防衛技術シンポジウム2009
平日の開催なので行くのは無理だな~と思ってた「防衛技術シンポジウム2009」ですが、たまたま半日ほど休みが取れたので行って来ました。
ただし、会場到着が2日目の1時半頃でしたので、閉会まで2時間ほどしか時間が無く、各種展示を一通り見ただけです。当然講演や一般セッションは聞きに行けませんでした。
それでも、想像以上にいろいろやっていることが分かりました。
来場者に関しては、2百人強かなという感じで、2日間の延べ来場者は千数百人という所じゃないかと予想しました。
その大半は、防衛関係企業の方のように見受けられます。制服自衛官は数人、マニアは十数人というところです。
学生らしき人も数人おり、彼らに唾を付けるためか、一角にはリクルートブースも見られました。技術幹部や技術貸費学生なんかを募集していたのかもしれません。
さて、展示の内容ですが、「技本版偵察ソフトボール」、「中距離多目的誘導弾」についてはリンクを付けた下総ミリタリースクウェア様が美しい写真付きで載せているので、そちらをご覧下さい。
こちらでは、それ以外にコレはと思ったものを紹介したいと思います。
まず最初は、ポスターセッションにあった「隔膜型パルスモータの研究」です。これはロケットモーターの燃焼を途中で一旦止め、再点火することで、ミサイルの射程距離の延伸を図るというものです。
燃料の組成を変えたり、断面形状を変えたりして推進力を変化させることは普通ですが、このパルスモータは、完全に一旦燃焼を止めるもののようです。
まあ、2段式にすれば更に高効率になるんでしょうが、簡易な方法でコストを上げずにというところがメリットなのでしょう。
実現可能性が高く、メリットは大きいので、コストパフォーマンスの高い研究のように思えました。
続いて、壁透過レーダ
地中レーダーの様なものでしょうが、説明していた方によるとMTIのような処理をすることで、壁の向こう側にいる「動いている」物体(人)を感知するということです。
また、静止していても、呼吸による体の動きだけでも探知できるモードもあるということでした。
市街地戦闘などで使用する他、災害時の人員捜索にも使用できることを目指しています。
今年で研究は終了とのことでしたが、デモを見る限り、感度や精度の面で、戦闘場面での実用はちょっと厳しいなという感じがしました。瓦礫の下から生存者を探す、という用途ならいけそうです。
次はおなじみの「ACIES」
去年は実際に見ていないのですが、昨年とどこか違うの?という感じです。
流石に注目度は高く、客寄せパンダとしての展示かもしれません。
来場者に装着までさせてアピールしてました。
お、コレいい!と思わされたのは「ソフトウェア無線機」です。
単純な話、車やヘリに載せて使用する中継機なのですが、全く異なる通信方式の無線機を仲立ちすることで、双方の通話を可能とするものです。
技術的には難しいところはないと思うのですが、発想の転換がイイと言うべきでしょうか。
また、大学発先端技術ブースとして産学協同の展示もあり、技本が産学協同をしているなんて知りませんでしたので、ちょっと驚きでした。
写真は、筑波大のデトネーションエンジン
以上、簡単ですが防衛技術シンポジウム2009の紹介でした。
来場者のほとんどが防衛関係企業のようでしたから難しいのは分かりますが、来年はせめて1日だけでも休日開催にならないでしょうか。
そうしたら、もう少し一般来場者も増えると思います。
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