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2009年12月12日 (土)

SSとDC

もう1月号が発売されようという所なので、既に半年も前の号になりますが、軍事研究誌7月号に、ミリタリーライターの芦川淳氏が、「日本防空の最前線、SSとDC」と題して、航空警戒管制組織についてのレポートを書かれています。

その重要さに反比例して、あまり注目されない警戒管制組織を取り上げている貴重な記事です。

実際に、沖縄に所在する南西航空警戒管制隊の第54警戒隊(久米島SS)と南西防空管制群(那覇DC)を取材して書かれているようですが、どういう訳か結構間違いも多いようなので、こちらに書いておきます。

まず、P181にAOCC(Air Operation Control Center)の事を航空総隊作戦指揮所と書いていますが、これは作戦管制所の間違いです。ちなみに、航空総隊作戦指揮所はCOC(Combat Operation Center)の方です。
また、AOCCが航空総隊司令部に置かれるというのも間違いで、AOCCは航空総隊の直轄部隊である防空指揮群に置かれており、航空総隊司令部に置かれるのはCOCです。

その後の指揮統制関係の記述を見てもSOCとDCを混同しているように思えるところもあり、どうも、COCとAOCCを混同されているようです。指揮(command)と統制(control)を弁別されていないのでしょう。
もっともSOCとDCが切っても切れない関係でSOC/DCと呼ばれるように、COCとAOCCも切り離すことは出来ません。特に弾道ミサイル防衛ではそうです。

次に、P187には、「南西警戒管制団の警戒管制群が・・・」という記述があるのですが、他の航空方面隊では航空警戒管制団ですが、南混団だけは、警戒管制団ではなく南西航空警戒管制隊です。また警戒管制群ではなく、防空管制群です。直接取材したはずなのに、なんで間違うんでしょうか。

他にもありましたが、重箱の隅になるので、間違いの指摘はこのへんで止めておきます。

最後に、レーダーやBADGEのJADGEへの換装に伴って、SSやDCの様子が変化していることが書かれていますが、その背景を書いておきます。
従来は、薄暗い中でボゥと浮き上がるコンソールや導光板方式でグリペンで書いた部分が浮かび上がって見えるプロッターで仕事をしていたものが、明るいオフィスのような状態に変わって来ています。
その背景は、COTS品を導入しているという事があるのですが、COTS品でも用が足りるようになった大きな理由は、画面のカラー化です。
今時の方はカラーでないモニターを見たことがない方も多いと思いますが、モノクロだと広範囲に及ぶ膨大な情報を直感的に理解するのは大変です。
そのため、BADGEのコンソールは、シンボルや線の輝度をアナログ的に変化させることができる特殊なものでした。
カラー化により表示できる情報量が飛躍的に上がったので、画面の精度などがCOTS品でも良くなったと言えるのです。
でも、職人技と言える逆文字(プロッターは裏面から書くため、鏡像の文字を書く必要性があった。)を書ける人が減るのは寂しい気もします。

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コメント

古い記事への書き込みですが、COCの英文での正式名称違っていませんか?

名無し 様
commandが付いてるのでは、と思っていらっしゃるのだと思いますが、これで良かったはずです。
退職時に、保全のため、秘でないものも含めて、教範類は全て破棄してしまったので、ソースをと言われても出てこないのですが……

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