FCLPの馬毛島移転にもの申す その4 利権の匂い
最後にもう一つ。
馬毛島には、利権の匂いがプンプンすることも、この案が頂けない理由の一つです。
馬毛島は、ほぼ全域を馬毛島開発という民間企業が所有しています。
過去にも、NLPで使用することが検討されたり、普天間の移設候補先に上ったことがありますが、どちらも具体化せずに頓挫しています。
ちなみに、私が現役自衛官だった時にも、どこから回ってきたモノか覚えてませんが、この馬毛島の写真が回ってきて、何にもない島なもんですから、ここを使用できるようにするためには大変だ、と思った事を覚えています。
しかし、NLP、普天間移設のどちらの話もポシャったにも関わらず、この馬毛島開発は、独自に滑走路2本の建設を進めています。
一民間企業、それも資金力のある大企業ではなく、何やら得体の知れない会社が、巨額の費用を要する基地建設を進めるのは、余りにも怪しすぎます。
普通に考えれば、裏があると思った方が妥当です。
もし、本当に馬毛島を使うのであれば、この馬毛島開発、及びそのバックにいると思われる住友銀行(馬毛島開発は、住友銀行に吸収合併された平和相互銀行の子会社だったそうです)と、政界関係者(民主、自民両党の中央及び地方関係者)の関係は良く調べないといけません。
何せ、馬毛島は過去にも馬毛島事件と呼ばれる政界工作の舞台ともなっているのです。
過去の怪しい事象は、こちらも何やら怪しいサイトで詳しく語られています。
匿名党
しかも、この馬毛島開発の社長は、脱税で有罪判決を受けたばかりです。
「馬毛島所有の元社長、脱税で有罪判決 東京地裁」(産経新聞11年6月3日)
また、防衛省は馬毛島の土地と開発中の滑走路を買い上げるつもりと報じられていますが、馬毛島開発はリースを主張しており、継続的に利益を得ようとしているようです。
どうしても馬毛島を使用するのであれば、利権屋に防衛予算を食い荒らされることのないよう、防衛省は十分に精査しなければなりませんし、警察・検察も汚職がないかどうか調べないといけません。
« FCLPの馬毛島移転にもの申す その3 馬毛島は南西諸島防衛には寄与しない | トップページ | 名航(三菱重工)で手抜き »
「在日米軍」カテゴリの記事
- 停泊原潜・原子力空母が津波被害を受けた場合の原子力災害の可能性(2014.07.12)
- 普天間移設は沖縄県知事の辞任・選挙に委ねよ!(2014.01.29)
- 助力と感謝の連鎖(2013.12.14)
- 安倍政権の普天間移設舵取りが素晴らしい(2013.04.10)
- ダブルスタンダードな仲井真知事(2013.02.25)
コメント
« FCLPの馬毛島移転にもの申す その3 馬毛島は南西諸島防衛には寄与しない | トップページ | 名航(三菱重工)で手抜き »
もっとも米国がOK出さなきゃ意味ないですけどね。
まさか津波にも影響受けやすい孤島なんぞ使いたくないでしょう、米軍も。
投稿: ナオ | 2011年6月21日 (火) 23時56分
このような怪しげな雰囲気のある業者を使うようなことは、止めてもらいたいですネ。
業界としても迷惑です。
投稿: やん | 2011年6月22日 (水) 00時18分
ナオ 様
自民党政権だったら、アメリカと事前調整してから地元調整に動くんでしょうが、民主党政権は順序逆ですから、この件もアメリカが嫌がって頓挫というのもありそうですね。
ただ、日本政府がこの馬毛島に固執すれば、アメリカも抵抗し難いのではと思っています。
やん 様
こう言うケースが一つでもあると、防衛産業全体が利権に群がる左の方たちが言うところの「防衛産業」になってしまうんですよね。
ボランティア的な感覚でやってくれている会社もあるのに。
投稿: 数多久遠 | 2011年6月23日 (木) 21時32分