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2011年10月 3日 (月)

同性愛者の自衛隊入隊制限は必要な措置

前回の記事「自衛隊における同性愛者」に予想以上の反響があって驚いてます。
それだけ、難しい問題なのでしょう。

私自身が、同性愛に関して否定的で、差別的であることは認めます。
ただし、私が自衛隊への同性愛者入隊を制限すべきだと考えるのは、同性愛者が嫌いだからと言う訳ではありません。

前回記事に書いた通り、入隊を認めることが、戦力低下に繋がるのではないかと危惧するからです。
名無し様から、「こんなこと」という記述が酷いとの指摘を受けましたが、私が「こんなこと」と書いたのは、自衛隊の戦力低下に繋がる施策を防衛省が論議することを意図して書きました。
米軍が同性愛者の入隊を認めたのも、しぶしぶでしょう。日本と比べて人権意識が高く、差別だとの世論に抗し得なかっただけだと思います。

それでもやはり、同性愛者の入隊制限は人権無視だという意見はあるでしょう。
ですが、現状でも、同性愛者の問題だけでなく、自衛隊はその組織の特性から、隊員には様々な人権の制限があります。

例えば、憲法で定められた住居移転の自由や海外渡航の自由はありません。自衛官にそれを認めることが公共の福祉に反すると解釈されているからです。団結権もありません。
入隊時の服務の宣誓では、自らの生命を危険に晒すことも受け入れるよう要求されます。それが軍事的に合理的な命令であれば、結果的に「死ね」ということを意味する命令でも従わなければならないのが自衛官です。
先般の震災時の原発対処などは、まさにその通りであること証明したと思います。

上記は、入隊者に課される人権上の制限ですが、入隊時にも、普通であれば制限されることがない事項で入隊が制限されてます。
例えば、背が低ければアウトですし、保全上問題があると思われる組織と関わりがあってもアウトです。詳細内容は、私も知りませんが、アーレフの信者であるとか、過激派に入ったことがあるなどの前歴があれば、おそらくアウトでしょう。これらは信教の自由にも関わることだったりします。

これらの人権上の制限が自衛官に課されている理由は、それを認めることが、自衛隊の弱体化に繋がるからです。
同性愛者の入隊も、これらと同じ理由で制限されるべき事項だと考えます。

同性愛者との区別が微妙な問題になりそうですが、性同一性障害者を、生物学的な性とは異なる性として扱うことの方が、自衛隊にとってマイナスとなる要素は少なく、個人的には、こちらは受け入れても良いように思います。
ただ、自衛隊は非常に性差を意識した組織運営がされているので、生物学的な性とは異なる性として扱われることになっても、本人には居づらい職場である気はします。

同性愛の問題に限らず、自衛官の人権制限は、組織上必要なことです。
それを認めず、差別だから同性愛者の入隊を認めるべきだとすることは、やはり誤りだと考えます。

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コメント

私は米軍の規制と同様に、公言しているか否かを判断基準にすべきと思いますがいかがでしょうか。
本人が隠しているつもりでも、身辺を調査して同性愛者的傾向があれば入隊時に撥ねる、までするといささか行き過ぎのような気がします。

逆に性同一性障害者を生物学的な性と異なる性として扱う場合、FtMなら女性の身体でありながら男性と、MtFなら男性の身体でありながら女性と寝食を共にするわけで、本人よりむしろ周囲にとっては困惑の種となるのではないでしょうか。こちらのほうがよほど団結力の低下を招きそうに思います。

同性愛者を入れるということは、異性混合に等しいです。

外見で区別できないことが同性愛者の明確化を要求させてるのでしょう。
もっとも、双方の合意が無い場合は異性間であれば強姦になりますから
同性間に対しても既存の法規で十分対処できるはずです。

性同一性障害に関してですが、医学的な対処方法が進歩してますので
本人の問題としてケアに当たればいいでしょう。

差別はいけませんが、区別は必要です。

藤宮 直樹 様
完璧に隠せていれば、別に影響はないですし、公言というより認知していなければ、という当たりかなという気はします。

性同一性障害は、どうでしょうね。難しいところだとは思いますが、サバサバした女性自衛官が、あまり性差を感じさせずに溶け込んでいるところなんかをみると、結構受け入れられるのかなという気もするんですが。

kuro 様
同性愛者を、あくまで既存の性で考えようとするからもんだいになるのかも知れませんね。

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