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2009年3月26日 (木)

弾道ミサイル等の破壊措置命令についての最新報道

やはり、興味を持っている方が多いテーマについては、こまめに書いてゆきたいと思います。

まず最初に訂正を
「北朝鮮がミサイル?発射準備-日本に出来ること」で、自衛隊法82条の2の3項による緊急対処要領にはSM-3についての記述がなく、緊急対処ではイージスが使えないと書いてましたが、緊急対処要領は2007年の12月24日に改正され、イージスも使用可能になってました。
http://www.asagumo-news.com/news/200801/080103/08010304.html
(その翌年刊行された20年度版の防衛白書でも直ってなかったもので、チェック漏れです。)

政府は、27日に安全保障会議を開き、自衛隊に「弾道ミサイル破壊措置命令」出す方針を決めたそうです。「等」の文字が入っていませんが、報道が不正確なのか、政府の方針として人工衛星としては認めない姿勢を強調したいのかは分かりません。(27日になれば判明するでしょう)
http://www.asahi.com/politics/update/0325/TKY200903240480.html
根拠としては、自衛隊法第82条の2ですが、その1項ではなく、3項を適用する方針だそうです。
この点は以外でした。
というのも、3項は防衛省側の強い意向で入れられた条文で、いきなり弾道弾を打ち込まれた場合でも対処を可能とするために、(閣議で)内閣総理大臣の承認を得る必要がないとされているものです。
この項目によって、もしかすると普段から(現時点でも)防衛大臣がこっそりと弾道弾等の破壊措置命令は出されているかもしれないのです。
そういう主旨の条文なので、今回は1項に基づき、内閣総理大臣の承認を得て、期間を明示して発令されるのだろうと思っていました。
(自衛隊の対処が終わった後に撃たれる可能性もあるので3項を使うとの報道もありましたが、そんなものは期限が近づいたら延長すれば良いだけのことです)

展開させるパトリオットPAC-3は、なんと浜松の高射教導隊のみの展開となるようです。
http://www.asahi.com/politics/update/0324/TKY200903230347.html
首都圏を防護するために急ぎ導入した1高群を、人口密度の低い東北に持ってゆくとすれば、批判がでる可能性を恐れたのかもしれません。
今回に関して言えば、「4月4日に向けた自衛隊部隊展開案 」で書いたとおり、(北朝鮮が嘘を付いているのでない限り)東北以外の地域に飛来する可能性はほとんどないので1高群、4高群を展開させても良かったはずです。
高射教導隊は、その名の通り、本来は部隊の教導を任務とする部隊なので、人員面などで苦労するでしょう。
ただし、今回は展開地が陸自駐屯地内とのことなので、いろいろと支援が受けられるので、高教隊の人員でも大丈夫だという判断をしたものと思われます。

さて、その展開地ですが、「4月4日に向けた自衛隊部隊展開案 」で書いた能代市、角館市、久慈市ではなく、秋田、岩手の両県庁所在地となるようです。
報道では、都市の規模などを考慮してこの2都市と決めたとの事ですが、そもそも実質的な配備の必要が薄いため、自衛隊の駐屯地が所在している点から選定したものと思われます。

報道でも警備の容易さを考慮したと書かれていますが、用地借用の問題や指揮通信、そしてレーダーやミサイルのハザードエリアなどを考慮したのではないでしょうか。
自衛隊法77条の2において、自衛隊は防御施設構築ができることになっていますが、これは防衛出動命令発出が予想される場合のみです。となると、展開用地を確保するためには煩雑な手続きを経て、用地を借用しなければなりません。
(昔は、自治体の所有地を口約束だけで訓練のために借りることも多かったくらいですので、同じことをするなら旧秋田空港跡地なども使えたはずではあります。)
ある意味、用地の問題は今回の件で顕在化したとも言え、今後防衛出動以外でも防御施設構築が出来るよう自衛隊法の改正を図るべきでしょう。
指揮通信は、駐屯地内であれば、自衛隊のマイクロ無線を利用して容易に府中と連接できます。他の場所でも可能なのですが、より利便性のある場所を選択したと思われます。
レーダーハザードも重要です。イージスシステムが稼動中は甲板に出ることが禁止になっているように、出力の大きなレーダーの前方は人体に悪影響があり、立ち入り禁止区域を設ける必要があります。
また、本当にPAC-3を発射するとなれば、ロケットモーターのブラストも相当に強力なので、十分な安全範囲が必要となります。
秋田、岩手の両駐屯地の状況については状況を承知していませんが、パトリオットを配備するため、相当に広い範囲を提供することになるはずです。

これらの点については、詳細な情報が出てくれば、また別途に紹介します。

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コメント

1 ■気になります
こん〇〇は

PAC-3
ASDFはなんとなく
理解出来ます。

USAFの動きはどーなんでしょう?

RCやU-2も展開してるよーですが、安全条約絡みの動向、横須賀のシャイローとか気になります。

m(__)m


http://ameblo.jp/pegasus402/

2 ■基本的には
私も現在は一般の方同様の情報ソースしか持ってないので、報道されている以外のことはわかりません。
一般の方々より報道される事の意味が良く分かるというだけです。

今回、日本の領域に落下してくるとしても、事故でしかなく、米軍が日米安保に基づいて動くということは検討されていないでしょうし、日本政府も要望は出していないはずです。
というのも、報道されるPAC-3関連のニュースを見る限り、自衛隊も本気でPAC-3で迎撃することは考えていないようです。(これについては次回に書きます)

当然、米軍のパトリオットが展開してくるというようなことはないでしょう。
それと、パトリオットは陸軍が運用してます。

アメリカも今回は監視のみでしょう。
なにせ、迎撃手段がありませんから。
GBIは、テポドン2の射程にも対応する性能は持っていますが、アラスカとカリフォルニア配備なので、太平洋のど真ん中に飛んで行くはずの今回の人工衛星?には対処できません。

日本国内に展開してきている監視のための戦力は、もともと配備しているもの以外では、ペガサス様が書かれているRC-135S、135UにU-2S、あとは5隻いると報じられているイージス巡洋艦・駆逐艦ですね。
インビンシブルとオブザベーションアイランドの位置が分かれば、アメリカの考えも読みやすくなるんですが、今のところ報道されている情報はないようです。

いよいよ北朝鮮の打ち上げ能力がICBM級に近づいているので、米軍の本気度も上がってます。


http://ameblo.jp/kuon-amata/

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