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2009年4月27日 (月)

JADGE開発の思い出

4月16日付の朝雲新聞にJADGEの戦力化が目前だという記事が出ています。
http://www.asagumo-news.com/news/200904/090416/09041610.html


現行のBADGEやJADGEは、航空作戦や弾道ミサイル防衛の中核となるシステムですが、秘の度合いが高く、情報がほとんど外部に公開されないためメディアで取り上げられることも少なく、軍事関係の雑誌でも目にすることはほとんどありません。


私もどこまで書いたら問題ないのか図りかねるので、JADGEそのものについては、ここでは書きませんが、その開発にも一枚噛んでいたので、一つ印象深かった思い出話を一つ書きます。


JADGEは大規模なシステムで、連接される機器も多岐に渡ります。
そのため、開発に当たっては関連する機器、部隊の関係者を多数集めた会議が何度も開かれました。

システムのユーザーとなる部隊関係者は、最良のシステムにしようとあれこれと注文を付けます。その一方で、同じ思いを抱きながらも空幕の担当者や試験に携わるプログラム管理隊は、コストや期間も考慮せねばならず、会議では槍玉にあがることもしばしばでした。


そして、それ以上に槍玉に上がっていたのは、実際に開発をするNECの技術者でした。
JADGEの開発に当たっては、他社も候補に上がったようですが、結局BADGEの開発納入もしているNECが、積み上げたノウハウの多さから選定されたようです。


部隊の真剣さの現われでもあるのですが、NECに対する部隊からの突き上げはかなりのもので、「NECがネックだ」などという揶揄も良く聞かれました。


こんなことを書いている私自身も、かつてはその一人で、「これが出来なければ困る。今からでも仕様変更できるはずだ!」などという不満をぶつけたことは何度もありました。


そんな折、ある会議の際、NECの技術者が全員真っ赤な目をして現れた時がありました。
一目見て「全員徹夜明けだな」と分かる状態で、NECも苦労してるんだな、とこの時思いました。
(もっとも、だからと言って要求を取り下げることはありませんでしたが)


日本の防衛には、防衛省・自衛隊だけががんばっている訳ではありません。
それを支える防衛産業の力も大きく貢献しています。

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コメント

1 ■どこも同じなのか…
NECがネックって、何処でも言われてた慣用句だったんだと…ううむ(苦笑)←いや、オリジナリティがねえなってトコロがw

NECが選択されたのは、C3I社という特殊なw会社があったこと、そしてヒューズ社と技術提携していることも重要なファクターです。その割には日本人立ち入り禁止ね♪ってところも多かったけど。入間では何度ブチ切れそうになった事か。

個人的な意見では、色々な改修案を出してくれるのは嬉しいのだけれども、どうも1)現実を無視した、こんな無理な事できねえよ的な案、2)ことさらに長所だけを挙げ、短所を無視して強引に案を取り込ませようとする姿勢、3)部内での調整無し、その場限り、優先順位の明確な指定無し、というのが微妙に目立っていたことも確かです。

まぁ、戦中、戦前と違い、鉄拳制裁がないだけましではあるんだけれど、故久保田氏から聞いた旧軍の悪い伝統が未だに亡霊のように生き続けてんなあ、とも思った事は確かです。全てではないのだけれど、決してその頻度は多くは無かったけれども、そう思ってしまう事がいくつかあった事は確かです。

2 ■あ。↑は
あくまでも技術サイドから見た話ね。
当然ながら視点が異なれば見えてくる像も異なります。

3 ■W
「NECがネック」なんて親父ギャグでしょうからねえ。

そう言えばありましたねC3I、反戦思想の方からすれば軍産複合体の元凶のような会社に見えるんだろうな。
ヒューズとの提携が影響していたとは知りませんでした。

居ましたね、そういう無茶な方。
また、運用者とすると、一部の運用者にメリットはあるものの、別の運用者にそれ以上のデメリットを与えるモノを主張する方も困りものでした。
これらを自分も一切言わなかったかと言われると自信がない部分もありますが。

確かに鉄拳制裁がない点はマシだと思いますが、これっれパワハラじゃないのか?というのは山ほどありましたね。
自衛隊に自殺や心を患う方が多いのは、悪しき伝統に加えて構造的な問題もあるように思えます。

C3I社のパワハラ社長。

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