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2012年11月23日 (金)

KDP出版記

普段このブログを見て頂いている方々には興味のない話題だと思いますが、検索サイトから来て頂ける人もいるので、怒りにまかせて書いてみたいと思います。

今回、「黎明の笛」電子書籍化にあたり、KDP(アマゾンの電子書籍化サービス、Kindle Direct Publishing)には七転八倒させられました。

KDPのサイト
そもそもこのサイトが、ちょ~適当です。
英語版サイトを翻訳した上で、日本で行っていないサービスについて、ちょっとした注意を書き加えただけのようです。
なので、最終的な結論から書けば、このHPの情報だけでは、まともな日本語電子書籍は作れません。

そんな事を露にも思わない私は、このサイトの情報に基づいて、ワード原稿を元に書籍ファイルを作り、何故か途中でエラーが出まくるプレピュー用ソフトで確認しました。

ですが、縦書きのワード原稿が、キンドルの書籍ファイル(mobi形式)に変換されると、何故か横書きになってしまう。
あちこちググッて見たところ、縦書きに変換される人もいるようですが、基本的にワードは試験対応との事で、サポートされておらず、十分な情報が得られません。

仕方なく、バカみたいに売れてる100円の小冊子を購入。


ここで推奨されている方法で、半日かけてアップロード用ファイルを作りました。
で、アップするもやはり横書きにはなりません。
アップロード用画面で、しっかり縦書きを選択しているにも関わらずです。
(この小冊子は、アメリカのKDPでの書籍化情報を書いてあるだけで、日本でのKDPでの方法を書いている訳では無いので、注意が必要です
。縦書きの方法については書かれていません

煩悶しつつ、更にググると、どうやら縦書き原稿をアップロードするには電子書籍用のファイル形式であるEPUBにしないと無理っぽい。

しかし、EPUBを直接編集できる無料ソフトは皆無(あってもとても素人に使えるものでは無い)ですし、変換ソフトも使用条件を考えるととても使えない。

結局、涙を飲んで、UPUB保存ができるという一太郎2012承のバージョンアップ版を購入しました。
ところがどっこい、確かに持っていたはずの古い一太郎ディスクがない。どうやら、もう使わないだろうということで捨ててしまったらしい……
仕方なく通常版をダウンロードで購入するも、回線が遅い(WIMAX)のためか、エラーが出てインストールできない。
ふと思い付いて、バージョンアップ版のディスクで通常版のコードを入力したらインストールできた。

これで、縦書きでアップロードできるぞと喜び勇んで、EPUB保存した上でKDPにUPした。
確かに縦書きにはなった。
駄菓子菓子、電子書籍は、読む人の環境でページ数が変わるため、改ページが必須なのだが、この方法だと改ページが単なる改行になってしまう。
その上、目次としての作成方法として、KDPのHPに記載されているブックマークから目次を作ったのでは、目次によるジャンプができない。

もはや、煩悶どころか、怒りに満ちてググると、一太郎2012承の初期出荷バージョンでは、EPUB保存すると改ページ情報が消えてしまうとのこと。
そんな中途半端な製品で金とるなよ!
幸い、修正パッチを当てれば改行できるようになった。
http://support.justsystems.com/faq/1032/app/servlet/qadoc?QID=051833
パッチくらい自動的に当てて欲しいものだ。

目次については、一太郎の場合、ブックマークではなく目次設定機能を使えば良いらしいことも、なんとか判明した。
http://dls05.justsystems.com/download/school/coneta/contents/026.pdf

そんなこんなで、約10日を費やして、プレビューを見る限り、なんとか電子書籍化に成功したようでした。
しかし、プレピューソフトでエラーが出まくった上、縦書きにならなかったり、改ページができなかったので、どうにも不安です。

結局、最終チェックのために、自分で販売している電子書籍を自分で100円だして買い、チェックするハメに……
まあ、OKだったから良いのですが……

今回、いろいろやってみた結果、分かったことがあります。

それは、電子書籍を作る事が、予想されている以上に大変だと言うこと。
ページの概念が、紙の本と根本的に違うので、美しく見えるレイアウトを作ることは、非常に大変です。
絵なし、ルビなしの手間のかからないはずの本ですらこれですから、マンガ以外の本の電子書籍化が進まない理由が、何となく理解できました。

また、アマゾンでの電子書籍のラインナップと価格を見ていると、電子書籍が普及しない理由も見えてきます。
何せ高い。

上記の編集で苦労する事実を踏まえれば、新刊書がそれなりに高いのはまだ許せます。
ですが、ブックオフなら100円で買える古い本が、400円とかする理由は理解できません。
古本市場で100円で出回る本は、あらたに新刊で売ることは難しいでしょうから、100円で売るなら多少なりとも収益をあげられるでしょうに、この価格設定は売るつもりがないとしか思えません。
消費者としても、リセールバリューのない電子書籍は買っても損かもしれません。
紙の本なら、新刊を買って直ぐに読んで売れば、結構な額を回収できることを考えると今の電子書籍は高すぎます。
まあ、出版社とすれば、消費者がこう判断して紙の本を買うように仕向けたいのでしょうが……

日本の出版界に黒船とまで言われたアマゾンの電子書籍
今の状況を見る限り、とても黒船と呼ぶほどの衝撃はなさそうです。

それでも、KDPは何某かのインパクトをもたらすかもしれませんので、今後も気が向いたら記事にします。

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Kindle ダイレクト・パブリッシング (KDP)」カテゴリの記事

コメント

シャープのガラパゴスに勝ち目があったとすれば、出版する方の手間を少なくすることですね。
そこを意識した開発が出来ていれば、上手い切り売り対象になったんですが。
コンテンツをきちんと配信出来るシステム開発で負けたのが、ビデオでいうと、β(録画時間が短い)であったのですから、アマゾンはまだ研究が足りないですね。
この手のものは、供給源の都合も考えないと上手くいきません。

Suica割 様
簡単な挿絵程度しか入っていない小説であれば、それほど苦労ではないのかもしれませんが、それにしても大変でした。
これでも、ルビを振っていないなどの手抜きなんですが。
amazonとすれば、KDPは端末を売るためのオマケ程度にしか思ってないのかもしれません。
だからkindle for PCもまだ未対応なのではないかと思います。

供給側の都合は、逆に紙の本を電子書籍に合せるように仕向けたいのではないかと思います。
アメリカでは、既に売り上げが逆転しているそうですし、そう言う方向に動いているのではないでしょうか。

10数年前に、日本本社の流通系(書籍を含む)全国チェーンの本部に所属してました。

日米での書籍流通事情では、まるで公社と私企業ほどの差がありますから、アメリカだと書籍『販売』最大手のB&N(全販売店が直営店舗=本社の方針決定に全店舗が従う)やAmazon(ネット直販)が電子書籍販売にシフトして行くのは容易だと思いますが、日本のような基本的に『版権を持つ出版社が書籍小売り店に委託販売』しているような状況では、まだまだ版権者と販売者の間に大きな壁があると思います。

アマゾンCo.Jpも、既存版権を取得するのに苦労なさっているのではないでしょうか?
(こんな苦労して版権を取得して電子書籍で併行販売するくらいなら、紙の書籍を継続した方が楽だ」と・・・)

純@LA 様
そうでしたか。
アマゾンco.jpでの電子書籍の価格が高いのも、日本の場合、まだ版権を持つ出版社の力が強いからでしょうね。

だからこそ、古書流通の力も強いので、個人的にはそこで恩恵を受けてます。
アメリカでも読みきれないほどの良書が1ドルで手に入るでしょうか?

日米の書籍流通は昔から随分違いがあり、アメリカの書籍流通は仕入れ価格(&小売り価格)がオープンで買い取り(靴や服と同じで、書籍独特の『委託』ではない)でした。
日本のように、取り次ぎ大手2社が卸値も小売値も参入小売り企業選びもコントロールするという、合法の巨大書籍カルテルという不思議なものは昔から存在しなかったので、靴や帽子を買うのと全く同じ流通だったんです。

ですから、書籍最大手のBarnes & Noblesも撤退したBorders(当時書籍小売りの2位でした)も、ペーパーバックなど特定の書籍は常時40%-50%引きなどで販売していました。
勿論、靴や服と同じで(時期はずれ?売れ残り?)投売りワゴンセールなどもあり、結構分厚い立派な写真集や専門書が$10位で買えたりと、掘り出し物に出会う事もかなりありますし、返品も可能です。

ここ10年ほどの店内にソファーや椅子を置いたり、店内カフェ併設の流れはアメリカの書店の模倣です。

ですから、アマゾン以外でも古くから各社ネット販売(紙の本)はしていますし、値段もマチマチです。
困るのは、最近電子書籍になって各企業が自社端末を売ろうとやっきになってる事なんですが、消費者はその相乗効果で一部の書籍を安く買える利点があるかも知れません。


純@LA 様
日本の出版社は、書籍の再販制度がある故に、必ずしも売れ筋ではない良書が供給できるのだと言ってます。
なるほど納得できる論にも聞えるのですが、だからといってアメリカに売れない良書がない訳でもないように思えます。
どう変わって行くのかは読めませんが、電子書籍が普及することで変わって行かざるをえないでしょうね。

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