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2010年12月11日 (土)

防衛計画の大綱キーワードは動的防衛力

悪魔の辞典的「基盤的防衛力」解説-機甲師団廃止の序曲」において、基盤的防衛力に変るキーワードが、まもなく出て来るだろうと書きましたが、そのキーワードは「動的防衛力」だそうです。

大綱に「動的防衛力」明記へ=政府」(時事通信10年12月6日)

大綱が閣議決定されれば、全文が公開されるでしょうから、その時に改めて見てみたいと思いますが、今回はキーワードが出てきたことで、その所感を書きます。

なんだかパッとしないキーワードだな、というのが第一印象です。
大体、「機動的」と「動的」とどう違うんだろう?、という所からして疑問です。

時事の報道を見る限り、「動的」は「機動的」と大差ないような印象を受けます。
ニュアンス的にも、ちらほらと聞えていた「実効性」などがその意に含まれているようには思えません。

と、なると自衛隊の戦闘力や抑止力を向上させるような意味合いは無いように思えて来ます。
例えば、重視すると言っている南西諸島方面の戦力にしても、「動的」なんだから普段は少ない戦力でも構わない、と言うような単なる数減らしの論拠として使われるような気がしてしまうのです。

大綱の修正及び基盤的防衛力からの脱却は、民主政権になってから言われ始めたものではありません。
自民党時代から防衛省(庁)内部で議論されていたもので、私が基盤的防衛力を批判するように現状の問題点を改善しようとする動きが根底にあって検討されてきたものです。

その中では「実効性」などを担保すべく検討されていたハズですが、民主政権になってそれらのプラスの側面をそぎ落としてしまったのではないか、と思われます。

多少穿った見方かもしれませんが、防衛省が検討していたものでは「動的○○防衛力」とか「○○動的防衛力」と言った、もう少しプラス面の強い言葉が入っていたのではないか、と思えてしまうのです。

話を戻します。
この「動的防衛力」では、「米海兵隊のような組織」を視野に入れるとの北沢防衛相の発言を見ると、海や空に比べて機動的ではない陸自の大幅な改編を念頭に置いているようです。

別表に記載される戦車(200両とも)や火砲が大幅削減されるとの情報もあり、この「米海兵隊のような組織」は、海兵隊のような軽装備化を目指しているようですが、機動力の要諦となるヘリの大量取得による空中機動力の強化などが盛り込まれているかどうかは不明です。
それがなければ、単純な数減らしに他なりません。

なお、この「動的防衛力」ですが、よくよく思い返してみると、夏くらいから伏線があったように思います。
と言うのも、従前の基盤的防衛力を「静的抑止力」だとして、見直すべきというような意見がちらほらと見えていたからです。

言うまでも無く、動的の反意語は静的です。
「基盤的防衛力」を静的として批判するのなら、あるべき方向は「動的」であるはずだったのです。
ココが読み切れてなかったのは、私の不明の致すところです。(反省!)

何にせよ、大綱が公開されたら、もう少し掘り下げて見てみます。

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コメント

まさかとは思うのですが、シマを取られそうになった場合『動的だから取られても後で取り返せば良い』との言い訳に使うつもりなのではないでしょうね。

モチロン、戦術的には補給等が続かないから『取られても後で取り返す』のは正しいのでしょう。
しかし、現地はまだ戦えるのに官邸が政治判断で『後から取り返せば良い。だから引き上げろ』と言いだしたらどうでしょう。やりかねないのが民主党ですよ。

あるいは『動的なのだから(特に尖閣関連の)島々への基地や恒常的配備は無し』とか言いたいのでしょうか。

北沢防衛相は強化するつもりで言ったのかも知れませんが、民主は(特に社民と組んだ今は)この言葉を利用して戦力を削ぎ落しかねないと懸念しています。
単に陸自の戦力削減にならないことを願っています。

では全文公開時の掘り下げを楽しみに待っています。

みやとん 様
尖閣は、取られてから取り返す方式で防警計画がつくられているようですね。

動的だから恒常配備は少なくて良いというのは、その通りに考えているでしょうね。
与那国にしても沿岸監視の部隊のみのようですから。
噂にあった宮古配備も止めるつもりなのかもしれません。

掘り下げは、ご期待に添えるよう頑張ってみます。

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