初のダーティボム対処訓練
国民保護訓練では初となるダーティボム対処訓練が行われます。
「国民保護訓練で初 放射性物質テロ想定 来月、茨城県庁会場に」(朝雲新聞10年12月9日)
訓練想定は、ダーティボムが爆発した場合となっており、テロを想定しているようです。
ですが、それ以上に現実味のある話は、北朝鮮による弾道ミサイル攻撃にダーティボムが搭載される場合です。
北朝鮮が核開発を進めていますが、兵器級核兵器の開発には、ウラン型を急いだとしてもまだしばらく時間を要する見込みです。
ですが、ダーティボムなら今すぐにでも作れます。
極端な話、核廃棄物を詰め込めば良いだけなのですから。
おまけに、イージスSM-3での迎撃では、さすがに広範に拡散してあまり意味のない攻撃になってしまうでしょうが、SM-3の防衛網をくぐり抜ければ、例えPAC-3で迎撃されても、その核物質の多くは地上に降り注ぐ結果となります。(むしろPAC-3での迎撃をしない方が除去は楽かもしれません。)
ですが、ディプレスト弾道で打ち込まれる場合、イージスSM-3での迎撃は難しくなります。
ディプレストでダーティーボムを打ち込まれることを想定すれば、もっと積極的に対処訓練を行っておく必要があるでしょう。
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茨城県で、と言うのが興味深いですね。
臨界事故を経験しているので、放射性物質の怖さを知っている、と言うことでしょうか。
弾道ミサイルであればダーティボムなど使わなくても東海村に着弾すれば同等以上の被害が発生する可能性が高いです。霞ヶ浦のPAC-3も県北部に展開しなければ東海村は守れませんから、展開訓練もしたほうが本当は良いのでしょうね。
投稿: 藤宮 直樹 | 2011年1月 5日 (水) 14時06分
藤宮 直樹 様
原子力関係は茨城県が、地震は静岡県が、というのは方向としてあると思います。
やはり、事故を経験してるからでしょうね。
現状、北朝鮮の弾道ミサイルは原発を直接狙えるほどの精度はなさそうなので、実体的には原発への弾道ミサイル攻撃はそれほど警戒する必要はありません。
ただ、心理的なパニック効果が高いことは弱みですね。
2次冷却水なんて、もれたところで実害はほとんどありませんが、マスコミからして大騒ぎですから……
投稿: 数多久遠 | 2011年1月 5日 (水) 22時55分