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2010年1月11日 (月)

戦闘機の生産技術基盤の在り方に関する懇談会の中間取りまとめ

戦闘機の生産技術基盤の在り方に関する懇談会の中間取りまとめが公表されてます。

中間取りまとめ概要
中間取りまとめ(本文)
中間取りまとめ(参考資料)

概要を更に要約すると、平成23年を最後とするF-2の生産終了以降、防空作戦の中核となる戦闘機に関して、国内の生産技術基盤が喪失・低下する懸念がある一方、それらは戦闘機の運用上、国内に必要なものであり、研究開発ビジョンの策定と共に、維持向上施策を検討・推進する必要があるとなっています。
国内の戦闘機生産技術基盤を、戦闘機の運用上必要なものだと認めていることは重要なポイントです。これは、単に(輸入で)購入すれば、即運用できるものではないと言うことです。
ただし、その維持向上施策は「検討・推進」される事になっており、最終的にはどうとでもできるあいまいな結び方であるため、検討したけどやはり止めましたという結果になってしまう可能性も残されてます。
(実に官僚的だ)

その他、細部で気になった点をいくつか上げておきます。

まず、防衛生産技術基盤の意義ですが、次の5つと捉えています。
①防衛装備品の供給・運用支援の基盤
②潜在的な防衛力としての抑止効果
③バーゲニング・パワーの源泉
④日本の国力の一部
⑤国内の他の産業への経済波及効果を有するもの
③のバーゲニングパワーの源泉について、認識する事は必要ですが、おおっぴらに口にするのはどうかと思います。
バーゲニングパワーの源泉というのは、輸入の交渉をする際、輸入ではなく国産というカードも持っていますよ、という一種のブラフとして使うという意味です。
確かに、そういう意義はありますが、これを言ってしまったら、国内メーカーはやる気を失ってしまうのではないかと懸念されます。

問題点ではなく、むしろ国内の生産技術基盤によるプラスの影響として、注目すべきトピックも載っています。
2007年11月の米国におけるF-15墜落による影響から日本を含め全F-15が飛行停止になりましたが、米国ではこれが4ヶ月にも及んだものの、日本では開発等で培われた解析技術等により僅か約2週間で飛行を再開したとされています。

また、具体的数字として、F-2の生産中断に伴い、関係技術者のうち約7割が散逸(他事業部、他部門等への配置転換等)する可能性に言及しています。

最後に、この取りまとめ全体を通じて、最も問題じゃないかと思った点を書いておきます。
それは、全23ページ(本文)に及ぶこの報告書に、FXのエの字も出てこないことです。
最近FXとしてF-35が有力という情報がちらほらと出ていますが、防衛省として確定の情報は出ていません。
ですが、この報告書でFXについて何ら言及がないということは、既にFX選定からラ国が可能な機種は事実上脱落してしまっているのかもしれません。

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防衛政策」カテゴリの記事

コメント

日本国内で生産基盤が失われることは、非常に憂慮するべき事態だと
思います。 もしもの時に、整備・補給ができなければ満足に飛ぶこと
すらできなくなります。 何もかも外国に頼るようなことになれば、国の
独立は守れません。 
日本独自の戦闘機が製造することができない状況ですから、最低限
でもラ国で戦闘機を製造して生産基盤を維持しなければならないと
考えます。

F-35が有力だとのことですが、F-4EJの退役に間に合わないようです
から、あり得ない選択だと思います。
F-2(改)の可能性も考えられると思いますが、要撃戦闘機としては
やはり単発は苦しいので、個人的には双発のF-18かユーロファイター
が有力だと推測しております。

先月号(1月号)の軍事研究誌に小林春彦が詳しい記事を書かれてましたね。
あっちを立てればこちらが立たずで難しそうです。

数多様
あっちを立てればこちらが立たずだから、なかなか空自も決定できない
のかもしれませんが、日本の生産基盤を犠牲にしてまで、先延ばしする
価値はないと思います。

そろそろF-XのRFPが出てくるはずなのですが。。。。
一昨年だったか日英防衛会議で、BAEが防衛省からRFPが無いので、
困惑していると言ってました。 まず、どんなものが欲しいのかを表明
しないと、売り込む方も何もできないですし。。。。

やん 様
日本の場合特にですが、RFPを出すにしても事実上決め打ちで、それに合わせて出しますから、本音で悩んでいるのではないでしょうか。
BAEとすれば、出来レースでないレースがしたいのだと思いますが。

数多様
RFPが出るまでに決まってるんですか?!?!?
かなり驚きです・・・・

数多様
数多様としては、どの機種がF-Xに有力だと思われますか?

やん 様
もちろん正式決定ではありません。
でも、今回も、売ってもらえなかっただけで、防衛省内ではF-22に決っていたようなものでしたよね。

有力な機種というのは正直分かりません。
調達時期や使用期間など要素が多すぎて、決定的といえる選択肢はまだないのではないでしょうか。
ただ、個人的には、もうF-2改で良しとすべきじゃないかと思ってます。2機種体制になりますが、3機種体制は贅沢に思います。

数多様
確かに、あのF-22への固執ぶりは異常でしたネ。
国内生産基盤を維持する為には、F-2改が良いかも知れませんネ。
もしくは、F-15SEなのかなとも思います。

SEの想定マーケットは、もろ日本でしょうから、日本にとっても悪くない選択になるんでしょうね。
思惑どおりにされてしまう感じが、どうにもイヤなのですが……

今回のF-Xは合計で40機程度と聞いていますが、SEはBoeingにとって
商売になるんでしょうか?

明日は、C-Xが初飛行になるそうですネ。 無事に飛んでもらいたいです。

当然40機で商売になる金額で売るのでしょうが、それでタイフーンなどと互せる額になるとしたら、それはそれですごいことに思えます。
相当生産技術に自信があるのか……

C-X無事飛びました。各所で報じられているので記事は書きませんでしたが、とりあえずホッとしたという所でしょうか。
まあ、十分以上に難産ではありますが。

40機で商売になる金額となると、凄い金額になりそうです。

A400Mも開発遅延していることを見ると、輸送機の開発は難しいんですネ。
C-Xもなんとか帳尻を合わせたようで、KHIも大変だったと思います。

F-XのRFPが出てこないですネ。。。。
まだ、空自は迷っているのでしょうか。 23年度予算要求のタイミングからすると、
既にギリギリのような気がするのですが。。。。

迷ってるのでしょうね。
もともとこう言った話は、ほとんど運用系の意見で決っていたものが生産技術基盤の話など後方系の意見も強くなっていることなど、いままで以上に込み入った綱引きになっているのかもしれません。

こういう時こそ政治決断が必要なのですが、鳩ぽっぽには無理な話でしょう。。。

最後に命を掛ける自衛隊の現場の方々の意見は、非常に重いと思いますが、
自衛隊の現場の方々を支える後方支援を壊してしまっては、話にならないの
ですから、どこが重要なのかは自明の理だと思います。

第三者の立場を最大限に利用して発言させて戴きました(笑)

普天間の迷走振りを見ていると、鳩山政権参加者の軍事的素養の低さは目を覆いたくなるような状況ですから、政治決断されても困るような気がします。
今は、制服も迷ってるんだと思いますね。悩んでいる余裕は無いはずですが……

やはり民主党では。。。
このまま迷走して、F-X無しってことになる可能性もありますかネ?

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