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2011年3月 8日 (火)

中国Y-8、尖閣に最接近

それほど大きく取り上げる程の話題だとは思いませんが、結構大きく報じられているので取り上げます。
中国のY-8(ヤンキー・エイト)が尖閣に接近し、自衛隊機のスクランブルを受けたそうです。

中国軍の2機 尖閣諸島に接近」(NHK11年3月2日)
中国軍機尖閣接近 突かれる島嶼防衛の甘さ」(産経新聞11年3月4日)

防衛省は、経路や写真を公開しています。
中国機の東シナ海における飛行について

防衛省の公開資料を見る限り、経路は特異なものではありません。
Ws000012
今回の経路

Ws000007
21年度スクランブル実績の経路
(ともに防衛省HPより)

とすれば、話題になったのは、やはり最接近距離の記録を更新したからでしょう。

防衛省の公開資料では、詳しい数値は読み取れませんが、最接近時の距離は、NHKでは60キロ、産経では50キロと報じられています。
領空の範囲は21.6キロなので、領空侵入までは、まだ距離がある状態でした。ですから、少々騒ぎすぎな気がするのです。

むしろ今回、注目すべき点があるとしたら、哨戒機型と情報収集機型の2機ペアだったこと。
そして、推測というより憶測の範囲ではありますが、哨戒機型が囮になり、情報収集機型が空自の対応を観測していた可能性も考えられます。
1枚づつしかない写真から判断するのは危険ですが、写真を見る限り、哨戒機型の方が情報収集機型よりも高高度を飛んでいたように見えます。(情報収集型の写真の方が、背景が霞掛かっている)
Ws000013
哨戒機型

Ws000014
情報収集機型
(ともに防衛省HPより)

国として、毅然とした態度を示すためにも、領空接近機へのスクランブルは必要です。
ですが、以前にも指摘した尖閣・先島の防空網の欠陥や航空機の性能を、詳細に調べられている可能性もあります。
対応には考慮が必要でしょう。

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先島防衛」カテゴリの記事

コメント

"ブログを見るのをとっても楽しみにしています☆これからも楽しく読ませて頂きますね(*^_^*)
"

昨日(7日)もZ9が護衛艦に近づいたり、かなり軍事的挑発を繰り返しているようですね。

国内対策でしょうか?

なんとなくですが、一年くらい前からマスコミが対決ムードを煽っているような
気がします。 

数多様の以前の記事の”ロシア軍機が日米共同統合演習を偵察 「客が来た!」”
を拝見した時も同様な感想を持ち、以前から発生していることを大げさに報道して
いるなぁ~と思ったりしていました。

ムードに流されずに、冷静に見ていきたいと思っています。

やん様

ひょっとして、
日本の防衛力を強化させたい、
アメリカ政府の意向が反映されているのでしょうか?

ブログ主のような方が政治家にでも、なってほしいですね^^;

今回の中国の行動は、通信(日本軍機)あたりを探ってきたのだと思いますね。
戦時と平時では違うのですが、通信を傍受して情報収集だと思いますね。

自分なりの見解ですが、いくら中国が最新装備を作ろうが
日本の企業の潜在能力がこれからの日本の対電子戦に効果を出すと思います。
海外企業<国内企業の比率のある分野が米国製の戦闘機(電子戦専)
電子戦能力を超えると思います。

某ブログの方々は、その点が劣ってると言いますが
様々な試行錯誤をすれば、発展途上国でも解消できます。

以上、素人の見解です。
長文失礼しました。

板橋区 大山の美容院より通信中 様
応援ありがとうございます。マイペースで続けます。

藤宮 直樹 様
漁業監視船の行動など、中央の意向は踏まえているでしょうね。
ただ、最接近したことは、中央政府の意向だとしても、偵察自体は、通常の偵察活動ではないかと思います。

やん 様
徐々に、ではありますが、マスコミの注目も集まっている感じですね。
ビデオ流出を境に、いっそう加速した感じがします。

素人 様
確かに日本企業の潜在力はまだ高いですが、中国の追い上げはものすごいですし、それに反して日本の防衛予算は右肩下がりなので、企業の力を今後も防衛に反映できるかは疑問符が付くような気がします。

それに、一般に日本の企業は生産技術はスゴイですが、開発力はアメリカの方が上を行っているでしょう。
ステルスのような、従来の常識を打ち破るものを開発する力は日本には乏しいですね。
残念ながら。

ちょうど去年の今頃(2010/03/12)にもY-8に対するスクランブルがあったのですよね。
ただその時の発表ですとY-8早期警戒型で、今回は哨戒型と情報収集機型。

私も平時の物だと思うのですが、中国は情報収集体制の強化を行ったのでは?
22年度のスクランブル実績が気になりますね。

藤宮 直樹 様
中国が情報収集体制を強化しているのは間違いないでしょうね。
早期警戒型にしろ情報収集型にしろ、単なる哨戒型とは違い、空自の反応を見るつもりなのは間違いないでしょう。

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