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2009年10月 4日 (日)

BJOCC

今月号(10月号)の軍事研究誌に、福好昌治氏が「対テロ戦争を戦う在日アメリカ空軍」と題して、在日アメリカ空軍の体制などについて書いています。


この記事を読んだ方は、非常に混乱させられたという印象を持ったのではないでしょうか。
しかし、福好氏の記述がマズイと言いたいわけではありません。
空自もそうですが、空軍の指揮統制、特に軍令系統の作戦統制関係は非常にコンフュージングです。
空自と米空軍でも違いがありますから、私も米空軍についてはちゃんと理解できている訳ではありません。

ですが、分かり易い例を挙げられるケースもあるので、今回は、その辺りを紹介したいと思います。

この記事の中で、BJOCC(ビージョック)という言葉が出てきます。これは、Bilateral and Jpint Operations Cordination Centerの略で、(日米)共同統合運用調整所と訳されます。
Airとか航空とか言う言葉は入っていませんが、基本的に航空作戦に関する調整所で、航空総隊司令部と在日米軍司令部の間で設置されます。航空総隊司令部が府中にあるので、以前は府中か横田に設置されるものでしたが、総隊司令部が横田に移動になれば、横田で設置されることになるでしょう。
演習の場では、度々設置され演練されており、指揮所の一角で、双方の幕僚が作戦行動の調整を行う場となっています。
「調整」といってもイメージし難いと思いますので、例えばこんな会話(調整)が実施されるということをシナリオ風に書いてみます。

自衛隊幕僚:「やあ、少佐。ちょっといいかい?」
米軍幕僚 :「なんだい?」
自衛隊幕僚:「ここにある弾薬集積所を攻撃したい。」
(地図を指さしながら)
自衛隊幕僚:「ウチの方で、三沢からF-2を2個エレメント(4機編隊)出して空爆する考えなんだが、それにあたって、この手前にある敵のSA-11サイトが邪魔になる。」
米軍幕僚 :「そうだな」
自衛隊幕僚:「そこで、このSAMサイトを黙らせて欲しい。」
米軍幕僚 :「何時実施したい?」
自衛隊幕僚:「なるべく早くだ。」
米軍幕僚 :「そうか。それなら、SEAD(敵防空網制圧)とDEAD(敵防空網破壊)、どちらが希望なんだ?」
自衛隊幕僚:「F-16(ワイルド・ウィーゼル)を出すんじゃないのか?」
米軍幕僚 :「今すぐ使えるF-16はないんだ。SEADで良ければ(海軍の)EA-6を飛ばすし、DEADが希望なら、併せてF-15Eを出す。」
自衛隊幕僚:「こちらが弾薬集積所を爆撃する間だけ黙らせてくれればいいので、SEADでOKだ。」
米軍幕僚 :「OK」
(時計とフライト可能な航空機のリストを見て)
米軍幕僚 :「EA-6が進出してECMをかけられるのは03:10以降だな。」
自衛隊幕僚:「分かった。それなら、F-2のTOT(Tome Over Target:攻撃目標上空への到達時刻)を03:30に設定する。03:10から03:50まではECMを頼む。」
米軍幕僚 :「OK。大丈夫だ」

とまあ、こんな感じの会話が交わされ、空自と米空軍だけでなく、海軍や海兵隊の戦力まで含めて有機的に連携した作戦が実施可能になります。
指揮所の中に設置されると聞くと、肩に星を幾つも付けた高級幹部が円卓を囲んで会議をするようなイメージかもしれませんが、それがないわけではないのですが、大抵は上記の様な中佐、少佐級の幕僚がメインになります。

日米共同は、共同ではなく協同ですが、実態的には結構進んでいます。

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