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2012年9月23日 (日)

これが陸自の生きる道

先日の記事「泥縄の水陸両用車導入」に、多くのコメントを頂きました。
私としては、そんなに多くの反響がある記事だとは思っていなかったため、ちょっと驚きでした。

今後の陸自の方向性(自衛隊風に言うと陸自のあり方)について、多く方が関心を持っているのだろうと思います。
ですので、今回は、この件について書いてみます。
普段、どちらかと言うと、それなりに軍事知識のある方でないと分かりにくい書きぶりですが、今回は、多少平易に書いたつもりなので、知識のある方には、少々かったるい記事かもしれません。ご容赦下さい。

”今後の”あり方について書く前に、”以前の”陸自が何を考えていたのかについてふれてみます。
過去(ここ数年以前)の陸自は、海自及び空自とは、同じ敵を想定していても、同じ戦場を想定してはいませんでした。

この事については、以前にも関連記事「陸自高射特科の全般防空使用は試金石」を書いています。
今回の記事とダブる部分が多いので、参考に見て下さい。

さて、前述の同じ敵を想定しても、同じ戦場を想定していないとの記述は、場所もさることながら、陸と海・空の間で異なっていたのは時間軸です。

その発想の根源は、北海道の奪取を目論むソ連を仮想敵とした想定です。
この想定に対して、自衛隊の作戦は、着上陸を阻止することでした。
着上陸を阻止するということに付いては、3自衛隊とも共通です。
ですが、局面と様相は異なります。

海自は米海軍と共同し、制海権を維持することで着上陸を阻止しようとし、空自は航空優勢の確保と、航空阻止(AI:Air Interdiction)作戦(分かりやすく書けば対艦攻撃です)で阻止しようと考えていました。
これに対して陸自は、水際作戦も行うものの、最終的には上陸した敵を機甲戦力で撃滅する考えでいました。

海が天然の要害となる日本の場合、海空自衛隊が健在であれば、ソ連としても危険性の高い着上陸作戦を行えません。
ですから、着上陸の前に、海上及び航空撃滅戦を仕掛けて来ます。

ソ連健在当時、ソ連の圧倒的な物量の前に、海空自とも、米軍の助けが無ければ、海空撃滅戦に持ちこたえられるとは考えていませんでした。

結果として、陸自が戦う時は、海空自の壊滅後だと考えていた訳です。
この事が、空自が陸自に対する近接航空支援に無関心だと言われた所以でもあります。
特に、FS(当時)が対航空作戦でも有用な戦力となるF-2に換装された後は、陸自が近接航空支援を必要な時には、F-2部隊が活動可能な状態で残っているはずなどありえない、というのが一般的な航空自衛官の認識だったように思います。「近接航空支援の訓練なんかしても無駄」という訳です。
いきおい、空自は制空戦闘偏重になっていました。

一方で、陸自もこの事は理解していますから、対空戦力を決して手放そうとはしませんでした。ナイキを空自に取られた後も、ホークを配備し続けましたし、強力な中SAMも開発・配備しています。
そしてその任を”野戦防空”とし、ソ連による攻勢対航空作戦が行われ、航空基地が攻撃目標となっている時にも、空自を支援しようとはせず、展開している陸自部隊を防護することしか考えてはいませんでした。
このため、陸自高射特科部隊は、空自BADGEとの連接能力及びその統制下での組織的防空火力の発揮には関心が薄かった訳です。
この点について書いたのが、前掲の過去記事です。
ソ連空軍とすれば、攻勢対航空作戦を行っている時は、陸自対空部隊の展開地を避ければ良いだけなので、わざわざ手を出そうとすることも無かったでしょう。

このように、同じ敵を想定しても、同じ戦場を想定していないというのは、主として時間軸のズレでした。

しかし、ソ連崩壊後、ロシアによる北海道侵攻の蓋然性が低下し、北朝鮮による周辺事態と日本に対する弾道ミサイル攻撃、及び中国による南西諸島、特に尖閣に対する侵攻の蓋然性が高まると、想定される戦闘様相が変りました。

海空自は、弾道ミサイル防衛の任が加わった事を除けば、従来と大きく状況は変化していません。
ですが、陸自が対処すべき状況は一変しました。
空自の策源地(那覇、良くても下地)が遠く離れ、南西諸島周辺海域において、海自に対する一定の接近阻止能力を持つに至った中国は、海空撃滅戦を行うことなく、奇襲的に、あるいは政治的に対処困難な偽装漁民等を用いて尖閣等を奪取する蓋然性が高まっています。

陸自としては、海空自の支援を受けつつ戦うことができるようになった、とも言えますし、海空自と協同しつつ、作戦を行わなければならなくなったとも言える訳です。
このため、つい最近になって、空自のレーダーサイトやSAMサイトを警備する構えも見せるようになりました。
統合が声高に叫ばれるようになったのも、同時期です。
今までは、異なる時間軸で、それぞれ勝手に戦うつもりだったのが、協同して戦う必要に迫られたためです。

米軍でも、陸軍よりも海兵隊の方が、海空と密接な関係を持ってます。
海軍とは言うまでもなくですが、海兵隊独自でも航空戦力を持っているくらいですから、空軍との協同は必須です。

陸自の海兵隊化が進めば、同じ事が言えます。

陸自は、海空自の協力が得られる環境下において、それらと密接な連携を持ちつつ、極めて機動性の高い戦力をもって動的防衛を行うべく体制の変革が必要です。

具体的には、現在の中期防のレベルを超えて、私は次のような施策が必要だと思っています。
・輸送の困難な戦車等は削減し、機動戦闘車のような”戦略”機動性の高い装備を増やす
・特科火力は、自走砲を削減し、M777 155mm榴弾砲のようなヘリでも空輸可能な火砲を増やす
・無反動砲や迫撃砲と言った普通科部隊の火力を増強する
・ヘリを増やすとともに、空中給油能力を付与する。あるいはオスプレイを配備する

基本的には、陸自は動的防衛力という名の下、趣旨としては同じような方向で進んでいます。ですが、私はまだまだだと思っています。

陸自が変わりつつある一方で、海空自も陸自と協同すべく、動いています。
CAS(近接航空支援)を行うため、空自はレーザーJDAMを装備しましたし、海自はP-2にマーベリックを搭載さえします。
空自には、空輸能力の高いC-2が配備され、海自には、護衛艦という名前のまま、輸送艦としての能力を持った事実上の多目的艦として22DDH等を整備しています。

陸自は、更なる大きな変革をすべきだと考えています。

生き残るという意味ではなく、活用されるという意味において、それが陸自の生きる、いや活きる道です。

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防衛政策」カテゴリの記事

コメント

共同作戦化となると、工兵や輸送(あえて輜重といわず輸送といいます)の問題がでてきますね。
それらの法的整備も必要でしょう。

オスプレイだけではなくて、いっそロシア製のバカでかいヘリでも導入すれば良いと思いますけどね。

また、海兵隊型の組織となると訓練方式まで変える必要があるのではないでしょうか。
実際、アメリカ軍でも海兵隊の組織や訓練は他と違うように思えます。

実際的な統合運用を見据え始めたのは良い傾向ですね
防空部隊の連接や統合、兵站部隊は統合を進めて欲しいです
たとえば基地修復機能や基地警備、基地防空、輸送や需品関連、基地通信や気象等々
いっそ海空の基地には普通科中隊と施設中隊、野戦高射特科中隊を同居させてしまうとかw
そうやって限りある防衛予算(なぜか年々減っていくんですがw)を賢く使ってほしい

普通科火力の増強は対戦車・対舟艇火力も含めて重要ですね
離島対応の蓋然性の高い4師団や15旅団、14旅団あたりは軽量榴弾砲を配備して良いと思います
ただし、輸送手段込みで整備しなくてはなりませんが…

機動戦闘車で主力戦車を代替するというのは難しいでしょう
機動戦闘車では、水陸両用戦車や歩兵携行対戦車兵器で撃破されてしまいます
コマンドや軽歩兵が市街地に入り込んだ場合に、普通科の盾にする事は出来ないでしょうし
水陸両用戦車などを遅滞は出来ても、撃退は難しいでしょう
橋頭堡や初動被占領地域を奪還する戦力には成り得ず、主力戦車は必要です

離島戦や普通科部隊の火力向上、主力戦車を含む戦闘団が来援するまでの繋ぎとしては有用なので
できれば整備はしていきたい車両です
ただ、現大綱の戦車600両とバーターになるなら離島対応に限った配備に止めたいですね

戦車600両というのは13両中隊編成とすると46個中隊
北方22個、東北4個、東方4個、中方8個、西方8個
といった感じになるのでしょうが、例えば旅団から全て戦車を廃すると
北方16個、東北4個、東方2個、中方4個、西方8個
で150両余り削減出来ますが、1都10県に2個中隊、2府19県に4個中隊は不安があります

上でも述べたように、たとえ軽歩兵であっても排除には主力戦車が不可欠です
そして、市街地などに入り込んだ敵は直ちに排除せねばなりません
排除が長引けば、外乱が入りいろんな事を考えねばならなくなるでしょう
必要な時機にその場所に主力戦車が存在せねばならないので、ある程度の数が欲しいのです
戦車中隊を一気に空輸できるような能力と展開飛行場や道路などのインフラを日本が整備するならば、
削減の余地はあるかなと思いますが

仮に戦車600両を全廃すると10式戦車のLCC報告書によれば、現時点で調達と維持を打ち切れば
平成80年代までで9600億円程度浮くようです
それを丸々潜水艦へ振り向けると、ざっくり計算でそうりゅう型SSが10隻くらい多く整備できるでしょうか…

 今回のエントリ、陸海空の連携に関するドクトリンの変化が非常に分かり易かったです。頭の中で繋がってなかった部分が俯瞰出来て、とても勉強になりました。

 ところでSUSさんのお話ですが、新大綱で戦車は400両じゃなかったでしたっけ?そこに機動戦闘車も含まれるとか何とか・・・。陸の戦車や火砲の数というのは戦略的な抑止力の意味もあるので、当面は実際に使わないからと言えども、最低限必要な数ってあると個人的には思います。大きな流れとして減らすのは正しいんですが、初めっから足りてないものを減らすのはどうなのでしょう・・・。

だ さん
仰る通り、22大綱では戦車400両、火砲400門でした
13両中隊編成とすると30個中隊となりますね

30個戦車中隊は
北方14個、東北4個、東方2個、中方4個、西方6個
といった具合になるのでしょうか…

毎度勉強になります。
数多久遠氏の4つの提言は結構進んでるんじゃないでしょうか?航空機に関しては予算面で厳しいような気もしますが、機動戦闘車等は開発が継続されているようですし、将来の戦闘車両についても諸外国同様構想があるみたいですけども・・・。気のせいですかね

>機動戦闘車
取り柄は駈けずり回れるだけ、主砲威力は戦車の其れより数世代遅れ、軽く蹴られただけで
腹が破れて即死…此で機甲科隊員諸氏に死ねと命ずるのは酷ですな
>足りない側から
バチ切ってポンポン捨てまくるのでは大西洋の島国並と痛感

>M-777
UH-60JA辺りとタッグでヘリボン特科隊は海兵自衛隊談義の華なるも、ヘリボン戦術の神通力は今や昔、
ゲリコマの担いだ魔弾を浴びれば爆発落下で死屍累々必至と痛感
>火力戦闘車
上記の懸念への陸自による回答と判断
>誘導迫撃砲
無駄ですな、小説のネタには最適であっても

数多さま

統合運用の推進、陸自の戦略機動力の向上、おっしゃる通り大切と考えます。

>・輸送の困難な戦車等は削減し、機動戦闘車のような”戦略”機動性の高い装備を増やす
>・特科火力は、自走砲を削減し、M777 155mm榴弾砲のようなヘリでも空輸可能な火砲を増やす
>・無反動砲や迫撃砲と言った普通科部隊の火力を増強する
>・ヘリを増やすとともに、空中給油能力を付与する。あるいはオスプレイを配備する

具体的な提案、ありがとうございます。発散しないように1点だけコメントいたします。

機動戦闘車に私は懐疑的です。ですが、見識の深い、数多さんがそうおっしゃるからには何らかの価値があるのかも知れません。そこで質問です。

「戦略機動力」ですが、機動戦闘車は26t。軽量バージョンの10式戦車は40t。その差は1.5倍に過ぎません。島嶼防衛で装甲車の輸送となると、空輸は現実的でなく(米軍の実績参照)、海上輸送になりますが、フネの場合は重さが効くと理解しています。1.5倍の差は、それほど致命的でしょうか?

「戦術機動力」は一見、車輪式の機動戦闘車の方が優れていますが、島嶼内は100km程度の移動距離。戦車でも十分自走できます。装輪が活きるのは、数100kmを高速道路で自走展開するようなケース=本土防衛だと思います。さらに、海岸防衛を考えると、道がないと機動できない機動戦闘車より、不整地を移動できる戦車の方が良くないでしょうか。なお、重量、低姿勢などから、防御力に雲泥の差があるのは当然です。

最後に「兵站」ですが、戦車は別途200-400両持つとして、機動戦闘車を100-200両もつと、多品種少量となり、兵站に却って負荷とならないでしょうか?価格:射撃指揮装置などは同等の能力を要求しますので、戦車と機動戦闘車の価格は1.5倍くらいしか変わらないでしょう。弾薬: 105mm砲を廃止して、弾薬の種類を減らせると良いのですが。足回り:これは明らかに戦車の方が兵站の負荷がきついでしょうが、定量的には?

上記のことから、機動戦闘車には、個人的に懐疑的です。まして、将来装輪装甲車のファミリー化も反故になりそうで、心配しています。特殊な装備を少数配備するなど、兵站としては悪夢です。将来装輪装甲車のICVバージョンに重機関砲を積むし、別途調達する中多ミサイル(高機動車ベースで戦略機動力抜群)と組み合わせれば、それで良いのでは?

なお、「陸自の戦略機動力の向上」を始め、個々の項目は私も賛成です。

ただ、無反動砲や迫撃砲は(あと対戦車ミサイルも)、陸自はかなり充実している気がするのですが、いかがでしょう?120mm重迫をこんなに多数配備している軍隊も少ない。M777の配備の検討が進まないのは、RT120で十分だから、ということはないでしょうか。。。


陸自の海兵隊化ですか・・・
確かに本気で動的防衛力を整備するなら必要だと思います
しかし全面的に、というのは難しいでしょうし、自分個人としても反対です

12B、13B、15Bあたりを戦略機動性の高い装備と編成に改編するのが現実的ではないでしょうか(現状の12Bと13Bは中途半端過ぎます)
WAiRを旅団規模まで拡大するのも手かと

>SUS氏
陸自戦車中隊の編成は74式が16両、90式と10式が12両(中隊本部車両除く)だった気がするので、米軍同様本部に2両なら14両かなと

>機動戦闘車
やはり機動戦闘車で戦車を代替するのは無理があります
諸外国の同種の車両も基本的に対戦車戦闘を主任務にはしていません
(戦車が無い場合対戦車戦車はATGMの任務)
レオパルド1をストライカーMGSで代替しようとしたカナダ軍は案の定失敗して結局レオパルド2A6を輸入してます
陸自でもおそらく陣地制圧が基本になるんじゃないかと
かつての60式自走無反動砲のように普通科に配備して欲しいところです・・・

普通科火力の増強ですが、小銃小隊には無反動砲及び軽MAT、普通科中隊には中距離多目的誘導弾装備の対戦車小隊と中隊単位での火力は向上する予定です
旅団隷下の普通科連隊(軽)の火力と重迫はもっと増強していいと思いますが・・・

個人的には普通科連隊内に機動戦闘車中隊(6~8両程度)を編成できれば強力でバランスのとれた火力支援を受けることができると思います

>空輸可能な軽量榴弾砲
技本で先進軽量砲の研究をしてますから、配備するならおそらく国産になるでしょうね
http://www.mod.go.jp/trdi/news/0303_02.html
開発予定の火力戦闘車に応用するものと思っていましたが、こちらは99式の砲を転用するそうです


全般防空や後方支援の統合は賛成です
海空の救難部隊統合も話題になってましたね
中SAM/ペトリオット後継のSAM-Xはその辺も考慮されるそうですが・・・

みやとん 様
訓練方法も当然変わるでしょうね。
場所も必要でしょう。
以前にも書きましたが、福島原発周辺を着上陸演習場にしたらいいと思います。

SUS 様
陸自駐屯地、海空自基地の整理統合、平時の管理部門集約などは、考慮されるべきでしょうね。
日本の経済力全体がしぼむ中で、真剣に考えなければならない施策だと思います。

SUS 様
だ 様
専ら読む側 様
戦車については、仮想敵の戦車が、いつどこに来るか考えた上で対策を立てるべきだと思います。
となると、私は無くても良いだろうと考える派ですが。
市街地用との考えでも、どこの市街地なのかです。

にゃん 様
基本、現在の陸自の変革は、私が書いたようなベクトルだと思います。
変化の速度は足りないと思いますが、人が戦力の陸自にあっては、変革も難しいのでしょうが。

ドナルド 様
私が、装輪の”戦略”機動性を評価する理由は、海自の輸送力が貧弱だと感じるからです。
戦場で”戦術”機動させるためではなく、具体例としては、北海道から九州まで自走させた上で、佐世保から船舶でのピストンができる等の理由です。
戦場では、装軌車の方が強力なのは当然です。
でも、戦場になければ意味がありません。
それに、普段の訓練も必要なので、離島に貼り付ける訳にもいきませんし。

2S19 様
りゅう弾砲は、国産になってくれると良いと思います。

SAM-Xは、陸か空に集約になるでしょうね。

>仮想敵の戦車
戦車の敵は戦車だけだと一体何時決まったのか知りたいですな。
>輸送力
野戦スポーツカーで駆け付けた傍から腹を蹴破られ骸を曝す醜態
を我慢せざるを得ぬ現状こそが異常なのです。
「輸送能力が足りません、野戦スポーツカーで我慢して下さい、
殺されても許して下さい」は最悪的逃げ口上ですな。

皆さんの「思い込み」を解きたいと思います。

国内ゲリラ・コマンドの制圧に戦車にこだわる必要はありません。
だって「身軽」で「後方撹乱」が第一のゲリ・コマは大した対戦車兵器は持ち込み及び携行は難しいです(戦車と戦うために、わざわざその最大の特徴を捨てて頂けるなら幸いです)。重機関銃1丁運ぶのも苦労します。これは実際武器を装備したことが有る方は理解して頂けると思います。
そもそも「裸の兵士」にとって、相手が戦車だろうが機動戦闘車だろうが「恐るべき敵」にあることは変わりはありません。

それから戦車・火砲の数が少ないと思い込んでいる方も多いですが・・・一定国土面積あたりの戦車保有数が日本が先進国の中で一番多いのはご存知でしょうか・・・少なくともドイツ・フランス・イギリス・アメリカより多いことを・・・まあ単純に比べてもしょうがないでしょうが、別に他国と陸続きで接している訳ではない、我が国が、これほどの戦車を保有するのは少し異常です。また火砲もWikiでFHー70やMLRSの資料でも見てください・・・代表的な保有国の一覧と保有数を見比べると、その保有数の多さがわかります。日本は世界有数の火砲大国なのです・・・

しかも日本の戦略環境で、どれほど、これらを使用する機会があるでしょう・・・

また「抑止力」と言いましても他国は別に日本の戦車を気にしていません。我々が中国の戦車を気にしていないのと同様に・・・

専ら読む側 様
機動戦闘車の主砲威力は戦車の其れより数世代遅れなため、軽く蹴らされると懸念されているようだったので、敵の戦車に言及させて頂きました。
敵が戦車を持ち込まないなら、こちらも持つ必然性が薄いのではないでしょうか。

海族 様
ほとんど同意します。
敢えて異論があるとすれば、「裸の兵士」にとって、「恐るべき敵」になのは、戦車の主砲より、装甲車両が装備する連射速度の速い小中口径砲装備です。
戦車で怖いのは、主砲よりもむしろ同軸機銃でしょうね。

だから基地警備用としても、偵察警戒車とかが欲しかったですね。

@海族氏
恐らく、誰もゲリ・コマに重機関銃を運ぶ事と想定しないし、有っても機動戦闘車(車輪以外)の防御力で耐えると想います。

寧ろ心配すべきのはRPG等の携帯式対戦車兵器でしょう。そこそこ軽いですので、ゲリ・コマでも十分運べますし、貫通力も有るので、とでも26トンで耐える訳 が無い。

まあ、戦車でも後ろ等から撃たればやはり貫通されるでしょうが、機動戦闘車なんかの場合、位置を選ばずでも貫通される可能性が高い。

Para2について:貴方を選んだの基準では、戦車だけじゃなく、護衛艦等におい ても日本は結構優位な位置に有ると気がするですが(汗)。
=
@久遠氏、本文:
久遠さんは戦車が遭わられるの蓋然性が低いと思うのは分かります。だが、軍(自衛隊)に置いて、蓋然性が低いから簡単に対処する手段を放棄するのは妥当なのですが?特に金をあまりセーブできない場合。

そもそも、機動戦闘車の運用前提はかなりはっきりしていません。

例えば、戦車対処も視野に入るなら装輪に拘っても105ミリ砲の火力は不足ですので、120ミリを指定すべきです。イタリアの前例を見る限り、けして不可能ではない。

逆に言えば、一流戦車を対処しなくでも良い、主の相手は歩兵等の場合、高速砲は必ずしも最適ではありません。ここは敢えて低速砲を選び、緊急対処能力をHEATに頼る。

そして、主はの戦闘場面は市街地ですが、離島ですが?

もし市街地の場合、装輪の旋回力の限界に目を瞑るなら、装輪もできなくもないが、仮に離島防衛の場合接地圧を重視し、装軌式にせねば「抜群」の自走式戦略機動力を発揮する末に、道路から離れると即座に沈む事に成りかねない。

戦略性機動力の問題は運搬車等で解決できるですが、戦術機動性はそう補える物ではない。

総合的に言うと、輪式戦車はかなり長いな歴史があるものの、大抵は偵察車両としての事が多く、戦車替わりで利用する国は少ない。MGSは失敗に終わり(米国も2012年でStryker旅団の諸兵科連合体制を破壊しても生産を「無限延期」に成ったので、問題は恐らくかなり致命的な物でしょう)。Rooikatの相手はT-55程度です。AMX-10RCは偵察車。と成ると、残るのはCentauro位で、買う国も3つしかありません。戦車に比べて圧倒的少ないと言うべきでしょう。イタリアの地理は詳しく知らんが、少なくとも日本の土質はけして輪式戦車に向いている事ではないを聞いています。果たして、道路以外に戦力が発揮できるどうかは疑念すべくポイントです。
=
空輸可能な火砲はいい物の、砲身は軽くなると散熱能力等に限りが有り、連射速度は普通の榴弾砲より劣る事に成ります。本来一門で済ませる所に二門が要る なら、優性が無く成ります。砲毎に人員が要りますし。

そもそもFH70の重量は確か9.6トンで、別にCH-47の様な大型ヘリで運べ無い重量では 有りません。自走砲を削減するどうかは兎も角、軽榴弾砲の優先順位は低いべき ではないでしょうが?

第三点は以前も述べた様にいいと思う。

私は別にOspreyは(少なくとも、今の運用体制に置いて)危険な機体と思わないし、米軍があれで遊びたいなら別に反対する必要が無いと思うんですが、UH-60すら高いやオバースペックと思う自衛隊じゃとでも買えないの玩具だと想います。

ロシアヘリで済ませる方が現実だと想います。

最後に「協力すべくの編」について:
陸自の目から見ると、かなり皮肉な物だと想うんですけど…

なにせ、あの22DDHの値段でおおすみ輸送艦は4隻買えます。

はっきり言うと、外部から見れば、この二十年内じゃ海自は防衛庁(省)予算戦 の大勝者です。冷戦が終わったのに、次々と大型艦を作る事が出来たし。人員が足りないと騒いてながら大型艦だけを作る事がやめない。

船は毎年一つ位発注しないと戦闘艦造船業は危険なので、船を作る自体は解りますが、 余分のサイズだけは何とか成らないの?予算は余る程有るなら確かに大型船は色々良いですけど、陸自の装備は20年前の骨董品のままの状態でも大型船じゃちょっ と優先順列が間違っていると思うのですが…

日本の汎用護衛艦は大まかサイズと比例に高く成るですから、もしサイズはあさぎり の3500トンで満足出きたら、差額で一隻に次戦車中隊一つ作る事が出来る。むらさめとたかなみ計9隻ですから、二個日本式戦車連隊に成り得ます。戦車は気に入 らんでも、装甲戦闘車等陸自が要るの装備はいくらでも有ります。

陸自を活かせる為、以後の陸海の予算バランスをちょっと調整する必要が有りそう。確かに中国海軍は日々強くなってますけど、海自は20年渡りの建軍の末に比較的良い位置についたので、そろそろ優先を譲る時間だと想います。

海族 様
 「一定国土面積あたりの戦車保有数」ですが、日本とほぼ同じ国土面積(大雑把にね^^;)のドイツの保有戦車数が2007年時点で約2000みたいです、情弱ソース(通称ウィキペ)によれば。あれからドイツは日本以上に急激に戦車を減らしたのでしょうか。いずれにせよ、近所には韓国という戦車密度のより高い国があるので、悩ましい限りです。
 あと日本が本当に中国の戦車を気にしてなかったら、防衛白書の最初の方に各国の兵力比較で保有戦車数を載せないでしょう。保有戦車数は戦力比較の基礎的な指標です。
 ついでに、陸自は意外にFH-70マニアックスですよね(笑)。この点は地味ですが高く評価していいことだと思います。火力戦闘車に後継が務まるとは思えませんが。

数多久遠 様
 そこで言う戦車の主砲は、対歩兵の榴弾を想定しているのでは?同軸機銃の射程範囲に敵歩兵の接近を許していたら、そもそもスカウトの仕事に問題がある気もします。

冷戦時代の各自衛隊の言い分は正しいと思いがちですが、疑問点があります。
いくら、海上と航空自衛隊が潰れてからが陸上自衛隊の出番だったとしても、海上や航空自衛隊の寿命を引き延ばすために、防空や警備で協力すれば、その分、陸上自衛隊は強力なエアカバーを受ける時間が長くなり、生存率が上昇します。
海上でソ連軍を食い止める時間を最大限稼ぐことも陸上自衛隊に戦力集中の時間を与えます。
また、海上で上陸船団の数減らしを出来るだけやってくれれば、それこそ、直接的な損害低下を望めます。
本当に冷戦時代の各自衛隊のドクトリンが合理的かどうかを検証する必要があると私は思います。
日本全体的に言うと、自衛隊が食い止め、アメリカ軍が追い払うのを基本としていました。
ならば、上陸までの時間を遅らせることで全体的な領土侵攻の進展を遅らせ、国益とすることが可能であったとする想定も出来ます。
各自衛隊の基本的戦略が最終的に国益となるかどうかを、冷戦に勝って終わらせたからといって検証しないのは、よろしくはないでしょう。

数多様

少なくともセンカクでは、陸域も小さく、戦車も機動戦闘車も関係ない。補給を1ヶ月も絶てば、敵は全員餓死(逆もまたしかり)。という訳で、ここで数多さんが議論しているのは、有人島に対する敵部隊の上陸という事態だと理解します。

本土を自力で縦断して、九州から船に乗るという発想だったのですね。なるほど。この発想は私も賛成です(なお、北海道部隊は列車を使用しない限り、最初から船便?)。島嶼防衛では、なにより1-3個旅団ほどを迅速に展開することこそが肝要で(というかそれくらいが輸送力の限界?)、それだけの規模の戦略機動力の高い部隊があれば良いことになります。

将来装輪ICVや96式装甲車、軽装甲機動車、高機動車、RT120迫、中多ATGM、FH-70(or 火力戦闘車?)、施設化部隊、補給部隊、整備部隊、指揮通信、他。いずれも高速道路を走れる旅団が必要ということでしょうかね。現有の12,13,14旅団や、中央即応連隊、西部方面連隊は、ほぼこうした装備ではなかったでしたっけ?空挺団も。こうなると装輪ICVが至急必要ですね。また、追加で偵察/監視用のUAVは必要でしょうね。戦車は要らない。(そもそも全ての師団/旅団に戦車を配備する発想が、最近の西側陸軍では普通ではない)

機動戦闘車もあってもよいですが、高価なものを多数そろえるほどの価値があるかは、私は分かりません。たしかにセンタウロ以外にあまり成功例(?)がなさそう。あとは、戦車を使うかどうかですね。10式戦車は比較的軽いので、九州から1個戦車大隊を沖縄に展開することは不可能ではないでしょう。何となく心強いですが、どうなんでしょう?(笑)逆上陸作戦には使えない(他に運ぶべきものが沢山ある)ので、あくまで牽制の守備隊としてでしょうけどね。

戦車そのものの必要性に反対する人はいないと思うのですが、何両必要かは大きく意見の隔たりがあるように思います。ドイツも現役で稼働中なのは350両くらいで、しかも今度の改変で260両程度に減るとか(ドイツ全軍で、4個戦車大隊...すごい減りざまです)。250両を下回るようだと、戦力にならないのでしょう、独英仏が軒並みその数字ですから。ただ私は現大綱の400両より減らすのは、「なんとなく怖い派」です。うまく説明できませんが、東アジアは軍縮進んでいないですからね。。。ですからまずは、一気に400両に近づけるのが良い気がします。74式戦車、もう、いらんでしょう。燃料、弾薬、整備費用が浮きます。

>香港からの客人 様

そもそも「ゲリラ・コマンド」に対するイメージが違うのではないでしょうか。ゲリコマは後方撹乱の不正規戦が仕事であり、別にわざわざ正面切って主力部隊と戦うことを任務としていません。だいたいゲリコマは「捕捉」することが難しいものであって、発見さえすれば大した脅威ではない(どこまで行っても歩兵に過ぎない)。むしろ装甲車両がなくても、倍する普通の歩兵部隊を投入すれば「殲滅」は十分に可能です。

大体ゲリコマに「戦車」とか言ってる時点で軍事のプロの世界じゃ「はあ?」と言われますよ。
コストパフォーマンスの話で言えば、ゲリコマに「MBT」をわざわざ準備するのは、割が合わない話です。

また海自の予算は別に勝者云々ではなく「優先順位」が高いだけの話です。今まさに日本に対する深刻な脅威は「中国の軍拡」それも海軍力によるものです。中国との対峙に陸上自衛隊は意味をなさないのです。現在、戦車や火砲は不要不急であり。それに金を使う位なら、海自の装備の更新をした方が価値があります。例えば来年度予算で要求された10式戦車の予算があればSH60Kが2機買えますが、おそらく100倍役に立つでしょう。

>だ様

ドイツ軍の2012年における稼動主力戦車はレオ2A6が350両です(出典ミリタリーバランス2012)。後のは退役もしくは予備保管となっています。ドイツですらこれです・・・

>火力戦闘車
私はこれは要らないと思います。理由は優先順位が低いからです。FHー70は一説には自衛隊の訓練方法・頻度なら砲身は50年使用可能であり、改修して使用する余地は充分あるそうです。

>防衛白書
戦車の数を載せるのは単なる参考です。中国の戦車を日本は気にしてないですよ。日本が軍事的に中国を恐れなくなったのは、「日清戦争」後、海軍力を日本が圧倒するようになってからです。そして現在、その海軍力が中国の海軍増強により追いつかれるかもしれないというのが、日本が中国に抱く軍事的恐怖の正体です。

>海族氏

貴方と相違あるだけで別に貴方を「悪人」等思っていない。

だが、正面切ってのはゲリコマ達ではなく、殲滅しようとする陸自です。そして、良い位置を取らせた場合、歩兵だけで排除する事は難しくなります。犠牲を厭わないなら数倍の歩兵を突撃させる事で排除ができなくも無いが果たしてこれで良いのがのは疑問です。

そして、毎日Palestineやイラクやアフガンでゲリラととやっているの各軍から見ると、戦車無用とはあんまり見えません。

優先順位の件:ただ2機で戦力を大した変わると見えませんが…そして前回も言った様に、陸自に更新すべきの物は戦車だけではないのです。

もっとも、私が文句を言ってるは護衛艦、それに護衛艦全体ではなく、護衛艦余分の「尻尾」です。はつゆきの様な「尻尾」なしから、徐々に長く成っている。1990-2010年あたりの期間、海自への脅威は恐らく創設以来最低方に成だけじゃなく、現代化も一切り終わっていて、アジア最強と言っても過言ではないし、欧州でも全然恥じる事が無い。空自も似ている状態。これに対し、陸自はかなり低い点に有ります。

普通に考えれば、ここで護衛艦の排水量をあさぎり程度に抑え、製造量も企業維持の最低限で、金を陸自に回して更新させる。特に「さめ」と「なみ」型でFCS-3を配備出来ない事(つまり、革命的な戦力アップを期待できない)をわかった時、さらにそうするべきだ。その代わり、今に至ると陸自装備も現実に比べて大分終わって、FCS-3の実戦配備を大まかのマークとして金を海自に回し、高速で現代化させる。

だが、そうしなかった。海自は飽くまで基盤防衛構造に与えたの47隻を毎回も「最大限を利用した」。あの余分の千トンで船毎に150億程度高くなります。150億は自衛隊に数多の利用方が有るでしょう。「あの千トンで得られる利益」の優先順位は本当に陸自のどの装備更新よりも上に位置付けすべきですが?

ツケは何れ払わなければ成らない。海上の状況もこの以後良く成る筈が無いので、今、この時に払うしかありません。

因み、ドイツ軍の言われでもドイツは現在盟友の囲まれている。脅威度は違うでしょう。

ドナルド 様
海族 様
 私が勉強不足な間に、ドイツは凄い事になってたんですね。大陸軍国だったかつての面影は無いようです。平和で羨ましい反面、ちょっと寂しいです。

>アジア最強

それを維持するのが目的です。海空戦力がその水準であれば、我が国防衛は問題ありません。

そして軍事力は優先順位(陸は最下位ですが)を間違うことなく継続的に投資することが重要です。

>戦車無用
私は戦車が無用とは言っていません。「無駄に多すぎる」と言っております。 またゲリコマ対処に戦車を理由にするのは苦しいです。神出鬼没をモットーとするゲリ・コマンドに対して騒々しい戦車が居て役に立つとは思えないですね(何度も言いますがゲリコマは捕捉が困難ではあるが存在場所が判明すれば殲滅は用意です)。故にどこかに立て篭もるような戦術は取らない。その特性を生かして、破壊活動を秘密裏に行うでしょう。それに実際陸自自体が本気でゲリコマ対策に戦車を使う気があるのかは疑問です。肝心の連携訓練の実績が余りにも少ない。


>あめ・なみ
あれは傑作艦です。言っては何ですが、あのクラスは極めて小型化・低コスト化(例の素人受けの悪いマストもその一貫です)に留意しております。海自の運用環境は広大で自然環境の厳しい海域を警備するため航続距離や耐荒天性が求められる上に、長期航海に耐える居住性や固有の乗員以外を受け入れるスペースも必要です。それがあの大きさです。
ここ10年の多くの国際貢献任務はこのクラスが支えたのは疑いようのない事実であり。実際活用され、ある意味、元が取れた装備です。あそこで小型にする理由ありません。
それに「あめ型」にFCSー3を搭載する計画なんて元々有りませんよ?それに搭載してなくても、同世代の他国艦艇と比較しても特に劣るところはないでしょう・・・・・・

>陸の近代化

それは海のせいというより、戦略環境・情勢の変化に追いついていない陸のせいではないですか?予算・人員を食う戦車・火砲を思い切って削減して、組織を改革していたら。あなたの足りないとおっしゃる部分もどうにか出来たかも知れませんよ。どこの陸軍も大体「近代化」のために人員や優先順位の低い装備の削減をやっております。

>ドイツ
なら追加してロシア・中国・インドなどの陸軍大国よりも多いですよ・・・

>2機
仕事が多い哨戒ヘリは今はもっと欲しいですね。実際普段仕事のない、戦車とは比べものにならないレベルで平時から活躍していますよ。

香港からの客人 様
欲を言えば、離島も市街地も野戦もこなせる戦力が欲しいところですが、残念ながら政府全体で予算がありません。
当面は、離島と市街地でのゲリコマ戦に対処できる戦力があればいいと思ってます。

わたしもオスプレイについては、ヘリを整備しない場合の、あるいはのケースとして書いてます。
何せUHXが、談合疑惑のために頓挫しそうなものですから。

私も、海自の艦艇整備については、ちょっと方向性が違うんじゃないかなと思ってます。
これは、陸海空自共通の病気ですが、量よりも質を重視しすぎる傾向があります。

だ 様
対歩兵用にりゅう弾は効果的ですが、中小口径報の方が、対歩兵用には、さらに制圧効果は高いです。何せ、携行弾数(と速射性能)が圧倒的に違います。
それと、軍事研究に連載され、今は本にもなっている湾岸戦争での陸戦の記事がありますが(署名忘失)、圧倒的だった米軍でも、何度も戦車に敵歩兵の肉薄を受け、危ない状態になってます。

Suica割 様
考えられた通り、陸自が、海空に協力していれば、それだけカバーを受けられもする訳ですが、実際には、陸自には協力する気が無かったんです。
パトリオットやレーダーサイトの警備に協力するようになったのでさえ、先日記事を書いたばかりという程度だったんです。

ドナルド 様
確かに念頭にあるのは、有人島です。

陸自は、普通科連隊の編成も、より機動性の高いものを増やそうとしていますから、陸自の努力の方向性が間違っているとは思ってません。
ただ、もう少し早く変革できないものかと思っているだけです。

離島での戦車の必要性を考える場合、決定要素となるのは、中国が戦車を揚陸させようとするか、及び海という要害がある中で、自衛隊の努力としては、戦車の揚陸などさせないようにすべきではないか、という点です。

戦車のような大がかりな装備を、奇襲的に上陸されてしまうとしたら、それはマヌケ過ぎます。

どうしても、させられてしまった場合の事を考えるのだとしても、戦車の逆上陸をするよりは、CASは対戦車ヘリの投入をして、敵戦車を撃破した方が、楽だと思います。

海族 様
私も、機動戦闘車(の砲)が必要なのかどうかは、正直疑問があります。
105mmは大きすぎると思うのですが、何せ理由は74式の中古利用だそうなので……

香港からの客人 様
将来のPKO等海外展開における戦車の必要性ですが、日本は戦車を必要としないような派遣先のみで貢献すれば良いと思ってます。
日本の場合、ヨーロッパ各国より、脅威は切実な問題ですから、PKOのために装備を調えるのではなく、対中国等のために装備体系を整備し、PKOはその余力で行うべきです。

私も、戦車や火砲に対する考え方については、数多様、海族様と全く同様で、削減はやむなしと言えると思います。
しかし、0でいいかと言えばそんなことはなく、万一に備えるという観点からは、我が国が国産を維持できる最小限のマスの大きさも必要でしょう。
それが400両という数字であり、第7師団の存在であると思います。

ところで、一部、護衛艦が冷戦型の装備であるとの意見が有りましたが、それは海上兵力の持つ柔軟性を理解していない誤認識です。
艦艇は大規模侵攻事態だけでなく、その搭載力を活かしMOOTWなどの多用途な任務に対応することができるビークルです。例えば、先の震災において、護衛艦と言えども、救助物資の輸送にあたり、ヘリ搭載艦は、海空からの立体的な救難活動にあたりましたし、はたまた不審船対処や、海賊対処等の非対称型の任務を行っているのは、皆様御存知の通りです。
要するに護衛艦の大型化は海族様もおっしゃるように、むしろ任務の多様化に対して最小限の増加で応えているに過ぎず、むしろ小型艦の方が戦闘任務にだけ特化した艦であると言えるでしょう。(DEの建造を中断しているのが何よりの証拠です)

とは言え、日本周辺の海洋安全保障の不安定要因は増大してますから、大綱の水準を維持する施策も必要ではあると考えます。

アルフォンス 様
護衛艦が冷戦型の装備だとは思っておりません。
ただ、大型化・多目的艦化へのシフトには疑問を持っています。
任務の多様化という意味においては、戦車に関しても極端な削減はすべきでないという結論になってくると思いますが、陸海空に限らず、日本の経済力の斜陽及び中国の爆発的な軍拡状況を考えると、なんでも行える装備を、十分な数を揃えることは不可能だと考えるためです。
小型艦は戦闘特化だと仰いますが、その通りだと認識していますし、その方向を目指すべきだと思います。
中国の軍拡に呼応した抑止戦力を維持するには、戦闘特化してでも、戦力維持すべきだと思います。
災害派遣や海賊対処を理由とした装備の取得をしている余裕はないと思うのです。

数多様

ここは考えが別れましたね。
現在海自は大規模侵攻だけでなく、多様な事態への対処が求められています。
この任務付与の状況が継続する限り、単任務艦を作ってしまうことは、徒に所要の隻数を増やし、運用の柔軟性を削ぐばかりでなく、形態管理の上でのスケールメリットを失い、かえって効率的な予算執行を妨げることになると考えます。
従って、これからの施策のあるべき姿としては、艦艇としての汎用、多用途性を維持した上で、可能な限りの共通化を図るべきでしょう。
…と、陸自のあるべき姿でしたね。スレ違いご勘弁の程を。

確かに、単任務艦を作ると、船が多く要ります。だが、これだけで否定するとは。

一例として輸送能力を重視しましょう。輸送能力は災難派遣も離島防衛も使えるので、否定すべき事ではない。ここで、簡単に値段の視点から見ると、同じ予算で1993-2010年辺りの自衛艦配備に2つの選択肢が出ます。

14隻の4500トン護衛艦(艦毎650億程度)
14隻の3500トン護衛艦(艦毎470億程度)+9隻のおおすみ(艦毎270億程度、本来でも作られたの3隻はここに含まれていない)

うむ、後者の総合効率は何処から劣るに見えるですが?

因みにインド派遣は確かに3500トンの利用を避けるように見えますが、海賊対処に置いてはぎりの出番も多いし、性質や距離から見ると、実際ゆき型でも熟せる任務です。

香港からの客人様

あの~比較、間違ってますよ。
単純に船価だけ比較しても。

九隻分の乗員どうするんです?
ちなみに、海自は船は大きくしても、人は増やしてませんぜ。


あと、ソマリアにゆきクラスを持っていってないのは、ヘリコプターの搭載、運用能力の差です。

#ヨコですが。。。
海族さま、アルフォンス様
あめ・なみ型が良い艦なのは私もほぼ同意ですが、あと500t(満載で)小さくできなかったかと言われれば、可能だろうと感じています。過日、NZ海軍のANZACフリゲート、イギリス23型、むらさめ型を見学したことがあるのですが、通路、階段の幅、装置の配置、どれをとってもむらさめ型の「余裕」が非常に印象的でした。
まあ、これらの艦は、大きく作ってしまったからには、「将来発展」が大切です。艦齢35年として、「むらさめ」ですらあと19年も使います。新型ソナーはもとより、FCS-3系列の追加は必須ではないでしょうか?(例えばX-bandレーダーだけでも)
ちなみに、23型にできる「インド洋任務」は、きり型にも当然可能で、あめ・なみほどのサイズが「必要ない」ことは確かです(大きい方が良い、というのはあるにせよ)。H25の予算案の5000tDD、せめて価格が650億円にならないっすかねえ(あめ型同等)。CIWSは中古品で我慢し、速力も30ktギリギリで(例えば電気推進用のガスタービンは1機ですます)、船体もあと500t絞るとか。。(おっと、スレ違いでした:済みません)

数多様
戦車の必要数は、結局何両なのでしょう?(今のところ)現大綱の400両でよいということでしょうか?機動戦闘車も、本来は主砲は105mmでなくても良いのでしょうね。間もなく開発終了ですが、ここで終了としてはどうでしょう。個人的には、車種が少なくて、無味乾燥な軍隊の方が好きです。兵站が楽。装輪ICV(機動戦闘車ベース)、装輪APC/CRV(NBC車ベース)、偵察車(敢えて軽装甲機動車ベース)、軽歩兵の野砲はFH-70でもいいですが、RT120迫で良いかもしれません。装甲車も含めて、全体として軽重量に気を配ることで、戦略機動力を上げる、とか。
あと、ヘリをどうするかですね。島嶼防衛を考えると、海上輸送力の増強は絶対に必要と思いますが、ここで「ヘリも増強」となると、予算が。私もヘリは必要と思って来たのですが、国産だけでなく、世界的に見て非常に高価な装備になっており、もちろん現有装備レベルでは必要なのですが、大増強をするかとなると躊躇します。現有レベルを、新型のヘリで代替して行くだけで、精一杯/充分ではないでしょうか?

@アルフォンス
うむ。確かに船価だけは単純ですので、同じ予算で確かに全部9隻ができないでしょう。だが、反面を見れば、恐らくあの14隻の追加搭載能力を併せても一隻のおおすみと匹敵できるがどうかと思えば、例え「後者」を選ぶ方が多少高いでも、搭載能力の差で金を貰える事が十二分可能と想います。

もっとも、確かに自動化により、あめ・なみ達は以前のぎり型より省力化が出来た。だが、同じ自動化レベルでも、艦体が小さくにすればさらに省ける事ができます。トン数と併せてなら、あめ級は3500トンまでにすれば、必要な人員は概ね25%程度省けます。つまり、一艦40人。14隻で560人、既に概ねおおすみ4隻の人員です。

そして、ソマリアの件。ぎり型やあめ型の方が強いのは当たり前だが、問題は熟せるが、熟せないだと想います。

@ドナルド
装輪ICVは諦めるしかないじゃないですが?陸自の予算で、高機動車をAPC代わりにするのは精一杯と言う事は歴史的証明されています。そして、装輪を選べると、重量を極力抑えないと、道路以外で使えない恐れが有ります。Strykerを路面にすら沈んでいるの写真も見たので…

ヘリの件ですが、増やす必要が有ると想いますが、実際この際自衛隊で払える代償で十分の数を揃えるならロシアに頭を下げるしか方法が残されてません。

>本にもなっている湾岸戦争での陸戦の記事
「湾岸戦争大戦車戦」(河津幸英著)でしょうか
確かに、RPGで米軍戦車を待ち伏せるイラク兵の掃討に中口径機関砲や同軸機関銃が活躍した事例が多かったようです
一方で、戦車の有用性や装輪装甲車の脆弱性、航空機による車両攻撃の限界に関する記述も多くあります
特に印象に残ったのはイラク-サウジアラビア国境でにおける市街地戦「ハフジの戦い」で米海兵隊のLAV軽装甲車が対戦車ミサイルの直撃(友軍の誤射)でやすやすと撃破され、乗員全員が戦死した事例(この戦闘だけで2件発生)です
のちの地上戦でM1A1が車体後部にヘルファイアの直撃を受けたものの、負傷者のみで済んでいるのとは対照的です

コストや輸送を考えるなら装輪のほうが良いかもしれませんが、実際に戦う兵士からしてみれば重くても装甲の厚い装軌車両が望ましいのではないでしょうか

>機動戦闘車の主砲
自分は105ミリ砲は妥当だと思います
弾薬の共通化(米軍も含めて)もメリットのひとつですが、あまり口径が小さすぎると水陸両用車両の砲をアウトレンジできません
http://wiki.livedoor.jp/namacha2/d/05%bc%b0%bf%e5%ce%a6%ce%be%cd%d1%c0%ef%bc%d6%a1%ca05%bc%b0%ce%be%c0%b3%c6%cd%b7%e2%bc%d6/ZTD-05%a1%cb(中国軍の05式水陸両用車戦車)
もっとも、島嶼戦では多目的誘導弾が対装甲火力の主役になるのかも知れませんが・・・

アルフォンス 様
そうですね。
私は、災害派遣”なんて”できる範囲でやれば良いと思っている派なので、少々古い考え方かもしれません。

香港からの客人 様
単任務艦にして、全ての機能を目指すのでは本末転倒です。
単任務艦にして、蓋然性の低い事態用は切り捨てるべきです。
なんでもかんでもやれるほどのお金はありませんから。

ドナルド 様
戦車の数ですが、当分は400で良いとは思っています。
それは、必要数が400なのではなく、90式まで急いで用途廃止にするのはもったいないからです。
おそらく、陸幕の考えも同じだと思います。

情勢が変わらなければ、私は将来においてはもっと削減するべきだと思っています。

ヘリをどうするかは、船にするかヘリにするかの選択をすべきだろうと思います。
その点において、海自の余力がないという考慮要素があるので、ヘリにならざるを得ないのだと思います。

2S19 様
確か、その本で合っていたと思います。
あとは、イラクのように多量の戦車を持っている軍を相手にしても小中口径砲が活躍するのですから、離島ではなおのこととう話です。
中国が是が非にでも戦車を揚陸させるのでしたら、また話も違ってきますが、そんなケースなら船を沈めた方が効率的だと思ってます。

>単任務艦

う〜ん・・・私、この単語の定義がわかりません・・・そもそも艦艇とはマルチに使える代物です・・・・単任務と強いて言えば「ミサイル艇」ですが・・・ミサイル艇でも「不審船対処」という対艦以外の他任務が与えられていますしいざとなったら災害派遣でもこなします。

「むらさめ」型が大型化したのは、別に多様な任務を目指した訳ではなく(元々多様)。ステルス性(この傾斜形状はスペース効率が悪くどうしても艦が大きくなる)やらミサイルのVLS化や省力化(監視装置や自動化など大きな機械になりやすい)などの普遍的に求められた能力の他、乗員に対する魅力化である「2段ベッド」「休憩・談話スペース」を付け足した結果ですので・・・それがダメだと言える方はキッと艦艇乗員の希望者が不足している事態に対して解決策をを提示できるのでしょうが。(他言い出したらキリがない)。実際、同世代の艦艇は同様に大型化してます。

また航続距離が短いと現在の中国との睨み合いに不便だと分かりますか・・・


少なくとも使えない艦の定義とは「小さくてヘリが載らない艦」です・・・

また蓋然性が低いと言いましても、海上自衛隊の汎用護衛艦の任務を帯びた海外派遣の頻度はとても低いとは言い難く(普段から日本周辺の警戒任務もある)・・・毎年のように海外に派遣されている艦艇は珍しくはなく・・・中に乗っている乗員の負担を考えると、せめて同じ任務をこなせる艦艇を普遍的に整備して、ローテーションする方が自然です。大体30代前半で「防衛記念証」が4段に突入する隊員が珍しくないのは、ある意味異常ですよ・・・

>ドナルド様>艦艇能力向上

艦艇の能力向上ですが・・・あまりオススメしません。それは効率が悪いからです。どうしても長い改修期間を生まれますので、働けない期間ができますし、決っしてお安くない(安いならやってます)・・・かつて「あまつかぜ」が虎の子のミサイル護衛艦としてタイムリーに改修を受けましたが・・・トータルとして修理期間が長くなり、就役期間中に働いた期間が短くなってしまった例が存在します。

>本題>戦車

新大綱の戦車の定数は400両ですが・・・90式戦車はこれに近い保有数があります・・・これが10式戦車に対する疑問点ですよね・・・導入する必要が有ったのかと・・・もっとも私が陸上自衛隊で削減する余地が多いにあるのは・・「火砲」だと思います・・・だって使う機会は戦車以上に少ないはずですから・・・

また「火力戦闘車」の方向性は間違っていると思います。もっと使い易い・・・「105ミリ」クラスも考えてみては、もと思います。

>ヘリ増強

流石に、短銃に保有数は増やすのは難しいので、導入の構成w考えてはと思います。現在「攻撃ヘリ」の必要性が下がっていますので、それを減らす変わりに汎用輸送ヘリを増やすのは有りだろ思います。

>オスプレイ

普天間への移動のニュースを拝見すれば、やはり速さが光ましたね・・・なかなか導入するのは大変ですが、数多様がおっしゃる、空自「CHー47」の後継はありかも知れません。ただし十分な数を入れる予算を確保するためには3幕の協力が必要でしょうが。

海族 様
単任務というより、戦闘特化ということでしたので、対水上戦闘しかしないというような完璧なミサイル艇のような単任務を意図していたのではないと思います。

LCSのような艦も出てきているなか、海自がそれらに見向きもしないことに疑念を持っています。

海外派遣についてですが、災害派遣と同じで、対応できる艦がすくなくなれば、派遣規模自体を減らすのは当然でしょう。

攻撃ヘリですが、これ以上減らすとしたら、非効率この上ない装備になってしまいます。
攻撃ヘリは、削減するなら一気にゼロでしょう。
離島では、効果的な装備だと思いますので、私は攻撃ヘリの削減には賛成しかねます。足の長さが懸念要素ではありますが。

市ヶ谷にもVIP輸送でCH-47が良く飛んでますが、あれをまずオスプレイにしたらいいと思います。
沖縄の方が、嫌みを込めていってましたが、本気でやってしまえばいいんです。
風が強いでしょうから、オスプレイの操縦性で行けるのか?という懸念はありますけども。

海族様

> 艦艇の能力向上ですが・・・あまりオススメしません。

おっしゃることは分かりますし、私もかつてはそう考えていたのですが、それは護衛艦を25年でぽんぽん捨てていた時代の話だと思います。近年では、世界的にもフリゲートの艦体は35年使う容器であり、載せる兵器を順次向上することで、せめて2線級の価値を持たせることは必須ではないでしょうか?またあめ型が、あれだけの大きな船体を持ちながら、そのような将来発展を考えていないとすると、諸外国のフリゲートと比較してもおかしい。

#なお長命と言われた「あまつかぜ」すら、30年しか使っていません。

ただ、これまでのFRAMレベルのものばかりを想定している訳ではありません。例えば、戦闘システムを丸ごと置き換えるのは高コストでしょう。でも、サブシステムを更新(ソナーの改良とか)したり、メインコンピュータを拡張することは必要でしょう(というか拡張できるシステムにすべき)。ミサイルも順次新しいものに置き換えるべきです。

たしかに、あめ型のFCS2を、X-bandレーダーで置き換えるのは、FRAMレベルの大掛かりな改修なので、難しいかもしれませんね。ならば、せめてESSM用の中間誘導用のアンテナを!なーんて、思う訳です(笑)。OPS-24にuplinkアンテナをつける(容易とは思いませんが、可能でしょう)のでもいい。2020年代にもなって、対空同時目標対処が2発(4発?)って簡単に撃沈できそうで、逆に言うと、そんな低能な船を運用する「余裕」が、海自にあるのですか?。あめ・なみは14隻を数える護衛艦隊の主軸なので、ちょっと心配。(ただしあまり確信はありません)

一方で、もっと小さな話では、これまでの実績で言えば、例えば、ゆき型に、低空監視用の最新の対水上レーダーを換装しなかったのは、いただけません(もう遅いからいいですが)。きり型も2025年まで使うのだから、ESSMに換装すべきです(シースパローよりESSMの方が安価とも聞きました)。はたかぜ型の延命も(2021-23年頃まで)、まあ仕方ないですが、SAMは、まだSM1ですよね?ESSMと比較して、低空対処能力は格段に劣り、射程すら同等レベル。使えないミサイルなのに兵站を維持するコストも上がりそうで、SM2に統一したほうが「安く」ないですか?豪海軍はやってます(=技術的には容易)。

#というレベルの話もあります。

英海軍のようなあまりにも頻繁な改装や、はるな級やたかつき等で実施したようなFRAM級の改装までは主張しませんから、この程度の話は、必要ではないでしょうか?

>近代化>ミサイル

細かい改良は別に否定しませんよ(外からじゃ見えない改良はやってますんで)。ただそれはコスパが引き合うかという話をしないと。また必ずしも兵装の改良が効率化に繋がらないことは勘案しないと。例えば、「きり型」にESSMを着けろと、おっしゃいますが、あれに付けられるESSMは「あめ」「なみ」「つき」(この中でも違う可能性がある)などのVLS対応型とは違う規格のモノになるでしょうから、それこそ兵站のカオスを引き起こす原因になるでしょう。また「はたかぜ型」にSMー2を積むのも・・・同様でしょう。誘導弾の類は在庫がたくさんありますから、個艦防衛に割り切って積んでおけば良いでしょう。

それに対空戦闘は重要かもしれませんが、艦艇が行う仕事の中のホンの一つです。その一面のみで艦艇の価値を判断するべきではないですよ。実際一番多い仕事は「哨戒」であり、最近の艦艇は艦載ヘリにそれを依存することが多い中では、ヘリさえ運用できれば良い仕事ができます(逆に言えばヘリが積めない艦は使えない)。
また「はたかぜ型」なんかは5インチ速射砲を2門を装備して島嶼防衛戦闘時に「対地攻撃」の任務を担うには良い艦です。
それに艦艇は単艦で運用するのではないのですから、対空脅威が強いなら、イージス艦や空自のエアカバーや「つき型」を派遣するでしょう。
また相対的には同じ世代の艦艇が他国でも同様に運用されるのですから大した問題ではないでしょう。ですから迂闊に改良に掛けるなら、新世代艦に金をかけるべきです。
また同様に「艦載哨戒ヘリ」にも金をかけましょう。それは効果的だからです。結構海自って先進的な部分があるんですよ・・・少なくとも艦載哨戒ヘリの運用に関しては。それを理解できるの一部のプロだけではありますが・・・私が戦車を買うぐらいなら「SHー60K」を買えというのはその辺りが理由です・・・実際役に立ちますよ。

>LCS

検討はしたでしょう。けどあれは失敗作です。そもそも、あれは高価であり海自汎用護衛艦並の値段です・・・そしてその割には使えない艦というレッテルを貼られつつあります。

現在米海軍の中でも反動として「ミドル」クラスの艦艇について必要性が囁かれつつありますが皮肉にもそれが海自汎用護衛艦に近いコンセプトのモノなんですよね・・・
>攻撃ヘリ
少なくとも陸上自衛隊、1方面隊1対戦車ヘリ部隊も必要はないでしょう。島嶼防衛担当として西方に一つ、本州防衛に1つと、教育兼予備に一つの3つもあれば上等でしょう。少なくとも機動力が高い装備であり、万遍なく全国に置く装備ではないですし、国際的な保有数を考えれば現状は過剰です。

>国際貢献

こういう任務はできる範囲で行うのは同意ではあるんですが・・・海自が現在行っている「海賊対処」等は引き揚げることは出来ない任務でしょう。現在「脅威」はグローバル化しており、国益を考えればやらざろ得ない任務ばかりです。実際参加していないと「情報」すら回してもらえないのは、ペルシャ湾掃海に参加したころからの教訓です。

さて以上はスレ違い失礼ですが、以下は本題を・・・

私は陸自に相当な合理化(削減)をして欲しいと考えます。そしてその予算と人員を海空自衛隊及び海上保安庁に移動して欲しいと考えます。現在の我が国の国際状況や財政のことを考えればこれしかありません・・・そしてそれが陸自ではなく「日本国が生きる道です」

海族様
横レスへの対応、ありがとうございます。考えていることが違うことが分かりました。
一つには、私は「有事が起きたら」という発想で、備蓄の弾薬はなくなる=もう生産できない弾薬を使うのは避ける、という前提が強いです。まあ、古いシースパローやSM1は、1年程度の有事では打ち尽くせないほど倉庫に眠っているのでしょうか(賞味期限は?)。
もう一つは、きり型も、かぜ型も、シースキマーの対艦ミサイルには、CIWS2基だけで対抗する、つまり、実質、仲間に護衛してもらう、ということになるのでしょうか。もしそうなら撃没は極めて容易(同時着弾で3発だけ打ち込めば良い)。200-300名の乗員は恐怖ですね。それとも、うーむ、私の知識が間違っている??

さて、LCS。ダメそうですね。海族さんに賛成です。少なくとも私は日本に不要な装備と思います。

陸自の更なる削減は、私もよく考え、議論もするのですが、反発が非常に強いです。現状の実員14万人ですが、12万人とか11万人くらいになるのは「やむを得ない」と思っています。10万人とか8万人となると、よく考える必要があるかもしれませんが。

海族 様
確かに、LCSは突っ走り過ぎた代物でしょうから、アレを出したのは適切ではなかったかもしれません。ですが、欧州では多数のフリゲートが存在し、アメリカでさえLCSを検討するのに、海自は偏り過ぎではないかと考えてます。
使えないという理由が、外洋での活動や海賊対処なのであれば、多数の国がはるか遠方の海賊対処にフリゲートを投入しているところを見ると、納得のできる説明とは思えません。

攻撃ヘリですが、陸自の編成を見ると各方面に1個くらいないと、その方面の他部隊が攻撃ヘリとの協同ができない部隊になっていってしまうと思います。

海族 様
ドナルド 様
陸の合理化については、同感です。
私も、もどかしく感じてます。
ただ、陸の合理化には、人事的な施策も不可避です。
もっと急げないかと思う反面、苦労しているだろうとは思ってます。

>数多様

国際的なジャンル分けでは間違いなく「海自汎用護衛艦」は「フリゲート」ですよ。

少しでも陸地から離れると「外洋」であり「自然環境」が厳しくなおかつ「活動海域は遠い」我が国としては日帰り海軍のヨーロッパ諸国を引き合いに出されても困惑するだけです。

>攻撃ヘリ

考え方としては、別に共同しなくても良いと思います。戦場となる上空に4機もいれば上等かもしれません。


>ドナルド様>在庫

その1年も艦艇の対空ミサイルを打ちまくる有事が果たしてあるんでしょうか(ここ30年ありましたか?)・・その前提が有るとしても、相手方様も対艦ミサイルをそんなに撃てるほど在庫はないと思います。

また、あなたの主張なら・米海軍の「ペリー級」は対空ミサイルランチャーを外してる訳で「役立たず・低能艦」ですが、それなりに活躍している現状が私の言いたいことの説明です。

>以下本題

陸の15万人という定員は、「本土決戦」を意識した数字です。本来必要な定員を議論する必要があると思います。その叩き台として「警察予備隊7万5千人」という数字を思い出して良いと思います。これでも帝國陸軍が日清戦争前の保有兵員より多いのですから・・・・

海族殿
>警察予備隊7万5千人
浅学非才にして無知蒙昧乍ら、本数値は確か連合軍総司令部が一度に供与し得る装具より
逆算された相当好い加減なものと何処かで耳にしましたが…
陸兵など重武装警官隊(最高階級も各国軍の大佐で十分)で良いとの主旨とお見受けするも
のの、戦略的報復能力を有さぬ現状では自滅行為と危惧する次第、ましてや浮いた金で反応
兵器と運搬手段を買うのは尚更非現実ですな。

海族様

ありがとうございます。内部の事情を知らない素人ですので、質問満載で済みません。

海自の護衛艦は実質フリゲートとのこと全く同意です。ただ、英海軍は「日帰り」ではないのでは?英とNZ海軍はここ15年ほどフォローしていますが、6ヶ月単位の遠征ばかりです。他の西欧海軍は知りません。満載4800tの23型フリゲートと、3600tのANZACフリゲートで、インド洋任務を立派にこなしています(楽々、かどうかは知りませんが...)。したがって数多さんのコメントがそれほど的外れとは思いません。ただ、私は、むらさめ型程度がよいサイズと考えていますので、そこは数多さんと意見が違います。

弾薬については、前提が違うので結論が違うのは当然です。平時重視なら、武器システムの近代化は不要。ペリー級がSM1を捨てた理由は、SM1が維持費の割に無能な一方、運用経費の安い哨戒艦が欲しかったからですよね?同じ理屈なら、いっそ、きり型もシースパローを、はたかぜ型もSM1を捨ててもよいのでは?(DDGのDD化は、財務省対策上、実施できませんが)。米軍が高価と判断した維持費を、海自が安価と判断している仕組みは分かりませんが、無能で無駄な装備を維持するくらいなら、とっぱらうか(人員も減る)、新型に換装する、というのは、ごく普通の発想なはずです。もちろん、敢えて旧武器をそのまま搭載するのも、あり得ると思います。ただ、シースパローとSM1って、(ミサイルではなく)飛行機相手の装備と理解しています。武器体系として、2020年代まで維持する価値はあるのでしょうか?

海自の皆さんは、近代化にとってもアレルギーがありますよね(笑)。たかつきFRAMは相当ひどかったのだな、と推察しています(笑)。ただ、私のような素人は、世界の流れを参考にするしかないので、正しいかどうかは別にして、海外ではごく普通に近代化している事実は参考になります。「艦齢が35年にもなる時代、日本だけが武器システムを近代化しないのは危険ではないか?」という、ごく自然な疑念を持っているだけです。

陸自。難しいっす。世界に良い例がありません。自衛隊初期の24万人説は、日本を13-14個に区切って師団を一つずつ、それぞれの師団がそれぞれの地域を守るという、何とも「牧歌的」な発想で、予算・人員的に不可能です。ざっと言った、11万-12万人は、「それほどに区切りが大事ならば、師団(9000人)でなく旅団(4000人)を配備すれば、24/9000*4000=11万人」というだけの乱暴な議論です(苦笑)。

陸自削減とか主張する方は、周りが見えてないのかと思う。
十年後、中国や朝鮮が日本に全面戦争を仕掛けないと何故言える。
日本国内に大規模な特殊部隊を送り込まないと何故言える。
相手の意志一つで、どうとでも屈伏させられる国に成り下がると言うこと。
それを避けるために仮想敵の能力に応じた戦力の整備をする事は防衛の基本。


取り敢えず、人員削減は災害対策という面で有り得ない。
東日本で既に一杯一杯なのに、更にマンパワー減らしてどーすんの。

海族 様
フリゲートの大きさに関する定義はあいまいで、かなり大型のフリゲートが存在することも承知していますが、私はフリゲート=小型艦とイメージしてます。
その点では、海自DDは、かなり大きいように感じます。

海自が、大型艦を志向する理由も、陸空と同じような理由が背景にあり、分からないではないですが……

私自身、船酔いが嫌で海を避けた事実があるので、小型艦で我慢しろとは言いにくい状況もあるのですが、私は自衛隊の極端な量より質指向が間違っていると思ってます。

ミサイルの保管と旧式ミサイルの所持については、思うところがあるので、そのうち記事として書くかもしれません。

海族 様
専ら読む側 様
ドナルド 様
海洋気象 様
軍事は、ゲームと異なり、フェアな状況などありえませんから、陸自の定員を外国と比較しても意味はないかと思います。
私は、予想される具体的な想定に合せて検討すべきだとおもいます。

結論的には、相当の削減になる訳ですが……

ドナルド 様
近代化に消極的なのは、海自だけではなく、3自衛隊共通ですね。
その理由には、いくつかあるでしょうが、最大の理由は、防衛省サイドが考える防衛力というよりも、財務省が考える予算確保上の理由にあると思います。

TO 各位
亀レス平にご容赦の程を。
単任務艦についてですが、言葉の用法を間違えました。
一般論として、排水量を絞れば、艦艇本来の多用途性、汎用性を絞ることになり、求められる任務に全方位で対応しようとすれば、結果として隻数増につながるので、全体最適の上で疑問がありますよ、というのが本旨であります。
また、あめ・なみの排水量を絞れば乗員をもっと削減できるというのがありましたが、乗員数というのはDDに求められる対潜、対空、対水上護衛任務をこなす上で、最小限持続可能な員数を下に算定されており(MOOTW、SAR、作戦輸送などその他の任務は、これら乗員の兼務、あるいは臨時の乗艦者により対応します)、乗員を削減するということは、何がしかの機能をあきらめることになります。
あめ・なみ型では機器の自動化により、これを実現しましたが、これ以上の乗員減は応急要員の減少により、艦内防御力を低下させます。それだけではなく、戦闘以外の任務に対応する余力を失うことになります。(1艦あたり40人なんて減らしたら、1分隊ですら大半の人間が消滅するほどの人数ですから、戦闘任務すらこなせなくなりますが)
従いまして、排水量を減らしたところで、乗員減には貢献しないにもかかわらず、抗湛性と汎用性は低下するという結果になります。(予備浮力の減少と応急作業のスペースが減るので)

また、護衛艦の近代化改修についてですが、これは印象論になってしまいますが・・・海自は非常に熱心ですよ?過去のFRAMや最近のESSM搭載改修、MD対応改修などなど・・・これからの話ですが、マルチスタティック戦術にむけた装備品のOA化なんかも研究してます。これは装備品のプラグ・イン化には欠かせない事業ですね。
ただ、きり、かぜの改修については、後継艦との兼ね合いがあるので、改修期間と就役期間とを見比べながら、装備行政の全体最適の中で慎重に検討する必要があります。(簡単にいいますと、改修が高額過ぎると、当該装備品の経済寿命を損ねて兵站を圧迫する)
現下の厳しい予算事情から単なる延命改修となってしまいましたが、海自は決して近代化改修を軽視しているということはなく、総合後方支援の観点から兵站を考えており、その上で新造艦建造とのバランスで判断してます。当然、諸外国海軍もそれぞれの取り組みのアプローチが違うので、差がある部分もありますが。
余談ながら、弾薬とその他装備品の調達というのは同列にできない事情もありまして、弾薬は火工品の寿命があることから、一括調達ができない品目です。なので、発射するプラットフォームの装備数を勘案しながら調達しますが、生産終了などの節目では、将来の備蓄予測と射耗数のズレが生じやすいことも確かです。
・・・って重ね重ねのスレ違い、本当に申し訳ありません。

>近代化改装
時流に乗り遅れ始めた戦備を新品同様に生まれ変わらしむる魔法の杖の如き扱いを受ける様になったのは
海軍艦艇で言えば彼の二渡も行われた主力艦制限条約が端緒ですな
太平洋向かいの隣国を見るに「オンボロに無茶させるの好い加減止めて新しいのと替えてやれ」と言いたく
なることしきり(目の前の軍事行動で予算全額浪費している状況が憐れ)
財務省の脳梗塞振りもさること乍ら、改修で得られる性能向上は維持費の無駄遣いを吸収しきれるものでは
無いとものと痛感(此は旅客運輸業でも同様ですな)
>陸上戦力ブチ切りボロ捨て
此が運命!と公言するには其れこそ「狼藉をはたらくバカ共の口にはもれなく激辛核饅頭を突っ込みますよw」
な恫喝が必要なのです


海族様、アルフォンス様
たしかに、昔と異なり、あめ・なみ型のESSM換装など、最低限のことが実現しています。まあ、まだ不十分ではと主張している立場ですが。。。ソナーも換装しているなら是非公表して欲しいですね。なお、きり型でESSM換装しないということは、「うみぎり」(1991年就役)が最低艦齢36年で退役する2027年(15年後)、あるいはそれ以上まで、シースパローのサポートを続けるという意思表示ということですね。これには幾らかかるのでしょうか?弾体だけでもESSMに換えると、幾らかかるのでしょうか?こうした価格は諸外国では公表されていますが、日本では秘密。ミサイルの性能とかではないので、公表してよいと思うのですけどね。。。

専ら読む側様
艦齢35-36年(あるいはそれ以上)まで使うことは海自としての既定路線ですから、それを前提にどこまで近代化をするかという議論です。おんぼろをどこまで化粧直しして使い倒すのか、おんぼろを「完全におんぼろのまま」使い倒すのか。金がないから艦齢を伸ばしているのですから、コストのかかりすぎる大規模な近代化は本末転倒です。実際、大規模な近代化で成功した例は、世界にもほとんどありません。従って、大切なことは、古い兵器の維持費を払い続けるか、無駄と考えて捨てるか、最低限の費用でミサイル/短魚雷弾体だけでも更新するか。諸外国では「旧兵器の維持費」が非常に高いと判断しているようです。

横レスではありますが、陸自にも波及する話なので、ご勘弁を。。。

数多様
財務省は、防衛費の総額が変わらなければ、最終的には納得すると思うのですけどね。これまでの防衛予算の減少額は、きれいに年1%(自民政権の最後の数年)、0.5%(民主党政権)で決まっています。個々の案件もいろいろ議論していますが、結局は「枠に収める」ことが目的と化している気がします。そうであれば、「枠の中でやりたいことをやる」と考え、積極的に財務へ提案して行っても良いと思うのですが。。。

ドナルド殿
改めてお初です。
>使い倒す
時流に置いてけぼりにされた二隻のDDGはオンボロのまま使い倒される運命ですな。
期待される要素は「あさかぜ型」「ありあけ型」(共に初代)の如く水上火力のみ…現在推進中の
汎用護衛艦陣の127mm(五吋の呼称は生理的に合わず)砲割増が完了する迄の繋ぎかと。
>脅威に即した軍備
言い分は理解するも、歪な軍備は大西洋側でのみ許される特異な安全保障と思う所しきり…
ミリタシェアなど「此奴…バカか」と嘲笑される此の区域で出せる話題では有りませんですな
(ちょこっとの期間だけお宅の陸軍貸して、全員生かして返すから…誰が言えますか?!)。

アルフォンス 様
改修については、私は、海だけでなく、陸空も含め、アメリカと比べると十分とは思えません。

ただし、延命改修については、中国海軍の質が、まだそれほど高くないことを考えると、数を確保するために適切な措置だと思います。

専ら読む側 様
ドナルド 様
ロシアがベアを使い続けているように、古くても使いようはあります。
特に、水上艦は、搭載火器や管制システムさえそれなりなら、船体は構造上ガタが来ない限り相当期間使えます。
アイオワ級戦艦なんて50年近く使い続けたくらいです。

数多様

う~ん…
どうも、数多様は耐用命数と経済寿命をゴッチャにされているような…
そもそも船というのは、航行中は波浪という巨大な水塊にぶつかり続けている上、腐食との戦いもあり、定期的な整備がなくては維持できません。(これは航空機も同じだが、構造上の応力の大きさでは比較にならない)
けれども、50年にわたって使われている艦艇があるのは、それが修理してもなお、新造よりも安いと判断される、即ちまだ、経済寿命が残っていると判断されているからに外なりません。
一般にいうと、新造の半分以上の修理費が掛かると経済寿命が尽きたと判断しますが、件のアイオワ級の場合、戦艦が建造されなくなったことで、戦艦の建造技術が失われた結果経済寿命が伸びた(価値が上がった)のです。
ですので、総合後方支援の考え方から適切な時期に適切な近代化改修を行うことが、装備行政の重要な所で、この点海自は三幕で最も熱心だと私は思ってます。(艦艇搭載装備品などは、様々なバージョンアップしてますし、航空装備でも、エンジンCIPなどで技術改善活動で陸空をリードしてますし。)

ドナルド様

改修の予算は公表されてますよ。きり型がどうかというのはまだ、改修役務自体が予算計上されてませんから、公表しようがないでしょう。
また、個別の弾薬の予算は弾薬備蓄量を算定する材料になるので公表しないものなんですよ。

私の所属していた某戦車大隊はどうなってしまうのだろう?戦略機動師団だから日本の領土を守る為に日本の領土である限りどこへでも行くのだが、戦車輸送の事を考えていないよな!戦車不要論も出てもおかしくないわな!

アルフォンス様、数多様
海自と空自は、陸自よりも近代化をやっていますがまだまだですよね。例えば、2003年まで運用したちくご型に、チャフすら装備しない。燃費向上のためのスターンフラップも、米軍は既存艦の多くに追加しましたが、日本では放置。ただ、護衛艦の予算申請を取り下げてでも(何年度予算でしたっけ)、衛星通信装置を多数配備したのは素晴らしい。

個別の弾薬予算は、諸外国では(少なくとも購入費は)普通に公表しています。維持費は近代化の議論をする時に出て来ます。いずれにせよ影響は致命的ではないということ。民主主義国の軍隊としては、公開すべきだと私は考えています(まぁ一個人の意見にすぎない)。

専ら読む側様
「改めてお初」ですね(笑)。260名の乗る防空中枢艦が、単なる砲艦。悲しいです。はたかぜ型クラスの情報処理能力でSM2なら、中国相手なら、前線でまだばりばり働けただろうに=護衛の艦をつけないで行動できたでしょうに。

#以下は、かなり予断が入っているので、聞き流してください。。。

SM2換装予算が、例えば「1隻20億円」くらいかと思ってコメントしています(根拠なし)。余ったSM1を廃棄すれば、残り12年の維持費が数億円は浮くでしょう(これも根拠無し)。換装に100億かかるなら、SM1を維持するので皆納得(政治的に必要)。この辺の値段の情報がない上に、冒頭のように海自が近代化に(まだまだ)消極的な前科があるので、疑問をもっている、ということです(陸自はもっとひどいですが)。例えば、「賞味期限の切れる前のSM1を廃棄なんてけしからん!」という財務対策が、硬直した発想を生んでいるのではないか?もちろん実際は極めて合理的なのかもしれませんが、それを判断できる情報がない。もし自衛隊が何かを変えたいなら、国民に現状を切々と報告するという形で、アピールすべきだし、情報を隠せば隠すほど、国民から信頼が得られない。「詳細は分からんから、後は任せた。予算枠の中なら文句言わないから、頑張ってね。」と突き放されるだけにならないでしょうか。

#昔から関心を持っていて、コメントのしやすい海軍をダシにしていますが、実際に最も「疑って」いるのは陸自です。(本音)

もうしわけありません。横レスも甚だしいので、この辺でやめておきます。では。

アルフォンス 様
例に戦艦を出したのが間違いだったでしょうか。
船は50年使えるなんて言っているつもりはないのですが……

耐用命数と経済寿命については、航空機でも同じです。
ですが、軍用機・艦船については、機体・船体の経済性だけで判断はされていませんよ。
経済性だけ考えるなら、YS-11なんて、もうとっくに更新されてます。

おっしゃるとおり艦船の方が、スペースや重量の点で余裕がありますから、改修をやりやすいのは事実でしょうね。

元陸自 様
もうしばらくしたら、来年度概算要求について記事を書こうと思ってますが、やっと”検討”が予算に入るみたいですね。

ドナルド 様
残念ながら、行うべき事の全てを行う予算はないですから。
おまけに、一点豪華主義を目指すのは、日本全体の悪い癖です。

数多様

亀レスな上にスレチも甚だしいですが…
装備行政を考える上で重要と考えますので、あえて引き続きコメントいたします。

艦艇、軍用機の装備(ここでは供用の意味で使ってます)において、経済性だけで決まっているわけではないのはもちろんですが、「経済寿命」は無視できません。これは、この二つの概念が違うものだからです。
経済性とは、当該装備を運用、維持整備する上での費用対効果ですが、「経済寿命」とは当該装備が求められる需要に対する費用対効果です。更に申せば、民生品と官用品では経済寿命の算定基準が異なる(利潤を追求しているわけではないので当然ですが)のですが、とは言え共に経済寿命が尽きたところで廃棄するという点には変わりありません。
従いまして、耐用命数の設定は、当該装備の構造上の安全性を確保しながらも、経済寿命が尽きると予想される時期に定めるのです。
たとえば、海自のSH-60JとUH-60Jは機体構造はおおむね共通してますが、耐用命数は前者の方が短いのです。これは、前者が他機種の性能向上による陳腐化で早期に経済寿命が尽きることが予想され、事実そうなったためです。
数多様が例に出されたYS-11の場合ですと、民航機としての陳腐化に加え、航空法改正による空中衝突防止装置(TCAS)義務化が経済寿命を消耗するトリガーになりました。(改修に1億かかる)
ですが、自衛隊航空機は航空法の一部適用除外がありますから、軍用輸送機としてはまだ経済寿命残っていることになります。(この意味では、民間輸送機としてのYS-の機体構造は過剰品質だったわけですが)

防衛装備品の経済寿命の算定というのは、将来の各国の軍事情勢、技術動向を見極めつつ行わなければならず、そこに難しさがあるわけですが、研究開発の規模と国内産業基盤の確保がこの分野におけるフリーハンドの保持に繋がる訳です。
その意味からも、記事本題にある陸自の兵力量の算定はこの面からの考察も必要と考える次第です。

アルフォンス 様
陸自の装備について、経済寿命の観点で考えているのは陸幕ではないでしょうか。
90式などが良い例かと思います。

情勢を考えれば、既に用廃してもいい装備だと思いますが、陸幕はまだまだ維持するつもりでしょう。

数多様

経済寿命を考慮して装備体系を考えるのは、装備行政の基本中の基本で、幕の別を問いません。そのためにこそ装備幹部は存在するわけでして、運用サイドに対してリコメンドしていくのと同時に国有財産の有効活用を経理部局(更にはその先にある財務当局に対して)に説明しなければなりません。
この意味から、減価償却の済んでない装備を用廃することは、重大な国損であり、財務当局の許容するところではないでしょう。
ただ、そうした視点からいうと、装備品の予備役保有のためのモスボール保管というのも、手段の一つとしてはあるかと思います。様々な検討はされているようですが、日本で実施するには、土地の問題や資材の問題、保安上の課題等々様々あって難しいようです。

アルフォンス 様
私が言いたいのは、陸の場合、経済寿命を、情勢に合わなくなった装備を維持し続ける言い訳にしているということです。
(空にもありますが、陸ほどではないと思ってます)

民間なら、たとえ減価償却が済んでいなくても、事業性に乏しいとなれば、さっさと撤退しているところです。

モスボールですが、モスボールという呼び方はされていないものの、実際に、それに近いことが行われている装備もあります。
戦車などは、真剣に検討すべきかもしれませんね。

数多様

ですから、経済寿命の算定は民生品と官用品では算定基準が違いますから。
民生品の場合、減価償却が済んでなくとも、利潤が下回ってしまえば、経済寿命は尽きた(陳腐化した)ので廃棄するのは当然です。
防衛装備品の場合は、情勢が変化したと言っても、蓋然性の低下こそあれ、万一の可能性に備えるのが、その本質なわけですから、経済寿命は尽きたとは言えません。

装備品のモスボール保管についてですが、確かに特定の装備品については防錆保管要領というのを定めてはいるのですが、 まだまだ不足している資材が多くて本格的なモスボール保管というレベルには達して無いのが実情です。(数年前ですが、ある装備品の試行に携わったことがあります。)

アルフォンス 様
防衛装備品でも、情勢変化で必要性(需要)が低下すれば、用廃あるいはモスボール等をすべきだと考えてます。
74式戦車でも、調達が遅かったものは、まだ25年程度しか経過してないのですから、耐用命数も経済寿命もまだ尽きていないでしょう。
それを用廃すべきと考えるかは、考え方の違いがあるようですね。

防錆保管については、私も携わりましたが、私の方も、本格的なモスボールと言える程ではなかったですね。
本格的にやるなら、米軍からノウハウを聞くなどする必要があると思います。

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