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2010年12月16日 (木)

ロシア軍機が日米共同統合演習を偵察 「客が来た!」

産経新聞がロシア軍機による日米共同統合演習の妨害を報じています。

ロシア軍機が日米演習妨害、2機が空域を横切る 外相の北方領土視察に対抗か?」(産経新聞10年12月8日)
仙谷氏、ロシア軍機の日米演習妨害に「能登半島に戦闘機を緊急発進させた」と認める」(産経新聞10年12月8日)

けしからん!
と言う訳ですが、相手側の大規模演習を偵察することは、軍隊とすれば当たり前な行動で、ことさら新聞が報じるべきニュースじゃありません。

報道はありませんし、私もそこまで追いかけていませんが、ロシアが北方領土で大規模演習をした時にはYS-11が千歳に、EP-3が八戸に展開して収集活動を行っていたでしょう。
もしやってなければ、機体トラブルなど、実施が不可能な理由があったと思われます。
(YSの場合、機数が少ないので、動けなかった可能性も低くない。もし理由無くやって無かったとすれば怠慢です!)

ロシア機の行動は防衛省が詳細を発表しています。
ロシア機の日本海における飛行について

スクランブルを受けたIL-38(防衛省発表資料より)
Ws000011
飛行経路と訓練空域(産経新聞より)
Plc1012080131003p1

IL-38は哨戒機ですが、ある程度の電子戦情報の収集能力があります。
今回の飛行も、1機目の飛行経路を見ると,訓練空域侵入前に蛇行しており、この間に電子戦情報を収集していたと思われます。
2機目は、経路を把握される前の時点で、1機目と同様の蛇行での収集をしていたのではないかと思われます。

その後、訓練空域にまで進出していますが、可能性としては2つ考えられます。
一つは、イージス艦等がレーダーを止めて演習を中止にしたため、することがなくなって嫌がらをして帰ったという可能性
もう一つは、電子戦情報が収集されることを避けるため、イージス艦がレーダーの方位限定運用をしたことで、空域に侵入しなければ収集ができなくなったため、収集のために進入した可能性です。

嫌がらせなどしたところで得るものはありませんし、偵察する側とすれば、演習状況を再開してもらって収集を継続する方が得策な訳ですから、実際は後者であったのではないかと思います。

何にせよ、演習時に偵察機が来て状況を中止するなんて、当たり前の話です。
「状況中止だってよ」
「何で?」
「客が来たからだってさ」
などと言うダレた会話は、演習時の定番なんですから。

北朝鮮による弾道ミサイル実験の後、対艦ミサイルの発射訓練にまで、「北朝鮮が短距離ミサイル発射」と報じるような話と同列で、単なる騒ぎすぎです。

なお、この二日後の8日、今度は歴としたELINT機であるIL-20が偵察に来ています。

ロシア機の日本海における飛行について

この時は、演習状況の進行に影響はなかったようです。

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コメント

サンケイさんらしい論調ですね

中国海軍が太平洋で演習中に、艦載ヘリを護衛艦へ異常接近させたと報道がありました
つまり、護衛艦が近くにいた訳で…
日本だってやってる事だと思いますが

SUS 様
そうなんですよね。
お互い様だから何も言えないですよ。(だから抗議もしないし、できない。)
産経は、本当は分かってて書いてるんじゃないでしょうか。

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