US-2輸出に向け防衛省が提案
先日その将来を危惧する記事を書いたUS-2ですが、防衛省はちゃんと考えているようです。
「人道目的の装備なら輸出解禁 武器3原則の例外検討」(朝日新聞10年3月14日)
リンクの記事によると、人道目的で用いる防衛装備品を「武器輸出3原則」の適用外とする方向で、年末に改定する新たな防衛計画大綱に反映させたいと考えているそうです。
民主党政権下で果たして本当に可能なのか?
というところが一番のミソですが、一応期待を持って見ていたいと思います。
あと余談ですが、同じ輸出解禁について書いた週間オブイェクト様の記事でJSF氏が、XC-2輸送機が売れるんじゃないかと書いてましたが、私はあれが売れるとは思えないです。
旅客輸送なら速度はセールスポイントになると思いますが、大型貨物の輸送にコストよりも速度を選択する運輸会社がいるとは思えません。
軍事目的なら話は別ですが……
先島に空挺降下をさせる中国軍がコピー資料として買うかも……
« 何してる? | トップページ | ムスダン運用師団創設 »
「防衛政策」カテゴリの記事
- 意味も意義も不明な「自衛官のリスク」論議(2015.05.23)
- 陸上自衛隊は、どこで戦うのか?(2015.05.19)
- 自衛隊の暴走?_下甑事案とは(2015.03.21)
- 陸自火力の大幅削減は危うい?(2015.02.11)
- 強襲揚陸艦と集団的自衛権の素敵な関係(2014.08.08)
>大型貨物の輸送にコストよりも速度を選択する運輸会社がいるとは思えません
その速度がコストにも返ってくるかもしれません。
XC-2は規格外の物品を民間航空機と同じ航路で飛べるという特徴がありますからね。
民間航空機と航路が違えば遠回りになる可能性があります。そうなるとかえって経済的かもしれませんよ?
それにエンジンも新型のGEex(でしたっけ?)に換装させることが出来れば経済性はグンをあがることでしょう。
まぁそれを欲してる国がどれだけいるかはわかりませんけど。
投稿: ナオ | 2010年3月26日 (金) 01時15分
私も政府が後押ししてくれるんであれば、US-2のほうが売れると思います。
新明和は前々から海外セールスをしたい、あとは政府の承認待ちと言う状態だったと思いますし、森林火災の消火用飛行艇は需要もあります。
そうは言ってもXC-2が全く売れないと言うこともないと思いますが。
民間航路を飛べる規格外貨物輸送機と言うのはニッチな市場ですから、ごく少数、しかし確実に売れるのではないかと。
軍用輸送機としてならもっと売れるとも思いますけど、さすがにそれはないでしょうし。
もしや、民間機として輸出→相手国内で軍事転用? これなら結構売れると思います(笑)
投稿: 藤宮 直樹 | 2010年3月26日 (金) 12時31分
ナオ 様
う~ん、速度が遅いからと言って遠回りさせられるということは無いと思いますが……エアルートは限られてますし航続距離が足りなくて飛び石で飛ぶ以外は大圏航路を通るのはあたりまえですし。
もちろん売れればその方が嬉しいのですが
国というより会社ですよね。
国なら買うところもあるかもしれませんね。
藤宮 直樹 様
規格外と言ってもXC-2の場合馬鹿デカイというほどではないので、規模の経済が働いて価格が熟れるほど需要があるのかという点に尽きるような気がします。
>民間機として輸出→相手国内で軍事転用?
民生用だったはずの車が軍事転用されているケースはありますからね。
まあでもさすがに航空機は政府が監視するとは思いますが、個々人的には日本が売らなくても他の国が売るので気にしなくても良いようにも思います。
投稿: 数多久遠 | 2010年3月27日 (土) 23時43分
数多様
話の腰を折るようで申し訳ないのですが、US-2やUS-1Aで空自パイロットの救出訓練等は
行われているのでしょうか?
投稿: やん | 2010年4月 4日 (日) 21時55分
やん 様
私の知る限り訓練が行われた話は聞いたことがありません。
しかし、それは怠慢や空海の連携が悪くて行われていないわけではないと思います。
救出する側は、最悪被救難者の意識が無いような状況まで想定して訓練しているので、US-2が空自パイロットに特定して訓練をする必要はないのでしょう。
要はパイロットは救難が来るまで生存する訓練を、US-2側とすれば空海ところか民間人を含めて要救助者を救助する訓練をしておけば問題ありません。
実際、訓練はしていなくても、通常の訓練空域を越えて空自機が行動する場合にはUS-2に待機してもらっているケースもあります。
US-2による空自パイロットの救難は、現状でも十分に可能ですし、双方とも想定して動いてます。
投稿: 数多久遠 | 2010年4月 7日 (水) 22時04分
数多久遠様
ご教示ありがとうございました。 US-1AやUS-2で、空自への救難訓練が行われた
という話を聞いたことがなく疑問に思っていたので、質問致しました。
海も空も、ちゃんと連携しているんですネ。
XC-2は民間輸送機として、それなりのセールスになるのではないかと、KHIは期待
しているようです。
YPXは、ほぼ9割を別設計にすることになるので、KHIとしてはほとんど期待していない
ようです。 飛行機の設計って難しいですネ。
投稿: やん | 2010年4月 8日 (木) 00時52分