ブログランキング&ツイッター

  • 軍事・防衛 ブログランキング
  • ツイッター

« 2011年7月 | トップページ | 2011年9月 »

2011年8月

2011年8月 2日 (火)

BMDシステム総合検証の意義と妥当性 その2

前回から引き続いて、今回はキューイングの困難さについて始めます。

ここでも、問題になるのは、やはり弾道ミサイルの速度です。
ノドンの速度は、マッハ10。秒速にすれば3km以上です。
仮に、センサーが捕捉後、センサーでの内部処理、JADGEへの伝達、JADGEでの内部処理、迎撃システムへの伝達、迎撃システムでの内部処理が全くの時間を要しなかったとしても、電波は光の速度でしか伝わらないため、北朝鮮で発射されたミサイルを、キューイングして別のシステムが目標を捕捉しようとしても、電波が往復2000kmの距離を伝搬する間に、目標は、当初の位置から20m以上移動していることになります。実際には、先ほど0と仮定した時間は、当然にそれ以上かかりますから、位置のズレはもっと大きくなります。
大規模なネットワークシステムとしては、銀行のATMなどがありますが、カードの認証に結構時間がかかることを考えれば、BMDシステムの処理にも、あるていどの時間がかかることは当然です。当然、速度の速い弾道ミサイルの位置は、相当移動することになる訳です。

結果として、センサーが捕捉した情報を、そのまま送っても、キューイングを受けたシステムは、「そんなところには何も見つからない」と言うことになりかねないのです。
となると、キューイングも「ココに目標があるからココを見ろ」ではなく、「お前が見る頃には、目標はココにあるはずだから、あっちを見ろ」としなければならなくなります。
あるいは、受け取る側のシステムが、これは何ミリセック前の情報だから、移動速度を考慮するとこの辺りを見なければいけないと認識してくれなければならない訳です。

また、こんな処理をしなければならないくらいですから、処理が適切に行われないと、同一目標をとらえた複数のセンサーからの情報が、複数の航跡として認識してしまう可能性もあります。

と言う訳で、内部処理の方法がどうであれ、そう言った複雑な処理を経てキューイングがなされる訳ですので、理論上は問題なく作動するシステムを作っても、実地での検証は不可欠です。

ところが、BMDシステムの構築から随分経つにもかかわらず、この検証は始めて実施されます。
私が現役自衛官だった時にも、ある会議の席上で、かなり強く実地検証の必要性を主張したことがあるのですが、回答はネガティブでした。
予算の話ももちろんですが、実地検証を行うとなれば、模擬標的をFPS-5等のレーダーを向けられる日本海方向で、かつ海岸至近にPAC-3を展開させることが出来ないと検証ができないため、調整が困難すぎると判断されたのだろうと思っています。

ですが、この検証は、概算要求等でも情報がなく、今回突然実施されることになりました。
やらないはずだ、と思っていたにも関わらず、急遽実施されることがアナウンスされたので、私としては驚きと喜びのニュースだったのです。

もしかすると、昨年の北朝鮮による飛翔体発射の際に、キューイングが正常に行われない、あるいは1つの航跡が複数に認識される等の問題が発生したのかもしれません。
あるいは、飛翔体がPAC-3の覆域を通過しなかったため、この時問題点を洗い出すに至らなかったPAC-3についても検証が必要だという認識になったかです。

さて、次に検証要領の妥当性を考えてみたいと思います。
問題は、冒頭に書いたとおり、検証場所と模擬標的のプロファイルです。

場所は、「航空自衛隊輪島分屯基地、能登半島周辺の海・空域等」とのことで、先ほど書いたとおり、日本海側ですからFPS-5等のレーダー及び場所を自由に移動できるイージスに関しては問題ありません。
不具合があるとしたら、PAC-3パトリオットです。
と言う訳で、以前の記事で書いてみたのと同様のフットプリントを、PAC-3が輪島に展開したものとして書いてみました。
Photo
輪島分屯基地にPAC-3を展開させ、北朝鮮の方角から模擬標的を打ち込んだ場合のフットプリント

実際の試験は、もう少し北から打ち込んでも試験ができるはずです(そうすればフットプリントはもう少し北を向く)し、G空域は、輪島の直ぐ近くまでエリアがあるので、輪島にPAC-3を置いて試験することは問題なさそうです。
(試験の際には、輪島からであれば、海面に突入する模擬標的を視認できるかもしれません)

標的に関しては、AAM-4の改造標的とのことです。
AAM-4の最大速度は、マッハ4~5と言われています。
これを改造するとともに、発射のプロファイルを工夫すれば、マッハ10程度は出せそうに思われます。

改造内容としては、弾頭の単なるウエイトへの変更、誘導プログラムの改変、推進薬の形状変更等でしょう。
プロファイルとしては、これをF-15がダイブしながら打ち下ろす、あるいはハイレートクライムしながら打ち上げるものと思われます。

結論としては、場所、標的とも、検証としては妥当なもののように思われます。
粛々と検証し、問題があれば、早期に是正して欲しいところです。

北朝鮮が、何かを打ち込んでくる前に。

2011年8月 4日 (木)

東日本大震災にともなう災害派遣で変る国民の自衛隊感情

統合任務部隊が解散し、自衛隊による災害派遣も、福島を除き、ほぼ終了しました。

大手メディアは、それほど触れませんが、朝雲新聞を見ていると、今回の災害派遣によって、自衛隊に対する国民感情が相当変化したことがわかります。(以下、写真はいずれも朝雲新聞から)

幼稚園児が人文字を作ったり。
11070708
「陸前高田市上空でUH1ヘリ撮影 「感謝」 園児がハートの人文字」(朝雲新聞11年7月7日)

自治体が、派遣された自衛官の慰労会を行ったり。
「市民の誇り 感謝の集い 千歳市 災派部隊と留守家族の労ねぎらう」(11年朝雲新聞7月14日)

自衛官が呼ばれて、大学生どころか、小中高校で講演したり。
11072103c
「地本長らも頑張る 大震災の災派で講話に奔走 過酷な活動詳しく 自治体と自衛隊 連携の重要性も強調 小・中・高校生など熱心に聞き入る」(朝雲新聞11年7月21日)

いずれも、従来では考えられなかった事です。
以前だったら、日教組が狂ったように騒ぎ立てているはずです。

子供の将来なりたい職業でも、自衛官は急上昇しているようですし。
災害は不幸ですが、自衛隊に関する認識が改善されたことは、不幸中の幸いと言えることだったかもしれません。

(オマケ)在日米軍に対する考えも変っています。
「トモダチ作戦に感謝の大漁旗 被災地から米軍司令官らに」(朝日新聞11年7月27日)

2011年8月 6日 (土)

自民が検討する法改正案で、「本当に」自衛隊による原発防衛が可能になるのか?

自民党が、自衛隊法の改正を次期衆院選マニフェストに盛り込み、原発の防護を自衛隊が実施することを可能とさせる方向で検討しているそうです。

自衛隊による原発防衛可能に」自民が法改正を検討」(産経新聞11年7月2日)

 1日に非公開で初会合が行われた「原発警備に関する検討会」(座長・浜田靖一元防衛相)が自衛隊法81条の2で定める「警護出動」の対象に、原子力関連施設を追加するなどの検討を始めた。自衛隊を常駐させる場合、在日米軍基地へのテロ行為を想定した現在の警護出動の発動要件を緩和することも考える。警察との役割分担も見直す。

 国内の原発警備は、2001(平成13)年9月の米中枢同時テロ以降、警備強化時に警察が軽武装の「原子力関連施設警戒隊」を派遣することになっているが、平常時は民間の警備員が警戒するだけ。内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」が5月上旬に公開した米外交公電は、米政府が日本の原発警備を憂慮していたことが記されている。


法的根拠として、警護出動を使おうとしているようです。
警護出動は、現在、自衛隊の基地等及び在日米軍基地等のみを対象としています。これに原発を含めるつもりのようです。

しかし、記事では「自衛隊を常駐させる場合」と書かれていますが、警護出動は部隊を平常時にも常駐させることを考慮したものではなく、果たして効果的な対処ができるのか疑問です。
テロは、こちらが警戒している時に実施してもらえるものではありません。

自衛隊法

(自衛隊の施設等の警護出動)
第八十一条の二  内閣総理大臣は、本邦内にある次に掲げる施設又は施設及び区域において、政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で多数の人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊する行為が行われるおそれがあり、かつ、その被害を防止するため特別の必要があると認める場合には、当該施設又は施設及び区域の警護のため部隊等の出動を命ずることができる。
一  自衛隊の施設
二  日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二条第一項の施設及び区域(同協定第二十五条の合同委員会において自衛隊の部隊等が警護を行うこととされたものに限る。)
2  内閣総理大臣は、前項の規定により部隊等の出動を命ずる場合には、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聴くとともに、防衛大臣と国家公安委員会との間で協議をさせた上で、警護を行うべき施設又は施設及び区域並びに期間を指定しなければならない。
3  内閣総理大臣は、前項の期間内であつても、部隊等の出動の必要がなくなつたと認める場合には、速やかに、部隊等の撤収を命じなければならない。


というか、そもそも自衛隊の出動任務全てが、発令された時のみの一時的なものとして規定されています。
その中でも、警護出動は、出動に際して、事前に知事の意見を聞かなければならないこととなっており、結構使いにくい出動という印象でした。
もっとも、原発の警護に反対する知事は、せいぜい沖縄県知事くらいでしょうけど。(ただし、幸いなことに沖縄に原発はない)

また、(武器を使用する)権限としては、警察官と同様の権限を付与する警職法7条の準用の他、警護施設が被害を受ける場合にも危害射撃が可能になっており、一応これで事足りそうです。

職務上警護する施設が大規模な破壊に至るおそれのある侵害を受ける明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを排除する適当な手段がないと認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。


やはり問題は、部隊を常駐させられるか、と言う点だろうと思います。
お得意の奇妙な解釈論を持ち出せば可能なんでしょうが、やはり法の趣旨を考えた場合、出動任務で常駐警備をさせることは、適当とは思えません。

出動任務ではない、恒常的な任務と権限の付与をするか、あるいは逆に、警察にも重火器を持たせるかすべきです。
ただし、警察に重火器を持たせるとしても、彼らにも警護出動時のような、警職法7条の条件に当てはまらないケースでも危害射撃を許可しないと、意味はありません。

2011年8月 8日 (月)

無意味な防衛省によるパブリックコメントの募集

政府が行っているパブリックコメントの募集に、防衛省案件のものがあります。

幹部候補者たる自衛官の任用等に関する訓令等の一部を改正する訓令案に対する意見募集について

タイトルだけでは、内容が分からない案件ですが、要は自衛隊の医官、歯科医官、薬剤幹部に、防衛医大卒業者以外の人間を採用するかという案件です。

防衛医大卒業者で、必要な医官等の数が確保できないなら、やって当然の処置です。
反対意見が出るような案件ではないでしょう。

こんな、意見を聞くまでもない案件をパブリックコメントの対象にして、広く国民の意見を聞いてますなんて、ただのポーズでしかありません。

こんな案件より、前回記事の原発警備とかをパブリックコメント対象案件にして欲しいものです。

2011年8月10日 (水)

百害あって一利ない日中防衛交流

防衛省は、日中間の防衛交流に積極的です。

中国人民解放軍副総参謀長の訪日(防衛省発表11年7月22日)

日中海上メカニズム早期構築へ 近く次官級協議を再開(朝雲新聞7月21日)

ところが、訪日は、副総参謀長に宣伝の機会にされただけです。
彼は、日本が「危険な方向に向かっている」と言い、「我々には何ら懸念されるようなことはない。南シナ海問題は(中国と周辺国との)2国間の話であり、米国は関係ない」と、東南アジア諸国及びアメリカとの分断を図られています。
人民解放軍副総参謀長「日本は危険な方向に」(読売新聞11年7月31日)

それに対して、日本側がやったこととと言えば、「陸自の配備は日本防衛の空白地域をなくす意味がある。特定の国を想定していない」という、まるで釈明とも取られかねないような及び腰の言い訳と、中国の軍事活動の透明性向上に関して、(中国側の自発的な)取り組みを求めただけで、何の言質も取っていません。

防衛交流は、本来、双方の理解不足から来る誤解により、偶発的な緊張が高まることを避けるために実施されるものです。(前掲リンクの日中海上メカニズムもそうです)

ですが、中国は、海上民兵を偽装漁民として用いる方策を採ろうとしているなど、「偶発」ではなく「故意」による侵略を企んでいる国です。
そんな国と「偶発」を防ぐ努力をしたところで、無駄どころか、今回のように宣伝の機会にされるだけ、百害あって一利なしです。

そして、このような認識は、私に限った話ではありません。アメリカでも主張されている話です。

軍事交流、米で論争 「中国軍を利するだけ」「誤解や疑惑解消に有効」」(産経新聞11年7月)

ブッシュ前政権で東アジア担当の国防次官補代理などを務めたランディ・シュライバー氏が「米中軍事交流は失敗する」と題した論文をワシントン・タイムズ紙に発表した。

 同論文は「現在の米中軍事交流は中国軍にのみ利益をもたらし、米側の目標の中国軍の透明性向上などは交流の開始から30年が過ぎても、まったく実現していない」として、まず現行の交流の不毛を強調した。

 同論文は、5月に訪米した中国軍の陳炳徳総参謀長が米側の台湾への武器供与や中国への偵察行動を非難し、その中止を交流継続の条件のようにしたことを指摘し、「中国軍は対米交流を自国の主張の機会として利用し、米側の政策に影響を与えようとする」とも主張した。

 過去の対話が中国への抑止にはならず、米国の意向を無視して南シナ海での軍事威嚇やサイバー攻撃などを進めてきた、とも述べ、交流の再構築を訴えた。


日本を仮想敵国とするなど、無用な緊張がある韓国とは防衛交流を進める必要があります。
ですが、いくら努力したところで得るところが全くない中国とは、防衛交流を行う必要はありません。

2011年8月12日 (金)

SM-3ブロック2A輸出対象国拡大で日米関係の悪化は回避

以前の記事「民主政権がオバマ大統領による外交上の約束を履行不可能にする可能性 武器輸出3原則の緩和基準で」において、SM-3ブロック2A移転(輸出)対象国拡大が少な過ぎ、日米関係を損なう可能性があると書きましたが、対象国が拡大される方向となり、(この件による)日米関係の悪化は回避されそうです。

MD輸出、管理枠組み加盟国が条件…政府基準案」(読売新聞11年7月28日)

 日米両国がミサイル防衛(MD)システムの一環として共同開発中の次世代型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」について、米国から第三国に移転(輸出)を認める際の日本側の判断基準案が28日、明らかになった。

 〈1〉第三国から別の国への再移転を防ぐため、「輸出管理制度や情報保全制度を国内に有し、国際的な枠組みに加盟している」場合〈2〉北朝鮮などの弾道ミサイル(BM)の脅威を前提に、日本の安全保障に資する場合――に移転を容認するとしている。


前記記事を書いた2010年11月当時、政府の移転(輸出)対象国は、19カ国でした。特に、イランと地理的に近く、他の対象国への移転による防護が困難と思われるトルコが対象となっていない事を危惧されました。
今回の基準案では、「ミサイル関連技術輸出規制(MTCR)」の加盟国34カ国や、軍事情報保護に関する協定(GSOMIA)を日本と結ぶ「北大西洋条約機構(NATO)」の加盟国などが対象となり、全体数がはっきりしませんが、対象国は相当数に拡大されます。懸念されたトルコもMTCR加盟国なので対象となる模様です。

前記記事から9カ月、アメリカとどんなやり取りがあったのかは分かりませんが、社民党に配慮し、対象国を極めて少数にしようとすることに対して、相当の圧力があったのではないかと思われます。
この問題が、日米間の問題に止まらず、アメリカの安全保障政策全体にも大きな影響を及ぼすということを、愚かな民主党が理解しないため、危うくアメリカの逆鱗に触れるところでした。

とりあえずは、日米関係悪化の危機が避けられて何よりです。

2011年8月16日 (火)

非武装中立論の幻想が、日本籍船舶を海賊のターゲットにさせる

海賊対策に武装警備員を乗せる動きが広まっているそうです。

海賊対策に武装警備員 日本の商船会社、外国籍船限定で」(朝日新聞11年7月28日)

日本の商船会社に民間の「武装警備員」を乗船させる動きが出始めている。国内法が適用される日本籍船では銃刀法に抵触するため、外国籍船に限られているが、業界からは法改正を求める声も出ている。


船会社とすれば、当然の動きでしょう。

ところが、同記事はこんな事も書いてます。

「武装警備員が応戦すれば、海賊の攻撃がエスカレートする恐れがある」


船会社のコメントとして書いているものですが、非武装中立なら攻撃を受けることはないという幻想を、未だに布教したがっているようです。

さすが、朝日新聞!

逃げ回るだけの船舶と、銃を撃ってくる船舶、海賊が、どちらをターゲットとしたがるか、小学生でも分かりそうなものですが……

こんな幻想に国民が惑わされれば、ますます日本籍船舶が海賊のターゲットになるでしょう。

2011年8月18日 (木)

特異なY-8情報収集機型による収集フライト

中国のY-8(ヤンキーエイト)情報収集型機が、7月30日に特異な情報収集フライトを行っています。

中国機の東シナ海における飛行について(統幕発表11年8月1日)

統幕発表で分かることと言えば、機種と飛行経路程度ですが、今回特異なのは、飛行経路の方です。
Y8_110730
7月30日の飛行経路(統幕資料より)

もっとも、これだけ見ても、どこが特異なのか分からないでしょう。
ですが、以前のY-8飛行経路を見れば一目瞭然です。
統幕が発表したY-8による情報収集フライトの経路で、今年に入ってからの分をまとめてみました。
Y8_110302
3月2日の飛行経路(統幕資料より)
Y8_110704
7月4日の飛行経路(統幕資料より)
Y8_110707
7月7日の飛行経路(統幕資料より)

全て、経路が、緯度経度線に沿ったものであることが分かります。

同じく統幕が発表している22年のスクランブル実績資料を見ても、中国機の飛行経路は、同様です。
Ws000000
22年度スクランブル対象(統幕資料より)

今回のフライトが特異であった理由は明確には分かりません。
ですが、可能性を示す事は可能です。

定期的な収集フライトは、基本的に同じ事を続けないと意味がありません。
何が変化したのか、分からなくなるからです。

ですから、特異なフライトをするということは、この日に、日本(空自ないしは海自)が何か特殊なことを行っており、それを観測するための特別なフライトを行った可能性が考えられます。
それが計画的なのか、あるいは特殊な状況を観測したため、急遽計画変更したものかはわかりません。

もしかすると、特に特殊な訓練等を行っていた訳ではないものの、この日の当直勤務員(この日は土曜日)がボーとしており、通常行うべきレーダー諸元の変更が行われなかった、あるいは逆にちょっと変ったものに変更してしまった、なんてことがあったのかもしれません。
南南東方向に2度ほど往復した際、それぞれ宮古島サイト、久米島サイトに向かっていたと思えなくもありません。
あるいは、SLRを使って薩南諸島西方海上あたりを見ていたとも考えられます。

何にせよ、何か変ったことを行っていたかどうかは、自衛隊側としては当然承知していますから、このフライトが、それに対応したものかどうかは、自衛隊には分かっています。

逆に、自衛隊が何か特殊なものを行っていなかったのであれば、Y-8側に搭載機材の更新等があり、今までの緯度経度線に沿った収集ではなく、前述ように、のレーダーサイト等に向けた飛行を行った方が効果的な収集活動ができるようになったのかもしれません。
もし、自衛隊が特異な活動を行っておらず、今後の収集活動も、今回と同様の飛行経路を採るようであれば、その可能性が高いと考えられます。

次回のフライトを見れば、もう少し分析できるかもしれません。

2011年8月21日 (日)

コクリコ坂に見る宮崎駿の矛盾_反戦平和思想と戦争への憧憬

スタジオジブリの最新作「コクリコ坂から」が公開されています。(シナリオ:宮崎駿、監督:宮崎吾朗、以下敬称略)

全く予備知識なく見たのですが、朝鮮戦争とそれに関わった日本人の史実が、ストーリーに深く関わっていて、ちょっと驚きました。
(メインは主人公の恋愛ですが、その障害(スパイス)として朝鮮戦争が出てきます)
特に、主人公の父親が、LSTの船員として、事実上戦争参加していたことが描かれていて、思わず「おっ」となりました。
ちなみに、LST船員としての日本人の戦争参加については、次のサイトがなかなか興味深いです。
朝鮮戦争と日本

さて、問題はその描き方です。
宮崎駿と言えば、wikiの政治的・思想的スタンスでも冒頭に「反戦」と書かれているとおり反戦平和調で、かつ米帝という単語を使うように反米で知られていますが、朝鮮戦争での敵が北朝鮮であったためか、「コクリコ坂から」では、反戦・反米調は押えられいます。

それどころか、主人公の父親の戦友への友情が、むしろ肯定的に描かれていて、「宮崎駿は変節したのか?」と思うくらいです。

「LSTか」という台詞とともに描かれたLSTの触雷シーンなどは、実写フィルムを見て起こしたんでしょうが、(不謹慎な言い方ですが)美しいと言えます。

もっとも、宮崎駿は、以前から軍オタであることも知られているみたいで、ナウシカでの機関砲の対空射撃なんかも、非常にリアルで美しかった記憶があります。

少々回りくどい言い方になりましたが、何が言いたいかと申しますと、宮崎駿の作品には、反戦平和思想の反面、戦争への憧憬と言いますか、郷愁のようなものも感じます。
宮崎作品が日本で受ける理由には、そんな面もあるのかもしれません。

怪獣やエイリアンなど、醜悪なものを見たがる心理が、人間の中には確かにあります。
戦争は、避けるべきものですが、それが一面人間を引きつけることも事実です。でなければ、ハリウッドの戦争映画なんて存在しません。

学校教育で反戦平和を押しつけられ、表だって戦争に興味を持っているということを口にできない風潮のなか、反戦平和のテイストを持ちながら、戦争を描く宮崎作品は、日本人のフラストレーション解消に貢献しているのかもしれません。

今回の「コクリコ坂から」は、人の死がよりリアルに描かれている分、「紅の豚」以上にそんな感想を抱いた作品でした。

2011年8月23日 (火)

横田基地フレンドシップフェスティバル2011 その1(地上展示機編)

今年も行ってきました。
横田基地のフレンドシップフェスティバル
って去年と同じ書き出しだな。

土日とも悪天候が予想されたため、少しでも降水確率の低い20日土曜に出撃しました。

降る可能性もあり、傘を差しながら一眼を振るのはキツイと思ったので、今年の写真はコンデジで撮影しました。解像度は悪くないのですが、曇天だったこともあり、写真の出来は悪いです。
ご容赦下さい。

さて今年のフレンドシップフェスティバルは、ほとんどの人が気にも止めない点で、「おおっ」と思うところもあったのですが、ひこーき目当てで行った方にはそれほどインパクトのあるイベントでは無かったと思います。
というわけで、その1として、地上展示機を一気に紹介します。

まずは、一番の注目機ストライクイーグル
Img_1158
なんか黒いなと思ったら、Eでした。ローテーションでイギリスのレイクンヒースから韓国に展開中のようです。
Img_1154
このアングルだと、特徴的なコンフォーマブルタンクが良く分かります。
機体自体のレア度はさほどではないですが、日本では珍しい機体ですね。

注目度の次点は、ジャパニーズAWACS、E-767です。
Img_1177
Img_1182
機付が3曹ってのがスゴイですね。
Img_1178
後は一気に行きます。

オーサンのA-10
Img_1148
コックピットを見せているためか、毎年端っこです。

F-16はクンサンからと三沢から2機づつ
Img_1155
Img_1160
F-16は、外装物の多さで見せているようです。
Img_1165
AIM-9Xも
Img_1163

F-18はレガシー
Img_1166
Img_1167
岩国に来たばかりのようです。
F-16の外装物勝負に対して、こちらはカラーリング勝負
Img_1168
正面のアングルからは、結構カッコイイかも

続いて自衛隊機
T-4
Img_1171

C-1
Img_1172

C-130
Img_1234

P-3C
Img_1173

E-2C
Img_1176

F-2は、今年も三沢
Img_1186_2

遠路はるばるご苦労様ですのT-7
Img_1185

続いて、米軍輸送機
C-17
Img_1189

C-5は前後を解放して、廊下&休憩所状態
Img_1190

普天間から来ていたKC-130J、プロペラが目立つ
Img_1229
Img_1231
自己防御装置らしきものも
Img_1232

横田常駐のC-130
Img_1235

岩国からUC-12W
Img_1243

横田のC-12
Img_1245

普天間のUC-35D
Img_1247
Img_1248

後半は、接近統制されてないので、撮影者泣かせの回転翼機
まずは自衛隊機から

何故か表示板だけで機体のないAH-1S
Img_1216

UH-60JA
Img_1217

CH-47J
Img_1220

UH-1J
Img_1222

OH-6D
Img_1224

続いて米軍

UH-60A
Img_1226

都内でよく見かけるUH-1
Img_1246

最後にオマケ
カラーリングの美しいエアロクラブの機体
Img_1197
Img_1201
東日本大震災の復旧にも、ボランティア参加したそうです。

展示機は以上です。
今年は、アメリカもスーパーホーネットを持ってくれば、もう少し注目だったのに……

2011年8月26日 (金)

横田基地フレンドシップフェスティバル2011 その2(警備編)

注目している人は少ないと思いますが、今年も趣味で書いている警備編です。

最初に、今年はなんとか見ることができた軍用犬の展示から。
まずは基本の服従訓練から。
ぴったりとハンドラーの左体側に付きます。
Img_1277
待ての指示を受ければ、視線は外さずに大人しく待ちます。
Img_1280
まあ、このくらいは、軍用犬でなくともやりますね。

続いて、一気に、不審者への襲撃訓練。
禁足咆吼をやらず、一気に襲撃してしまうのは、米軍ならではでしょうか。
Img_1284
不審者のボディチェックをしている間は、じっと監視しています。
Img_1286
で、不審者が抵抗する構えを見せれば、指示されなくても襲撃します。
Img_1288

続いて、車両に乗った不審者への襲撃訓練。
こちらの軽バンが、模擬不審者搭乗車両。
Img_1290
憲兵隊員が、軍用犬に目標を指示します。
Img_1291
(写真が見難いですが)開いた窓から、車内に突撃して襲撃。
Img_1293
で、遅れてやってきた憲兵隊員と
Img_1294
協力して、不審者を引き吊り出します。
Img_1295
先ほどと同様に、不審者のボディチェックをしている間は、じっと監視。
Img_1297
連行中
Img_1298
に、逃走を図れば、再度襲撃
Img_1299

続いて、自衛隊の歩哨犬訓練展示では見ることのない戦闘服従訓練。
憲兵隊員とともに、身を隠すように行動
Img_1302
ちょっと分りにくいですが、軍用犬も姿勢を低くしたまま移動します。
Img_1303
連携して行動します。
Img_1304
目標を指示されれば突撃。
Img_1307
ビンラディン襲撃は、こんな感じで行われたのかもしれません。

続いて、2頭の軍用犬による不審者への襲撃訓練。模擬不審者も緊張している様子。
Img_1310
軍用犬の噛む力はおよそ400kgあるそうで、この展示の際、防護服を着ていても、この憲兵隊員は怪我をしたそうです。確かにイタそうですね。
Img_1315
憲兵隊員が指示をすれば、襲撃を止めます。
Img_1318
これが難しいんです。
襲撃自体は本能の延長なので、襲撃させることは、実はさほど難しくないのですが、指示でやめさせることはなかなか難しいのです。
このあたりに、練度の高さが見て取れます。

ラストは、下半身にも防護服を着て、下肢への襲撃訓練。
Img_1320

終了後、展示してくれた憲兵、ハンドラーそろい踏みでご挨拶。
Img_1336
この手を上げている方。紹介によると、日本人で唯一の憲兵隊勤務のハンドラーだそうです。技官的な位置づけで採用されているんでしょう。

この後、軍用犬に関する質問タイム。
まずは、犬の調達価格を聞いて、私もビックリしました。
500~700万だそうです。自衛隊の歩哨犬とは桁違い……どころか10倍以上です。一応血統書付犬とチャンピオン犬の子供くらいの差があります。
そりゃ優秀なハズだわ。

横田での軍用犬の飼育頭数については5~10頭とのこと。幅があるとは言え、言っちゃっていいんだろうか。

現役年数は、10~12年くらいとのこと。この辺は、以前の記事でも触れたことがありますが、犬のコストに直結してくる部分です。
ですが、例えナイフしか持っていない不審者でも、いきなり憲兵が近づけば、返り討ちに遭う可能性もあります。
隊員が傷つくことを考えれば、700万で耐用年数10年でも安いモンです。

さて続いては、訓練展示以外の警備関係の状況です。

まず、ゲートです。
フレンドシップフェスティバルの入り口は、第5ゲート(通称牛浜ゲートorサプライゲート)ですが、大幅な改修工事中でした。
Img_1125
恐らく、空自部隊が入ってくることで、この第5ゲートの入出門者が増えることを予想しての措置でしょう。

ゲート脇で控えていた軍用犬。
Img_1124
頭を撫でようとした人が、憲兵に慌てて制止されてました。何せ知らない人には噛みつくように訓練されてますからね。

最後に、エプロン巡回中の警備の要員。
Img_1266
今年は、F-22、米軍AWACSと言った、警備に特に気を使う展示物がなかったのですが、その分余力が出たのか、あるいは昨年何かトラブルでもあったのか、あるいは単なる指揮官の方針か、何にせよ、今年はこうやって人混みの仲を巡回警備してました。
ライフルは持っておらず、装備は拳銃と小ぶりなナイフのみ。

では、警備編は以上です。
次回、その他編は、いろいろと収穫ありでした。

2011年8月29日 (月)

横田基地フレンドシップフェスティバル2011 その3(その他編)

フレンドシップフェスティバル最終回は、もっとも収穫のあった、その他編です。

引っ張っても仕方ないので、最大の注目点からいきます。
こ、これは!
Img_1240
って、分かりませんよね。
ということで、拡大。
Shousha_mark
やっぱり、「何のマーク?」でしょうね。
同じ(実は微妙の違うのですが……)ものが、この写真にあります。
Img_6258
この中央のマーク、航空総隊のマークです。
つまり、冒頭の写真は、横田基地に建設された航空総隊司令部庁舎なのです。
「多分見つからないだろうな」と思いつつ、ネットで出てきた情報のあたりを、エプロンから覗いていたら見つけました。
内装は分かりませんが、外観は完全に完成してました。米軍庁舎よりも、ちょっとだけ高級そうな外観です。
移転に向け、着々と準備が進んでいるようです。
場所については、ネットで情報見つかるし、エプロンから視認できるマークがデカデカ出ているくらいなので、書いても支障がないとは思いますが、一応伏せておきます。なお、マークがエプロンから視認できたことで、庁舎がエプロン側を向いていることが分かったのですが、これは大分違和感のある事実でした。別に決まっている訳ではないのですが、普通司令部等の庁舎はゲート側を向いているので、横田の総隊司令部庁舎も、てっきりエプロンに裏口を向けていると思っていたのです。

続いても、米軍ではなく空自ネタ。
何人かの空自隊員が、付けてました。
Kizuna
東日本大震災からの復興を祈念して作ったんでしょう。
「千里同風」とあります。
浅学故、意味が分からなかったのでググッて見ました。すると、岐阜基地のHPがヒットしました。
「千里同風」が合言葉
このページによると、「千里同風」は次のような意味だそうです。

「千里同風」=たとえ、どんなに遠く離れていても、同じ風が吹いている。たとえ、どんなに遠くに離れていても、愛する国を守る私たちの心は、強い絆で結ばれている。


ただし、コチラのブログを見ると、千里同風には「言葉は通じなくとも心は通ず」という意味もあるようです。
フレンドシップフェスティバルでは、こちらの意味の方が合いそうです。

つづいて、現場では気付かなかったのですが、前掲写真を加工中に「?」なものを見つけました。
Hq
この右側のワッペン、冒頭のマークとも少し似ています。
これ、航空総隊司令部のものです。
「何で司令部の方が、展示機の説明をしてるんだろう。それもT-7の前で????」
別の部隊のワッペンを付けていることは、普通ないので、正直良く分かりません。
可能性があるとしたら、総隊司令部から幕とか内局勤務になった方が、年飛を兼ねて防府からT-7持ってきた、というあたりでしょうか。

さて、では次に、テントが一張りと、小さく設けられていた東日本大震災復興支援特設ブースの写真です。
Img_1264
米軍の広報マンは、写真が巧い。
プロの報道カメラマンが撮ったのか?、と思うような写真ばかりでした。
Musen
Akushu
Kassouro
Yuki
米軍が、報道されていた以上に、活躍していたことを如実に示している写真ばかりでしたが、中でも仙台空港の復旧支援はスゴイと思いました。
ここに降りたのか?
Kansui
まだ、ほとんど冠水したままで、その中になんとか滑走路だけは確保されています。しかし、その滑走路も泥ベタ、ガレキだらけ。
不整地運用能力が高いC-130と言えども、通常のC-130では着陸できなかったのか、嘉手納から来た特殊作戦機MC-130Pが空港復旧資材と、管制器材・管制要員を運び、なんとか応急復旧にこぎ着け、以後、仙台空港を足がかりに復興支援を行ったそうです。
MC-130P
Img_4673
(一昨年のフレンドシップフェスティバル時に撮影)
そして、その活動に対して、日本人も感謝を忘れていませんでした。
寄せ書き多数。
Img_1260
1日目のお昼頃だったのに、この寄せ書きは、既に2枚目です。私も一言書いておきました。

ラストは、基地内で見つけたナイスなシボレーを載せておきます。
Img_1252

以上で、今年のフレンドシップフェスティバルレポートはお終いです。

2011年8月31日 (水)

ショック!_缶飯メニューから赤飯が消える!

缶飯から赤飯が消えるという……なんと言うことだ!

自衛隊:陸・空「赤飯」やめます 災害時に敬遠され」(毎日新聞11年8月11日)
Photo
赤飯の缶飯(毎日新聞より)

そんなに騒ぐような話じゃないだろ、と思うと思いますが、陸空自衛官は結構ショックを受けているのではないだろうか。

災害時に赤飯が不適当であることは以前から言われていました。
私の記憶の範囲では、明確に問題化したのは、平成5年の北海道南西沖地震による奥尻島における津波被害の災害派遣時でした。
この時、奥尻分屯基地から派遣部隊に缶飯を供給したものの、人が多数なくなった場所で赤飯を食べているところを見られたら大変なことになる、という懸念から、食事をとらずに活動した隊員が多かったそうです。

奥尻分屯基地も、おそらくそんなことは分かっていたと思いますが、なにぶん小さな分屯基地では、他に手持ちが無かったのでしょう。

何にせよ、赤飯が災害時に適当でないと言う認識は、何も今回の災害派遣で始めて出されたものではありません。

今回の東日本大震災は、規模こそ違え、缶飯に関する事情は同じだったのでしょう。
全国多数の基地から缶飯がかき集められたものの、あまりの派遣規模のため赤飯も出さざるを得なかったものと思われます。

今後も、同様の状態が生起することが予想されるための今回の措置、赤飯の廃止になったのでしょう。

事情は理解できます。分かります。
でも、これは陸・空隊員の士気を低下させ、ひいては自衛隊の戦力を低下させることにもなりかねません。

なぜか?
それは、赤飯以外の缶飯メニューが、多少味の違いはあれ、乱暴な言い方をすれば、ほとんどが醤油味ご飯であり、似たような味だからです。
wikiの記述でも「ご飯缶は五目飯や赤飯・鳥飯・しいたけ飯などのバリエーションがあり」
となっています。五目飯、鳥飯、しいたけ飯、これらは全部醤油味です。
(ちなみに、私がいちばん好きだった缶飯メニューは、いなり寿司です)
加えて、副食のおかず缶も、ほとんどが醤油味です。

食事ごときでゴタゴタ言うなよ、と言う無かれ。食事しか楽しみがない環境においては、食事は極めて重要な娯楽でもあるのです。
また醤油味か……と思っているときの赤飯は、なかなか貴重だったのです。
それが廃止とは……

赤飯がなくなるのなら、缶飯メニューは再度鋭意工夫して新メニューが必要です。


« 2011年7月 | トップページ | 2011年9月 »

アマゾン

  • 半島へ 陸自山岳連隊
  • 黎明の笛 陸自特殊部隊「竹島」奪還 (文庫)
  • 深淵の覇者
  • 黎明の笛
  • 空飛ぶ広報室 DVD-BOX

最近のトラックバック

ブックマーク、RSS