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2010年11月29日 (月)

P-1調達は中国空母の牽制にもなる

次期中期防でのP-1調達数が10機となる見込みのようです。
防衛省:哨戒機P1、10機調達へ 対中警戒強化」(毎日新聞10年11月17日)

P-1ですから、その主任務は、報じられている通り、不審船や潜水艦に対する監視と対処です。

ですが、多少なりとも、中国が建造中の空母に対する牽制にもなります。

中国の空母に対抗して、日本も空母を持つべきという議論があります。
以前の記事で、対抗して空母を持つくらいなら、経済性などの観点から爆撃機を持つ方が良い、という趣旨の記事を書いた事があるのですが、P-1配備は、爆撃機導入と同じ効果をもたらす可能性があるのです。

それは、P-1が対艦ミサイルの運用能力を持ちながら、B-1などと同様に、高い低空飛行能力と、それなりに長い航続距離を持つからです。

爆撃機やP-1が対艦攻撃力を持つことにより、敵機動部隊にとって脅威になるのは、その航続距離によるところが大きいです。
(近くならF-2の方がいいに決まってます)

例えば、もし日本が中古のB-1を買って運用するようなことになれば、フィリピンの南を回り込んで、海南島を奇襲することだって可能になります。
P-1では、そこまでの長駆作戦は困難ですが、それでもF-2だけの場合よりも、余程遠方まで脅威を及ぼせます。
(なお、F-2+給油機による長駆作戦も可能ですが、情報の秘匿が困難で、奇襲は難しいように思います。奇襲が難しいと後述する敵空母への常時警戒を強いることができず、牽制としての効果は今ひとつです。)

P-1が対艦攻撃力を持っていると、中国の空母は日本近海に接近する以前から、攻撃を警戒せざるを得なくなるのです。

P-1の場合、速度が低いので、実際に対艦攻撃ミッションを実施すると、迎撃を受けた際に逃げ切れないため、帰ってこれない可能性が高いと考えられます。
となると、実際に作戦を行うのは躊躇われますが、可能性を考慮させることで牽制するには十分です。

攻撃を受ける可能性があれば、中国の空母は、(日本から遠方にあっても)常時警戒を解けないため、運用の困難さが増大します。

P-1が配備されたら、模擬ASMを抱いて南シナ海まで進出させる訓練をこれ見よがしに実施しておくと効果的でしょう。

ちなみに、P-3も対艦ミサイルを運用できますが、流石に遅すぎて作戦実施はリスクが高すぎです。

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空母保有」カテゴリの記事

コメント

まぁ対艦ミサイルを撃てる機材があるということがけん制になるのは確かですね。

ただ有事の際の迎撃懸念材料としては恐らく敵戦闘機でしょうが、結局F-15の護衛が必要になるのでしょう。
でもF-15のような機ですと速度に差が出て作戦が困難です。で、F-2が対艦攻撃するのが一番適するということに・・・
それにRCSの面からいってもF-2が優位ではないでしょうか。

>迎撃を受けた際に逃げ切れないため、帰ってこれない可能性が高いと考えられます。
しかし航続距離の面では問題ないと思います。対艦ミサイル持っていたとしても素の状態で
航続距離8000kmもありますから。それにいざとなれば沖縄から発進しても着陸する滑走路は
他にもありますからね。

P-1はASM-1Cを8発搭載可能でしたか
対韓攻撃時の戦闘行動半径は判りませんが、それなりの航続力を持っているでしょう
搭載レーダに対空捜索モードがあるとの話ですし、今後の搭載武器次第では大化けする可能性を秘めていますね

P-1にASM抱いて哨戒させるというのは、意外と良い手ではないでしょうか。

実際に空母に対して攻撃を仕掛けるのであればB-1Bのように低空侵攻ができ、ステルス性も備える機体やバックファイアやブラックジャックのような高速爆撃機のほうが向いているかも知れませんが、P-1は最終的に70機にもなりますから中国側からすれば常日頃から洋上を哨戒していると見る必要があり、少数の爆撃機を揃えるよりもよほど脅威になるのでないでしょうか。

ナオ 様
本文中にも書いた通り、戦闘機の行動範囲内で作戦するなら、F-2の方が良いのは言わずもがなです。
P-1が活躍する余地があるとしたら、その外での話です。

仰るようにP-1のメリットはその足の長さですから。

SUS 様
P-1用に超長射程化したASMを作れば、牽制用としてだけでなく、立派な対艦攻撃機になるでしょうね。
観測気球を打って、中国がどの程度嫌がるか見てみれば面白いと思います。

藤宮 直樹 様
確かに、数がそろうのは牽制の効果を非常に高いモノにしてくれるでしょうね。
現時点では、中国は艦載AEWを持っていませんが、作らなければならなくなるでしょうし、それが常時在空しなければならないとなれば、相当に負担です。

問題は、数が果たして本当に数が揃うのか、揃うとしたら何時になるのか、でしょうね。

自分で書いていても思ったのですが、5年で10機と言うことは70機が揃うのは35年後…になってしまうのでしょうか。

中国の空母はそんなに待ってはくれませんよね。

藤宮 直樹 様
空母が実際に能力発揮するためには、相当のノウハウの積み上げが必要とは聞きますが……

さすがに35年もかからないでしょうね。

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