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2010年11月22日 (月)

民主政権がオバマ大統領による外交上の約束を履行不可能にする可能性 武器輸出3原則の緩和基準で

NATO首脳会議が、全ての加盟国を守るミサイル防衛システムの整備などを盛り込んだ新戦略を採択しました。
米大統領 NATO新戦略を評価」(NHKニュース10年11月20日)

これは、実体的には、オバマ大統領が全てのNATO諸国に対して、ミサイル防衛を約束したことになります。

しかし、このオバマ大統領の約束を、民主政権が履行不可能に追い込む可能性があります。

この構造の概略は、過去の記事「武器輸出三原則が菅政権に引導を渡す-12月解散?」で触れました。
その要点は、武器輸出3原則の緩和を渋ると、ヨーロッパへのSM-3Block2A陸上型を阻害することになる、と言うものです。

今回、3原則の緩和概要が見えてきたことで、この危惧が現実問題になりつつあります。

武器輸出三原則 19カ国対象に緩和を検討 年末に公表で調整」(産経新聞10年11月13日)
武器輸出、民主が「解禁」案 共同開発・生産を視野に」(朝日新聞10年11月16日)

特に詳しいのは産経の報道です。
緩和の範囲を、厳しい輸出管理を行う「ホワイト国」(現在26カ国)中のNATO加盟国17カ国と韓国、オーストラリアに絞る方向とのことです。

ここで、冒頭に触れたNATO新戦略との関係で問題になってくるのは、NATO東端でイランと国境を接しながら、「ホワイト国」とはなっていないトルコです。
720pxnato_expansion
NATO加盟国(wikipediaより)

緩和が19カ国に留まる場合、アメリカがSM-3Block2A陸上型をトルコ防衛のため、トルコに配備しようとしても、日本がこれを拒否することになります。
(その他のNATO諸国は、ギリシャが「ホワイト国」となっており、ギリシャに配備すれば防護範囲に含めることができると思われます。)

もし、ギリシャ配備のミサイルでトルコも防護範囲に入るなら良いのですが、イスタンブールは良くても、首都アンカラはトルコ中部にあるため、難しいのではないかと思われます。
(ただし、そもそもトルコはイランに近すぎ、SM-3では困難な可能性もあります。)

またあるいは、アメリカがトルコ防衛のためには、黒海もしくは地中海にイージスを常駐させるつもりなら問題ありません。

何にせよ、アメリカと密接な協議が出来ているのなら良いのですが、防衛省はともかく、民主党がその辺をしっかり認識しているかは非常に怪しいモノです。

民主党が、オバマ大統領に恥をかかせたり、世界でも類を見ないほど親日のトルコを、反日にしたりすることのないよう祈ります。

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武器輸出3原則」カテゴリの記事

コメント

瀕死の民主党にそこまでの力はないでしょう。
ただし、沖縄の選挙で民主が勝つとそうも言ってられなくなりますが。

それに民主の議員の中でもまともな人達ならトルコが飛行機をだして日本人を助けてくれた、というのを憶えているでしょう。(もっとも恩知らずばかりかもしれませんが)

まあ、ロシアや中国が騒いでくれればもっと拡がる可能性もありますね。(特に領土問題では日本人の意識が根本的にかわったみたいですから)トルコや他のNATOの国も入るのではないか、と期待しています。

民主党政権になってからは国防に関しては正しい判断ができないのがデフォルトになってきているようなので、全く期待は出来ないのですが。
かつての社民党村山首相がやらかしたように、また日本は左派政権で親日国を失望させる羽目にならないか、甚だ不安です。

一応、ゲーツ長官はNATOの最も必要な地域をカバーするためにSM-3搭載艦艇を出す旨の発言しているので、トルコ防衛にイージスを出す可能性は高そうですけども。
http://www.defense.gov/news/newsarticle.aspx?id=61316

アメリカがSM-3Block2A陸上型までの”繋ぎ”として派遣するつもりなら、日本のせいで帰って来れなくなる事態もありえますよね。

みやとん 様
でも、仙谷官房長官みたいに、頭の中は学生運動の活動家みたいなのが集まっている政党ですから、何をやらかすか分かりませんよ。

平和国家の理念だけでなく、戦略的外交を展開しないと現実に平和を維持することはできない、ってことを理解してないみたいですから。

中国とロシア……やっぱり他国頼みにじゃないとダメでしょうか。

個人的には、中国と領土問題を抱える東南アジア諸国にも売ってもいいと思います。中古の護衛艦とか。

藤宮 直樹 様
アメリカはBMD対応護衛艦も多いですが、それでも日本のせいで張り付きを余儀なくされるとなれば、なんて非協力的なんだ、という意見はでるでしょうね。

親日国だけでなく、アメリカの親日政治家まで失望させないか懸念があります。

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