小松のF-15からタンクが落下しました。
不時落下か?
と思いましたが、どうもそんな簡単な事故ではなかったようです。
「F15戦闘機の燃料タンク落下 石川・空自小松基地付近」(朝日新聞11年10月7日)
着陸する直前に「緊急状態」を宣言していた。離陸前の整備では異常は見つからなかった。小松基地の管制官が、機体の付近から火が出て、タンクなどが落下するのを見ていたという。
同機のパイロットは「ボンという音がしてバックミラーを見たら機体の後方に火が見えた」と話したという。空自幹部は「空中で燃料タンクがバラバラになった可能性が高い」と言う。
詳細がわからないので、推測だけですが、危うく空中爆発してもおかしくない事故だったのかもしれません。(沖縄だったらどんなに騒ぎになることか……)
防衛省の正式発表では、日現在も7日時点の極めて基本的な事項しか発表されておらず、未だ推定事故原因と言えるものもはっきりしていないようです。
「小松基地所属F-15の機外タンク落下について(第2報)」
そのため、F-15の訓練飛行再開も当面見合わせられるようです。
「防衛省の仕事、前原氏の方が詳しい…一川防衛相」(読売新聞11年10月15日)
F15戦闘機について、「事故原因の中間報告は来週にでもしたいが、国民の理解が得られない限り、訓練再開はしない方がいい」と述べ、F15訓練再開は来週以降も見合わせる考えを示した。
事故以降、空自の主力機であるF15の飛行は全国で緊急発進(スクランブル)以外、中止されている。防衛省内では中止の長期化について、「国防上支障をきたす恐れもある」との懸念も出ている。
さて、中間報告が今週中のようですが、多少なりとも事故原因について考えてみます。
増槽のトラブルと言えば、普通はノーフィード(増槽から機内への燃料送り込みができないトラブル)くらいしか思い浮かびません。
このノーフィードがあったことで、問題のある装備を使い続けているかの如き報道も一部にはありますが、燃料を送り込めないからと言って、今回のようにタンクが爆発するとは考えられません。
可能性としては、次の二つがあると思います。
・タンク内の揮発したジェット燃料に、何らかの原因で引火し、タンクが爆発した。
・タンク内が、何らかの原因で異常な高圧になり、破裂した。(パイロットが見た火は、爆発の後に、引火したもの)
どちらもあり得ない事故のように思えますが、事故が起きたことは事実です。
タンク内に引火は、さすがにないと思うので、後者かなとは思いますが……
部品が陸上に落下したことで、危険ではありましたが、幸い人的被害もありませんでしたし、部品が回収できたので、事故原因の究明は難しくないでしょう。
早急に、原因究明、対策を講じて飛行再開を急いで欲しいものです。
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