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2011年1月29日 (土)

ナゾの基地警備教導隊

今年度もあと2ヶ月程度となってきましたが、年度末に向けて気になっていることがあります。
それは、空自に基地警備教導隊が新編されるのか、ということです。

これに関連して、以前にも「H21概算要求-基地防衛教導隊」という記事を書いてますが、極めて重要な機能でありながらも、縮減される防衛予算の中、部隊新編はかなり難しいのではと思っていました。

ですが、今年度(22年度)中に、基地警備教導隊が新編されるという情報があるのです。
それも、飛ばし記事を書くとは思えない朝雲新聞がソースだったりします。
22年度防衛費 重要施策を見る<4> 航空自衛隊 一線の即応性重視 F2、F15を近代化改修」(朝雲新聞10年3月25日)

【部隊改編】総隊司令部の事態対処機能の強化、基地警備教導隊(仮称)の新編、航空教育隊生徒隊の整理、航空教育隊教育群の改編。


しかしながら、本記事の記事タイトルを「ナゾの基地警備教導隊」とした通り、他に何ら情報がないため、果たして本当なのか訝しんでいます。

防衛省が公開している予算等の概要には、部隊の新編として「陸上自衛隊警務隊に中央警務隊(仮称)を新編【新規】」とあるのみです。
概算要求の資料にも載っていません。今年度予算分の概算要求については、政権交代にともなって作り替えが行われたので、作り替えられる前の概算要求資料も見てみましたが、こちらにも載っていません。
防衛省の公開資料は、あくまで概要なので、全てが載っている訳ではないのですが、それなりの規模になることが予想される部隊の新編について、載っていないというのは、ちょっと不自然です。

朝雲が間違いだったのか、それとも本当に新編されるのかは、あと2ヶ月程度で分かると思いますので、情報を待ちたいと思います。

さて、では朝雲の記事が正しかったとしたら、基地警備教導隊が果たしてどんな部隊になるのか、簡単に予想してみようと思います。

ここで重要なのは、以前の情報にあった基地防衛教導隊から基地警備教導隊に名称が変っていることです。
名前だけじゃないの?
と思う方もいるかと思いますが、お役所でもある自衛隊においては、言葉には定義があり、名前が変るというのは非常に重要です。

「基地防衛」という言葉は、航空自衛隊の中では「基地警備」を包含する概念で、「基地警備」の他に、短SAMなどを用いる「基地防空」なども含まれる言葉です。
つまり、以前に報じられていた20年度に200人規模の部隊として新編と言うのは、現在千歳基地に所在している高射教導隊隷下の基地防空教導隊を含めた部隊であったと思われるのです。

ですから、基地防衛教導隊から基地警備教導隊に名称が変ることで、基地警備教導隊は、基地防空教導隊を含まないことになり、人員規模は200名から大幅に少なくなるだろうと思われます。
具体的な数を占う要素はありませんが、1個小隊を大きく上回らない数、せいぜい5から60人程度なんじゃないかな、と思っています。

次に場所です。
これを占う情報はありませんが、ズバリ入間基地以外には考えられません。

基地警備教導隊は、平時には各基地の警備小隊を教え導くことが任務になりますが、有事になれば、敵の攻撃が予想される基地に機動運用されます。
となれば、迅速に展開できる輸送能力も無ければ展開できません。
入間基地にはC-1、U-4を擁する2輸空隊がありますし、CH-47を擁する入間ヘリコプター空輸隊もあります。

小牧基地も輸空隊がありますが、ヘリコプター空輸隊がありませんし、航空総隊の基地ではないので普段の訓練等に支障があるかもしれません。

指揮(編制)は、航空総隊の直轄部隊がもっとも動きやすいと思われますが、規模が数十人で総隊の直轄部隊となると、本部機能もそれなりに必要になってしまうので非効率です。
もしかすると、入間の中警団隷下としながら、有事には総隊が引っこ抜いて指揮転移させるという指揮運用もあるかもしれません。

予想としては以上です。
さて、予測ばかりで記事を書きましたが、果たしてどうなりますことやら。

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基地警備」カテゴリの記事

コメント

数多久遠 様 おはようございます。

初めまして!うさぎの耳と申します。いつも貴ブログを拝読しています。

本日のエントリ-も有意義で勉強になりました。ありがとうございます!!

航空自衛隊では、恐ろしいくらい基地警備が重視されていなかったように感じます。航空機は基地に縛られている存在ですから、作戦基盤である基地の警備は優先課題であったはず、でも警備職は「下」のように思われていたように感じます。(私の周囲の方だけかもしれませんが)

その中での、教導隊創立は一つの改善だと思いました。戦闘機偏重が少しは改善されるのかもしれません。

寒さ厳しき折、数多久遠様にはどうぞ御自愛ください。(*^-^)ゞ 敬礼♪

お役所言葉がわからないもので、テロとの戦いをメインにするのか(破壊工作に備える等)、それとも防空を別にして(ヘリコプター等で周りを)警戒、警備するのでしょうか?

それとも教導というのですから、日本全国の基地を相互にネットワーク化できる準備をするのでしょうか?

あるいは教導隊をつくって陸自に警備をまわすのでしょうか?
防空が陸自と共通化、もしくは、協力の強化(システムの統合を含む)、が行なわれるのでしょうか。

尖閣以後の変化で機動運用にそなえるため?なんでしょうか。

続報を期待します。

基地警備教導隊と聞いて、全国各地の基地警備隊の指導・教育・教練などに従事する方々を想像していました。

うさぎの耳 様
もしかしてOBの方ですか?

確かに、過去には恐ろしい程でした。
でも、今はそれほど冷遇されてはいません。昔では考えられないことですが、今では各基地に軽装甲機動車が配置されていたりします。
私が退職した頃でも、警備職の人気も悪くはなかったです。

変ったのは、やはり9.11。あの事件自体よりも、あれで慌てふためく米(空)軍を見て、学習したようです。

これからも、ごゆるりと、おつきあい下さい。

みやとん 様
基地警備教導隊の使い方は、基本的には、飛行教導隊と同じようなものになるでしょう。

教導隊の平時の任務は、基地警備に関して、各基地の警備小隊を教え導く役目になります。
おそらく、一カ所に各基地の担当者等を集めて行う集合教育と、教導隊が各基地をまわる巡回教導がメインになると思われます。

情報が出てきたら、また書きたいと思います。

有事のみ、緊要な基地に機動的に投入される予備兵力となります。

テロも、航空基地に対するコマンド攻撃も対象にします。
(テロに対する機動運用は、現実的には、ほとんど無理ですが……)

ぽち 様
みやとん様へのコメントでも書きましたが、普段の任務はお察しの通りです。
もし、部隊規模があまりに小さなものになるならば、事実上予備選力としての意味もなくなるかもしれません。

教導隊以前に空自の基地警備そのもののあり方を変えるべきだと思うんですがね・・・
現状、現代に通ずる地上戦闘やってるのは警備職域だけですし。そんな警備職域も3術校で学んでることは、陸自中即団の人間に言わせるとおままごとだそうで。警備課程立ち上げた方は自信がおありのようですが。
教導隊的役割は陸自にお願いして、自隊警備隊や基地警備隊にリソースを割くべきな気がしないでもないです。
そういった基地警備全般に関する研究もやるんですかね。

名無し 様
空自の基地警備のあり方については、わたしも問題点は多いと思っています。

ただ、私と名無し様の考えている方向も大分違うような気がしますが、その当たりは、また記事で書くかもしれません。

なお、3術校の警備過程が「ままごと」だとの批判は、間違ってはいませんが、不適当です。
それは、3術校に限らず、各術課学校が行っている教育は(上級課程を除き)基本「ままごと」だからです。術課学校を出ただけの隊員は、どの職種であってもそのまま使える人材であることなどありません。
現在3術校で行っている警備過程も同様です。
小学校で教えている算数に微分積分が含まれていないと言って批判するようなものです。

確かに、CQBなどの動作は陸自に教われば十分でしょう。
ですが、空自の部隊運用を分かった上での教育は陸自にはできません。
教導隊を作る意義はそういった所にあります。

教導隊の業務には、当然研究も入ってきます。
飛行教導隊も高射教導隊も、ブーブーいいながら研究させられてますよ。

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