効性はなさそうです。

石垣展開については、燃料補給+休憩に着陸、ではあまり役に立たないでしょうかね。。

4機をアクティブに保ち、当番の2機で5時間強ずつのべ3回、16時間ほどの哨戒を実施し(2ソーティー飛ぶ機体と1ソーティーの機体に別れる)、夜間8時間ほどは飛行しない。この2ソーティーをこなす機体だけ、石垣で給油するのはどうでしょう?給油時には、簡易整備しかしないことになりますが、無理ですかね。。。(#裏でさらに2機ほどの予備機が必要でしょう。)

いや、上記だと那覇からの運用にして、2機が2ソーティーずつ哨戒して、一日16-20時間ほど(敢えてランダムに変える)監視する方が、総合的には楽かもしれません(クルーは大変だが、整備側=人員の大部分はこの方が楽かと)。しかも政治的な問題が小さい。今回の件で、石垣説はやめた方が良さそうと思い直します。その意味では、短期的には、下地島も意味無しですね。

うーむ。航空機の運用をよく知らないので、どうしても素人コメントになってしまいますね。済みません。

今更ですが、E-2Cより P-3AEW&Cのほうが良いですね。滞空時間が極めて長い。P-3Cも「余って」いることだし、E-2Cの「補強」として、10機ほど整備しますか?あるいはE-2Cをやめて、そのミッションシステムを余っているP-3Cに移植するのは?

>ローテーション

ほら~こーゆー状況を見たら、一通りの任務をこなせ長期運用に耐える「大型汎用護衛艦」を多数揃える海自の合理性が理解できるでしょう・・・・単能艦とか小さな艦じゃ付き合えないし、同じような艦が少ないと交代もままならない。

>P-2

最初は厚木でしょう(試験部隊である51空やプログラム関連の部隊も所在)。それこそ数はまだないし、運用方法の確立もまだ先・・・実運用は当分先です。

>ピケ艦

居るんじゃないです?(心の底から知りません)自衛隊の新聞に海の上の正月や成人式は定番のネタです。常に警戒任務に当たる艦が居るのは常識であり、あの海域に警戒任務に当たる艦が居ない方が不自然です。それに最も一般的な護衛艦用レーダーである「OPS-24」のベースを考えればそれなりの性能もあるでしょうし。海外派遣先で海自の艦艇が諸外国の哨戒機の度を超した偵察に対して無線による警告を行う場合もありますのでそれ自体はおかしくありません。まあ欲を言えば連携を考え空の警戒関連の要員を乗艦はさせたいですね。


とりあえず、現状というのは「平時」以上「有事」以下の状況です。まあ言ってみれば「ゲーム」です。それなりの毅然とした対処も必要ですが、エスカレーションさせても拙い・・・

例えば件の機の邀撃に成功したらしたでめんどくさいコトが起こると思います。だからF-15による直接対処は次のカードにして、今すぐ出来るものとして、P-3Cによる嫌がらせでしょうか・・・・もちろん武装もないし速度も遅いですが・・・情報さえあれば、それなりの対処も可能ですし。また今の状況が長引きそうなら、オプションのターレット式の機関砲やAAM(空自の既存9Lで充分)でも緊急装備して那覇に配備しましょう。

また警戒に関しては、AWACSやAEWを増備は緊急的には難しいですので、米軍に対して「E-3AWACS」の派遣を要請して空自の負担を軽減をしましょう。週1~2でも受け持って貰えれば助かるはずです。まあ燃料代位は日本で持ってもよいでしょう。

加えて長期的施策としては、E-2Cの三沢から完全な南西方面への移転を行うべきです。もはやロシアを意識する必要はない。中国に対するメッセージとしてE-2C全13機を全て南西方面で運用するようにすべきです。

ドナルド 様
伊良部大橋は、まだでしたか。
地元は、あれで下地島空港の有効化とか考えているのでしょうが、宮古空港があれば、別に要らないですから、早く自衛隊に譲って欲しいものです。

石垣で給油して再フライトさせ、1日2ソーティ飛ばすとしたら、クルーの実働は軽く15時間を越えるでしょうし、途中休憩も中途半端で、十分休めないでしょう。
緊急時に無理して稼働する時にはいいですが、今回のように半ば恒常的に動くのは無理ではないでしょうか。

石垣にしろ、下地にしろ、使うなら米軍がよく行なうようなローテーション配備。E-2Cの場合は、那覇ではなく、石垣あるいは下地に展開するという形になるはずです。
そのためには、どちらを使うにせよ、地上の施設と整備器材が必要です。整備器材は那覇から持ってきてしまえばいいですが、施設は作らないといけませんね。

空港設備のコンディションが分かりませんが、現在の石垣空港を使う、あるいは宮古空港の旧ターミナルを使うことはできるかもしれません。
ただ、どちらにせよ、それなら下地の方がなにかと良いと思います。
問題は屋良覚書だけでしょう。

P-3の改造は、機齢がどうなのかでしょうね。
改造に要する費用と耐用年数を考えたら、ライフサイクルコストでは新造の方が安くなるような気がします。

いっそのこと、E-MRJがいいような。
政府専用機として使う話もあるので、空自が使うなら補給物品の共用化もできますし。

海族 様
この手の任務なら、あぶくま型やはつゆき型でもこなせると思いますが、いかがでしょう。
目的は、領侵機を撃墜することではなく、主権の主張ですから、ミサイルはなくても、76mm砲があれば事足りると思います。
両艦は、それほど耐候性や居住性が悪いのでしょうか。

実際、任務付与はされていないものの、ピケット艦として使えるものはいるでしょうね。
空自と連携する上で、問題はリンクかもしれませんが、対領侵だけでしたら、普通のHFでも事足りるでしょうし。

P-3による嫌がらせですが、実際この時の写真を撮ったのは海自撮影とあるのでP-3の可能性が高いと思ってます。

E-3AWACSを頼むなら、その前にE-767の嘉手納での運用をさせてもらう方が先になるでしょうね。
那覇の滑走路工事の際に、F-4(当時)が嘉手納で対領侵任務に就いたこともあるので、米軍が場所さえ貸してくれれば実施可能です。
尖閣対領侵用なら、沖縄の世論も嫌とは言えないでしょうし、政治的にいいかもしれません。
意外と、既に交渉中かも。

>問題は屋良覚書だけでしょう。

あの覚書の第三条に従い、今こそあの「万が一」と宣言し、変更するのはどうですが?

先軍主義のつもりはないですけど、今は確かに必要ですし、下地島の人口は確かに60人です。つまり、どんな飛行でも迷惑を受ける人間はほとんどない。那覇よりあそこをメイン基地する方が良いです。

いっその事、海兵隊のV-22もあそこに展開、練習させればどうですが?最近奴等はまだ騒ぎを起こしている。
http://www.japantoday.com/category/national/view/okinawa-demands-investigation-into-318-illegal-osprey-flights

もしOspreyでも沖縄本島から移転できれば、沖縄政府も屋良覚書放棄できるでしょう。

海賊氏
>ほら~こーゆー状況を見たら、一通りの任務をこなせ長期運用に耐える「大型汎用護衛艦」を多数揃える海自の合理性が理解できるでしょう・・・・単能艦とか小さな艦じゃ付き合えないし、同じような艦が少ないと交代もままならない。

ごめんなさい、実は今考えている事は逆です:もし大型より艦の*数*を増える事が出来たら、護衛艦隊の余裕も増え、尖閣諸島専用の哨戒艦も比較的に簡単に用意できるでしょうと思っています。

そして、こんな近距離哨戒は錬度管理、均衡性、モラル維持等の面を考えて、長期運用しないでしょう。ローテーションは一週間ないし二週間毎ではないでしょうが。

数多様

P-3Cですが、ダメですかね。

まずこの機体。今後も「20年以上」飛ぶことは確実と思います。あの手の航空機は、きちんと整備をすると、40年だって飛べると理解しています。NZ海軍のP-3B、まだまだ飛ぶみたいですよ。P-1も高価なので当面どうせ数が揃わない。1997年が最終納品ですから、40年足せば、2037年まで。レーダー装備の方が先に陳腐化するでしょう。

E-2の装備を大部分引き継いだ上で、改良をしてP-3AEW とすれば、価格も抑えられないでしょうか。P-3への移設のノウハウは、既に存在します(というかP-3AEW&Cの最初の実用機はまさにその形)。運用に海自の支援が必要になるでしょうが、そもそも(100機も作ったおかげで)サポート基盤が国内にあるでしょうから、いずれにせよ、運用に問題は少ないでしょう。滞空時間は、P-3Cの16時間よりは短くなるでしょうが、E-2C(6時間)の2倍は行けるのではないでしょうか。居住性も「低くはない」と思います。このように、E-2の改造よりも実用的には極めて有力です。安価で有効で無視できない。中国にとっても嫌な、良い改造ではないでしょうか?(E-2C改とP-3AEWを比較しての話です)。

E-2は装備体系上の「異端児」でもあり(それゆえ稼働率も低めなのか?)、これをなくすことも重要です。

MRJやP-1に載せる解もあり得ますが、コストアップと時間的遅れが心配です。やるなら、P-3AEW改造機が耐用年数を迎える2030年ごろに、量産されまくって脂が乗りまくっているMRJでやるのが良いと思います。「一度買ったらそのまんま」などということは、AEWやAWACSなどの高度な電子装備では許されないはず(陳腐化=無効化される)で、レーダの刷新は継続してなされるはずです。そうであれば、その刷新の時に、次の機体に乗り換えれば良い。

今は自衛隊が使い慣れていて、E-2からの装備移設にもこなれた機体という意味で、P-3AEWが唯一の解(注*)。我ながら(妄想レベルでは)グッドアイディアだと思うのですけどね。(笑)

注*:「唯一」以外の解は、E-2Dですが、滞空時間が伸びる訳ではないのですよね。。。

なお、ここで私はP-3Cの近代化/寿命延長は、必ずやることになると考え、それを前提にしています。P-1でP-3を置き換えるなら、せいぜい年2機。最低50機整備するとしても、25年かかります(目標の70機は、高すぎて無理でしょう。。。)

中国の空母が運用開始したらどうなるでしょうか?

軍事的には何の意味もないハリボテですが、
接続水域外で防空識別圏内に空母を航行させ
空荷でも「戦闘機」を自由に飛ばせす政治的意味は
重いと思います。

E2CやAWACSでは不足する事態が
数年後には起こりそうです。

母艦そのものの探知・捕捉が簡単なので、むしろ陸上基地から戦闘機だけ飛ばしてくるよりも楽なんじゃないでしょうか
哨戒機貼り付けてマークしてればいいわけですし

いくらPLANでも虎の子の空母をそんな風に使うとは考えづらいですが

>Eー3

日本の空中早期警戒部隊を必要以上に消耗させない為と沖縄への「地元対策」に案外米軍側から申し出て来る可能性もありますね。また日米同盟をの健全性をアピールするための政治目的としても・・・まあ米軍も日本より前に出る気はないかもしれませんが後ろに居て存在感を出せれば文句はないでしょう。

>大型汎用護衛艦

私は今回の時案を近視眼的に捕らえてコメントしていません(そもそも何時まで続くかも分からない)。海軍力の本質である「領域警備・通商保護」観点から見ています。流動的な状況の中、海上自衛隊が一つ海域・任務に長期ローテーションすることは珍しいことではありません。そして円滑にそれらに対応するには、厳格に形態管理され戦闘能力の差はあれど多様な任務を同様にこなせる「汎用護衛艦」が不可欠です。兵士と同じで全ての護衛艦が海外派遣だろうが領域警備だろうが災害派遣だろうが対応出来なければ意味がありません。
能力の限定された艦を造っても、結局使い所が限定されて、無駄な買物になります。DEやミサイル艇が汎用護衛艦と比べて活躍の場が少ないのが証拠です。それを建造する予算や人員・維持費を考えれば合理性に欠きます。

>哨戒艦

それを作る金が有るなら、保安庁の巡視船を作った方がいい。そしてそれに乗せる乗員が居るなら護衛艦に乗せた方がいい。今回の時案で近視眼的にそんな艦艇を造れば「はやぶさ」型ミサイル艇の二の舞になりますよ。「はやぶさ」最初アレほどの高速性能を求められていなかった。
しかし工作船事件により泥縄的にガスタービンエンジンを増強した結果、高価になった上に維持費が掛かる船になってしまった。しかも保安庁に工作船対応の「高速巡視船」が整備され存在理由も無くなってしまった・・・・

現在「尖閣」での状況に正面で対応しているのは保安庁であり、自衛隊は側面から支援してると考えられています。
また尖閣近傍の海自はただ警戒するために居るのではない保安庁で対応出来ない不測事態が発生した時に緊急対応する役割があります(具体的に言えば中国海軍が出てくる)。つまり相応の戦闘力が求められるということを認識した方がいいでしょう。

>Pー3AEW

私は否定しませよ。Pー1も予算的に中々配備できないでしょうし(私個人はPー1の事業は失敗だったと思っています)。Pー3の延命近代化事業も時を重なるごとに大規模になると予想しています。

2S19様

中国航空機に領空侵犯される前に迎撃する為に早期警戒が必要、との事が今回の話題と理解しています。
空母自体の監視は容易ですが、発艦してからスクランブルしても遅いでしょう。発艦準備始めたらスクランブルかけるとの意味でしょうかのですか?

空母上で発艦準備状態はいつまででも継続できるに対し、日本が戦闘機を上空待機し続けるのは(不可能ではないにしろ)ハードル高いです。

無人機/哨戒機あるいは回転翼機で対応する手段もありますが、戦闘機の領空侵犯に対する対応として政治的に有効とは思えません。

香港からの客人 様
下地を本格的に使うとなれば、大規模に施設整備が必要ですが、それを行う価値のある飛行場だと思います。
用地もあるし、周りに人がいないなんて、今時ほかにありませんからね。

しかし」、オスプレイを持ってくるのは無理でしょう。
残念ながら、北部訓練場が遠すぎます。
オスプレイ単体での飛行訓練だけという訳にいきません。

ドナルド 様
P-3ですが、ダメということはないでしょうが、新造のほうが安く付くのではないでしょうか。長く使えますから。
ただ、もともと艦上機のE-2は運用コストも高いでしょうから、E-2Dを買うよりはという選択はあるかも知れないと思います。

P-3が余るようなら輸送機にすべきだったかも知れません。もっともc-130なら安くて使い勝手もいいんでしょうが。

*** 様
2S19 様
空母は、那覇にF-2を持ってくれば、それほど近寄って来ないのではないでしょうか。
来るなら挑発してもいいでしょうし。
先に疲れて根を上げるのは、空母の方です。

海族 様
沖縄県民は、オスプレイの価値も理解しないのですからE-3の価値も理解はしてくれないでしょう。
じゃまなのが増えたくらいにしか思わないのではないでしょうか。

平時任務のためには、大型汎用護衛艦がいいでしょうが、戦時の有効性を考えると疑問が残ります。
このあたりは、大きく意見の異なるところでしょうね。
私は、このネットワークセンントリックの時代に、何でも自前でできる艦を整備するのではなく、水上艦はセンシングは衛星に任せるなどして、小型で要員が少なくて済む艦とし、潜水艦を大幅増勢(大綱の範囲を超えて)すべきだと思ってます。
大型艦は、かつてのシーレーン防衛には必要なんでしょうが、中国との戦力バランスを考えると、近海での戦闘能力を上げる方がコストパフォーマンスが良いと思ってます。

艦艇の整備は、海保ともっとすり合わせをすべきですね。
はやぶさの不審船対処での高速性は、確かに余分だったように思います。
ただし、あそこまでの高速性を求めなければ、ミサイルキャリアーとして悪くないと思ってます。
ミサイルの投射力だけ考えれば、20人そこそこでDDと大差ないんですから。

2S19様

軍事的には空母はハリボテでしょう。
潜水艦でも航空機でも料理できます。

しかし開戦する前は、日本からは外国公船に向けて
「決して」発砲しませんので、安心して出向いてくるでしょう。

政治的な意味での実効支配が問題なのです。

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