自衛隊への協力は、企業にとってのCSR活動
陸自の補給統制本部が、民間小売り企業と災害時の物資供給に関ついて協定を結んだそうです。
「陸自補統 「イオン」など小売2社と 補給体制の強化図る 災派時の糧食など 緊急調達へ協定」(朝雲新聞12年6月28日)
同記事より
東日本大震災では全国的に物流が混乱し、災害派遣部隊に補給する糧食や衣料などの調達が困難を極めた。被災者への炊き出しを優先し、隊員は長期間にわたり非常用糧食で食事をとるなど被災地に展開する部隊の補給状況が改善するまでかなりの時間がかかっている。
今回の協定締結によって、大規模災害発生時には主に隊員や被災者らへの食料や衣料品、復旧に必要な物資が供給される見通しで、被災地に展開する部隊の円滑な救助や復旧活動に欠かせない後方支援体制が強化される。
大規模小売り企業と組むことで、自衛隊を通じて、実質的に配給に近い態勢を構築することができるようになるのかもしれません。
セブン&アイ・ホールディングス総務部グループ渉外シニアオフィサーの成田庄二氏は、「国民の命を守る自衛隊は私たちの誇り。災害派遣で活躍した自衛隊をサポートできるのは感慨深い。微力ながら役に立てる活動をしていきたい」と述べた。
そして、このニュースが一つのエポックメイキングだと思える点がこのコメントです。
今まで、民間企業が自衛隊を強い繋がりを持つことは、企業にとってマイナスイメージととられる事の方が多かったと思います。
ですが、このコメントに見られるように、自衛隊に協力していることが、企業にとってのCSR(企業の社会的責任)活動になり得る時代になったということです。
何ともはや、変われば変わるものです……
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ようやく、まともな方向になってきてますね!
東日本大震災で、自衛隊に対する国民感情が劇的に変わり
ました。 東日本大震災は大変な国難で、自衛隊の方々も
大変なご苦労をなされましたが、そのご苦労が報われて
いると感じます。
投稿: やん | 2012年8月 5日 (日) 01時36分
やん 様
そうですね。
これだけ国民感情が好転したんですから、苦労のしがいがあったというものだと思います。
投稿: 数多久遠 | 2012年8月 5日 (日) 10時26分