硫黄島訪問発言は失言ではない
各種失言に、宜野湾市長選を問題が追い打ちをかけ、早くも田中防衛相の命運は、風前の灯火と化してきた感があります。
当ブログでも、その資質に懸念する記事を書いていますが、田中防衛相批判の中には、不適切なモノもあります。
その一つが、田中防衛相が、過去に沖縄を訪れた際、硫黄島に行ったとする発言です。
「「沖縄に硫黄島」=田中防衛相が発言」(朝日新聞12年1月23日)
田中防衛相は、
「石垣島には毎年1回ほど家族と伺っているが、大体水族館だとか硫黄島だとかそういうところに出掛けた」
と言ったそうです。
この発言に対して、無知だアホだという批判がネット賑わしてました。
それに対して、防衛省は、単に伊江島を言い間違えただけだと訂正しています。
「沖縄旅行で「硫黄島」? 防衛相「伊江島」を言い間違い」(琉球新報12年1月24日)
防衛省側は、記者団に「本人は伊江島に行ったことがあると言っていた。東京都に属する硫黄島との間違いではない」と説明した。
東京都の硫黄島は、戦略上の拠点ではありませんが、太平洋戦争の激戦地であり、各種試験や特殊な訓練を行う事のできる防衛省・自衛隊にとって、非常に重要な島で、かつ知名度の高い島です。
地理的にも、沖縄とはトンデモなく離れており、語感が似ているとは言っても、伊江島というつもりで口に出てくる単語とは、ちょっと考え難いです。
そのために、マスコミも、かえってアホ扱いをしています。
ですが、これは的を射た批判ではありません。
何しろ、田中防衛相の頭の中には、太平洋戦争の激戦地だった硫黄島など、これっぽっちも浮かんでなかったはずだからです。
これは、田中防衛相の発言を活字にしたことによる、マスコミの情報操作なのです。
それは、元発言を音で捉えれば分かります。
「また言い間違えた田中防衛相「伊江島」を「いおうじま」」(スポーツニッポン12年1月24日)
田中防衛相は、「いおうじま」と発言したのです。
東京都の硫黄島は、「いおうとう」、「いおうじま」双方で呼ばれたこともありましたし、米海軍の強襲揚陸艦LHD-7が「イオウジマ」なこともあって、軍事に詳しい方でも「いおうじま」だと思っている方が多いですが、現在では「いおうとう」に呼称統一されており、防衛省・自衛隊でも東京都の硫黄島を「いおうじま」と呼ぶことはありません。
自衛隊で「いおうじま」と言えば、薩南諸島北部に位置し、薩摩硫黄島とも呼ばれる硫黄島のことです。
野田首相が「最善、最強の布陣」と呼ぶ防衛相が、この事を認識していないとは考えられません。
伊江島の事を口にしようとして、東京都の「いおうとう」に言い間違えたハズはないのです。
田中防衛相が「いおうじま」と口にした以上、例え言い間違えたとしても、それは薩摩硫黄島と間違えたのです。
薩摩硫黄島なら、地理的には鹿児島県ですが、同じ南西諸島の島ですし、距離的にも遠くありません。
大臣として、沖縄と鹿児島の県境位置を知らないことは、ちょっとだけ問題ですが、まあ間違えても仕方のない範囲だと思います。
田中防衛相の硫黄島訪問発言は、決して失言などではないのです。
注意:本記事はジョークです。
決して字面通りに理解しないで下さい。
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