謝罪して、訂正致します
防衛大臣が交代して大分経ちますが、今回は前防衛大臣だった浜田靖一氏について書きます。
浜田前防衛大臣の在任中の評価については、自衛隊流に言えば「良好」と言えると思います。点数を付けるとすれば90点程度でしょうか。
前防衛大臣の就任時に、口利きや失言、ミサイル防衛に関する見識への懸念から「新防衛大臣は人選ミス」という記事を書きましたが、あれに付いては、間違っていたようです。浜田前防衛大臣に対しましては、謝罪して、訂正致します。
自衛隊流の「良好」という評価は、一般的に言えば、結構な高評価と言えます。
検閲などで評価が下される場合、かなり良いものでも、大抵は「良好」の一つ下の「おおむね良好」です。「おおむね優秀」という表現は使われないため、「良好」の上には「優秀」しかない良いものだということです。
僭越な言い方ですが、良く助言を聞いて対応されたのだろうと思います。
ご本人も会見で「上出来な1年だった」と仰っています。
在任中の功績としては、海賊関係では苦労もしたものの、補給支援特別措置法など各種法案を成立させていますし、日米同盟関係も良好に保ちました。
そして、それ以上に4月の北朝鮮による弾道ミサイル発射の対応は非常に良かったと思います。兆候が出始めてから実際に動き出すまで、かなりの間があったため、いささか鈍重な感もありましたが、関係省庁を含め政府全体を取りまとめるのに時間を要したのでしょう。誤報に対しても、必要以上に騒がなかったことを評価します。
逆に、評価できなかった点は、田母神前空幕長の首の切り方です。更迭は仕方ないとしても、「組織」というものを考えれば、ああ言う形の首の切り方は頂けません。
父親が浜田幸一氏なので、失言も懸念しましたが、失言らしい失言もなかったですね。ご本人曰く「無口な防衛大臣」だそうですが、それが幸いしたのかもしれません。
一年間、お疲れ様でした。
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