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2010年7月

2010年7月31日 (土)

米軍訓練徳之島移転を断念、調査費計上せず

また一つ、民主党の無能ぶりを現すニュースが流れています。

米軍訓練徳之島移転を断念、調査費計上せず」(読売新聞10年7月20日)

普天間の県外移設が無理なことが判明し、無理矢理にも訓練だけでも移転させようと徳之島に白羽の矢を立てた訳ですが、それさえも事前の検討がろくに行われていなかったことが明確になりました。

今回、移転を断念した理由には、もちろん地元の賛同が得られなかったということもあるでしょうが、年間数回しか行われない訓練のため1000億もの費用が必要であることが判明したからです。

民主党政権が、国を思いつきで動かしていることは明らかです。

2010年7月28日 (水)

政治に先行して軍事で日韓接近

ここの所、政治に先行する形で軍事面での日韓接近が報じられています。
海外の自衛隊・韓国軍、軍需物資など相互提供」(読売新聞10年7月19日)
米韓軍事演習、自衛隊幹部が初視察へ 3国結束アピール」(朝日新聞10年7月23日)

日韓で物品役務相互提供協定(ACSA)を締結し、米韓演習にオブザーバーを派遣しようというものです。

両国の間には竹島の領有権問題がありますし、国民感情はお世辞にも良好とは言い難い両国ですが、私はこう言う方向で間違っていないと思います。

それに、実は一般に思われるほど自衛隊と韓国軍は仲は悪くありません。
空自のスクランブル実績を見て不思議に思わないでしょうか?
韓国本土と対馬は50kmほどしか離れていません。台湾と与那国よりも近いのです。
それなのに韓国に対するスクランブルは皆無です。

もちろん、軍事的には米国を中心として両国が連携しなければならない、という側面があるからですが、日本がいずれかの国とEUのような関係を築いて行くとしたら、経済的にも文化的にも、第1は韓国でしょう。

過去ばかりをみて謝罪を繰り返すより、未来を見据えてこういう動きを取ることは良い事だと思います。

2010年7月25日 (日)

先島への陸自部隊駐屯が前進

梅雨が明け、夏がやってくると概算要求関連のニュースが流れ始めます。
ミリタリー系のブログではF-2追加調達の件が賑わってますが、こっちも注目です。
宮古・石垣に国境警備隊 陸自配備 与那国にも」(沖縄タイムス10年7月20日)

来年度予算には調査費の計上がほぼ確定になっています。
自衛隊の場合、金を使って調査までするとなると、その先もほぼ確定している可能性が高いです。
要は配備の是非を調査するのではなく、配備する部隊規模や施設の検討をするために調査するという訳です。

来年度予算の調査費は、ほぼ全額が与那国の沿岸監視隊用の予算でしょう。
どの程度の額が盛り込まれるのか不明ですが、調整のための出張費用や測量、調査工事でしょうから多くて数百万程度でしょうか。

さて、このニュースで注目なのは、既に確定的となってきた与那国の沿岸監視隊ではなく、情報が途絶えていた宮古ないしは石垣への部隊配備です。

宮古、石垣への配備部隊は、対馬警備隊のような普通科を中心とした国境警備部隊が考えられているようです。
時間的には5~8年後を目処に、と報じられており、年度末に出てくる防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画で与那国配備を明確化し、その次の大綱と中期防で宮古、石垣への部隊配備を盛り込むつもりのようです。

5~8年後なんて言う悠長なことではマズイと思いますし、防衛省内での認識もそうだと思いますが、地元調整にも時間を要すると踏んでいるのでしょう。

細部はこれから検討されて行くのでしょうが、ここで問題になってくるのは部隊の機能と規模、そして場所です。
報じられるように300人程度の普通科を中心とした部隊であれば、少数ゲリラによる侵入には十分対処できるでしょうから、基本的にはこれでOKです。
ただし、理由は後述しますが、少し多すぎるような気がします。

また、ブログ「北大路機関」さんでは同報道に関する記事で「空中機動能力の強化も併せて必要ではないか?」と述べており、那覇に所在する15旅団隷下の15飛行隊の増強が必要だと言う見解を述べています。
15飛行隊は1混団の15旅団の改編に際しても航空機の増強は行われておらず、合計4機と心許ない編成ですので、一見もっともな意見のように思えます。

ですが、私は必ずしも賛成しません。
というのも、15旅団自体が先島に部隊を投入するだけの余力があまりないからです。
15旅団の主力普通科部隊は第51普通科連隊のみですし、中隊も3個(本管中隊を除く)しかありません。
先島に侵攻されるような事態では、沖縄本島でも破壊活動が行われることを想定しないといけませんので、3個中隊しか擁しない51普連から引っこ抜く訳にはいかないのです。

となると、先島への増強はまず第1に相浦駐屯地に駐屯する西部方面普通科連隊という事になります。
西普連は離島対処を行うための専門部隊です。
更に増強が必要ならその他の部隊を送り込むことになるでしょう。
もし、機甲戦力が必要ならいきなり北方からと言うこともありうるかもしれません。

何にせよ、先島への戦力投入は九州を含む本土から、回転翼機だけではなく固定翼機も含めて実施されるものと考えておく必要があります。

となると、宮古もしくは石垣に配置される部隊は、先島の島々への前進拠点を運営する部隊になるということです。

そしてその機能を発揮するためには、海兵隊が普天間を必要とするように、陸自であっても空港機能を持たせられる場所が適切です。

具体的には、下地島か空き地となっている宮古空港の旧ターミナルビル跡地が良さそうです。
宮古空港の旧ターミナルビル跡地は、ビル解体後、国に返還されたまま放置された状態ですから、面倒な用地取得上も非常に都合がよい場所になっています。
下地島が屋良覚書など地元の合意取り付けに苦労しそうなことを考えても、宮古空港は良さそうです。

ただし、部隊の規模と場所を考えるに当たって、もう一つ考えるべき難しい要素があります。
それは、訓練用地の問題です。

300人の部隊が適切な訓練を行うためには相当な地積が必要です。一斉での訓練を諦めるとしても、グラウンド程度の地積では到底足りません。
これが、300人という部隊規模が大きすぎるのではないか、と書いた理由です。
まさか部隊を配置したものの、体育訓練ばかりをさせておく訳にはいかないでしょう。

そして、300人もの部隊が訓練する場所は宮古島では確保不可能ではないかと思われます。
石垣には場所はあるでしょうが、住民の反対などで用地取得は難しそうな気がします。

空港機能との隣接も含めて考えると、訓練用地としては下地島空港の南東側のジャングル(ブッシュ)がベストでしょう。
部隊が宮古島駐屯になったとしても、再来年には伊良部大橋が完成するので移動も問題ありません。
空港ではないので屋良覚書の影響も受けません。

いずれにしても、宮古石垣の部隊は少数ゲリラによる侵入に対処するとともに、先島への前進拠点を運営するハブ的機能を持たせる部隊である必要があります。
影響する要素が多いため、具体的な方向性が固まるには紆余曲折がありそうですが、今後も注視していきたいと思います。

なお、沖タイは先島住民の反応も掲載しています。
沖タイでこの程度のトーンですから、大多数は容認なんじゃないかと思います。
「紛争の種」「守り必要」 陸自配備に先島の住民」(沖縄タイムス10年7月20日)

2010年7月22日 (木)

書評「出撃!魔女飛行隊」

「出撃!魔女飛行隊」は、1982年に刊行されたブルース・マイルズの著作です。
「WWⅡソ連軍女性パイロットたちの群像」という副題のとおり、2次大戦時に実在したソ連軍の女性パイロットについて、インタビュー等を踏まえて書かれたものとなっています。


日本では、朝日ソノラマ社から刊行されていましたが、現在は昨年再刊された学研M文庫版が入手可能です。

興味深い内容が非常に読み易く書かれているため、一気に読めます。
女性パイロットに焦点を当てていますが、東部戦線での航空作戦の全般についても概要を理解するには悪くない本だと思います。
ただし、各章の内容が時間的に前後しているので、独ソ戦について、ある程度は知っている方が楽しめるでしょう。

梗概としては、有名な女性飛行家だったマリナ・ラスコヴァを中心とし、ほぼ女性だけによる航空部隊の訓練と編成に始まって、3つの飛行連隊(戦闘機連隊、爆撃機連隊、夜間爆撃機連隊)と通常の飛行連隊に配属されたリディア・リトヴァク他の独ソ戦終結までの活躍を描いたものとなります。

12機ものスコアを記録し、男性顔負けの活躍をした活躍をしたリディア・リトヴァクに目が行きがちですが、個人的な感想としては、原題でもある「Night Witches」と呼ばれたPo-2で戦った夜間爆撃機連隊が印象的です。

夜間爆撃機連隊が使用していたPo-2は、独ソ戦開始当時でも完全な旧式機でした。
木製布張りの複葉機という超低速機で弾幕の中に飛び込んで行くんですから、それはもう敵の機関銃座に銃剣突撃するようなもんです。
そのハンデを乗り越えるため、エンジンを切って滑空状態で降下爆撃を行うなんて、発想はできても、なまじな根性でできるとは思えません。
それを女性ばかりの部隊が実行していたなんて、にわかには信じがたいくらいです。

ですが、その戦術は、その後の朝鮮戦争でもベッドチェック・チャーリーとして米軍を苦しめたのですから、十分有効だったのでしょう。

その他にも一つ印象的だったのは、政治将校の役割についてです。
この本自体がソ連当局の協力の下に書かれているため、ソ連を悪く書くことはできなかったという点は考慮する必要がありますが、政治将校が今で言うカウンセラーのような役割を負い、メンタルヘルスにも配慮していたらしいというのはちょっと目からウロコでした。
何せ、政治将校と言えば、ほとんどキチガイのようなイメージしかありませんでしたから。

一方、女性の活用は、共産主義のイデオロギーとその宣伝に密接な関係があったと思われるのですが、この点について全く言及されていないのはちょっと残念でした。

内容には細部の間違いも結構多いようですが、私は気にするレベルではないと思います。
軍事については、航空雑誌は言うに及ばず、軍事研究誌だって誤情報が書いてあることは珍しくないくらいですから。

文庫ですし、買って損はないと思います。

2010年7月19日 (月)

軍人は口を噤め

田母神元空将発言や44普連連隊長による不適切とされた発言に見られるように、自衛官による発言は規制される方向です。

田母神元空将による発言を契機として、自衛官が部外に意見発表をする場合の手続きは厳格化され、事実上口を封じられた形になっています。
部外に対する意見発表の際の手続の実施について(通知)

この流れは、この問題以前から発生していました。
どの時点からなのかハッキリしませんが、以前は沢山あった現役自衛官によるHPは、現在では皆無になっています。

確かに、どう見ても勤務中に撮ったとしか思えない写真が掲載されたりしていて、私でさえも「どうなのコレ?」と思うサイトもありましたが、当時は広報効果があると思われていたのか、黙認されていました。

最近では、2chをはじめとするBBSでの発言も非常に少なくなっています。

このような日本での現状を、嫌な動きとして見ていましたが、アメリカでも同じようは傾向にあるようです。
メディア接触を厳格化 米国防総省」(産経新聞10年7月4日)
「国防総省側の問題だ」 取材厳格化でゲーツ長官」(産経新聞10年7月9日)

軍人の発言を規制する建前は、シビリアンコントロールだったり、機密の保持だったりしますが、ホンネでは、日本でもアメリカでも政府中枢に対する批判を抑えるために思えてなりません。

民主主義を成立させるためには、国民の知る権利の保証が大切です。
軍人は口を噤め、という政策は民主主義に反しているように思えます。

2010年7月17日 (土)

やっぱり赤字必至

昨年末に「ランウェイ一本儲けた?」という記事で茨城空港の滑走路が空自のモノになるんじゃないかという記事を書きましたが、冷や汗をかく国交省と茨城県を尻目に、着々とその方向に進んでいるようです。
茨城空港、国内線ゼロに? スカイマークが神戸便運休へ」(朝日新聞10年6月24日)

茨城空港は、前記の記事の後、無事3月に開港しましたが、開港当初こそ賑わったモノの、その後は搭乗率が十分とは言えず、唯一の国内定期便を運行するスカイマークは、黒字化ができていなかったようです。
スカイマーク、9月から神戸/茨城線運休へ-搭乗率は好調も安定運航に懸念」(日刊トラベルビジョン10年6月25日)

上で取り上げた2つの記事とも、スカイマークが運休の理由として空自との共用空港であることにより安定運行に支障があることを報じていますが、多少の制限があることは当初から分かっていたはずし、一年に一度しかない航空祭を理由にするなんて、こじつけ以外の何物でもありません。
既に記事が消えていますが、日経新聞も6月24日付で「茨城空港と空自の関係は事前に分かっていたことで「撤退の説明になっていない」(国交省)。3月のテストフライトでは満席だったが、5月の搭乗率は76%まで低下しており「採算性の悪化に素早く対応した」(関係者)との見方が多い。」とされており、実態は赤字路線の廃止に他なりません。

恐らく、定期便の就航自体、国交省からのプッシュに応じたモノだったのでしょう。
民間企業としては、収益を上げられなければJALのように会社の存続自体が危機になるので、今回の運休自体はやむを得ない事ですが、理由を自衛隊にこじつけるのは止めて欲しいものです。

航空祭当日は車で押し寄せる来場者のため、基地周辺は非常に混雑します。
スカイマークもこんなお知らせをするくらいに状況は予想が出来ているはずです。
茨城空港における百里基地航空祭開催について
西武鉄道なんかは、入間の航空祭に、自社で人を呼び込んで収益を稼いでいます。
スカイマークも運行スケジュールでボヤくだけでなく、航空祭ツアーの臨時便を飛ばせるくらいのことを考えたらいいのに。

2010年7月13日 (火)

参院選総評

前回記事で宇都先生の当選だけお伝えしました。今回は、防衛問題からちょっと外れますが、参院選の総評について書いてみたいと思います。

改選121議席中、与党が36%の44議席しか獲得できなかったため、与党の惨敗と伝えられています。

原因としては菅首相の消費税発言であるとの意見もありますが、消費税10%と言っていた自民が議席を減らせてないのですから、消費税発言そのものが原因ではないでしょう。
その後の発言がブレた姿が、普天間で迷走した鳩山元首相に被ったのではないでしょうか。
強行に10%と言い続けた方がまだ良かったかもしれません。

千葉法相が落選したことに見られるように、民主党に内在する旧社会党的な性向に国民がNOと言ったという点も大きいのではないかと思っています。
(それでも千葉法相を慰留するなんて空気読めてないよな、と思いますが……)

さて、ここからは前の記事でも言及した宇都議員(やっぱり都度先生と付けるのもなんなので議員にしときます)の得票数について、考えてみたいと思います。
最初に最終的な得票数を確認すると、次のとおりでした。(敬称略)
片山さつき(比例区自民トップ)29万9千票
宇都隆史 (比例区自民11位)12万1千票
赤石清美 (比例区自民12位)10万8千
堀内恒夫 (比例区自民次点 )10万2千票

正直言って、ここまで苦戦するとは予想外でした。
自衛隊の組織票があれば、比例区でもトップクラスで当選するだろうと思っていたのです。
何せ、前回参院選で佐藤議員が25万票あまりを獲得していたからです。

佐藤議員が参院選に立候補するため退官したばかりで話題性があったこと、イラク派遣で「ヒゲの隊長」として一般にも非常に知名度があったこと、退官前には各地の基地等で講話を行って部内(自衛隊内のこと)での知名度も高かったことなどを考えれば、1等空尉で退官した宇都議員が、佐藤議員ほどの得票数にはならないだろうとは思ってはいましたが、よもやここまでとは思いませんでした。

「知名度」が私が思っていた以上に選挙で重要なモノなのかもしれませんが、ここまで苦戦すると疑念も湧きます。
それは、「北澤防衛相が圧力をかけたのではないか?」というものです。
何か具体的な情報があっての話ではなく、単なる私の憶測です。
ですが、実際に多少の圧力はかけられます。

自衛隊では、通常選挙が近くなると、投票に行くように指導されるだけでなく、基本的に関与をしないよう指導がなされます。
総務部門の部署に配置されたことがないのでうろ覚えですが、国政選挙ではほぼ毎回なんらかの通達が出ていたように思います。

今回はそれをより厳しく行ったのではないか、などとも思ってしまうのです。
例えば、非拘束名簿方式であるなど選挙制度についても言及させないとか、です。

ただし、票が分散してしまったという要素も間違いなくありました。
それは、私は意図的に言及しなかった事なのですが、実は民主党からも自衛隊OBが立候補していたからです。
【参院選】“戦場”となる自衛隊 元空自が地上戦、元陸自は空中戦」(産経新聞10年7月8日)

民主党からは、元陸将補の矢野義昭氏が立候補していました。
階級や大きな部隊での指揮官歴の他、著書もあるなど、それなりに知名度もあった方です。

著書「日本はすでに北朝鮮核ミサイル二〇〇基の射程下にある―金正日の核とミサイル問題の深層」


よく民主党から立候補する気になったな、と思います。裏切り者扱いされたりする危険性もあったでしょうに……

しかし、結果としてはさほど票が割れたと言う事もありませんでした。
矢野氏の得票数が、1万9千票と宇都議員の1/6程度だったからです。

それを考えると、やはり十分に組織票として機能しなかったということでしょう。

前掲の新聞記事に現役幹部自衛官のコメントとして「うまくやれば2人のOBを通せるぐらいの力はあるのだが…」と載っていましたが、佐藤氏が得票した25万票を二人で分けていれば、それぞれ12万5千票を獲得したはずで、本当に二人通せた可能性もあるのです。

これを考えれば、今回は余程下手を打ったのか、あるいは何某かの圧力があったのではないか……と思えてしまうのです。

今後は、佐藤議員と宇都議員の二人がかりでしっかり組織固めをして欲しいと思います。

最後に、北澤防衛大臣の言を上げておきます。
「政権政党として未熟。政権交代したことでおごりがあったのなら謙虚にしないといけない」
慎重に言葉を選んできた、つまりは我慢してきた人としての言葉のように思えました。
実際には、発言以上に左に位置する人なのかもしれません。

2010年7月12日 (月)

宇都隆史先生当選!

宇都隆史先生ご当選おめでとうございます。

早朝に起きて記事を書いているので、速報だけお伝えします。

宇都隆史先生(今日から敬称変更です)が約11万6千票を獲得して、自民党比例代表11位で滑り込みセーフとなりました。
まずはおめでとうございます。

それにしても、11万6千票しか行かないとは、自衛隊組織票30万票は何処へ行ったんだ!
たぶん、馬鹿正直に「選挙に行け」としか指導しなかったんでしょうね。
「比例区は非拘束名簿方式だから、政党名ではなく個人名で投票しなさい」ぐらいな指導をして、プロフィールを書いた名簿を見せるはしても問題ないだろうに。

次回参院選は、佐藤先生がいらっしゃいます。
しっかりやって欲しいものです。

余談ですが、「宇都隆史」と検索すると、なんと当ブログがgoogleで8番目、gooで9番目、BIGLOBEで8番目に表示されてました。

微力ながらお役に立てたのかもしれません。

2010年7月 8日 (木)

日曜は投票日

今週末の日曜日、7月11日は参議院議員選挙の投票日です。

みなさん投票には必ず行きましょう。
当日遊びに行くつもりの方は期日前投票に。

選挙に近くなったら応援記事を書こう、と思っていたのですが、ウッカリしている内に公示になってしまいました。
某候補の事務所にブログで応援記事を書いて良いか問い合わせましたが返答はなし。
まあ、当然と言えば当然でしょうか。
個人が勝手に書いているブログとは言え、応援して下さいと言えば公職選挙法違反になりかねません。
選挙管理委員会にも問い合わせましたが、完全個人で書いているブログでも、違反とされる可能性はあるとのこと。

と言うわけで、迷惑になってもいけないので特定の候補者名は上げません。
返す返す、公示前に記事を書くんだったと反省……

みなさん重々承知していると思いますが、1点だけ注意点を書いておきます。

今回の参議院議員選挙では、選挙区と比例区の両方に投票できます。

選挙区は、衆議院と同様、それぞれの立候補者に投票です。

問題は、比例区です。
まだこんな職員います…「比例は政党名」誤説明」(読売新聞10年7月6日)
こんなニュースも出ているようです。
比例区は、非拘束名簿方式ですので、政党名だけでなく候補者名でもOKです。

というより、候補者名での投票の方が、投票者の意志をより反映できます。
得票の多かった順に当選となるからです。
そして、それだけでなく、より多くの得票数を得た候補が、それだけその政党の当選者数増加に貢献したことになるため、その後の発言力も大きくなるのです。

という訳で、比例区では、候補者名で投票しましょう。

選挙戦終盤に来て、信じられないような発言をする方もいるようです。
官房長官、戦後補償に前向き 日韓基本条約は無視」(産経新聞10年7月7日)
情勢は好転しつつあるようですが、まだまだ楽観視はできません。

みなさん、必ず投票に行きましょう!

2010年7月 5日 (月)

映画評「ハーツ・アンド・マインズ」「ウィンター・ソルジャー」

「ハーツ・アンド・マインズ」と「ウィンター・ソルジャー」は、現在、東京都写真美術館で公開中の映画です。(7月16日(金)まで)
Hm_ws

Youtubeの予告編


共にベトナム戦争にまつわるドキュメンタリー映画で、一言で言えば、反戦映画です。
マイケル・ムーア監督が「ハーツ・アンド・マインズ」を評して、「これまで制作された最高の映画だ」と言っていることからも、方向性は覗えるでしょう。

「ハーツ・アンド・マインズ」については、テレビで放映されたこともあるようなので、見たことがある方もいるかもしれません。
劇場公開は初のようです。
DVDも出ていますが、新品は手に入らなそうです。アマゾンでは信じられないような価格で中古商品が出てます。


第47回アカデミー賞の最優秀長編ドキュメンタリー賞を受賞してます。
政策決定者側にいた人間にもインタビューを行っており、一見すると中立性を保っているようにも見えます。

しかし、米軍による残虐行為は描いても、北ベトナムによる残虐行為については一言も触れておらず、米軍が撤退することで結果としてベトナムの人々が共産主義によって苦しめられた事にも言及していません。
そう言う意味で、やはりいわゆる反戦映画です。

方向性がハッキリしているので、ベトナム戦争について、ある程度知っている方にはいいですが、ベトナム戦争についてこれを機会に勉強しようと思っている方にはオススメしません。偏向します。

それから、予告編で見られるようなロケット弾や機関砲による攻撃シーンは、実際には作品中の極めて一部でしかなく、私を含めてそう言った観点で見に行った人には拍子抜けする作品だと思います。(観客には、航空祭に来るようなマニアらしき人もいました)

こう言ったムーブメントもあって、アメリカはベトナムから撤退することになった、という事を知る意味では見る価値があると思います。

「ウィンター・ソルジャー」は、ほぼ全編が帰還兵による証言シーンであり、作品としての方向性は「ハーツ・アンド・マインズ」以上に明確です。

米軍による残虐行為を正当化するつもりはありませんが、彼らの証言を聞いていると、証言している彼ら自身に嫌悪感を抱きました。
何せ、残虐行為を現場で見て戦闘を拒否するなどした人は一人もおらず、現場ではそれらを行っていながら、帰還してからそれを非難しているのです。
彼らの内の幾人かは、軍によって洗脳されたと言ってますが、オウムの信者がテロを行いながら、あれは教団のせいだった、自分には罪は無いと言っているようなもので、罪を軍に擦り付けようとしているように見えて不快でした。
現場で拒否して軍法会議にかけられでもしたのなら立派だと思います。

「ウィンター・ソルジャー」の方は、ほぼ見る価値はないと思います。

なお、余談ながら「ウィンター・ソルジャー」の冒頭あたりに、白リン弾を毒ガスとしている部分がありました。(字幕で確認し、慌てて英語音声を聞き取りましたが、聞き取れず)
白リン弾の毒ガス扱いはファルージャからかと思っていたのですが、ベトナム当時にも似たような話があったようです。

東京でのロードショーは7月16日(金)までですが、その後各地で公開されるようです。各地でのスケジュールはそれぞれの映画館にお問い合わせ下さい。
札幌:蠍座
苫小牧:シネマトーラス
仙台:せんだいメディアテーク
松本:松本CINEMAセレクト
名古屋:名古屋シネマテーク
大阪:梅田ガーデンシネマ
京都:京都シネマ
神戸:神戸アートビレッジセンター
広島:サロンシネマ
福岡:西南学院大学内、西南コミュニティセンター・ホール
沖縄:桜坂劇場
それにしても、両作品見ると2800円は高いです!(2本立て扱いではないため)

2010年7月 3日 (土)

米下院、沖縄県民に感謝決議

アメリカの下院が米軍の駐留受け入れに感謝する決議を採択しています。
米下院、沖縄に感謝の決議採択 関係改善の思惑」(琉球新報10年6月25日)
沖縄に感謝の決議採択 米下院」(沖縄タイムス10年6月25日)
米下院、米軍駐留で沖縄県民への感謝決議採択」(読売新聞10年6月25日)

決議は、超党派の議員から提出され、412対2という圧倒的な賛成多数で採択されたということです。
412対2という比率で、沖縄の重要性は理解されていると言えるわけです。

ところが、在沖メディアは、翌日になるとこの決議に反発するような記事を載せています。
首相「お礼」発言、米「感謝」決議 知事、強い不快感」(琉球新報10年6月26日)
米決議に県民反発 感謝いらない/基地引き取って」(沖縄タイムス10年6月26日)

仲井真沖縄知事は、実際には「他国の議会がやることにわたしが良いの悪いのと言うのはおかしいので、コメントしない方がいい」としつつも、「何かぴんとこない感じもある」と述べたに止まるようです。
米下院の感謝決議に違和感=沖縄知事」(時事10年6月25日)

ですが、これをもって在沖2紙のように報ずるようでは、うまく行くものも行かないでしょう。
あまりに子供っぽい。

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