「機密」や「情報収集に支障」を濫用するな
ちょっと古いニュースですが、政府が中国によるガス田開発の写真を自民党に提供することを拒んだというニュースが流れています。
「石破政調会長:ガス田開発の写真提供拒否され抗議へ」(毎日新聞10年1月27日)
提供を求められた写真は、官房長官によると「極めて機密性がある」もので、外務省担当者は「政府の情報収集に支障をきたす」と述べたそうです。
ですが、写真はほぼ毎日海自のP3-Cが撮影しているはずですし、ガス田自体は民間の漁船でも接近、撮影が可能です。
写真自体に機密性があるはずはありません。
それに海自のフライトには、私も乗せてもらった事がありますが、それこそ翼端が接触するのではないかと思うほど(実際にはかなりあるはず)、接近して撮影してます。中国側が気が付いていないなどということは万が一にもありえません。写真を公表したところで情報収集に支障をきたすこともありません。
事の真相は、記事にも在るとおり「政権交代に伴う嫌がらせ」でしょうが、言い訳が稚拙ですし、「機密」や「情報収集に支障」という言葉の濫用には危険性も感じます。
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