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2012年5月 5日 (土)

米軍による民間空港使用で虚偽報道

先日の「衛星」発射直前、嘉手納の米空軍機が宮古空港の使用を申請しました。

在沖米軍、きょう宮古空港使用 北朝鮮の「発射」対応か」(琉球新報12年4月12日)

嘉手納基地からHH60救難ヘリ3機とMC130輸送機1機がフィリピンに向かう途上、天候不良などで空中給油ができなかった場合使用するとしている。
中略
 県空港課は米軍の動きに関して、北朝鮮の長距離弾道ミサイルの発射実験とみられる「衛星」の発射に備えたものとみている。


沖縄県の空港課の見解として、「衛星」がらみだと報じていますが、同じニュースを報じた沖縄タイムスは、米軍が理由を公表していないため、関連は不明としていますし、むしろグリーンベレーがらみではないかと匂わせる書き方です。
米軍、宮古空港の使用申請」(沖縄タイムス12年4月12日)

 北朝鮮が人工衛星打ち上げと称する長距離弾道ミサイルの発射に備えた動きかは不明。
中略
 MC130は沖縄に駐留する米陸軍の特殊部隊グリーンベレーと行動を共にすることが多い。


下地島等、過去の米軍による沖縄県内の民間空港利用も、多くは東南アジア方面への移動の際の燃料給油などの中継がほとんどです。

今回だって、米軍は、フィリピンに向かう途中で空中給油ができなかった時の緊急利用だと明言しています。
なのに、どうやったら「衛星」がらみだなどという見解が出てくるのか不思議です。

沖縄県の空港課は、過去の使用実績や利用理由は当然熟知しており、今回だって4月16日から開始されたフィリピンでの米比合同軍事演習バリカタン参加のための移動だろうということくらい、簡単に予想がついていたはずです。
フィリピンと米国が合同軍事演習「バリカタン」を開始
(中国網日本語版12年4月16日)

機種が偵察機だったりすれば話は別ですが、MC-130とHH-60は、どちらも特殊作戦に多用される機体です。
その程度のことは当然知っているはずの沖縄県の空港課が、琉球新報に対して、「衛星」がらみだなどと発言するとは、到底思えません。

それほど悪意のある報道だとは思いませんが、こういうのは誤報とは呼ばず虚偽報道と呼ぶべきではないでしょうか。

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コメント

フィリピン沖の落下予想が外れて救難活動が必要な状況を考えてのことでは?
破片回収もありえるかも知れませんが。

名無し 様
確かに、可能性としてはゼロではありませんが、その目的なら、12日から発射予告日だった訳ですから、少なくとも前日の11日には移動完了しているはずです。
なので、破片回収等が目的だったということは、恐らくないと思われます。

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