飛行球体が話題に
デジタルコンテンツEXPO2011で公開された、技本開発の飛行球体が結構話題になってます。
「水平、垂直方向へ自在に飛ぶ球体…空中停止も」(読売新聞11年10月21日)
ブログや掲示板でも、注目を集めているようです。
これって、昨年の技本の防衛技術シンポジウム2010で公開されたモノですね。
「技本「防衛技術シンポ」 将来ビジョンが目白押し 初の「球形飛行体」も登場」(朝雲新聞2010年11月11日)
朝雲の記事を見て、技本もキワモノを作るな~と思っていたのですが、回転翼の偵察用小型UAVは、以前からあり、それほど新規性は感じずに記事にはしませんでした。
ちなみに、こんなピンバッジも持ってました。(例によって入手経路は忘れました)
今回注目を集めたのは、現物の飛行性能が、想像以上に良かったためではないでしょうか。
デジタルコンテンツEXPO2011での映像が、ニコニコ動画にUPされていたので見てみると、ラジコンヘリなんて問題にならない安定性と操作性に、ちょっと驚きました。
これなら、もちろん本来の目的である偵察に使えそうですし、ガレキに埋め尽くされた災害現場にも、ちょっとの隙間があれば入って行けそうです。(ドアは開けられないでしょうけど)
転がって地上移動もできるってところがウリのようです。
試作機の制作費(材料費)が11万円だそうなので、実用に耐えるモノを作っても、大したコストをかけずに作れそうです。
それにしても、ACIESにも防衛省ガンダムと銘打つなど、技本の研究者には、ガンダムの影響を受けた人が多そうですね。
この球体飛行体も、公開されている資料「まあるい未来型飛行物体」を見ると、運用イメージ図の水平飛行時の形態や転がって移動というコンセプトは、まんまハロです。
「俺はガンダムを作る、お前はハロを作れ」とかやってるんだろうか。
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2010年技本発表会で実物を見ましたが、着陸に気を使わずに
済みますし、飛ばせている時にあちこちにぶつけても問題無い
様子でした。 あれを11万円で制作できる技本は凄いです。
投稿: | 2011年10月27日 (木) 00時37分
漫画や小説の発想力には役立つコンセプトもありますからね。
まんまハロとはいい所に目をつけましたね。
後は何かで読んだか見たことのある、高速の空気の乱れを観測するレーダーですかね。
いくら完璧に電波的にはステルス出来ても、空気の乱れは隠せないですから。
ようやく日本の兵器開発も独自路線というか夢を見せてくれる所に来たかと思うと熱い話題です。
後は缶飯に是非、醤油味以外で味が期待出来る、ワカメご飯などを導入してもらいたいものです。
投稿: Suica割 | 2011年10月27日 (木) 00時44分
小型の無人機も良いのですが、
大型無人機の開発は、
どうなっているのでしょうかね?
(レシプロプッシャー式グロホモドキとか)
投稿: イヌザメ | 2011年10月27日 (木) 07時43分
名無し 様
11万円は材料費だけでしょうけど、確かに、それにしてもよく作ってるなと思いますね。
Suica割 様
日本の兵器開発は、どうしても後追いのものが多かったですから、こういうものをみると「おおっ」と思いますね。
ソースを見失いましたが、残念なのは、技本主導ではなく、あくまで技本内の各研究者の自発的コンペみたいな物だったらしい点です。
普通に考えれば、「バカバカしい」と思うくらいのものを、技本としてやってもいいと思います。
例えば、光学迷彩機とか。
イヌザメ 様
大型無人機は、予算がでないんでしょうね。
なんか、グローバルホークが既定路線になっている雰囲気さえあります。
民間転用できるような機材なら、メーカーも引き込みやすいですが、滞空型無人機では民間のニーズがないですから。
投稿: 数多久遠 | 2011年10月27日 (木) 20時45分
5年以上前から、グロホにするか国産HAUAVにするかの綱引きが
続いています。 聞いたところによるとMHIは国産開発を諦めたとの
話も。。。 23年度予算でUAV調査費が計上されてますし、福島
原発事故でも能力を発揮したとなると、やはりグロホの導入が既定
路線かと思います。
投稿: やん | 2011年10月28日 (金) 01時02分
やん 様
グロホが規定路線かとは思いますが、MHIが逆転ホームランを打つためには、グロホともコンセプト的に異なるモノを作り、それこそ対米輸出もするぐらいなものを作らないと難しいのではないでしょうか。
数日にわたって滞空できるようなモノでも作れば、アメリカにも売れそうな気がします。
投稿: 数多久遠 | 2011年10月28日 (金) 23時40分
大江の技術棟から、HAUAVの模型が消えたという噂が。。。
輸出するなら、HAUAVというよりも成層圏プラットフォームが良いと
思いますが、成層圏プラットフォームは今でもコスト的に、かなり無理
があると聞いています。
投稿: やん | 2011年10月29日 (土) 02時28分
この飛行球体、どこかの玩具メーカーで売り出してくれないもんでしょうか?
ヘリコプターのおもちゃ並には売れると思いますよ。
特に、壁にぶつかっても平気というのが良いですね。室内で安全に遊べますから売りだされたら是非買いたいですネ。
レースも出来そうだし、様々な可能性がありますね。(これに目をつけない玩具メーカーはアホですよ)
大量生産されたら数万円台で買えるでしょう。サンキュウパまでなら買いますよ、本気(マジ)で!
投稿: みやとん | 2011年10月29日 (土) 20時54分
やん 様
かなり無理のあるものを実用化でもしないと、「実績もあるグロホを買った方が良かった」となるでしょうし、外国に売ろうとしてもネームバリューのあるものに太刀打ちはできないのではないでしょうか。
みやとん 様
確かに玩具としても良さそうですね。
私も398なら買うかも。
ただし、偵察機能は取り外さないと、ノゾキマシーンになってしまいそうな気が……
投稿: 数多久遠 | 2011年10月29日 (土) 23時11分
数多 様
米国は3か月間滞空できる無人機のテストを、来年開始するみたいですから、
ペイロードにもよりますけど、数日ぐらいでは採用されないのではないでしょうか?
http://www.strategypage.com/htmw/htspace/articles/20111006.aspx
投稿: イヌザメ | 2011年10月31日 (月) 06時42分
イヌザメ 様
もう、そこまで進んでたんですね。
問題はコストですが、衛星と張り合えるくらいまで行けば、案外早く実現してしまうかも。
となると、なおのこと国産は……
投稿: 数多久遠 | 2011年10月31日 (月) 21時52分
ぜひとも予算を付けて、成層圏プラットフォームを実用化して
もらいたいです。
投稿: やん | 2011年11月 1日 (火) 00時21分
やん 様
防衛省始め、関係省庁の目は、衛星の方に行っているみたいですから、ちょっと難しいかも知れませんね。
投稿: 数多久遠 | 2011年11月 1日 (火) 21時34分
数多 様
私は人工衛星より、無人飛行船みたいなのの方が、良い気がします。
敵に攻撃され難く、また撃墜されても再打ち上げ(?)も容易でしょうし。
もちろんカバーエリアは、日本周辺に限定されますけど・・・
投稿: イヌザメ | 2011年11月 2日 (水) 16時52分
イヌザメ 様
平時の常続監視には飛行船もいいと思いますが、有事には簡単に落とせてしまうので、飛行船はどうかと思います。
飛行機型なら、飛行高度がどの程度になるのかにもよりますが、少なくとも無人機ならU2の上を行くでしょうから、RWRと自動回避機能を搭載すると、結構攻撃が難しい機体にもできると思います。
投稿: 数多久遠 | 2011年11月 3日 (木) 21時11分
ラジコン屋で普通に売ってますよ
検索すれば出てきます
売ってる方がツインローターだから空気抵抗と重りになる板状のものが必要なく効率的
お値段も4000円を切りリーズナブル
出来て何年もなるのに自衛隊が見向きもしないってことは所詮玩具レベルってことでしょ
投稿: | 2014年5月18日 (日) 00時13分
名無し 様
そもそも、材料もホームセンターとかで買ってきたモノで作っていたらしいですから、ラジコン屋でも作れるでしょうね。
優秀なのはデザインコンセプトだけで、後は自衛隊に災害派遣用UAVの需要がどれだけあるかという事なんでしょう。
投稿: 数多久遠 | 2014年5月18日 (日) 11時54分