政治に先行して軍事で日韓接近
ここの所、政治に先行する形で軍事面での日韓接近が報じられています。
「海外の自衛隊・韓国軍、軍需物資など相互提供」(読売新聞10年7月19日)
「米韓軍事演習、自衛隊幹部が初視察へ 3国結束アピール」(朝日新聞10年7月23日)
日韓で物品役務相互提供協定(ACSA)を締結し、米韓演習にオブザーバーを派遣しようというものです。
両国の間には竹島の領有権問題がありますし、国民感情はお世辞にも良好とは言い難い両国ですが、私はこう言う方向で間違っていないと思います。
それに、実は一般に思われるほど自衛隊と韓国軍は仲は悪くありません。
空自のスクランブル実績を見て不思議に思わないでしょうか?
韓国本土と対馬は50kmほどしか離れていません。台湾と与那国よりも近いのです。
それなのに韓国に対するスクランブルは皆無です。
もちろん、軍事的には米国を中心として両国が連携しなければならない、という側面があるからですが、日本がいずれかの国とEUのような関係を築いて行くとしたら、経済的にも文化的にも、第1は韓国でしょう。
過去ばかりをみて謝罪を繰り返すより、未来を見据えてこういう動きを取ることは良い事だと思います。
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同意いたします。
日韓ACSAは国際協力での活用となっていますが、隣国との兵站協定を結んだことは日本の防衛にとってもプラスでしょう。
近年はネット上(若年層でしょうか?)反韓感情が広まっているようですが、中国の思う壺に思えてなりません。
そんな中で、日韓そして日豪で軍事協力が深化されている。また、日本はPP2010に艦艇を派遣し、東南アジアでの存在感を示しました。
日中友好を深めつつ、日米・日韓・日豪・日印、そしてASEAN諸国との関係強化、軍事協力の深化に努めていくべきでしょう。
投稿: SUS | 2010年7月31日 (土) 17時01分
全く同意できません。民間の例から言っても一方的に食い物にされるのが目に見えます。
ましてやEUのような関係というのは、EUが破綻しつつあるのを見て言っているのでしょうか。
ふつうの軍事同盟なら、まだ有りでしょうが(それも裏切られるのを織り込んでの話)、経済統合体はいただけない話です。
また、中国と韓国は文化圏として同じといえますが、日本は遠い昔に枝分かれし、すでに完全な異文化です。
嫌韓感情と切って捨てている方々は本当に彼の国をウオッチして言っているのか非常に疑問です。
ある意味親切なことに、韓国の新聞各社はインターネット日本語版を公開していますので、一年も観察したら間違っても彼の国を信用し仲良くしようとは思わなくなると思います。また、歴史は繰り返すと申します。二次大戦時を筆頭にその前にさかのぼって所行を見ても、間違っても仲良くすべき対象ではありません。脱亜入欧を唱えた福沢諭吉が今でも正しいと思います。
投稿: | 2010年7月31日 (土) 19時56分
SUS 様
まさに、中国の思う壺ですよね。
このブログを見て頂いている方で同意してくれる人は少ないだろうなと思っていたので、ちょっと意外でした。
名無し 様
私も縁あって韓国の元大臣のお話を伺う機会があったこともあるのですが、その時にも、私にとってはいわれのない説教をくらった経験があります。
そんなこんなで、心象を素直に言えば、私も韓国は好きではありません。
ですが、好き嫌いと、付き合うべきかどうかは別の問題です。
アメリカとだけ付き合っていれば良い時代は終わります。
中国に飲まれないためには共通の利害を持つものと仲良くすべきではないでしょうか。
投稿: 数多久遠 | 2010年8月 1日 (日) 20時24分
数多様
下名も、韓国は好きではありません。 靖国問題や植民地問題等、全く理不尽な
言いがかりを付けてきているからです。
但し、太古の昔から朝鮮半島は、日本に突き付けられた刃のような地形になって
おり、朝鮮半島が中国やロシアの手に落ちることになれば、日本の安全保障に
重大な危機となることが明白です。
よって、個人的に韓国は好きではありませんが、韓国と手を組むことは日本の安全
保障上で絶対に必要なことだと考えます。
投稿: やん | 2010年8月 1日 (日) 22時51分
2コメのものです
地政学的に正しいからといって日韓併合したためにあのざまでしたよ。
あの時代、朝鮮半島にリソースを食われるデメリット以上のメリットが日本にあったならば教えてください。
朝鮮半島にリソースを食われなければ本土はもっと発展し、生産性を高めていた事は明白です。
好き嫌いではありません。韓国人は味方にしたとしても無能な味方です。歴史が証明しています。
朝鮮戦争の英雄、白将軍がかの国で不当な扱いを受けています。物事を公正に見れないような者と組んでも碌な事になりません。
味方にしてはいけないのです。足を引っ張られるのです。デッドウエイトなのです。
無能な味方にリソースを食われるくらいならば、技術にその分のリソースを向けて地理的なデメリットをカバーした方が余程、安全保障に貢献します。
変なのを味方にしてフォローで苦労するより、最初から見切ったほうが楽、というのは社会でも経験する事だと思います。
同じことを繰り返すようですが地理的条件だけで組むべきという意見はヒューミントが足りてないと思います。
投稿: | 2010年8月 3日 (火) 21時21分
連投します、すみません。
日本としては朝鮮半島が独立さえしていてくれれば構わないわけですが、それが出来ないのは日清戦争から日韓併合に至るグダグダで証明されております。こんなことを言うとたぶん、もう時代が変わったんだ、といわれるかと思いますが、しかし、パン・ギムンが国連事務総長になって以来、国連腐敗が猛烈に進行し、世界各国からの非難を受けているのはロイター等の外電を見れば明らかで、また、日本に対し国連の威を借りて教科書の書き換えを要求したりしております。このような所業を行うものが、はたして日本と真面目に、誠実な同盟を組むと思いますか?親日法などという事後法を作ってまで、日本と現実的な関係を作ろうとした自国民を貶めるような国が果たしてパートナー足りえるのでしょうか。これを知らずにいっていたならばヒューミントが足りないと繰り返させていただきます。また、知っててなお、お花畑なことを言っているのであれば「理屈倒れのシュターデン」なんだど思います。地理関係だけが同盟を決めるわけではないし、遠交近攻という言葉もあります。要素はもっと複雑だと思います。
投稿: | 2010年8月 3日 (火) 22時08分
名無し殿
興味深いご意見です。 但し、手を組むというのは仲良しクラブではありません。
同盟は複雑な要素があります。双方が、いかに相手を利用するかだと思います。
日韓併合の時代は、ロシアが南下政策を採っていた時に朝鮮がロシアに接近したり、
国としての体をなしてなかったりした為、日本が朝鮮を併合せざるを得なかったという
状況ではないでしょうか? 現在では韓国は独立した国家で、民主主義という理念を
共有できる相手になっているので、利用するべきは利用するということが必要だと
考えます。
投稿: やん | 2010年8月 4日 (水) 00時20分
前段には賛成いたしますが、後段には反対です。
軍事的な面で言えば、もはや韓国との協力は必須でしょう。
哨戒艦撃沈以降、韓国も対日戦などという戯れ言を吐いているわけにはいかない状況になっているでしょうし、日米韓3ヶ国の協調をアピールしてしっかりと北朝鮮を封じ込めていくのが最善でしょう。
せっかくあちらが(珍しく)態度を改めたのですから、過去のことに囚われずここは乗っておくべきだと考えます。
しかし同時に、韓国は気を許してはいけない相手だとも思います。
特に技術流出に関しては、日本企業は何度も煮え湯を飲まされていますから、自衛隊もその点は十分な配慮が必要と思われます。
陸海空どの分野においても、日本は韓国が持っていない技術を持っています。そう言った物を盗まれないようにする必要もあると思います。
その点で経済的・文化的協力はあり得ないと思います。
あくまで共通の敵に対処するための軍事同盟に留めるべき、と考えます。
もう一点、その共通の敵である北朝鮮と韓国は同一民族である、と言う点も忘れてはならないと思います。
韓国側が意図して/せずに北朝鮮に情報が漏れる可能性も考慮しなければなりません。
やはり最前線たる韓国に十分な支援を行いつつ、完全に信頼はしない、日本を守るための盾として利用するくらいの意識で臨むのが良いのではないでしょうか。
投稿: 藤宮 直樹 | 2010年8月 4日 (水) 13時07分
名無し 様
そうまでおっしゃられるなら、好きなように考えて頂いて結構ですよ。
やん 様
国対国でも、人対人でも、大人ならお互い利用してWinWinの関係が築けますよね。
藤宮 直樹 様
もちろん、何処の国であれ気を許してはいけないでしょう。
それに、韓国を支援するだけでなく、場合によっては足を引っ張ることも必要だと思います。
韓国が防波堤になってくれなければ困りますが、韓国が北朝鮮を飲み込むような事態も困ります。
以前も書きましたが、朝鮮半島は分断されたままが望ましいと思ってます。
投稿: 数多久遠 | 2010年8月 4日 (水) 22時22分
藤宮様
他の国を徹頭徹尾信用することは、有り得ないと考えます。 たとえ、アメリカであっても
30年~50年という期間で考えれば、日本の敵になっている可能性も考えられるからです。
いろいろと難癖を付けてくる韓国なら、尚更です。
投稿: やん | 2010年8月 4日 (水) 23時50分
>日本がいずれかの国とEUのような関係を築いて行くとしたら、経済的にも文化的にも、第1は韓国でしょう。
にカチンときて極端な意見を述べましたが、やん様と藤宮様と、藤宮様に対する数多様の意見が正道だと思います。騒いですみませんでした。
投稿: 2の者 | 2010年8月 5日 (木) 07時46分
数多様
北朝鮮は存在しなければならない論ですね。
私は積極的に賛成はしませんが、統一朝鮮が民主主義国家となり、中国と国境を接する…と考えると確かに現状のほうが遙かにマシですね。
統一朝鮮が体制を維持できる保証もありませんし。
やん様
アメリカに関しては全幅の信頼を置くのでなく、同盟国であり続けるよう努力するのが必要だと思います。
日本人であるならば、あの国と戦争しても勝てない、と言うことを忘れてはいけないのでは?
韓国に関しては信用がおけないからこそ、日本と敵対する余裕がない状況に追い込んでおくことも必要だと思います。
投稿: 藤宮 直樹 | 2010年8月 6日 (金) 10時36分
名無し 様
お気にならさず、また覗いて下さい。
藤宮 直樹 様
もちろん、統一朝鮮が日本にとって望ましい方向に行けばいいんですが、もし中国に対するバッファーとして機能しなくなったら、と思うと……現状維持が望ましい気がします。
投稿: 数多久遠 | 2010年8月 7日 (土) 20時46分
藤宮様
おっしゃる通りです。 但し、長期スパンで考えると、どんな国でも未来永劫に同盟が結べる
とは考えにくいです。
現状で、アメリカに戦争で勝つのは困難だと思いますが、戦わなければならない状況に追い
込まれる可能性は、ゼロではありません。
投稿: やん | 2010年8月 8日 (日) 00時29分