雪祭りと自衛隊気質
北海道に居住した経験でも無ければ知らないかもしれませんが、全国的にも有名なさっぽろ雪まつりは、自衛隊の協力無くして成り立ちません。
大規模雪像に関して言えば、実質メイン会場と言えた真駒内会場が陸自駐屯地だった(現在はつどーむに移っています)ことを含め、影どころか、間違いなく祭りの最大の功労者です。
陸自の部隊削減などのあおりを受け、現在は以前ほどの貢献をしていませんが、それでも、主力であることに変りはありません。
そしてそれは、今年も同じです。
「準備進む"さっぽろ雪まつり"厳寒の中 雪像づくり 制作隊3隊が"競作"11旅団」(朝雲新聞12年2月2日)
彼ら(陸自)の作る雪像は、ほんとにスゴイの一語に尽きます。
空自OBの所感としては、「さすが陸自、空自には無理だな」というところです。
陸自の作る雪像は、非常に巨大で精緻です。
まさに、「用意周到 動脈硬化」と言われる陸上自衛隊気質の面目躍如です。
昨年のさっぽろ雪まつり自衛隊協力作品
11旅団HPより
空自が同じモノを作ろうとしたら、「似ているけど、別のモノ」になってしまうでしょう。
空自が「勇猛果敢 支離滅裂」と言われるその気質を、良い意味で発揮して雪まつり協力するとしたら、「何でもいいから、明日までに面白いものを作れ」とでも言われた場合でしょうか。
「伝統墨守 唯我独尊」と言われる海自の場合は、どんなものを作るんだろうか?
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数多様
かつて救難団の話題の時にも触れましたが、私は10年ほど前に6空団に研修に行ったことがありまして、その際、航空祭の飾りつけに使うという、タモちゃん人形なる、巨大なてるてる坊主を目に致しました。
聞けば、当時の団司令、田母神俊雄空将補(当時)に親しみを込めて作成したとの由で、そのユーモラスな出来映えに思わず頬が緩みまして、「さすが空自、海自には無理だな」と思ったものです。
空自の記念塗装やノーズアートの完成度の高さは本当に感嘆しますが、最近でこそ、少し緩和されて来たものの、海自ではまだまだご法度です。
嘘かほんとかわからない話ではありますが、「国有財産に落書きをするなんて」ということをおっしゃる高級幹部の方がいらっしゃるそうです…。
そうかと思えば、広報活動として、はしだてを使って、東京湾ナイトクルーズ(?)なんて、洒落たこと(悪く言えば貴族趣味的な?)ことをするのが海自の強点でしょうか(^_^;)
投稿: アルフォンス | 2012年2月24日 (金) 00時05分
陸海空で、気質が違うんですね。
下名は、仕事で接する機会が多いのは空の方々なのですが、
基地祭や訓練展示で接する陸の方も海の方も、本当に良い
方々ばかりです。
投稿: やん | 2012年2月25日 (土) 01時23分
>海は・・・
戦艦大和の雪像でも・・・
まあ、それはないでしょうが・・
海自はイメージとしては空の対極で極めて保守なんですが、広報絡みでは結構やらかしますんで(用途廃止潜水艦を陸揚げして広報施設にしたり、戦隊ヒーローものをイメージしたCMを作り物議をかもしたり)
こう言う雪祭りに協力するとなると、案外とんでもないことをするかもしれませんね・・・
投稿: 海族 | 2012年2月25日 (土) 02時45分
アルフォンス 様
確かに、空自では良く見られる軽いおふざけみたいなのは、海自の場合、あまりありませんね。
米海軍と仲が良くても、この辺は染まらないんですね。
はしだてを始めとして、全体として品良くしている感じでしょうか。
やん 様
恐らく最近は統合も進んできて、以前より慣れてきているとは思いますが、文化の違いは歴然としてありますから、他幕の方と接していると、目が点になることは良くありました。
逆もしかりで、驚きの目で見られることもありましたが。
海族 様
あのCMは、ビックリしましたね。
「海自はどうしちゃったんだ?」
という感じでしたから。
時折、普段保守的な反動が出るんでしょうか。
投稿: 数多久遠 | 2012年2月25日 (土) 22時17分
数多様
同じ会社でも拠点が違うと、ここまで違うか!というくらい
文化が違いますから(笑)
陸海空でそれぞれ雪祭りに出展したら、相当面白い展示物
が出るのでは?と想像します。
人手不足では難しい状況ですが。。。。
投稿: やん | 2012年2月27日 (月) 00時37分
やん 様
一度、3幕で競作とかして欲しいものですね。
投稿: 数多久遠 | 2012年2月28日 (火) 21時45分