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2012年10月27日 (土)

危機管理の取り違え

政府は、危機管理を何か取り違えて考えているようです。
原子力規制庁、初代長官に池田前警視総監 危機管理に軸」(朝日新聞12年9月12日)

原子力規制庁の初代長官に池田克彦前警視総監(59)が起用されることが固まった。原発事故などに対応する危機管理を重視した。
中略
 池田氏は1976年に警察庁に入り、警備局長などを経て2010年1月から昨年8月まで警視総監を務めた。
中略
事務局のトップに原発と関係のない省庁出身者を充てることで、「原子力ムラ」のイメージを払う狙いもある。


私は、防衛問題で警察官僚の起用に反対することが多いですが、この件でも、基本的に同じ考えです。
原子力ムラのイメージ払拭は理解できるものの、原子力行政のトップに警察官僚を据えるなんて、理解に苦しみます。

「僕はものすごく原子力に詳しいんだ」と言いながら、暴走する原発に海水注入を止めさせた元首相のようになるのが関の山です。

原発事故が起こった際に、周辺住民の避難誘導を行うためには警察官僚の能力は有用だと思います。
ですが、原子力規制庁の所掌事項は、周辺住民の避難ではないでしょう。
勘違いも甚だしい人事です。

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人事」カテゴリの記事

コメント

そうですね
原子力緊急事態庁なら大きな仕事は住民避難でしょうから
警備畑の警察官僚も理解できますけどね

原子力と関係のない省庁で規制色を強めたかったという人事ですね
今後警察ポストになるのかな?

無能なトップが無能な中間管理職を大増殖させる構図ですね
倒産する企業とかっていつもこんな感じだなぁ

これだと、原子力警備隊か原子力災害避難委員会のトップの人選ですね。
まあ、財務省とか関係ないけど、役に立たないのが丸分かりの人選よりはマシですが

原発への海水注入に反対だったのは主に東電本社のように思っていたのですが、自分の勘違い?

SUS 様
今の時点で今後までは分かりませんが、継続するのだとしたら、裏で妙な力学でもあるのではと思えてしまいます。

名無し 様
政権が倒れても、政府まで倒れる訳ではないので、倒産というより、民事再生でもされるのに近いでしょうか。
バカが据えた中間管理職が残ってしまう点も同じですね。

Suica割 様
せめて、ある程度でも科学が分かる人を据えるべきでしたね。

だ 様
東電本社も、廃炉を回避するために注入には反対でしたが、菅首相も再臨界の可能性があるからということで、注入を止めたと言われてました。
本人は、その後の国会で”必死”に否定されてますけど。

 もうこれ以上は原発増やさないんだし、もう最悪の事態にだけ備えておけばいいんじゃね?
 という人選なのかな。

リューガ様
大間が新規で認可になっていますよね。
あと、現在点検休止中の原発がどんどん再稼動を始めるような気もします。

今春辞任したアメリカのNRC(Nuclear Regulatory Commission)のチーフは哲学と物理学の学位を持ち、素粒子物理学の博士号でジョージワシントン大学で物理の准教授も兼ねるGregory Jaczko氏でした。
(2005委員として就任、2009オバマが長官として任命、2012辞任)

人事とは関係ない参考情報ですが、
米国の原発数104基(うち稼動中64基)
日本の原発数54基(稼動中6基?)
日米面積比 1:25
カリフォルニア州(日本とほぼ同面積)原発数6基・稼動中2基)

米国の新規認可はスリーマイル島以降33年間凍結(新規認可ゼロ)
オバマ政権になってから2011年に6基の既存原発の新規炉増設が認可済み(うち4基は福島事故後に計画見直し中)

リューガ 様
なるほど、そう言う考え方だったかもしれませんね。
だとすれば、日本の原発は終りですが。

純@LA 様
大間は、2008年認可でほぼ出来上がってますので、残念ながら大間があるからこれからも原発が増えて行くとは考え難いです。

医者出身の厚生労働大臣や、ご紹介頂いた物理学者出身の原子力行政関係者というのは、的を得た人事だと思います。
あるいは、地震学者の原発関係者というのも、ある意味外してないとは思います。

数多様
遅くなりましたが、海水注入の件、なるほどです。thx。

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