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2011年12月22日 (木)

祝!_FN303調達

ほとんど今更ながらですが……、閉鎖されてしまったブログ「keenedgeの湯治場」様の最後の記事「分かったことと、分からないことであります。」に、現役自衛官時代に欲しかった(個人的にではなく、部隊の装備として)ものが中央調達で調達されると載ってました。

1.圧搾空気銃
 これはF.N.HERSTAL社製であることから、FN303 である可能性が高い。暴徒鎮圧用の非致死性銃。


FN社のFN303ページ


画像は全てFN社HPより
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なかなかカッコイイです。
もちろん欲しかった理由は、カッコイイからではありません。

(主に平時の)基地警備用として、使い勝手がよさそうだからです。

通常の基地警備では、その権限は警察比例の原則に則って行使しなければなりません。

例えば、相手がナイフしか持っていないない状況で小銃を使えば、違法行為となりかねません。(警察が、拳銃を使う度に適正な使用だったと発表するのと同じ事ですが、小銃の方が殺傷力が高いため、より注意を要します)
ですから、そう言ったケースでは、警棒や木銃を使う事が多くなりますが、先日の韓国海洋警察官が中国人船長に刺殺されたように、まかり間違えば隊員が死傷しかねません。

そう言った状況でも、これがあれば安全に相手を制圧できます。
形状が銃に似ているので、素人相手には抑止効果も期待できます。(逆に、相手が銃を所持しているようなケースでは、取り扱いに注意を要しますが)

FN303は、調達名称が圧搾空気銃となっている通り、構造的にはエアガンと同じです。
もちろん、精度、強度はおもちゃとは訳が違います。
特徴的なのは、その弾丸です。
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写真を見ても分かると思いますが、形状・機能は、ショットガン用のスラグ弾に似ています。内部の極小ペレットは金属製で、着弾時に外部のプラスチックケースが割れるようになっています。(マーキング用に、ペイント入りのペイント弾もあります。上記写真の黄色い方)
これにより、非致死性兵器としては、かなりの遠距離と言える、射距離100mでも十分な精度と威力が維持され、着弾時にフランジブル弾のように弾丸が崩壊してすることで、肉体に貫通せずに打撃力を与えます。



撃たれた人間からすると、呼吸が止まるほど、とっても痛い兵器な訳です。

基地等の警備用なのか、それとも特戦群あたりの特殊部隊用なのか分かりませんが、各基地に数挺づつ配備してくれるといいと思います。

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基地警備」カテゴリの記事

コメント

これいいですね。後、「ネットキャッチャー(ネット式制圧具)」があれば拘束も怪我しなくて良いですね。

空も海も基地警備のためにプロの歩兵を確保する余裕はないでしょうから、こういう装備品はもうちょっと充実しても良いでしょうね(そんなに高価じゃないみたいですし)。

>ナイフを向ける
日本の自衛隊にこれをしても非致死性の武器で対処されるだけでしょうけれど、米軍基地のMPにそれをやったらどうなるでしょう・・・。
今は日本の警官でもナイフで襲いかかられたら拳銃を発砲しますから(警棒も警察は改良型になっていますね)、自衛隊も足を撃つ程度は構わないのではないかと個人的には思いますが、米軍や自衛隊がそれをやった場合は国論を二分する大騒ぎになるでしょうね。

海族 様
ネットは、空には少数ながら既にあったと思います。

高練度の維持よりも、こう言うものを買った方が、総コストは安くなると思うんですよね。

アシナガバチ 様
米軍の場合、銃を使う可能性もありますね。
ただ、在日米軍も世論を気にしているようで、そう易々と発砲はしていません。
何年か前に、横田のゲートを車両で強行突破された際も、エプロンまで進入を許しちゃってます。

そういう時用として、なかなかイイ装備だと思うんですよね。

>ネット

さすが空自は、細かい便利品を持ってますね。

インパルス消火システムとか、結構、未だに空自しか持たないアイテムは結構多いですねもんね。

そういうモノを時代に遅れることなく、さりげなく入れれる気風があるのが空自の良いところですね。

>高練度の維持より・・・

賛成ですね。無論、高練度の荒仕事ができるプロも必要なのですが・・・空にしろ海にしろ、大多数警備の主力になるのは普段は銃器に触れない、整備などの、その他の分野のプロです。一定の訓練を施すのにも限度がありますし、また各職種の練度維持もしなければならない。最近人員が減少で忙しさが増した中ではなおさらですね。

こう言う装備や、銃器類もPDWの類を拡充するほうが現実的に感じます。

海族 様
気風……、悪く言えば、それこそ支離滅裂だったりしますが……

常に人員が入れ替わって行かざるを得ませんから、個人としてはレベルアップさせていても、全体としては練度を維持するだけでせいいっぱいというケースは多いですね。
モノで代替できれば、それに超したことはないかと。

警備用としても、機関拳銃では、ちょっとしたボディアーマーでも抜けませんから、PDWは検討すべきものでしょうね。

>PDW

無論この種の銃が、小銃の完全に代わりにはなりませんが・・・

想定される多くの状況では低練度の隊員に使わせるにはPDWのほうが使いでがありそうですね(軽いし)。PDWは元々、予備役等に後方警備に用いるためというコンセプトですので海空にはピッタリです。

考えましたら・・・64式小銃もいくらなんでも更新時期でありますし、大手銃器メーカーからもPDWが出揃い、円高ユーロ安ですので・・・今が決断するには良い時では?と思います。海なんかは警備だけでなく、「立ち入り検査」などの臨検任務にも相応しいですので(現在原則9ミリ拳銃)。

海族 様
PDWですが、ゲートでの警備には有用だと思いますが、(空自の)一般警備用としては反対です。
というか、私は89への更新にも反対していたくらいです。(いずれ記事として書くかもしれません)
航空基地の警備には、長射程での弾道安定が重要だと思っています。

海の基地の場合は、見通しがきく訳ではないでしょうから、全面的にPDWにしても良さそうな気がしますが。
艦艇の中でも、使えそうですし。

明けましておめでとうございます。
私もPDWが小銃の全てを代替え出来ないとは認識しております。海自にも広大な航空基地もありますし、海の上でも必要な状況もあります(海上での自艦防御や変わったトコロでは潜水作業やその他の運用作業時の鮫対策というのも)。

ただ述べられていることを解釈し間違っていなければ・・「7.62ミリ弾」の小銃を装備の主体にすべきと言われていると思いますが・・・
理屈は良くわかりますが現状では結構厳しいのでしょうね・・・国際基準では5.56ミリが主体ですので・・・

やはりMINIMIの増備それもスコープ付き、もしくは基地警備にも狙撃銃(使いこなすのが難しいかも)を導入するのが落としどころでしょうか・・・

海族 様
7.62mm弾の件ですが、64を更新しなければ良いだけです。

アサルトライフルの口径は、可搬性や携行弾薬数の関係で5.56主流になってますが、威力不足が叫ばれたり、狙撃用途では7.62が多用されるなど、7.62の調達が難しくなる様相もないので、64を使い続けることは可能です。
銃なんて、ちゃんと整備してあれば100年だって使えますし。
それに、お金もかかりません。

スコープくらい欲しいですが。

明けましておめでとうございます。
面白そうな話題なので参加させてください。

やはり開けた飛行場地域では遠距離でも
威力の落ちない7.62mmが適している
場面が多いのでしょうか?
教導警備隊でしたっけ?CQBの訓練が
よく目に付くので整備地区や隊舎地区
ばかり考えてました。
200m越えの射撃ならそうですよね。
風の影響なども考えると!

shootingstar 様
飛行場などでは、200mどころか、500m以上見通せるところが多いですから、そういう状況では、私は、7.62の方が適していると思います。

7.62のwikiのページにも「5.56mmのような高速小口径弾は200mを超えるような長距離射撃になると弾頭の軽さから、命中率が悪化し殺傷能力も急激に低下する。」と書かれています。
ネットでは威力不足を指摘する向きが多いですが、私はそれ以上に速度低下によって集弾性の低下の方が影響が大きいと思ってます。
CQBなら、軽量で連続射撃に向く5.56の方がいいでしょうけど。

ただし、小銃の事をそこまで考えている航空自衛官は、ほとんどいないのが実情です……

数多久遠様
小口径高速弾は弾速が命ですが
弾頭重量が軽いのでエネルギーロスが早くなり急激に弾道が落ちますよね。
軽くて早い分ベトナムのジャングルで
竹林の敵に射撃したら竹を貫通せず
跳ね返ったなんて話も
聞いた事が有ります。
7.62mmでは起らない現象ですね。
アフガンでも問題視されて6mmクラスを
米軍が実験しているとか。
銃も機械ですからトレードオフは有りますね、使い分けは必要ですね。
64式の銃身命数の長さも有名ですし。
7.62NATO弾を使う銃でフルオートの使い易さでも折り紙付ですしね。

これは私、個人的考えであり、7.62mm弾銃に対する批判は一切するもではありません。

ただ一言・・「64式小銃は勘弁して下さい」・・・

私はあの銃には今ひとつ命を預ける気になりません・・・しかし、まだまだ長く残るのでしょうね・・・

shootingstar 様
5.56は、ベトナムで近距離戦闘が多かったために採用されたようですから、そういったシチュエーションでは、5.56の方が軽く、連射時の集弾性も良く、携行弾数も多くできたので良かったんでしょうね。
問題は、同じような状況になるかどうか、でしょうね。

海族 様
恐らく、ジャムを懸念してのお話だと思いますが、確かにCQBでは信頼性が大切だと思います。
ですが、掩蔽壕等遮蔽の効く場所に入って狙い撃つなら、多少のジャムくらいはそれほど悪影響はないのではないかと思っております。
ジャムの起らない銃なんてありませんし。

「ジャム=機能停止」

許容できる範囲かは議論が起こるトコロではあるとは思います。

また最近の海空自衛隊の警備スタイルが少数による機動警備及び低練度兵員を中心に警備を行う状況にならざろ得ない環境により私が主力小火器としては64式を速やかに自衛隊からたたき出すべきだと思うトコロです。

ちなみに長距離に射撃する能力を確保しても自衛隊が国内の警備時に射撃対象をロクに確認も出来ないのに危害射撃を加えることは現実的にはできないと考えます。ヴィジュアル的に対象を識別できる近接戦闘を優先にせざろえないでしょう・・・

海族 様
7.62で更新できるのなら、私も更新には賛成です。
空海自の場合、陸自みたいに、携行弾数を気にする必要も少ないですし。

近接戦闘を主眼にすることに関しては、私は否定的です。
過激派に毛の生えたような相手ならいいのですが、北朝鮮の特殊部隊あたりが侵入破壊工作をされた日には、近接戦闘で対抗しようと思ったら返り討ちに遭うでしょうから。

危害射撃等については、私も大いに懸念しています。(関連記事も結構書きましたし)
ですが、これを放置して現場に負担をかける状況は、是正されるべきだと思ってます。
幕やそれこそ高級幹部の責任だと思います。

>7.62ミリで更新・・・

有れば良いでしょうが・・・大方の銃器メーカーでも新製品は少ないですね・・・(HK−4シリーズにバリエーションがありますがあれはカービンです)残念ながら極めて少数派です。私があまり個人装備で7.62ミリを奨めないのはこの辺も有りますね、小口径高速弾の弱点とか言う割には、軍もメーカーも大して動かない・・・マニアだけが言ってるんじゃないかと疑ってる部分があります・・・(Mー14なんか持ち込んだとか言う話がありますが、そもそもMー14は16より扱いずらく当たらないから取って代わられた)

またアフガンでの事例を聞きますが、じゃあAKが長距離の射撃に向いているかと言えばそうではない、むしろ命中精度ではAKの評価は低い、私はアフガンでの銃撃による米軍の損害は弾薬以外のトコロに原因があるのではと見ています。すなわち文明国の軍隊の弱点である「視力」の問題ではと。事実日本の自衛隊にも距離300メートル先の標的に命中した弾痕を双眼鏡無しで確認して射撃中に照準具の誤差修正を行える人間が存在したとか・・・そんな人間と銃撃戦したくないですね・・・
ですのでこの個人火器の弾薬に関してはまだ論点は残りますが・・・7.62ミリ自体は存在価値はあります。ですので自衛隊からは消滅の危機にある7.62ミリの汎用機関銃をミニミの代わりもしくは併用するために空自が導入してはいかがでしょうか、要所の銃座、軽装甲機動車に搭載すれば、高度に武装した敵対勢力にとっても脅威でしょう(海から見たら軽装甲機動車+ミニミでも相当な抑止力)。

海族 様
たしかにアサルトライフルでは、ほぼないと言っていい状況ですね。
ただ私は、CQBまでやらせる一部の警備要員を除いては、スナイパーライフルの方がむしろ良いと思っていますので、7.62を推すのは、その考え方の下でのことです。

AKの長距離射撃についてですが、同じ7.62とは言え、AKは短小の7.62×39mm弾ですので、7.62x51mmNATO弾とは性格が違い、5.56がAKに対抗して作られたように、性格的にはむしろ5.56に近い弾です。なので、AKと比較することは適切ではないと思います。

視力の件は、確かにあるでしょうね。
それと、子供この頃から撃っているというのは大きいでしょう。
アフガンあたりでは、投げたコインを撃てるとか、アニー・オークレイみたいのがゴロゴロいるみたいな話も聞きますので。

提案の件ですが、なかなか新規に選定するのは難しいでしょうし、空自の場合、陸自のように携行弾数を気にする必要もないので、陸からお下がりの中古でもいいので、むしろM2を積みたいところです。

>>7.62
アサルトライフルベースの狙撃銃であるM14DMRやSR-25あたりが適任でしょうか
ただ、どちらも射撃技術の高い選抜射手向けの銃ですので、空自でも狙撃手の育成が必要になるのではないかと愚考します
5.56ミリでも、89式やSIG550などは長距離射撃の評判が良いらしいですが、弾の特性は如何ともしがたいですし・・・

一般の警備要員にはPDWを装備させ、各基地警備隊の中に狙撃班を設置して、狙撃銃や出来れば対物ライフル(狙撃手対策)あたりも装備させるのが理想のように思います・・・
予算が許せばですが

>>軽装甲機動車
軽装甲機動車(改)とともに「軽偵察警戒車」というのも技本で研究されていましたから、将来的には空自・海自がこれを導入するのもアリではないかと・・・
ただ予算が(ry

2S19 様
仰るとおり、狙撃手の育成は必要だと思っています。
問題は、訓練場なんですが……

PDW+狙撃は、予算も必要ですが、それ以上に、高級幹部の地上戦闘理解がないと難しいと思います。今は、警備専門の幹部もいるので、幕僚がしっかりすれば良いのかも知れませんが。

空自車両の装甲化ですが、以前の記事でも書きましたが、対空型の将来装輪戦闘車両が、基地警備と基地防空に兼用できて○だと思います。

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