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2011年4月24日 (日)

韓国の弾道ミサイル関連政策に変化

李明博(イミョンバク)政権下の韓国は、国防面で前政権とはかなりの差異がありますが、弾道ミサイル関連でも大きな変化が出てきています。

まず、弾頭ミサイル防衛について、米韓協議が始まりました。

米韓がミサイル防衛の協力協議を開始(読売新聞11年4月18日)

 米国防総省は、韓国との間でミサイル防衛(MD)協力に向けた協議を開始したことを明らかにした。

 北朝鮮が開発中の弾道ミサイルを念頭に置いたものだ。

 (中略)韓国が将来的に弾道ミサイル防衛システムの実用性について有効な判断を下せるようにすることが目的という。

 (中略)韓国は、北朝鮮に対する融和政策をとった盧武鉉(ノムヒョン)前政権が北朝鮮や中国への配慮などを理由にミサイル防衛参加を拒否。(後略)


米韓の弾道ミサイル対策は、韓国が短・中射程弾道ミサイルへの対策を必要とする反面、米国は大陸間弾道ミサイルへの対策を必要としており、日米関係以上に同床異夢な環境ですが、アメリカとの連携を強める李明博政権は、アメリカに向かう北朝鮮と中国からの弾道ミサイル迎撃に協力することを決心したようです。

おそらく、日米の弾道ミサイル防衛での協力から得た技術的裏付けも、アメリカを後押ししたのではないでしょうか。(FPS-5やイージス艦のセンサーシステムとJADGEのC4ISRが、アメリカの弾道ミサイル防衛に効果が大だと評価した)

また、極めてリアクションタイムが短いため、高速で長射程の弾道ミサイル対策とは、別の方向で技術的困難を伴う短射程弾道ミサイルに対する防衛網の構築にも目処が立ってきたのかもしれません。

一方で、日本と違って、韓国は、弾道ミサイル防衛を進めると共に、弾道ミサイルによる攻撃能力の確保にも力を入れています。

韓国弾道ミサイル、最大射程引き上げか 米韓が最終調整」(朝日新聞11年3月11日)

 米韓両政府は、韓国の弾道ミサイル開発の上限を現行の射程300キロから800キロに引き上げる方向で最終調整に入った。(中略)

 米韓両国は昨年末から「米韓ミサイル指針」の改定作業を進めていた。現行指針は朝鮮半島の緊張を高めないよう、韓国が米国から技術提供を受ける条件として、韓国の弾道ミサイル開発の射程を300キロ以内、弾頭積載重量を500キロ以下に、それぞれ制限している。

 (中略)今後の調整次第では、射程を500キロ程度まで抑える可能性もある。弾頭積載重量は現状を維持する。

 韓国内には従来、弾道ミサイル開発の制限に不満があった。北朝鮮が射程300~500キロのスカッドを約600発、同1300キロのノドンを約200発、それぞれ実戦配備しているためだ。(中略)

 これに対し、米国が韓国の要求に応じて射程延長を認めた背景には、日米韓の弾道ミサイル防衛(BMD)体制構築の環境を整える狙いがあったとみられる。韓国は日米主導のBMD体制への加入に慎重な姿勢を維持している。

(中略)
 ただ、韓国側には射程千キロまでの延長を求める声もあったが、米国は応じなかった。日中ロなど周辺国を刺激する可能性を考慮した結果とみられる。


韓国と日本は、弾頭ミサイルに関しては防衛上の環境が似ています。
日本が弾道ミサイルの配備に舵を切ったとしても、アメリカもこれを支持せざるを得ないように持って行くことも可能でしょう。(そのためには、日本が集団的自衛権の行使に踏み込むとも言えるアメリカ向け弾道ミサイルの迎撃に表だって協力する必要があるでしょうが……)

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コメント

SM3ブロック1Aであるならば、アメリカの輸出はOKになるでしょうが、新型のブロック2Aそしてブロック2Bとなると
日本の非常にデリケートな部分になりますね。
欧州のミサイル防衛に関しますと、イランという日本との石油の関係もあって難しいです。まぁ攻撃に対する防御ということ
ならば、理由は付くでしょう。

しかし韓国はどうでしょう。弾道ミサイル防衛を構築するだけならともかく、弾道ミサイルの射程延長なると、とんでもない話になります。
日本と米国の技術援助で弾道ミサイルを防衛する技術をもちながら、全土ではないにしろ日本を攻撃できる射程の弾道ミサイルを持つということになるわけですから。

これ日本が応じたら一番バカを見るんじゃないでしょうか


ナオ 様
最近の日韓の防衛協力の状況を考えるとSM-3の韓国への提供はさほど問題にならないのではないでしょうか。
3原則が緩和されれば、韓国は緩和対象に入るようです。

それよりも、弾道ミサイルの射程延伸の方が日本にとって気にすべきニュースですよね。日本に届くんですから。

>韓国弾道ミサイル、最大射程引き上げ

一番の問題点はこの事に対して、
米韓に抗議ひとつしない日本政府の無策・無能ぶりでしょう。

>数多久遠様
>SM-3の韓国への提供はさほど問題
いえ、私が気にしているのは「弾道ミサイルの射程延伸を容認しつつ、それを防ぐミサイル防衛システムをその相手に渡す」
ことです。

これ、売国奴としか言いようがなくなります。ただでさえ色々問題を抱えている韓国に。もしミサイル防衛システムを渡すのであれば
弾道ミサイルの射程延伸はストップさせるべきです。
味方なのかどうか怪しい相手に、盾を差し出し、矛を容認するのはまともな神経じゃ出来ません。

イヌザメ 様

もしかすると水面下で抗議しているかもしれませんが、仰るとおり、こう言う事は公式に行うべきですよね。

ナオ 様
売国奴と言っても、アメリカのやっていることですから……
アメリカは、日韓の軍事衝突なんて、想定していないでしょう。

問題は、韓国が日韓の軍事衝突を真剣に考えているのに対して、日本は全く考えてないことでしょうね。

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