遠交近攻の常道 日米印で戦略対話
最近、日米韓の協力が話題になることが多いですが、長期的にはそれ以上に重要な日米印の戦略対話が開始されます。
「日米印が戦略対話創設へ…中国の海洋進出けん制」(読売新聞11年1月5日)
2011年前半に局長級協議を開始し、早期の閣僚級会合開催を目指す。
(中略)
テロの脅威への対応に加え、中国が海軍力を増強させていることへの対応という意味合いがある。
中国と基本的に敵対で、国力・軍事力とも相当に大きく、地理的に中国を挟んで向こう側にあるインドと安全保障上の結びつきを強めることは、遠交近攻の常道的良策です。
インドは1959年の中印紛争でインド領に侵攻した中国軍に領土を奪われ、その後もその状態が継続しています。
そして、経済発展が著しく、軍事力も増強されてきている上、核と弾道ミサイルも有しています。
何より、振興国の中では民主化も進んでいます。
日本が軍事的に接近する相手として、非常に好ましい条件をそろえていると言えるでしょう。
もし、日本とインドが軍事的な結びつきを強くすれば、尖閣が危機的状態になっても、インドが中国の後背を扼してくれ、わが国は事態を有利な方向に導きやすくなります。
新大綱では、日本が協力すべき国として、アメリカ以外では韓国とオーストラリア、そしてインドが具体的な国名として上げられていました。
この戦略対話を、是非積極的に推し進めて欲しいものです。
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当方としても、インドとの提携は進めるべきだと考えます。
背後を突かれるということは、太古の昔から非常に嫌なことです。
投稿: やん | 2011年1月16日 (日) 23時52分
やん 様
ですよね。
2正面作戦を強いる訳ですから。
投稿: 数多久遠 | 2011年1月17日 (月) 21時41分