普天間は嘉手納の予備飛行場
「嘉手納機 普天間を使用 滑走路改修 代替措置」(沖縄タイムス10年9月22日)
普天間の嘉手納への統合なんて言ってた岡田前外相が内閣を去ったので、今更そんなに喧伝する必要はないのですが、航空作戦における基地の重要性が分かるニュースなので、簡単に取り上げてみます。
嘉手納基地は、平行した2本のランウェイを持っていますが、改修工事のため1本しか使えない状態が1年半も続く予定となっています。
今までは、一本のランウェイがフラットタイヤ(パンクのこと)などで閉鎖になっても、もう一本のランウェイで運用を継続できたのですが、改修工事のため1本しか運用できないため、同様の場合にも飛行中の航空機が、他の飛行場にダイバート(目的地変更、自衛隊の場合発音はディバートの方が近い)しなければならない可能性が高くなります。
ニュースは、普天間へのダイバートの訓練を、事前に行うというものです。
有事になれば、ランウェイが2本あっても、両方とも損害を受ける可能性がありますし、平時であっても、天候不良によるダイバートは、例え滑走路が2本あっても発生します。
飛行場を起点に運用される航空機にとって、発進基地とは別に、ある程度の近傍(遠すぎると急なディバート時に燃料が持ちませんし、近すぎると天候不良の際にどちらも運用不能になりかねません)に予備飛行場が必要なのです。
その点、嘉手納と普天間はなかなか良い位置関係にあります。
嘉手納からのダイバート先として、那覇も使えます(事実、那覇着陸予定の民間機が那覇の滑走路閉鎖などで嘉手納に降りることもある)が、米軍機が那覇に降りると沖縄の場合非常にウルサイので、米軍とすればダイバート先として民間機が使用しない空港が欲しいのです。
軍用機を運用する航空基地では、被害を受けることを前提として、抗たん性の向上や予備飛行場の確保が重要です。
普天間の移設案で、米軍が杭打ち桟橋方式(QIP)やポンツーン式を嫌がったのも同様のコンテクストです。
さすがにもう嘉手納統合案を言い出す方はいないと思いますが、米(に限りませんが)軍がどういう発想をするのか正しく認識して発言しないと、日米関係を損なうことになります。
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コメント
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普天間論争の際には、マスコミなどではヘリポートという観点でのみ語られる事が多かったですね
海兵隊補給基地としての役割や嘉手納代替滑走路としての役割等、ヘリポート以外にも多くの機能を持つ基地だと思うのですが
基地に限らず、何かを移設したり、代替したりってのは、元々持つ機能について分析して、どの機能をどう代替するか考えるものだと思うのですがね…
投稿: SUS | 2010年10月 5日 (火) 15時05分
SUS 様
普天間は、C-130の利用が多いですが、事故を起こさないし、騒音も大きくないので、付近の方もあまり気にしてないんでしょうね。
マスコミは、基本軍事の知識が少なすぎるのだと思います。
それもあって、直接戦闘に関わる部分にだけ目が行ってしまうんでしょうね。
分析して、どう代替するのか、なんて高度な事は考えられないのだと思います。
投稿: 数多久遠 | 2010年10月 7日 (木) 01時03分