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2011年6月29日 (水)

空自基地の脆弱度

空自の基地は、2つの点で、脆弱度が増加しています。

軍事板常見問題&良レス回収機構に時期不明なミクシィからの転載らしいやり取りが乗っていました。
気になったのは、「よく「空自基地は堅固なシェルターがないので,開戦と同時に巡航ミサイル飽和攻撃で飛行機アボンだよ」と言われているのですが,これはどの程度事実なのでしょうか?」という質問だったのですが、この点に関して、状況は以前より悪化していると言っていいでしょう。

シェルター(えん体)は、千歳と三沢および小松にそれなりの数を備えているものの、他はほとんどありません。
特に、衝突の可能性が高くなっている南西方面に至っては、那覇はゼロという状態です。
これは、自衛隊が長らく北方偏重で来たためです。
那覇など、これから整備を考えたとしても、周囲の海を埋め立てるのでもなければ、場所さえありません。
下地島は、全面的に使えるのであれば、シェルターを作る用地も十分にあります。
最近の動きを見てると馬毛島を基地化する動きもありますが、何にせよどこを使うのかはっきりさせてシェルターは整備しないといけません。

また、前述の質問に対して、巡航ミサイルはVADSで迎撃できると言っている方がいましたが、これは間違いです。
確かに撃てば当たる可能性がないことはないですが、射手がゴルゴ13だったら、というレベルです。

以前の記事「GUN派が息を吹き返すか?」で書いたとおり、巡航ミサイルを迎撃可能なGUNシステムはあり、実際売り込みもありましたが、空自はVADS後継の調達には動いていませんので、巡航ミサイルの迎撃手段は、パトリオットと陸自の中SAM、そして今年から調達が開始された短SAM(改Ⅱ)だけです。
ここでも問題がいくつかあります。一つにはパトリオットが弾道弾迎撃用として、都市部の防護などで取られてしまうことがほぼ確実なこと。そして、陸自が空自の基地防空支援をしてくれるかどうかが怪しいことと短SAM(改Ⅱ)の今後の調達数及びペースが十分でない可能性があることです。

巡航ミサイルではなく、弾道弾の脅威もあるのですから、個人的にはパトリオットを基地の防空に当てるべきだと思っています。
都市部への攻撃に関しては、中国が大量破壊兵器弾道弾で投射してくる可能性は政治的に低いですし、通常弾頭の弾頭ミサイルでは効果がたかが知れてます。(東京に打ち込まれでもしたら、それでもパニックになるんでしょうけど……)

空自がステルス機として渇望するF-35が配備されたとしても、基地がアボーンされたら終りですから、もっと重点的に施策されるべきだと思います。

*消印所沢氏へ
もし見ていらっしゃいましたら、VADSの件は修正して下さい。

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防衛政策」カテゴリの記事

コメント

鳩山氏唯一の遺産たる防空用高出力レーザーが完成すれば・・・!

ん、巡航ミサイル対処として予めF-15をあげてAAM4、4改で撃墜するって寸法でしたよね。
巡航ミサイル自体たとえば2000km手前くらいから撃つのがせいぜいでしょうから、F-15を上げる時間は取れるんじゃないのですか?

巡航ミサイル搭載の潜水艦でバレずに日本の海域に踏み込める高性能艦を中国が持ってるとも思えませんし…

イヌザメ 様
あれ、もう少し後になって、つまり後発者利益を十分に享受できるようになってから研究を始めたって良いのにって思いました。
開発予算の乏しい防衛省がやる研究としては、先進過ぎます。

ナオ 様
AAM-4、4改に限らず、要撃機はできれば、発射母機の方を狙って欲しいところです。最近の巡航ミサイルは射程も長いので、なかなか厳しいですが……
そのつもりでなければ、コスト的にはSAMやGUNを増やした方がコストパフォーマンスは高いです。
ポイントディフェンス能力ばっかり上げると、敵もTOTを上げて飽和を狙ってきますので、バランスが大切ですが。
ちなみに多くの巡航ミサイルは、要撃機の機関砲でも十分に落とせます。

かつて護衛艦スレで「護衛艦減らして予算を空海基地防護に当てようぜ」的な事を言ったら住民にキレられてしまいました。

数多様
高出力レーザーは、ちょっと早過ぎるような気もしますが、ミサイルのように
数発で終わるものではないので、苦労してでもやり遂げるべき技術だと
思います。 昨年の技本研究発表会で、この分野の基礎技術では日本が
アメリカよりも進んでいるという発表もありましたし。。。。
厳しい日本の防衛予算で、研究を進めるには相当苦労があると思いますが・・・

http://www.epco.mod.go.jp/about/pdf/22lifecyclecost_houkokusyo.pdf

この資料の46ページからの部分に基地防空用地対空誘導弾(短SAM(改Ⅱ))の話が出てますけど
数多様のおっしゃるように十分な数の短SAMが調達されるのか懸念してしまいます。

素人としては以前から1機約100億円の戦闘機等を数十機運用する基地や替えの効かないMD用のレーダーサイトを守るための投資が少ないように感じていましたが予算全体が厳しい中では難しいというのが現実なのでしょうか…

有事のこともまで考えがあっての現状なら良かったのですがそうでないのなら個人的には戦闘機の数を減らすことになってでもこのあたりの事情を改善すべきだと思えてしまいます。

数多様
技本の予算もっと増やして欲しいですよね・・・

ところで巡航ミサイル防衛で、気になる事があるのです。
兵頭二十八という人のサイトに出ていたのですが、
彼が航空自衛隊・浜松基地を見学した際に、案内してくれた空自の広報係りが
「日本のAWACSは、どこから飛んでくるか分からない巡航ミサイルを探知できない」
と言われたそうです。 コレって本当でしょうか?

ちなみにこの↓サイトです。
http://sorceress.raindrop.jp/siryou/sizuoka/sizuoka-v.htm

空 様
護衛艦スレで護衛艦を減らせと書いたら、そりゃあキレるでしょうね……

やん 様
高出力レーザーは、数発ってことはないですが、数十発で終わるそうです。将来的には耐久性もあがるのでしょうが……
まあ、機関砲だって、何発も撃てば砲身高官が必要ですけど。
それを考えたら、いくらでもリロードのできるミサイルの方が、継続戦闘能力は高いと思います。

hiro 様
私も懸念しています。
空自(海空もですが、空は特に)は、槍の穂先ばかり磨く傾向が強いです。
槍を持つ兵士が裸では、強いはずはないんですが……

余程コストパフォーマンスの良い火器にするか、機関砲のようにマルチロールで使えるモノを、防空と警備両用で使って総コストを下げないと、十分な数が手当されず終いになる可能性はありますね。

イヌザメ 様
詳しく書けない話題なのですが、空自AWACSの搭載レーダーを含む機器のアップグレードが不十分なのは事実ですね。
巡航ミサイルにどこまで対応できるかはノーコメントでお願いします。

ただ、兵頭氏は、兵器に関しては詳しくないです。
軍事理論家という感じではないでしょうか。
ちょっと的外れな批判も書いてあったりしました。


数多様
いえ。 コチラこそ答えづらい事を訊いてしまって、申し訳ございませんでした。

イヌザメ様 数多様
AWACSに、巡航ミサイル対処能力があるとは知りませんでした。
今回のRSIPで、巡航ミサイル対処能力が付与されたのでしょうか?

イヌザメ 様
答えられないことは、そのように答えますので、どうぞお気になさらずに、これからもよろしくお願いします。

名無し 様
レーダー捕捉の上では、巡航ミサイルは、物理的大きさが航空機より小さいためRCSが小さく、シースキミングのミサイルにあっては高度が低いというだけで、他の目標と殊更異なる目標ということはありません。
小さいほど捉えにくく、低高度を飛ぶほど捉えにくいというだけです。
レーダーには「巡航ミサイル対処能力」と言う機能があるわけではなく、「巡航ミサイル対処能力」と呼べる性能があるかどうかということです。

極端な例では、AS-4キッチンなんていうグーグルのマップにも映るような大型ミサイルは、普通のレーダーで普通に捕捉できます。(こいつの場合、早いので大変ということはありますが)

過去に失くなった英霊の皆様が嘆く話ですね。
日本軍時代の攻撃最優先の思考のままです。
こんな防衛整備計画作成したら、アメリカだと防御、備蓄、輸送が甘いとどやされそうです。
ここは予算増額して防御設備や近接火器を増強しなければいけないですね。
あと、輸送機も増やすべきでしょう。

Suica割 様
本来、航空戦力自体が攻撃を行うために効果的で、防御に向かないというのもあると思いますが、槍の穂先ばかりを磨くのは確かに過去の亡霊にとらわれているような気もします。

震災の影響もあり、これからは予算配分傾向は変るかもしれないですね。

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